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特別編必殺仕事人 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊 [必殺]

本放送 1981年1月2日金曜日21:00 - 23:18に、ABCテレビと松竹が製作・テレビ朝日系列
04/03(月) 21:00 -
BS朝日1|144分

話の展開に緊張感がなく、まあ駄作であろう。スペシャルだからと肩に力の入った感じはなく、大阪芸人のゲストの出番も程よい感じで話を壊すほどでないところは好感持てるが。
「必殺仕事人」のレギュラー放送の終盤期に挟まれる形での放送。であるのでベースは「必殺仕事人」。
最近見ていないのであまり「必殺仕事人」のムードを覚えていないということもあるのだが、加代が割と「新・必殺仕事人」の「何でも屋」風であるのに多少驚く。「必殺仕事人」後期はもうそういうキャラクターだったか。
左門はおでん屋時代なのだが、なぜかこの作品では刀を使う場面が多く、ラストの殺しでもいつもの技で仕留めきれず刀を使っている。
見どころは後にレギュラーになる中条きよしの出演。主水に仕事を頼む依頼人の立場だが裏切るという形になり、最後殺されるのだが、その殺され方は勇次の殺し技を彷彿とさせるのも面白い。その中条きよしを殺す役はフランキー堺。必殺に出ているということは出るのを嫌がってるわけではないはずで、一度主役でシリーズを見たかったと思う。
「必殺仕事人」の次のシリーズ「必殺仕舞人」から顔見世で坂東京山(演・京マチ子)登場。京山一座という設定もそのままだが踊り子たちの顔はほとんど見えない演出で、「必殺仕舞人」のレギュラーが出ているかはわからない。比較的顔がわかる場面で西崎みどりそっくりの娘がいるが、あれ違うんだろうな、クレジットもないし、もしそうならセリフがつくだろうし。
他に西郷輝彦、花紀京という後の必殺シリーズでレギュラーになる人たちも出演している。
花紀京は大阪芸人枠で、横山やすし、岡八郎と組んでコントめいたことをやっている。他に西川のりお、上方よしお、前田一球、前田写楽が大阪芸人枠。なお「当時の漫才ブームに乗る形で、B&B、紳助竜介、ツービートの大物ゲスト3組を招く予定になっており、脚本にも記載されていたが、年末の多忙なスケジュールの中でそれは叶わなかった」とのこと

必殺シリーズにおいて「自分を殺す依頼」をする回はとても良い出来のものばかりというようなことを前に書いたことがあったはずだが、今作もそのパターンを使ってはいる。のではあるが、まあそれがクライマックスシーンでもなく感動的でもない。依頼人はコメ相場を支配している米問屋の室田屋利兵衛(この配下の市三を中条きよしが演じている)。自分と御三家家老を一緒に葬って米相場の安定を維持したいというのが願いということである。ただそういう告白が中盤で出てきても、まだ裏があるのではないかと思わせる展開で、結局その願いはその通りではあるのだが、その死の場面は作品のまだ中盤で、機械的に処理され、次の展開に移ってしまうのでまったく感動的ではない

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