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俺たちの旅 [連ドラ]

オリジナル
「ユニオン映画製作で日本テレビ系日曜8時枠にて1975年10月5日から1976年10月10日まで毎週日曜20:00 - 20:54に放送された」
今回
テレ玉(毎週木曜日19時~)にて2023年4月6日から2024年3月21日まで放映

「昔」の「青春ドラマ」か。録画したけど改めてあまり見る気にならんな
まあ木下恵介アワーを段々見るのが楽しみになってきており、そのノリで見れるかなとも思ってるが(ちょっと趣が異なる作品ではあるが)
メイン3人が、中村雅俊、津坂まさあき、田中健。それに続いてのクレジットが金沢碧と上村香子の並記であり、この二人は連ドラ時代劇のメインゲストで印象深い役をよくやっておりそこらは楽しみである
カースケ(中村雅俊)、グズ六(津坂まさあき)、オメダ(田中健)

勝手におれは高校生が主人公かと思っており、それにしては中村が老けてるなあなどと思っていたのだが、大学生だった
ただ、前にも書いたと思うが、後年を知っている俳優の若いころを見る際に、そのイメージに引きずられがちであり、ここでの中村が本当に老けているのか、もう少し老けた中村のイメージに引きずられているのかわからんな、などとも思っていた。まあそれにしては老けてるのだが、大学生、しかも4年生のようであり、それなら納得。この時代の「バンカラ」とでもいうのかな、下駄をはいて、喧嘩上等、長髪というようなキャラである
さらにいえば、金沢碧と上村香子の時代劇イメージに引きずられてそれとの差異を見ようとしているのも同じようなものである
グズ六はカースケと同じ小学校で、カースケが二年生のときグズ六が六年生、グズ六の母親が教員でカースケのその二年生のとき担任だった。またそんな風に年齢差があるにも関わらず、おぼれているグズ六をカースケは助けたのだそうだ(が、カースケも泳げないので溺れていたというエピソードが付け加えられている)

第1話は3人が一緒に行動していくという関係性を繋ぐ経緯、といってもカースケとオメダは大学のバスケ部の同輩であるが
上村はグズ六の恋人で、金沢はそのバスケ部のマネージャー。そうそう金沢の着替え場面があり、おっぱい丸出しでボカシが入っていた。当時はボカシなしだったのかもしれない
他に出演者で目立ったところは八千草薫と岡田奈々がオメダの母親と妹役。北村和夫と津島恵子が紀子(上村香子)の両親役

音楽担当がトランザムというところも注目

*同日
第2話
グズ六の母親(南美江)登場
グズ六が母親と会いたくなくて外へ出てエロ本を見ている場面がある。これが、俺の見間違いだと思うが、尻を突き出した女性、ケツ穴全開のように見える。いや見間違いだと思うけどさ、一旦そう見えてしまうと、他の見え方にならないってことよくあるよね(*1)
八千草薫の過保護な母親。それはやり過ぎだろうという感じの過保護っぷりだが彼女の俳優イメージと相まってあまり変には見えず、自然だ

*0408
第3話
洋子の両親登場、瑳川哲朗と小林千登勢
就職が迫られるグズ六、就職に直面するカースケ、オメダ。カースケは目先のことしか考えておらず、今のところ無頓着だが。そして後者二人は三流大学と言っており、ここら辺は「ふぞろいの林檎たち」で取り上げられたテーマと共通する
音楽についてはウィキに「企画の岡田晋吉によると、最初の企画ではこのドラマは音楽と劇が融合したもので、その時々の若者たちの心理描写を従来ナレーションに任せるところを音楽と歌によって表現しようと試みたものと話している[1]。ユニオン映画の担当者も、このような構成になったことについて「若者と音楽が切っても切れない関係にある世相を反映した結果のこと」と話している」とあり、そこら辺がこの回ではよくわかる
キャストクレジットなどの文字が白なのだが、後ろの映像との関係で非常に読みにくいところがある。さらには本編冒頭にあるサブタイトル、そしてエンディングでも詩のようなその回のまとめ的な言葉が出てくるのだがそれも白。この回ではクレジットのいくつかの箇所以外に、サブタイトルやエンディングのところも読みにくかった。なんでこういうのを気にしないのだろうと思う。確か新・必殺仕置人のエンディングでもあった

*0409
第4-5話

カースケの田舎の旧友玉三郎(石橋正次)登場。吉祥寺、サンロードのアーケードが出てくる。これ以前の回で井の頭線が何度も出てきており、そこら辺が舞台なのだろう
ラストシーン、りんごを上に放り投げるシーンがある。前回、「ふぞろいの林檎たち」に触れたタイミングなので驚いた
穂積隆信、これより前の回にもクレジットがあったが、この回でどの役か気付く。グズ六の新たに入った会社の上司

藤原釜足がゲストでちょっとだけ。カースケのバイト先の労働者
洋子を巡るストーリー。カースケが洋子を殴ったという前回のエピソードを引きずり、その仲を取り持とうとするオメダ、だがオメダも洋子を思っていたのだった。で、結果洋子とカースケは距離が近づき、一方オメダはふられる

*同日
第6-7話

グズ六が同僚の女の子からのアタックで公園でボートデート、この公園という舞台設定はこれまでにも出ていたと思うが、多分井の頭公園(これまでの回で井の頭公園駅も出ていたはず)
この同僚の女の子が「池に落ちて」、「グズ六の家へ」、「着替えを買いに出るグズ六」、「紀子とグズ六が服屋で鉢合わせ、グズ六がが紀子に服を買ってやる」、「その服を着て紀子がグズ六の部屋を訪問、下着姿のグズ六の会社の同僚と鉢合わせ」という比較的ありがちなコメディ展開が冒頭
その後は紀子への夜這い作戦
大五郎(名古屋章)登場、飯屋「いろは」の主人で、またアパート(たちばな荘)の大家、空き部屋をカースケらが借りに来る。娘の奈美(水沢有美)が家の実験を握っており、大五郎は委縮している
水沢有美はデビューのころの三田寛子をさらに幼くした感じ
夜這い作戦失敗のため三人は追い出される。
ここらで謎なのがなぜグズ六は他の二人の面倒を見なければならないのか、というあたりで、その答えとして、こういう事態になった後、紀子から、他の二人がいなければ母を説得すると言われ、グズ六だけ元の部屋に戻っている、が、友情ということなのだろう、グズ六は三人の生活を望んで二人の元で戻っていく。ここらはEDテーマのところでやられる
EDではクレジットは流れず、そしてバックの映像はそれぞれの回の本編であり、そこはセリフはなく、これこそ「その時々の若者たちの心理描写を従来ナレーションに任せるところを音楽と歌によって表現しようと試みた」部分の顕著なところであろう
そのため、明確な説明もなく、次の回では、すんなり三人で生活しているのでポカーンとしてしまう
まだそこまでの友情はないと思うがなあ
また、カースケ、主人公であり、一番思い入れをすべき人物であるが、この時代の青春ドラマヒーロー、現代ではまったく受け入れられないだろう、暴力的でガサツで、人の心を滅茶苦茶にしても反省なし
EDについて
今作品はこれから上げる他のシリーズとは単純に比べるわけにはいかないと思うが、例えば鬼平白鸚版は確かEDで音楽が流れスタッフクレジットがあった。で、その後ろの映像は、静止画像の時もあるし、動いている映像のときもあったが、動いているときもそこでストーリーを展開させるというようなことはなく、ただ葉っぱが風に揺れているとかそんな感じだったか。鬼平らがただ歩くみたいあn映像もあったように思う
先日視聴した岡っ引どぶ、これのEDは音楽とクレジット、で後ろの映像は本編の続き、大抵田中邦衛と樹木希林がじゃれ合ってるようなもので、そこでストーリーの進行はなく、その前にストーリーは終えて、最後にちょっとこの二人のコメディシーンがあり、その継続でのじゃれ合い
今シリーズの場合はちょっとだけストーリーの進行を助ける、結末をつけるという場面もこのEDに入っており、そこらは当時の普通のドラマのED(EDで毎度同じ映像が使われるパターンでなくて、も本編が継続しているパターン)とは異なる。で、そこで視聴者の目をそらせるわけにはいかないから、クレジットがここでは流れないのだろう


この回はもりだくさん
多分今後もメイン格で登場すると思われる森川正太の東大を目指す浪人生が登場、たちばな荘住人。ウィキを見ると、彼にもあだ名ワカメがつけられるようであるが、まだこの回ではそうは呼ばれてはおらず、ただ初めての出会いを「よれよれのワカメみたいな寝巻着たやつ」と称されれている
今シリーズは次回予告があるが、前回にあったこの回の紹介で「中村雅俊のふれあいに乗せて送る」とあり、そして今回を見ると、サブタイトル「人はみなひとりでは生きてゆけないのです」。期待が高まる。終盤に弾き語りでカースケが歌う場面あり、冒頭をちょろっと歌って中断してしまうが、もちろんこれだけで終わるわけもなく、最後はEDテーマとして通してふれあいが流れる
EDテーマはこれまでの回は違う曲
ワカメのエピソード。ワカメは浪人3年生(としておく、「東大目指して3年もがんばってるんだけどねえ」とされている。「3年もがんばる」というのをどこから数えているのか、3年目なのか丸3年やって4年目なのかがわからんので)。
ワカメに会いに来る田舎の高校の同級生、しかしワカメは会ってやろうとしない。でも最終的には会う、すると、その娘はワカメでなく、滝田くんの居場所を知ってるかと思って会いに来たとのこと。そんなために、東京まで会いにきて、そして外で待つなんてことするかね。で、その滝田くん、ワカメの予備校の同級生、ってことは滝田くんも同じ浪人暮らしということになり、そのわりにワカメほど悲壮感もやつれた感じもなく、まだ浪人1年目という感じ
冒頭では3人がナンパに挑戦する場面、グズ六が声を掛けた女、友達が二人いるとのことで、カースケ、オメガも誘い6人でデートとなりそうになるも、その女の友達が紀子であったというコメディ

*同日
第8話
いろはへ紀子、6話で出てきたグズ六を誘った同僚の和子が、グズ六を訪ねてくる。奈美もグズ六に惚れているので三人が鉢合わせ
ちり紙交換のバイトをするカースケ、オメダ。引き取った雑誌から金が出てきた。返しに行っての一騒動、この場面で出てきた28万円を返しに行って、50万あるはずだ、くすねたのだろうと言われる場面、「返しに来たのだから、そんなことしてるはずない」「返しに来なくたってわかりはしないのだから」というようなセリフがあってもいい。というか、登場人物として当たり前の反応としてのセリフがないと、どうも不自然
その金はバイト仲間のテツオがくすねており、そこには家の事情が絡んでくる。そのテツオの母親を演じるのが野村昭子
カースケらがそのテツオの母親がやっている食堂へ行った場面、なにも事情をカースケ側から話してないのに、テツオが金をくれた経緯を話し始めるのも不自然

*同日
第9話
恵子(多岐川裕美)登場、オメダとデートする
グズ六は紀子のお見合いの日、意を決して紀子の家に乗り込み結婚の申し込みをする
紀子と母親(津島恵子)、ちょっと顔が似ており親娘という役がピッタリ

*0409
第10話
オメダの父親騒動
玉三郎やワカメが回を置いての再登場、準レギュラー格であろう
あと八千草薫が演じるオメガの母親も久々に登場、こちらはメインレギュラー格かと思いきや、ずいぶん久しぶり、第1話以来だったか、その後少しくらいは出ていたか
このオメダの実家、第1話でも登場はしてはいて、それらしくは描かれていたが、何の商売なのかイマイチわからない。芸者などが出入りする粋筋の家業、芸者の置屋みたいなものかと思われるのだが(ウィキで確認してみた、「料亭「なかたに」の女将」とのこと)。
その父親の役は岡田英次。オメダが雑誌で父親ではないかと思われる写真を見つけ、カースケがそれとなくオメダの実家へ行って探ろうとするという内容で、最終的にはそれが父親だとわかる

*同日
11-12話
11
浜美枝がゲスト。カースケが惚れる絵描き秋子。隅田川(次回予告でこの地名が出ている)の畔で出会う。謎の女性という雰囲気で登場し、突如姿を消す。オメダ、グズ六が探し当ててみると、大きな家の家庭持ち
一方で玉三郎についても多く描かれる。隅田川(カースケが秋子に会う前の場面が玉三郎とカースケの場面)で船の仕事に就き、恋人もできて・・・
ラストでは花やしきが出てくるので、そこら辺が舞台となる回
前回でも玉三郎については濃い目に、ワカメについては端役での登場。今のところ、玉三郎のほうが目立つ描かれ方
ワカメのほうがレギュラー三人の仲間に入っていくのかと思っていたのだが。ワカメを演じる森川正太という人については子供のころよく見ていたはずで名前も顔もよく知っているが、でも何に出ていたかというとさほど知らない。ただ青春ドラマの常連というイメージが強く、まあ顔はそういうところで主役を取るような顔ではないが、飄々としたむさい浪人生みたいな役がその青春ドラマ常連の際のイメージなので、今回の役はそのイメージ通り
EDについてだが、このシリーズは三人の男の青春特有の友情ということで、その三人がイチャイチャしながら歩くみたいなのが、毎回EDであるイメージなのだが、この回では玉三郎がそこに入っている。玉三郎初登場の4話、④再登場の10話でもEDのイチャイチャに玉三郎が入っている(10話のEDについては最初のほうだけだが、他の二回ではED全編に玉三郎が入っている)。こんなところからも玉三郎が重要な役として扱われていることが見て取れる

12
カースケの妹みゆき登場
ワカメが三人とともに宴会という場面があり、存在感が出てくる
カースケの田舎は那珂湊

*0411
13話
桃井かおり登場。役名もかおり
絵描きの役、11話と一緒だが、こちらもちょっと違うタイプのミステリアスな女、素性なんてどうでもいいじゃんとオメダに同棲を迫る
桃井かおりは彼女の当時の女優イメージそのままのような役
そして終盤、男の友情か女をとるかみたいな展開となり、とてもここらはつまらないのだが、荷物を取りに来たオメダはかおりの元に戻るも、カースケがくれたセーターからメモ、「戻ってくれ、おれは寂しい」。でオメダは香りの元を去る
この二人にとくに劇的ななにが起こるわけでもない、まあここらは一時間ドラマの限界とか思うが
で、この数回は誰かひとりゲストが登場して三人の間に波紋が起き、そしてそれを乗り越えていくみたいな展開に終始しており、急速につまらなくなってきた。早くもネタ切れ感がある
EDで井之頭公園の小ステージらしきところが映る。今もあるのかな

*同日
14話
前回にあった次回予告で玉三郎がヤクザの世界から足を洗おうとするも掟が厳しい云々とあり、そして今回始まると、サブタイトルが「馬鹿がひとりで死んだのです」。というわけで玉三郎が死んでしまうという回、そこら辺の経緯はあまり描かれない、兄貴分に借りを返すべきだろと言われてる場面が最初にあり、まあヤクザの抗争の鉄砲玉とされたというようなことなのだろう。描かれるのは玉三郎がそれを隠して仲間たちと楽しく宴の準備をし、そして料理を振る舞う場面
カースケの「ひとはみな一人では生きてゆけないものだから」とセルフパロディのセリフがある
11話であった玉三郎の仕事は水上バスだった
玉三郎がワカメと呼んでいる。おれはウィキにそうあったから、そのように書いてきたが、彼がそう呼ばれるのはこれが最初だったと思う。そしてこの回では玉三郎だけがそう呼んでいる
玉三郎とワカメってこれまで会ったことあったっけ
この回から登場するのはたちばな荘に越してくる夫婦。演じるのは河原崎建三と三浦真弓、見ていて後者はわからなかった。ウィキにはこの回のみのゲストような記述だが、たちばな荘住人となると、準レギュラーにしないと不自然であるが
和子と順子、グズ六の同僚、が共同戦線を張ることをグズ六に宣言。この二人はグズ六に好意を持っており、すでに和子は6話で印象に残るエピソードがあるが、和子と順子は社内でいつも一緒に登場しており、両者がグズ六に好意を持ってるらしいこともこれまでに描かれている

*0411
15-17話
15話
花沢徳衛がメインゲスト。ガラスの商品を作る職人の田所役
田所のもとにカースケがバイトで配属。仕事は見て覚えろタイプなのだがそこが大袈裟すぎて・・・。配属されていきなりなにも教えず仕事をやらせる。こういうのは困ったもので、これほどではないにしろ、割と最近まであった風潮なのではないのかなあ、おれが就職したころもずいぶん理不尽な思いをした。仕事なんだから一番効率よく仕事が進むようにすべきではないかと。
まあ深読みすれば田所は時代に乗り遅れた職人で、結局工場はオートメーション化されクビになるという展開であり、その自分の最後を悟っていてひねくれているのかもしれないが
冴えない作品。演じている俳優が悪いということではないと思うが、テーマはわかるが描き方が足りない。最後の感動的場面なんかはやりたいことはわかるけど、という感じになってしまう。また細かいところで登場人物の言動が一々引っかかる。「不自然」ということだ。そのときそういうことはやらないだろう、とか、なっぜそこでそういうことを言うのか、とかだ

16話
たちばな荘住人、金貸しの女桜井時江(結城美栄子)。その時江の勤め先佐山産業にグズ六の大学時代の親友、住吉正博の市川吉男(その会社の社長のところに婿入りし佐山吉男)がいた。
EDで「サンテ・オレ」が映る。懐かしい思い、だが、自分の家の近所にあったような気もするし、それはまた違う店だったような気もするし。おれが子供のころはハンバーガーチェーンがいくつも競い合っていてのだ。調べてみると吉祥寺店というのもあったとのこと。またネットで調べると「サンテオレ」と中黒がないが、ここで映る店舗の看板には中黒がある
ワカメの呼び名だが、カースケがタイゾウと呼んでいる

17話
メインゲストにふたり
久原千吉
演 - 下條正巳
吉祥寺駅付近でおでん屋台を営む男性。カースケたちと懇意になる。
安西かずみ
演 - 宇津宮雅代
「NBSラジオ」の人気パーソナリティ。自分の番組内で「上海帰りのリル」を流す。
「上海帰りのリル」というレコードがキーになる。
千吉とかずみは生き別れ(千吉が出版業で借金を抱え蒸発)の父娘、その二人の葛藤
井の頭公園駅が父娘の再会の待ち合わせ場所(結局父は現れないという結末)。井の頭公園駅はこの回だけでなくよく出てきており、ここでは千吉の家が近くにあるという設定。そしてたちばな荘も多分この辺という設定で遊び場が吉祥寺ということなのだろう
「およげ!たいやきくん」がかかる場面がある
カースケのガサツさがなかなかのもので、それに比して青春ドラマ特有の繊細さみたいなものを作品としては描いており、カースケに繊細さなんてないだろうと思えてしまうのが今作の失敗要因かと思える。この時代特有ともいえる無軌道な若者、おおらかなリーダー格の青年なんかと大げさにし過ぎているような気がする
宇津宮雅代、おしゃれなファッションに身を包んだ業界人というような役で、大岡越前のときとはまったく異なるところが面白い

*同日
18話
グズ六、紀子結婚へという回
一回限りの人物が登場しての一回限りのエピソードというのとは違ってこういう回は多少安心感を持って見れる回。この回では梅津栄が出ていたようだが、ウィキによると結婚式の牧師
この回は結婚を認めさせるために紀子が妊娠と嘘をつき、それがグズ六の教育に厳しい母親の逆鱗に触れ、という風にこんがらがっていくのをカースケらの説得により、という展開で、結婚式はEDテーマの中に押し込まれられており、よって梅津の場面も気付かなかった
そしてグズ六の父親が登場。見ている際には気付かなかったが中村伸郎か。出てきてしばらくは一言も発しないという物静か、それは生涯たった一度の浮気を女房が許していないためと後からわかるが、なキャラであるが、女房に対して初めてする命令、紀子の母親に謝るため東京へ行ってきなさい(紀子の妊娠の件で紀子を恥知らずと罵り先方と諍い)、を物静かに発する
カースケのガサツさということを前に書いたが、それに類することで、ストーリーの結末に大人が頑迷なことを言い、それをカースケらが若者特有の熱さで言い返し、大人を説得するというパターンがあり、それはこの回もそうなのだが、カースケのキャラのうざさから、そこをまともにあまり聞く気になれないというのがある
妊娠の件は、紀子の父親が最初から嘘だとわかっていた(そうとわかりながら女房に結婚を認めてやろうと説得したと言っている)と言っているが、紀子の母親は、グズ六の母親にそのことを持ち出しているのは矛盾である

*同日
19話
グズ六、紀子の新婚旅行の回
そして意外なことに穂積隆信大フィーチャー回となっていて、EDも穂積と中村雅俊二人が海辺で戯れるという、穂積のほうは「青春」という言葉とは距離のある俳優であるが、そんなシーンとなっている
ゲストとして穂積演じる谷部長の小学校時の同級生役で下川辰平、谷部長の妻役で真屋順子。前者は下川にしては珍しい嫌な奴の役。彼は当時級長で谷は「ドジ」というあだ名でいじめられていたらしく、その関係性をこの年齢になっても持ち込んでいじりまくっている
真屋順子のほうはほとんどセリフがなく出番も少ないのだが印象に強く残るような演出がなされている。谷が友達に騙され家が取られてしまい、夫婦の間が破綻しそうで、妻の方が実家に帰ってしまったという設定
ストーリーとしてはグズ六、紀子の新婚旅行がなぜか九州から熱海に変更され、その熱海の旅館にはバイトしているカースケとオメダ、さらにそのホテルへグズ六の勤める「世界教育販売」の社員旅行一行が訪れるも、なぜか予約が取れておらず、部屋が一つしか開いていない。そしてここからは荒唐無稽だが、グズ六、紀子の部屋を紀子と社員旅行の女性(例の和子と順子)の部屋、空いていた一部屋が社員旅行の男部屋となり、そこへグズ六は移動させられていまう
こういうあり得なさがつまらないんだよなあ、などと思っていたが、この回はとにかく笑いの演出が連続して出てきて、ここまで笑いに振ってくれると見やすくなりノることもできてくる
下川演じる滝沢は愛人連れ、それに対抗させようとカースケらは紀子を谷の愛人に仕立てるという場面があり、これもお笑い場面ではあるが、そのやり方自体が今の時代だとアウトであろう愛人に仕立てるということもそうだが、その連れてる女の美しさを男の見栄のバロメーターとしているところなんぞはアウトもアウト
梅津栄、結婚式での神父役ということで前回のところを見直したら、出てるといやあ出てるのかもしれないが、遠目に一瞬、もちろん誰が演じているかの判別は絶対不能、神父が映ってる結婚式の場面はあった。なので、この回にはもうちょっとありそうだとは思っていたのだが、その通りで、一応式が終了したという場面からこの回は始まるが、回想場面として、式の様子があり、そこでようやく梅津の顔も映り、セリフもあった

*同日
20話
冒頭は新婚グズ六家。住居は紀子が貸しに出してる部屋、つまりこのドラマの序盤でグズ六が住んでいた部屋である。
グズ六がいなくなったことから、なんとなく残った二人もギクシャク。カースケはバイト先で初老の作業員(大宮敏充)を怪我させてしまう。そして酒を飲んで後、部屋にきた洋子を抱こうとして、洋子やそこへ部屋へ戻ってきたオメダとの関係もギクシャク。カースケは部屋を出ることにして田舎へ帰り妹との再会
この回の終盤はいいように思う。妹の兄の生き方への評価(「俺の生き方はいい加減だと思うか」に「そう思ってたけど今わかってきた、お兄ちゃんなりにその日その日を精一杯生きてきたってことが」)、ワカメ、ここまで三人の部屋へ押しかけては飯を食ったりしていはいたが、作品上ではそこまで親密になったような描かれ方はしていなかったが、そのワカメが三人に強く影響を受け、東大に受かることよりも楽しく生きるという価値観があったことを涙ながらに語り、三人がまた元のようになることを切望(ここの森川正太うまい、セリフの最後には熱が入り過ぎて脇にあったストーブを手でたたいて「アチッ」とコメディで締める)、そして最後にはカースケの自分の生き方に対するセリフ(「俺なりの生き方しかできない、今日一日を精一杯生きる、将来の夢も人生の目標もなにもない、明日死んでも後悔しないように、その日その日を精一杯生きる、そんな生き方しかできないんだ」)があり、このセリフでようやくカースケがやってることが理解できたというか、ここまで無頼を気取った生き方、だがただおちゃらけて生きてるわけでもなく、急に説教染みたセリフを言ったりし、そこに筋の通った生き方への説明もないので、どういう人物なのか何がしたいのか、どう生きたいのかが見えにくかったのだ
大宮敏充が凄まじい存在感。初めて見る人で初めて聞く名前だが、ウィキによると大宮デン助というコメディアン、これなら名前だけは知っている

*0413
21-22話
21
グズ六が持って来た就職試験の情報でオメダが受けに行くとそこは父親の会社だった
またこの回では洋子に義姉(父が洋子の母親と出会う前に他の女との間に生まれた)がいることが判明
22
真弓(岡田奈々)フィーチャー
キャストクレジットについて
ここまででも薄々感じていたのだが、メイン三人(順に一人ずつ)がクレジットされた後の部分があまり一定でないようで、それは他の作品と比べると比較的異例。通常、レギュラー、準レギュラーのクレジット位置は固定(該当回に出演しているしていないという違いはあるが)
ただ薄々感じていただけで、ちゃんとは見ていなかったのでなんともいえない(※)のであるが、この回では目立つところで気付いたので記述
((※)ここでざっと確認したが、例えば以下のキャストはクレジット順が一定していたなかった、岡田英次(トメにきたり中トメにきたり)、名古屋章(トメ、中トメ)、石橋正次(トメ、メイン3人の次))
岡田奈々がフィーチャーされる回だからか、メイン三人の後に、まず津島恵子(※)が単独、そして岡田が単独となっている。普段岡田は金沢碧、上村香子より後
なお次回は予告によればワカメフィーチャー回、そしてクレジットで森川正太がメイン3人の次に来ており、今回の岡田と同じ意味あいのようだ
(※)ここで比較的固定となってるクレジットについて書いておく
第1話のところにメイン3人にに続いてのクレジットが金沢碧と上村香子の並記と書いたが、この回の津島は中盤あたり、中トメといえそうな、端役が前にも後ろにもあるような位置で、津島と北村和夫がそれぞれ単独表記されてる。トメは八千草薫
第2話も津島は同じような位置(この回は北村が出演していないが)。が、第3話で津島がメイン3人の次に単独クレジットされ、その次が金沢碧と上村香子の並記となる
これは「一定でない」例を出しているのではなく、これ以降の回で津島は出ている回は常にこの位置となっており、シリーズ序盤での修正といったところだろう
金沢碧と上村香子についてであるが、途中の回から並記だったのがそれぞれ単独表記(金沢上村の順)になったものの、時折並記になったりしており、これは出演者数によるのかもしれない。そして19話ではそれぞれ単独表記で上村金沢の順という変則パターンがあった。19話はグズ六新婚旅行の回で、上村の出番が多いからか。18話はグズ六紀子結婚へ、という回ではあるが、この回は金沢上村並記のパターンだ

*同日
23話
ワカメ合格発表騒動、合格発表で自分の名前を見間違え合格と勘違いするが実際は不合格
カースケ、グズ六、大五郎がワカメと呼ぶようになっている。
序盤、どうせ落ちてるよと諦めモードのワカメが大五郎に対して「東大3回落っこちた婿」と婿入りをせがんでいる。今回も入れて3回受験をしたということは二浪しているということで、彼は20歳の年であることがわかる
時江(結城美栄子)が16話以来の登場、井之頭公園駅の構内の新聞雑誌などを売ってる小売店で働いている
滝田が7話以来の登場なのだが、どうも俳優が異なっているようだ、ウィキには「演 - 武岡淳一」とあるが、7話のほうにはその名前がなく、またかなり異なった顔つき、喋り方である(*2)
この回では比較的重要な役、彼は合格、ワカメは不合格だが、自分には友達ができたと滝田に語り、そこで意地の張り合いみたくなる。滝田は自分を慰めてるだけだと言い、ワカメは自分が死ぬと言えばすぐ駆けつける友達がいると言い張り、しかし誰もやって来なくて本当に自殺未遂を起こしてしまい、病院に運ばれ、その病院に駆けつけたカースケらは二日間病院で待機してやり、それを見て滝田は思いを変えていく

*同日
24話
村岡
演 - 森次晃嗣
カースケの出身高である水戸第一高校のバスケットボール部OB。実業団リーグでも名選手だったことから、カースケが憧れを抱く人物。カースケがバイトに行った際、東西運輸の担当上司として再会する。
神保
演 - 河原崎長一郎
東西運輸と契約しているトラック運転手。カースケのようなバイトにも優しく接してくれるが、無理な勤務状況が重なり事故を起こしてしまう

*同日
25-26話
25
大学卒業を控え二人の就職が決まるも、卒業前の社内研修での出社で早速カースケは退職してしまう。そしてこの回の終盤は卒業式
卒業式では学長らしき人の挨拶で、この年の卒業生は53年54年生まれと言っており、彼らが22歳での卒業式となると76年3月となる計算で、放送日程を見ると、この回が放映されたのは「76年3月28日」
洋子の街頭インタビューの仕事の場面で新宿西口が映るのだが、そこでシチズンのデジタル時計(*3)がまず映し出される
この時計はおれの幼いころの新宿(親戚の家へ行くのに新宿経由、それも新宿から西武新宿へ歩いて行ったので、あの辺はよく歩いたものだ、ただ新宿と西武新宿を歩くとしたら西口を通りそう(京王線の新宿、これは小田急線とともに西口側にある)なものだが、おれの記憶に強くあるのは東口から見るその時計なのだけど。と思ったがさらに思い出してみると、その時計は西口のビルの上にあったはずで、その東側を電車が走っており、電車の窓からその時計を眺めていたという記憶がよみがえってきた)の象徴のようなもの、いつ頃まであっただろう、二十歳のころ新宿でバイトしていて、そのころもあったように思う。
シオンの「クロージング・タイム」の中の一節「街角のデジタル時計は祝福の時 描かない」はこの時計のことだと思ってる
十勝花子がクレジットされており、どこに出ていたのかなと思ったが、ウィキによると芸者の役。オメダの実家である料亭「なかたに」の場面では最初のほうの回でも芸者が出入りしており、同じ人が演じているのかなと思ったのだが違うようだ(第2、3話に芸者・そめか(演 - 北島マヤ)というのが出ていたようだ

26話
植木等がメインゲスト
彼のこれまでやってきた役の焼き直しのような、であるからある意味コントの登場人物のような役を、ワンマンショー的にやっており、これは今シリーズではこれまでなかったような演出。まあ桃井かおりがそのイメージ通りの役でありワンマンショー的といえなくないが、やはりそれとはちょっと違っている感じ
そしてカースケはその植木演じる植村、港湾労働者で労務者をまとめるような役割の男、の好きなように生きるというその男の生き方に心酔する
正直言って今シリーズは駄作だと思うが、その象徴的な回のように思える
カースケのうざさ、無神経さがこの回の全編で爆発している
カースケの部屋までやってきた植村は酒を飲んで翌朝オメダの財布を盗んでいったようだ、となるも、カースケはあの人を疑うなと怒る
植村は労務者の上前をはねているという疑惑が労務者の間で広がるも、カースケは植村はそんな人じゃないと庇う
好きなように生きた人物の顛末をカースケが思い知るというような内容で、それは悪くないと思うのだけど、その過程の描き方、また最後も、植村が労務者たちに謝りに行くと言うと、カースケも連座し一緒に土下座、そして皆に殴られのされて、でも植村はそれで贖罪、新たな旅立ちみたいな終わり方なのも不満
この時代ということを考えてもこんな作品で共感を得られたのだろうか。主人公カースケは今でいうフリーター、そしてその生き方を背景に若者らしい正論で大人たち世間に立ち向かい、勝ったり負けたりというような作品なのだと思うが、彼をアウトローに振ってるわけではなく、正論で立ち向かうという部分で世間の共感を得ようとする作品だと思う。それなのにこの回のメインゲストはなかなかに共感を得られないような人物でカースケの言動もまったく共感できないように思う
ワカメが25話で「浪人を4年するとくたびれちゃってね」、そして26話で「浪人4年生」と言っており、これはおれが23話でした考察(この春で浪人3年生となるはず)と矛盾している

*0414
27話
奈美お見合い騒動の回
山本紀彦がお見合いの相手を演じる
奈美は24歳で、多少行き遅れの雰囲気、当時だとそうなのかな
紀子、グズ六との結婚後は、ただグズ六にメロメロの新妻というキャラで役としては一丁上がりという感じだったが、この回では久々に活躍。学生時代はおっちょこちょいからチョコちゃんというあだ名だったという告白、そのおっちょこちょいぶりを発揮する回
奈美はお見合い相手を気に入る。双方がケチでお金儲けへの妄想を互いにしている
その様子を見て、紀子、カースケが余計なおせっかいで見合いを潰す
ここらあたりは、この見合い二人については多少大袈裟に描かれてるとして、双方の経済状況が気になるなんてのは当たり前で、潰すほうがよっぽどひどく、潰したカースケは得意げでこの辺りは毎度言うが見てられない
ただこの作品は当時ヒット、社会に受け入れられていたわけで、当時と今の常識が大きく変わったのだと思う
上村香子、先日木下恵介アワー「思い橋」を見たばかりでそこでも書いたが、どうも現代劇、そしてレギュラーとなると魅力が減退するようで、時代劇一回きりのゲストだと魅力あるのに残念である。レギュラーだと見飽きちゃうのか、マンネリ演技か、キャラ自体があまり魅力あるものでないということもある
ちょっとだけ見るのと長く見るのとで印象が変わるのは、奈美(水沢有美)もそうで、ここまでは目立つ場面はさほどなく、そしてそういう役なのだろうと思っていたので、ここにきてフィーチャーされるとは意外。そしてじっくり見るとここまで見てきたのとは多少印象が変わる。

*同日
28-29話
この二回はグズ六が出ていない。28話の序盤で紀子のセリフで出張へ行っていて不在とされている
そのせいもあり、カースケ、オメダ、そしていろはの親子、ワカメの五人という場面が増えている
28
大五郎が入院。その病院でオメダが高校時代の憧れの女性と再会
29
森口平一郎
演 - 加藤嘉
カースケのバイト先の牛乳工場で警備員として勤務する初老の男性。カースケを通じてオメダから住宅購入を勧められる。
森口の妻
演 - 赤木春恵
ゲスト二人出番は少な目だが、ビッグネームだけに印象に残る
オメダは会社で成績が上がらない。誇大広告の不動産営業で悩んで一旦担当者を変えられてしまうという場面があり、しかし、再度同じ物件を売るという展開なのはまどろっこしい
売りつける相手が上記森口、結局悩んだ末、そのことを告白するも、森口はそんなことはわかって買ったと言い出し、それでもまあまあ良心的な値段だとされる。こういう結末だと、オメダの悩んだ誇大広告の件がぶれる
カースケとオメダの価値観のずれみたいなものがテーマになってくる

*同日
30話
前回の次回予告で「ゲストに清純スター檀ふみを迎えて」と檀ふみが紹介されている(※)
洋子にデートをすっぽかされたカースケ。東大を諦めて自分の田舎(身延)から野菜の直販をやると言って、田舎へ帰ろうとするワカメに同行して旅をすることになる
23話でのワカメの合格発表騒動で、実家に受かったと報告してしまっているが、それをワカメの両親は、嬉しくなって近所に触れ回ってしまい、後でそれが間違いだったということの報告を受けても近所に言っていないという状況
今作はレギュラー陣の関係性が日々進行していくということはあるものの、ある回のエピソードを引き継ぐということがあまりなく、前にも書いたがゲストが登場してきてレギュラー陣の誰かに波紋を投げかけ、だが、そのまま消え去っていくみたいな一話完結的エピソードも多く、言い換えれば少しだけ直せば回を入れ替えてもわからないような作りになっている。そのためこういう演出は連続ドラマならではの醍醐味といえる
檀ふみの役はワカメのいとこ玲子。多分ワカメと同年齢、東大に受かったけれど、そこは止めて短大に行ったとある。東大に入学したけど辞めたのか、受かったが入学はせず、短大に行ったのかは不明。そしてこの回での状況は新婚旅行から一人で帰ってきたとのことで、そこを詳しく聞くと、相手のうがいの音が嫌だから帰ってきちゃったとのこと
まあ、わがまま女ということなのだろう、そしてワカメは玲子に頭を下げなければならなくなり(野菜の直販のために農協の理事長である玲子の父親に頼まなくてはならずそれを玲子に頼もうとする)
玲子がそれを冷ややかに断るとカースケが爆発。うざさ全開
もう毎度書いてるような気もするが、こういう際に若さゆえの正論で、また相手が相当に間違ってるという状況でなら受け入れられるが、玲子のほうも普通に正論だし、カースケのほうがうざい論理なのだ
カースケの、いやカースケだけでないかもしれないが、人との距離感、干渉がすぎるように見えてしまうのは現代目線だろう
それについては、この回での洋子がカースケとのデートをすっぽかした件。それをオメダはなんとかしようとするのだが、洋子のほうは仕事の関係だったし、行けないかもしれないとは言ってあったとのことで、もうそれなら放っておいてやれよと思うが、この干渉が過ぎる感じがこの時代なのだろう。この回の最後のところでは洋子が仕事のほうを調整して、カースケらが東京に戻ってくるのを出迎える。ちなみにその場面、多分新宿、西口の外からも見える地下、今もあるのかな、ここも幼少時の思い出の地、つまり新宿と西武新宿の間を歩く際に使った場所だ
結末は悪くない。玲子が帰りの電車を待つカースケに手紙、その内容をおれは、あなたの忠告に目が覚めました、自分のみを振り返ってみます的な玲子の反省みたいな内容を想像したのだが、「あんたなんか大嫌い」である(ここで彼女は「大嫌い」とあだ名されるようだ)
ワカメの両親を演じるのは谷村昌彦と風見章子。
グズ六今回も登場なし
予告によると次回も玲子は登場、ウィキによると次々回まで出るようだ
(※)(31話を見終えてから、このメモブログに記す際、正確にしようとして、再度この回のことを紹介している次回予告を見ていて変なことに気付く、29話の本編後の30話次回予告で使われているいくつかの映像が32話のものなのだ、身延の部分がまだ撮影できていなかったのかしら、と思える。また、本編のこの場面の映像だということはわかるが本編を見ても使われていない映像(30話のEDにあるカースケ洋子、オメダワカメのボート場面があるが、その場面であろうが、30話で使われていないカースケ洋子の遠目からのボート映像がその次回予告にある)


*同日
31話
玲子フィーチャー二回目
玲子がカースケの部屋に現れる。といっても仕事で東京にやってきて、ワカメに手伝ってもらいたいという用件、その仕事とは父親がアメリカにレストランを出すので、その従業員の面接、そしてワカメにはアシスタントという名の雑用係、ワカメが嫌そうにするも、日給一万円と聞き、カースケがそのアルバイトを横取りという始まり方
もう毎度書いてるようなことを繰り返すが、ここでのカースケ完全にキチガイである。お前に面接の一端を担ってもらいたいなんてことを言われてないのに、面接が始まると一々口を出す。採用基準で玲子と言い合いになる。こういうキチガイ相手だと単にクビにすればいいだけでなんで議論になるんだろと思う。こういうところをいつの間にか議論に巻き込んでしまうような脚本、演出をいい脚本、演出といえるのであろうが、ストーリーを展開するため無理やりやってるように見え、でもそれも仕方ない、なにせ相手がキチガイなのだから
他にもキチガイ染みた行動があり、上の部屋で待機しているカースケに階下へ降りてくるよう玲子が電話で連絡、それさえもすっぽかしてしまっている(これが後述の「玲子も忘れ物、失くし物」に繋がっていく)
オメダは会社で電話番をさせられノイローゼ気味になり、そのこともあってか書類をなくすという失態を犯す
それを玲子は甘ったれてる、ビジネスマンはミスをしないもの、自分も忘れ物など一度もしたことがないと言い放つ
が、終盤で玲子も忘れ物、失くし物をしてしまい、それを必死になって探すカースケ、ゴミ清掃車が夢の島へ運んだらしいと掴み、夢の島へ、という展開はある時点で想像はできたが、まあそういうありきたりがおれは見たいのだろう、ここらは悪くない出来
グズ六登場なし。そしてワカメが三人組の一角を占めるようになってきている。例えばEDはワカメも含めた三人プラス玲子という風に始まっている。森川について前に書いた「青春ドラマの常連」の本領発揮

*0415
32話
カースケは玲子、洋子から愛され、またカースケも二人を愛してしまい、という展開
前回のEDで玲子とカースケはすっかり恋人同士のようになっていたはずなのに(ラストに出る詩でも「大嫌いが大好きになった」とある)、この回の序盤では玲子がカースケにツンツンしている
この「大嫌いが大好きになった」という文は色々読み方ができ面白い。まずはこの二人のどちらもが、大嫌いだった相手を大好きになったと読める。さらに大嫌いというあだ名の玲子がカースケを大好きになった、とも読めるし、またカースケ側から見ても、カースケは大嫌いというあだ名の玲子は大好きになった、とも
グズ六復活、出張から帰ってくる。28話で紀子がグズ六の出張のことを話して以来の登場。その28話でのカースケと紀子の会話を踏まえたような演出もある。一方28話で出張は一週間と言っていたが、この回では1か月ぶりと言っている

*0416
33話
妹みゆきがカースケを訪ねてくる。12話以来の登場だが、劇中前回来たときはグズ六が旅をしていたと言っているが、グズ六がいなかった回には出ていない
朝子
演 - 山口いづみ
カースケがバイトする喫茶店に来店した客。店にライターを忘れていく。
藤本
演 - 長谷川明男
高校の英語教師。グズ六の高校の先輩で、みゆきの恩師でもある。妻を亡くしている。
前回にあった次回予告で山口いずみがこの回の冒頭で亡くなるみたいだなと思ったのだが、その通りで、そしてその後も登場しない、そのため出番は非常に少ない。そしてそれが今回のストーリーに意味があったのかどうか。失恋して自殺してしまうという役で、その後はみゆきが登場して、高校時代の恩師である藤本の家へ入り浸り、それがみゆきの恋なのか(自身は藤本の息子の世話をしているという風に自覚している)、みたいな話
山口はおれのイメージ派とにかく水戸黄門であり、近年見たものではそれと同じ枠である大岡越前、江戸を斬るだとかで見たので時代劇のイメージの人ではあるが、現代ものでも見慣れたように思えるほど違和感なし。水戸黄門を見ていたおれが子供のころ、他の現代劇にも出まくっていておれも見ていたのかもしれない。顔が現代的美人
長谷川のほうもおれのイメージは時代劇。この人も山口と同じく現代的な顔をしており現代ものでも似合いそうなのだが、ここではなぜか変な髪型をしており・・・。ダイノジ大地のような髪をピッタリ貼り付けた七三、阿部サダヲだとかがコントでやりそうな髪型

*0417
34-35話
この2回はメイン三人三様、いやワカメも入れて四人四様か、それぞれの新しい生活、直面する困難といったところか
カースケとワカメは雑用請負の「なんでもやる会社」立ち上げ、オメダは上司にしごかれ結局休職、グズ六の会社は倒産へ(ずっと後の回になって気付いた「なんとかする会社」だった)
34話でまずワカメがいろはに頼まれ棚作り、それが評判となり近所の人から頼まれたいくつかの仕事をこなし、そして「浜田大造事務所」なるものを立ち上げチラシを配る。その電話番号は「いろは」、そこでひと悶着ありながらも、大五郎から許される
カースケに手伝わないかと誘い、カースケもそこへ参加。ここでまたもカースケのうざさ爆発、これについては全話終わったところにまとめて書くとするとして、ここではどんなうざい行動かといえば、勝手にワカメの指示より安い金額で仕事を受け、また勝手に会長と名乗り、そしておれが会長なのに「浜田大造事務所」という名前は合わないなどと言い出すなど。これ中村雅俊の演技もそのうざさに拍車をかけてるように思え、彼の俳優イメージも悪くなるのではと心配だが、当時はこれが受け入れられたのだろうな。
大人気俳優で、顔がいいとされる彼が、このクズキャラを自信満々に演じているのがイライラする
この回ではグズ六もヘンテコな行動。「世界教育販売」では給料遅配が始まり、そしてついには経営陣が姿を消すという事態。グズ六は心配した義父から知り合いの会社を紹介されるもなぜか怖る。沈みゆく会社で一緒に沈みたいとかなんとかいって。
こういう事態になったら、皆辞めていくだろうし、残るのは給料を求めて居座るくらいしか考えられないのだが。
35話でついに「世界教育販売」は倒産。谷部長は「世界教育販売の倒産後は部下であった和子、順子と共に焼鳥屋「ドジ裏」を開業」とバイタリティーのあるところを見せている
「なんとかする会社」が15万で請け負った仕事、その内情を一緒にそこの仕事をしていた業者から聞かされ(本当は30万)、急にやる気がなくなっていくという場面がある。いやいや、どういう仕事か聞いた上で受けたんだろうが、といいたくなる
結局会社が倒産してしまったグズ六、そして休職してしまったオメダもその仕事を手伝うことにするというのがこの回のラスト、次回からは四人で「なんとかする会社」をやっていくようだ

*
36話
永井タカシ
演 - 丹波義隆
時江から百万円を借り、シトロエン・バンでのスパゲッティ移動販売を始めた青年。
永井清美
演 - 東啓子
タカシの妻。時江と同郷。急にシトロエンを買うなど予定外の出費をするタカシと意見が合わず、不安を抱えている
「なんとかする会社」が四人体制に。そしてグズ六が社長になると言い出す
上記二人がゲスト、時江が金を貸しており、その取り立てを「なんとかする会社」に依頼という形でカースケらが二人に関わっていく
スパゲッティ移動販売なんてのは当時の、ではなく、現在(2024)の流行りでさえあると思うが、それを諦めラーメン屋台をやることになるという結末

*0418
37-38話
37
岡田奈々の回か
オメダが仕事でミス、その損金を建て替えようと、実家に帰り母からもらおうとする。真弓はそれを見て嫉妬、追い払ってしまう。そして父に会いに行ってしまう
ラスト、オメダは実家に戻ることを決意、しかし真弓はそれをも追い払ってしまう
母と娘が残っている家でことさらに明るく振る舞う真弓と、真弓を寂しい思いをさせたと謝る母、いい場面だ
38
桃井かおりのかおり再登場
前回はオメダの相手役だったが今回はカースケ。奔放な女というキャラなのかもしれないが、それよりは、番組が終盤にかかりネタ切れで、再登場させカースケと絡ませたという感じのご都合主義
カースケはかおりと楽しくやるがそれを見て洋子が嫉妬というだけの回で、セリフも極力少な目でそんな感じのことが描かれる退屈な回
ラストがよかった。かおりの部屋から出ていくカースケ。探しに来た洋子がかおりの部屋へ。かおり洋子対面の場面での桃井かおりのセリフ「カースケはすぐ出て行った、あの変なやつを離すんじゃないよ」、と、その喋り方の格好いいこと
そしてかおりは部屋を出て、付き添ってきたグズ六を読んだときのそれに応えるグズ六の表情
ED音楽がかかる中、かおり洋子カースケという場面があるが、この三人がその後対面する場面とかあまり考えられないけどなあ
まあかおりは男に振られ寂しかっただけでカースケに思い入れもないから、こういうことになるのもあり得るのかな。上に書いたかおり洋子対面の場面で、かおりは洋子と喋りたそうに部屋に招き入れようとしていたし(洋子は人を待たせているからと断っているが)
37話も38話もおれがいいと思った場面は中村雅俊が絡んでないな

*0419
39話
中盤あたりまではまた超絶駄作回だと思っていたが、これは自分のこの作品がどういう作品かということからこの回の解釈を間違えていたためで、まあ見終えてみればなかなかの回
熊沢昌也
演 - 中尾彬
グズ六の兄。一流商社に勤めるエリート商社マン。敏腕でプライドが高い。第39話に登場。[注 3]
熊沢貴子
演 - 岩本多代
昌也の妻。第39話に登場
坂口
演 - 柴俊夫
昌也の部下。関東物産副社長の息子。関東物産の若手有望社員として期待されるが、昌也に退職の意思を伝える。
ケイコ
演 - 伊藤めぐみ
坂口の恋人
メインは中尾だが、序盤を引っ張るのは柴。有名商社から喫茶店の女とともに姿をくらました坂口とそれを取り戻そうとする上司(課長)の昌也
昌也が「なんとかする会社」に坂口と女の生活を探るよう依頼。それは二人を結婚させるためと言われ、「なんとかする会社」はその仕事を引き受けるが、実際には二人を別れさせ坂口を会社に戻そうとしていたのだった
と、ここらあたりまでで、昌也を悪役にして、坂口とケイコを愛のためにまい進するカップルで善玉にして、というそのカップルを悪辣な手段で引き裂こうとする昌也という構図だと思って見ていたのだが、その割にどうも坂口の主張が見えない感じで、そこら辺をはっきりさせないとダメじゃんと駄作判定をしていたのだが、主張が見えないどころか、坂口がまだ商社時代の仕事の勉強を継続していることを知った昌也の持って来た仕事、資料を読み込んでレポートを書くというもの、を嬉々としてやり出したあたりから、むしろ坂口のほうは商社の仕事に未練を持ってるのかと変に思い出し、自分の誤解に気付いていく(終盤に会社に復帰した坂口が、あんな女呼ばわりしており、坂口の思いがわかる)
所々にグズ六の兄への憎しみも混じった愛情が描かれ、段々いい作品のように見えてくる
坂口の会社復帰も決まり、中盤以降。今度は昌也へ苦難が降りかかる。砂漠の駐在所(駐在員は一人だけ、その前任者は精神的のおかしくなった)への転勤が決まる。坂口が戻り、自分への評価が高くなることへの警戒からの左遷である。そして当然ついてくると思った女房は、逆に当然のような顔で同行を断る
いろはで酔って、グズ六らへ暴言を吐き散らかし、それでも兄を家へ泊めるグズ六。そして空港からの昌也からグズ六への別れの電話
相変わらずカースケが的外れなことばかり言っていて、これは制作側はどういう意図でこういう演出なのだろうと考えてしまう。ここまで的外れだと、おれはカースケを若者視聴者からは喝采を得られる正論を言っているように制作側はキャラ構築しているのだろうと思っているが、そうではなく、的外れなことばかりいううざキャラとして存立させているように見えてきた

*
40話
石井明子[12]
演 - 丘みつ子
カースケが仕事に赴いた青果店「八百修」を切り盛りする女性。カースケと惹かれ合う。
石井義夫
演 - 寺田農
明子の亭主。失踪中。八百修を捨て陶芸の道を目指すも挫折した。明子を忘れられないでいる。
明子の義父(義夫の父)
演 - 小栗一也
八百修の店主。穏やかで優しい性格。失踪した息子や自分の犠牲になることは無いと、明子にカースケと交際することを勧める

*0421
41話
八木
演 - 小池朝雄
居酒屋で酔ったカースケが地元・那珂湊の話を大声でしていたところを突然殴って去っていった男。カースケの母の元恋人。
とも子
演 - 安田道代
カースケが八木を追って訪れた伊豆でBARを経営する女性
ラスト、小さな船で旅立つとも子。東京近郊の話だと思って見ていたので、これどこが舞台だろうと不思議になる。船で旅立つ地域なんてあるかな、それも小さな船。そういう場面が撮りたいだけだろって。
で、前の方を見直してわかった。舞台は三浦市三崎。まあ小さな船というのは、旅立つということでなくカースケとの別れの場面として、そこらの島へ旅行へ行くというだけのことかな
安田道代という人は、大楠道代としてウィキにあり、76年に結婚して大楠となったとのことで、どちらも本名
この回はこれまでおれが書いてきたようなこの作品のダメなような部分はほとんどない。カースケがメインでほかのレギュラーの影は薄い

*
42話
矢島啓一
演 - 浜畑賢吉
カースケとグズ六が手伝いを請け負った、染め物工場の職人。染色の仕事を愛しているが、家族と離れて暮らさなければこの仕事を続けられない悩みを抱えている

*0422
43話
正一
演 - 小原秀明
カースケと同郷。高校時代にいつもつるんでいた親友。
節子[13]
演 - 竹下景子
高校時代のカースケと正一の共通のマドンナ
正一はカースケの後輩のような言葉遣いをしているが同じ学年のようだ
「なんとかする会社」、あれれ「なんでもやる会社」じゃなかったっけ(※)、が伊香保へ遠征、そこで今回のゲストふたりに出会うという話。(※)ここで会社名を間違って覚えていることに気付いた
この二人はカップルとなっていて、しかし正一の怠けから二人の関係は壊れそうになっている
そこへ介入していくカースケ。真意を正一から聞く。節子、実はカースケに思いがあり、自分はその替わりということが分かっており、そのことからの自暴自棄。彼女が好きだから、彼女を幸せにするには別れるしかない、と。そして二人を別れさせるという仕事を「なんとかする会社」に持ち込む。彼らはカースケに会いにやってきていた洋子(そもそもここでの仕事は洋子の紹介だった)に頼んで正一節子の前で一芝居、正一のつきあっている女を洋子が演じる、ということをやる。こういう作品でのこういう展開の王道パターンだが、その芝居は洋子が途中で笑いだしてしまい失敗する。
この後の展開はなかなかであった。「なんとかする会社」が引き上げて行ったあとの節子、あのまま洋子が笑いださなかったら、自分も売り言葉に買い言葉で本当のことを言っていた、すなわち、私にも男がいる、正一と分かれたらその人のところにいく、カースケのことを思ってるなんて正一は言うが女はそんなセンチメンタルではない、と。そして節子は出ていく。
正一はカースケら「なんとかする会社」の面々の前でそのことを話す。節子は自分にも男がいた、と精一杯の嘘を吐いて、出て行った、と。おれは節子の男がいるという告白をまじものだと受け取っていたので、この展開には心地よく裏切られた
この後、カースケは正一を連れ、節子が乗り込む電車の駅へ。そこでカースケは行くぞと正一を節子のところへ連れて行こうとするが、正一はカースケに彼女が本当に別れなきゃならないのはカースケだといい、カースケだけが駅に入っていく、という終わり方
この回はキャストクレジットに表記される出演者がとても少ない
キャストクレジットについてはすでに書いたが、メイン三人以外あまり固定されていないのだけど、その表記順では、まずメイン三人の後にちょっと「間」ある。この「間」というのはほかの作品でもよく見るもので、そこを一旦の区切りとしている。多くの出演者がいて、そこに大物も何人もいる場合、その区切りごとに、最初や最後に大物を出したりして目立たせたりするのだ。映画のラストに出るクレジット、横書きで上に流れていくパターンを頭に浮かべるとわかりやすいかもしれない、何人か出た後に、数行空白になり、またキャストクレジットが継続するみたいなものだ
で、今作品のキャストクレジットについての説明
メイン三人がそれぞれ単独表記されるところを①パートとする。その後、「間」は4つあり、つまり⑤パートまである。
②パートは津島恵子や金沢碧、上村香子が出るところだが、ここでこの回では金沢碧、森川正太が単独表記トされ、そして③④パートともに表記なし、と異様な体裁、そして⑤パートに上記ゲスト二人がそれぞれ単独表記
普段は③パートに準レギュラーで格下である水沢有美あたりはいつもここ。穂積隆信なんかもここが多かったと思う。そして④にはその回にだけ登場するキャストの中で格下が数名並記されることが多い。⑤にはレギュラーでも大物、そしてゲストでも大物が配置される
そしてトメにはレギュラーでは名古屋章がよく⑤の中でもトメにくることが多かった。ただほかにもっと大物がいる場合はその席を譲るという形
八千草薫は必ずトメにきていた
ただ前にも書いたようにかなり流動的で必ずしもこの通りではない
小原秀明、初めて聞く名。松山ケンイチにびっくりするほど似ていて、出てきたときには一瞬時間の間隔がおかしくなりそうだった。他にも藤井隆にも似ている。ということは松山ケンイチと藤井隆って似てるんだな、と気付く

+0423
44話
カースケ、オメダの大学バスケットボール部時代の仲間、松井が登場。オメダを家に送る車で事故を起こしてしまい、出世街道まっしぐらの松井はオメダに身代わりになってくれるよう頼み、オメダはそれを受けてしまう
ラストは松井が自分で警察へ話しに行き、会社へも辞表という苦い結果
EDで洋子が松井に会いに行っている場面、もちろん音楽がかかっておりセリフは聞こえない。物語がEDの中でも進行している例
この回の序盤、小林稔侍みたいな人が登場、ビル窓清掃のオメダが落としたタオルが直撃してしまうサラリーマン。この後に松井との再会がある
小林稔侍のウィキを見てみると、大部屋時代もあったようで、そこらがいつのころの話なのか、売れ始めたのはいつごろなのかいまいちわからない
まあ違うだろうけど
松井からカースケに対しなんとかする会社への仕事依頼を断ったのに受けることになる経緯に疑念あり
明日の仕事として依頼され、明日は仕事がもう入ってると断る
松井の忘れ物をカースケらが彼の家に届ける。彼はまだ帰っておらずその母親からいろいろ話を聞き、彼が頑張っていることを知る
翌朝朝早く起き、午前中に仕事を終わらせればあいつの仕事が受けられると言い出す。午後に彼の仕事をやっている、松井のところに電話が入り、彼が下りてきて、なんとかする会社の連中が仕事をしていることに驚く
変だよな。松井が仕事の窓口になってるはずなのに、彼に仕事依頼を受けたという連絡を入れてないようだし。それなりに大きな会社という設定で、それなら断られたらすぐその件をどうするかリカバリーが入ってるはずだし。
だいたいカースケらが仕事をやりますと先方に返事をしたのはいつなんだという疑問。
まあ無理やり考えれば、松井を通さずに、依頼受諾の連絡を入れ、松井はなんとかする会社がその仕事をやってると聞き、驚いてそこへ降りてきたという次第かもしれない。最初は憎まれ口を聞くも、すぐに仲直りし、荷物運びをスーツワイシャツ姿のまま手伝う松井というあたりは青春ドラマそのもの(仕事とは倉庫の荷物をトラックに積むというもの)

*0424
45話、最終話
45話では金沢碧が一人二役
オメダはまだ洋子に気が合る。そんな中洋子にそっくりなバーの女、秋津理恵と知り合ってしまう。秋津は深い関係にもなっていないオメダに対し。自殺をするといい、引き留めようとする
一人二役にありがちな、その対面は最後のほうにある
山谷初男もゲスト出演、おれはどれかわからなかったのだが、警備員の役とのことで、球場整備の仕事をしているなんとかする会社の連中に電話がかかってきていると連絡に来る男であろう
この回で使われてる効果音がルパン三世でサブタイトル表示時に使われてるものと酷似。「ルパン三世  タイトル タイプライター音」で出てるが、要するに「カタカタカタ カタカタ テレテレロニー デデッデデッ デデッデデッ デッデッデ」のうちの「テレテレロニー」のところ
使われるのが一回くらいなら気にも留めなかっただろうが、4回も使われていた。おれの記憶ではこれが使われたのがこの回だけ。音の性質からいって、何か衝撃的なことが起きる場面で使われており、そういう時今シリーズでは別の効果音(これはこれでなにかに似ているのだが)だったはず
最終話ではその前回を引き継ぐように洋子とオメダ、そしてカースケの関係にスポットがあてられる。カースケと洋子の恋愛ばかりに焦点があてられた作品ではないが、締めるならここらあたりが順当か
最終話もあまり最終話たしい盛り上がる演出という感じではないが、やはり最後は洋子が仕事の関係で旅立ってしまい、というようなところで終わっていく
また出演者では純レギュラー陣の顔見世という雰囲気もあり、今シリーズであまり出演のなかった八千草薫や、終盤にきて登場が少なくなっていた津島恵子や穂積隆信なんかも顔を出している。上村香子も終盤出番は少なかったかな、彼女もこの回には登場、まあ彼女の場合は今シリーズの二人目のヒロインともいえる存在であるから出ていて当たり前だ
が、全員登場ということではなく、例えば岡田奈々なんて出てきそうなものなのに、出ていない
ジャンボ鶴田がゲスト出演。終盤、洋子を見送っての帰り道、オメダが一人さみし気な空港から帰っていく女の子に声をかけることになる。が、声を掛けた際に現れるのがジャンボである
森川正太は第四の男とでもいうべき存在であったが、最初からこういう予定だったのか、それとも途中からどんどん存在感を増していってることから、方針の軌道修正があったのかもしれない。
この回のEDはメイン三人が戯れるという絵図で、ここにワカメは入っていないのは、やはりこの三人のドラマだということか

フィクション作品は時代を経て色褪せていくものがほとんどである。価値観の変化、それに伴ってファッションも変われば常識も変わる。ここでの男性の髪型、カースケはじめ皆長髪でうっとうしい、たばこを小道具に使うダサさなど
ただそれを超えて色褪せ度合がこの作品は強烈だったと思う。それは常々書いている登場人物の言動が要因だったであろう
これが人気作品だったとは驚愕である
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中村雅俊演じるカースケはお調子者、ガサツなんかを兼ね備えたクズキャラ、とにかくうざい
そして彼が主役であり青春ドラマであるから、その若者らしい社会常識と真っ向対立する正論をかざし、そしてそっちが正義というような作り
カースケの行動がダメすぎるのだが、そのどうしようもなさをどうしようもないやつとして描いておらず、正義の人として描いており、そこがダメ。つまり制作側が設定したカースケのキャラとこちらで受ける印象がズレているということ
そしてこの頃大人気青春ドラマのスター中村雅俊、その顔の良さも含め、なんでキチガイじみた行動を自信満々で肯定的に演じられるんだよと皮肉も言いたくなる
上に「ふぞろいの林檎たち」とテーマがかぶるというようなことを書いた。これはあながち間違ってないと思う。そしてそのテーマ自体はいいのだけどそのテーマの描き方がダメ
時代の意識がいまとくに急激に変化していってると思う、そしておれなんかは変化に対応でききれず、そんなに変えてしまってよいのかというような考え方を持ってはいるが、このドラマが受け入れられていた時代ということを考えると、変わってよかった、こんな時代に戻りたくないとは思う

カースケの人物像を植木等の無責任男になぞられてみたりした。が、この二人はちょっと離れすぎかと思う。植木等が演じる無責任男は正論も言わないし、会社の中で成功していくしね
で、寅さんを思い起こした。こちらは多少近い。出会った女にすぐ惚れるだとか、葛的言動が多いとか。で、そこで違っていると思われるのが、寅次郎は屑を自認しており、周囲からもそう認められている、一方カースケ、こちらは屑の自認は多少ありそう、周りからも多少ありそう、ではあるが、そこらが圧倒的に足りない。まあそういうキャラ設定というわけだが
で、その彼らが発する正論については、寅次郎にしてもカースケにしてもそれを正解として制作者側は作っているというのは同じ
うーん、あまり大差ないのに寅次郎は好き、カースケは・・・、となってしまうのはなぜだろう

aa.jpg(*1)


a.jpg7話の瀧田(*2)


b.jpg23話の瀧田(*2)


diji.jpgシチズンのデジタル時計(*3)

比較的喜劇要素の強い作品(*)とのことで、ただその笑わせ演出がされている喜劇部分が俺の目からするとあまり成功していない
津坂まさあきは大好きな俳優であり、渥美清に近しく喜劇も得意な人であるが、彼の部分もイマイチである
(*)「俺たちの祭」という今作から続いた「俺たちシリーズ」の第3作のウィキより
--青春スターとして人気絶頂期を迎えていた中村の主演だけに本作にも期待が寄せられたが、前2作に比べてコメディの部分が少なくなり、挫折、苦悩、長い回想シーンなど至ってシリアス(深刻)な雰囲気の場面が多く、期待に反して視聴率的に苦戦してしまう--

田中健
あまりうまくない。ところどころでなまりらしき変なアクセント
おれの子供のころの記憶だと大スターという感じであったが、最近出た記事を見ると、古手川祐子と結婚して収入格差だとか
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「婿入りした田中さんと、同居する古手川さんの実父との間に確執があったとされています。また古手川さんは出産後も仕事に邁進しており、家庭に入ってほしかった田中さんは不満だった。同じ役者としても、仕事も収入も自分より多い妻に対し、忸怩たる思いがあったようです。
 息苦しい生活の中で、田中さんは結婚前からの趣味だった南米の民俗楽器『ケーナ』の練習に没頭するようになったのですが、自宅で音を奏でると家族から“うるさい!”と言われる始末。ついに田中さんが“ケーナの練習用のマンションを借りる”という理由で、夫婦は別居を始めました」(前出・芸能リポーター)
 別居から5年後の1999年、古手川と田中はそれぞれ別の場所で離婚会見を開き、13年間の結婚生活にピリオドを打った。古手川が40才を迎えたときだった」
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