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遠山の金さん (高橋英樹)☆ [時代劇]

オリジナル1982年
今回放映
04/04(木) 13:30 - BS松竹東急|60分|15倍録
[新]遠山の金さん #1「新奉行登場!!顔のない人気作家!」[字]
04/15(月) 08:30 - BS松竹東急|60分|10倍録
遠山の金さん #2「大追跡!消えた大砲」[字][再]

松方版を見終えるタイミングでBS松竹でこれが始まったので、早速視聴
毎週放送かと勘違いし、第2話を録画できず。しかし再放送枠もあるはずと待ってみた。やっぱりあった、というわけで上のような放送時間となっている
第3話以降は通常放送である13.30のものを着々と録画している

ウィキによると全156話、第2シリーズもあり、そちらは全42話と大ボリューム
なのでこれは逐次視聴していき、見たら削除していくという風にしないとHDの容量が足りなくなってしまう
第1話を視聴した
第1話で新たに奉行就任して、各登場人物と新たに協力関係を築いていくという風にはなっておらず(サブタイトルは「新奉行登場」となっているが)、すでに登場人物と関係性はあるという作りであり、猫目伝蔵:(秋野太作)と捨六(小島三児)、この二人が金さんと反目するレギュラーで南町同心、が今回の事件の現場で金さんを見ると「またおめえか」と言っている
松方版よりも杉版に近い感じがする。これは杉版の次に作られた作品で制作年代が近いからでもあろう。画像の質なんかもそうだし、レギュラー陣の相関図なんかもそうだ
レギュラー陣では樹木希林が目につく。女やくざ親分。彼女以外はこれまで見てきた金さんの登場人物と被るキャラ(金さん=遠山を知ってる協力者、そのことを知らないで金さんを邪険にする同心など)だが、彼女はこれからどういう役目をするのかわからないが、これまでにあまりなかったような役。杉版の芸者が近い感じかもしれない
居酒屋「川常」の主人の常平(金田龍之介)は杉版で小金治がやっていた役どころ。金田は悪役が多い人だが百戦錬磨、ここでは金さんたちが貯まり場にしている店で人情味あふれる親父の役。遊び人金さんを叱ったりもするのだろう。娘のお光(萩原佐代子)も店で働いている
その店の常連で駕籠かきの虎さん(古代一平)、熊さん(北野清治)もレギュラー
宮尾すすむの早田 (さった) 彦十郎が北町与力で遠山=金さんを知っているうちの一人
それを知るもう一人が密偵で女。お竜(美雪花代)
そしてすでに紹介した猫目伝蔵:(秋野太作)と捨六(小島三児)というのがレギュラー陣となる
OPではレギュラー陣のクレジット。まず青い空に桜の花にタイトル、これは松方版でもそうだったし、金さん映像作品ではこうしたくなるのだろう、そして遠山が白洲へ入ってくる映像。この後から各人表記になり、その際はその人の映像になるが、それ以外は金さんの殺陣、そしてここに福本清三がやられ役として登場するのだが、なんと2回もやられている
EDでは非常に珍しく、おれはこれまでにそういうのを見た記憶はないが、まずスタッフクレジットでその後にキャストクレジット(OPで出たレギュラー陣はここではクレジットされない)という順

第1話 1982年4月8日 新奉行登場!!顔のない人気作家! 掛札昌裕 田中徳三
なべおさみ(金竜散人)、松橋登(木々亭鈴国)、賀田裕子(志津)、高田敏江(さと)、黒田福美(メ蝶)、沖田駿一、浜田雄史、芝本正、森源太郎、諏訪裕子、尾崎俊子、波多野博
人気戯作者木々亭鈴国の作品は兄弟子金竜散人の代筆によるもの、師匠一家との関係も絡んだ構図のストーリー
松方版を大分見飽きていたので、雰囲気が変わりグンと見やすくなった
白洲に罪人として縛られ引き出されるのが善玉の金竜散人というこれまでの金さんであまり見たという記憶のない演出となっている。もちろん遠山が事実を縷々述べて、悪人が罰せられるのだが
またこの回だけだと思うが、あまり遠山桜披露が証拠となっていないような感じであり、遠山桜披露した後に、他の証拠を出して吟味が続く
遠山の一件落着の後にエピローグあり
樹木希林のお千が木々亭鈴国という名前を聞いて「ききてい・・・、名前がいいなあ」と言っている

*
(「*」は追記の印、この後に日付を書くが省略されてる場合は「同日」)
第2話 1982年4月15日 大追跡! 消えた大砲 小川英、四十物光男 山下耕作
伊吹吾郎(須藤一郎太)、服部妙子(お雪)、御木本伸介(中条定信)、久富惟晴、出水憲司、五十嵐義弘、藤沢徹夫、小峰隆司、和田昌也、泉好太郎、春藤真澄、桂登志子
幕府転覆をはかる天誅党。そこで大砲作りをしている一郎太はかつて幕府の金座で金を盗み断絶となった須藤の甥であった。民衆から向けられる根拠のない噂に苦しめられていた
天誅党は御蔵奉行中条が党首、塾を開いている大村が実働部隊の頭、この二人は幕府転覆など考えておらず、ただ賂のための金を得るためにやっていたのだった
白洲ではこの回も善玉(といっても悪事に加担しているが)一郎太が首謀者として座らされている
さっそく常平が金さんをごく潰しと叱り、さらにそんなやつを野放しにしている奉行にまで文句を言っており、金さん=遠山にまったく気づいていないということがわかる演出
さらには捨てられた赤ん坊(一郎太お雪夫妻の子)を抱いてあやしての刃傷芝居をやっている
猫目が金さんを金次郎と呼んでいる。そう名乗ってるらしい

*
3ー4話
第3話 1982年4月22日 御意見無用! 五人の女スリ 掛札昌裕
三浦真弓(おなつ)、叶和貴子(おふく)、小林昭二(梅雪)、佐瀬陽一(巳之吉)、高橋ゆかり(おさよ)、田中綾(おふじ)、梅田まゆみ(おえん)、野口貴史、福本清三、中島茂樹、有島淳平、泉好太郎、東孝、武井三二、遠山金次郎
5人組の若い女の掏摸集団という派手な見栄えの視聴者が喜びそうな演出
白洲の場面の早い展開が良い
盗賊による押し込みの現場が抑えられていて、今更白洲での吟味に何の意味があるのかと疑問
そして、盗賊の頭が縛られておらず証人として呼ばれているという疑問
この二つの疑問と共に白洲開廷
俳句の宗匠梅雪の裏の顔が盗賊の首領
で、押し込み先の商家に出入りをして内情を探るという段取りだったのだが、盗賊に脅されて案内役を仕方なくやった という 言い訳、これで縛られていないという疑問が多少わかる
そしてその言い訳に遠山桜披露となり、あっという間に白洲が終わる。白洲が行われることへの疑問も手早く終わらせることでさほど退屈でなくなる
福本は役名なしクジレットであるが作中ではちゃんと役名あり。盗賊の一人。盗賊は首領含めて四人と少な目のため、その全員に役割もありセリフもある。

第4話 1982年4月29日 奇々怪々! 二度死んだ女 本田英郎 松尾昭典
永島暎子(おのぶ)、菅貫太郎(陣場多左衛門)、江幡高志(虎吉)、伊達三郎(遠州屋)、近藤宏(玄庵)、五味龍太郎(筧十郎太)、峰蘭太郎(北村進介)、木下通博、江原政一、前川恵美子
石川島寄場から特殊な薬で死んだようにして女を運び出し、その後それを治す薬で復活させ、女郎として売るという悪事。寄場役人陣場、筧、その配下の虎吉、女の売り買いは遠州屋、そしてその薬を飲ます役割は医師の玄庵、とこの五人が悪役で、玄庵だけは途中で殺される
密偵お竜活躍。途中で虎吉を殺してしまったかのような場面まである。白洲に出てきており、なんだ生きてたのか、と思った。その殺したかのような場面、必殺の秀の簪での殺しのように手際がよく、慣れていることが伺える。お竜は表の顔は鍼医者で、金さんが町で立ち寄る場所は「川常」とこのお竜のところ。早田との捜査会議はもっぱらお竜のところとなる。ウィキに「鍼を打って人を眠らせられるほどツボに精通」とあり、虎吉もそうされたのだろう
そうそう、音楽が平尾昌晃、そうわかったからだと思うが、BGMに必殺ぽさを感じる
また、金さんがその売られた女おのぶに話を聞くためにおのぶが売られた女郎屋に上がっていると、お竜が部屋に入ってきて存在をアピール。「浮気したら承知しないから」と言っている
3話のところにもそれらしいことを書いたが、今作を松方版と比べるとお約束が緩いということがいえそうだ。例えばこの回でいえば、松方版は遠山桜披露を効果的にするために、善玉悪役全員勢揃いさせておいて殺陣になるが、この回では善玉側おのぶは桜吹雪披露の場にいない。そういう約束に縛られていないから、多少自由に作れることになり、不自然さが少ないといえそう
またこの回以外にもあったと思うが、常平が金さんに遠山は名奉行と言われているがまだまだあ、あれは高いところから見下ろしてるだけだと言い、その後の場面でそれを裏付けるかのようにおのぶが庶民の暮らしのひどさを金さんに語り、金さんがそれに感じ入るという、ちょっと他の作品にはないような演出がある
福本清三、ノンクレジットで殺陣にいるようだ。しかも一回倒されたのに、再度登場しているように見える。まあ金さんは相手を殺陣で殺さないから復活しても問題ないのだけど

*0417
第5話 1982年5月6日 江戸の華! 一番纏で一件落着 山田隆之 田中徳三
伊吹剛、山本ゆか里、根上淳、高峰圭二
江戸でつけ火が横行
疑われたのは材木問屋上総屋(根上淳)の手代梅吉(伊吹剛)。手代はそこの娘お妙(山本ゆか里)と恋仲であった。捨て子だった梅吉を拾って育て上げた上総屋に大恩がある。そしてその実親の形見である金ピカの小判型の守り札をいつも首から下げていた。
つけ火の犯人もそれをしており、梅吉が疑われるも、それは梅吉に罪をなすりつけるためであった
犯人は上総屋であった

*0418
第6話 1982年5月13日 三年かかって帰った男! 小川英 石川孝人 山下耕作
川地民夫、湖条千秋、宮井えりな
南町奉行鳥居の名前が出てくる。鳥居によって出された裁きが誤審であったという内容
川地民夫演じる弥助がその誤った裁きを受け、島送りになり三年ぶりに戻ってきたというところから始まる
金さんらが弥助やその女房子と知り合い、弥助が家族の元に戻らない理由などを聞き真相を探りに動き始まる
その捜査自体は始まってはいる段階であるが、常平が弥助を店に雇ったということから、常平が(金さんがそう動いていることとは無関係に)弥助に事情を聞く。秘密は守る人間と信用して話してくれと言っている。で話を聞き、金さんにその事情については秘密のまま、真相を知るはずの証人探しの仕事を依頼するという展開でこれは珍しいパターン。またこうやることによって、金さんがそれを探って常平にそのことをあえて知らせ、それが常平から弥助に伝わり、弥助がその証人に会いにやってくる、ということを金さんのほうでも予想して先回り、という風に自然な展開に繋げておりうまく出来ている
お千親分には配下がふたりしかいないという設定であり、そのことは自身で嘆いたり、周りからはからかわれたりとこの回以前からしているが、その配下が出てくる初めての回
冒頭ではお千だってやくざなのに、往来での屋台商売をやっていて他のヤクザに因縁つけられている。そこに配下らしきが二人。その後セリフもある形で一人がお千と話しているという場面もある
弥助を気に入り常平とお千で取り合いになるというような展開である
福本清三ノンクレジット殺陣。倒されても立ち上がりということなのだろうけど四回倒されてるように見える
お竜: 美雪花代。この美雪花代については初めて名前を聞いたのだが、おれは幼いころこういう顔の女優をよく見た印象だなと思って見ている。、で、気になって色々考えていたのだが、そういや、中原何某という女優がこんな顔だったとなんとなく思い出し、思い出し・・・。
で、ようやく思い出したのが中原ひとみ。歯磨きだかの宣伝で家族一緒みたいなものをよく見た印象
なぜか押阪忍なんて名前も思い出す。なんでこの名前が浮かんだんだろうと思ったが、多分その家族一緒のCMで夫がこの押阪という風に勘違い。押坂と中原ひとみの夫の江原真二郎の顔が多少似てるといえなくもないかな。ここらは子供のころの記憶である
この顔は宝塚顔とでも言えるのかな、調べてみるとやっぱり美雪花代は宝塚出身である。多分他にも宝塚出身で似たような顔(おれが見た印象だが)の人は他にもいたと思う
その中原何某を思い出す過程で頭に浮かんだ名前が中原早苗。 偶然にびっくり、この人はこの回のメインゲスト川地とかつて夫婦だった

*0419
第7話 1982年5月20日 治した患者を殺す医者! 鴨井達比古 松尾昭典
南原宏治、荒木由美子、林健樹、川合伸旺
備中屋が亡くなる。薬の処方を受けていた。その医者の役が南原宏治、備中屋の番頭が川合伸旺、とここまで悪役。
備中屋の娘が荒木由美子でその死は薬によるものと考えている
福本清三ノンクレジット殺陣
金さんが自ら金次郎と名乗っている
殺陣に入る前の段階で金さんがお竜に段取りを頼むと言っている。段取りか。自分か桜吹雪披露する舞台を作っておいてくれってことだろう(皮肉)

*0421
今日8話を見終えた後に、次回予告がついていることに気付き、最初の回から次回予告だけを賭して見る。次回予告だけ見てもなにも思うことはないのだが、第2話ですでに「鍼を打って人を眠らせられるほどツボに精通」を早田に対して見せていたのに気付く。おれは第4話でこの技はなんだろうと思ってウィキを見てこの技について知ったのだった
第8話 1982年5月27日 黒髪秘話! 蛇の目傘の女 本田英郎 田中徳三
新藤恵美、武藤英司、内田喜郎
娘の髷を剃刀で切り落とす事件が相次ぐ。しかもその各事件のあと、早々に瓦版が出て、大いに売れる
その瓦版には版元の記載がなく、無許可のもの。そしてお千の指摘では、大坂でも同じようなことがちょっと前に起きており、その際にも版元記載がない瓦版
今回の悪事はその瓦版で大儲けをしていたというもので、そのためだけに娘の髷を切るなんてリスクのあることやるかねえ、という感じ
芸者(新藤恵美)の弟が髷切りの犯人、博打で借金、それをネタに脅されて、という具合
早田の宮尾すすむ。金さんにクイズ番組のように問いかける場面があった。確かこの人はクイズ番組で人気だったはずと思い、ウィキへ。『象印クイズ ヒントでピント』かあ。なんか司会者なかったかな
ウィキではタレントとされていて、そうか、俳優メインの人ではなかったか。道理で、とは言わないが、あまり俳優としては魅力的ではない。
対して猫目伝蔵:秋野太作と捨六:小島三児のコンビは、金さんという各作品の中では平凡というか平均的な活躍だが、両者とも好きな俳優であり、個人的に良いなあと思う

*0422
第9話 1982年6月3日 大江戸最大の誘拐事件! 鴨井達比古
鈴鹿景子(お清)、小林稔侍(仁吉)、織本順吉(遠州屋伍平)、宮口二郎(淀屋久兵衛)、新橋伸介、高並功、川井大輔、前田尚輝、丸平峯子、富永佳代子、壬生新太郎、藤沢徹夫、森源太郎、木下通博、藤山良、西山清孝
悪事自体は単純な子供の誘拐、身代金稼ぎ
米問屋遠州屋が犯人。
誘拐のやり方が珍しいかも。わざわざ寝ているところへ押し入って誘拐している。それも静かに見つからないようにやるわけでなく、そばで寝ている大人が起きるのも構わず、である。押し入ったなら蔵破りとか、強盗とかしそうなものなのに。
遠州屋は自分のうちでも誘拐が起き身代金を払ったように見せかけていた
その後は同じ商売の米問屋の家ばかりの子供を狙う。こんな事件があったため金に困ってという理由で米の値上げを企んでいるようだ
田舎から江戸で一旗上げようと八年前に出て行った亭主仁平を探しにやってきたのがお清。八歳の息子幸太は、その父親が出て行った後に、お腹の中にいることに気付いたので、父息子は対面していない
その亭主が遠州屋の番頭仁吉。遠州屋の手先となって心ならずも悪事に手を染めている様子であったが、白洲での説明によれば悪事を知っていて黙っていた罪とされていて、誘拐事件には関わってはいないようでだ。元は人足だったが、火事の際主人を火の中から助けそれ以来の出世。仕事の才覚もあったようだ
お清は幸太を連れて米問屋淀屋で住み込みで働くことになった。淀屋にも八歳の男の子がおり、なぜかその部屋をお清にあてがわれたが、そこで幸太は案の定誘拐されてしまう
小林稔侍が若い
淀屋、悪人顔だが悪事はしない。まあ危険を察知し幸太が身代わりで誘拐されるよう部屋を替えているが
なおキャストクレジットについては基本的にウィキコピペ。役名があったりなかったり、キャストが少ししか掲載されていなかったりというのはウィキどおり
ここ数回はそうなっていてが、この回からは役名ありになってる

第10話 1982年6月10日 高砂や! 泣いて笑った花嫁御寮 本田英郎 山下耕作
千野弘美(おしん)、村嶋修(井本俊介)、水原麻記(おくま)、里見和香(おすぎ)、曽根晴美、永田光男、吉野真一、河野富子、冨士原睦、高野洋子、かまくら文太、小船秋夫、美柳陽子、中嶋俊一、細川純一、平尾昌晃(新昌順)
医者と夜鷹の恋
悪事はその夜鷹を仕切るやくざによる夜鷹の殺し
平尾昌晃はトメの位置。今シリーズでトメの位置に来るのは初
顔を見てたぶんそうだとは思ったが、さらにセリフがちょっと下手。またメインゲストの先輩医師という役どころでこういうのはたいてい悪役になりそうなものだが、ここでは非常に物分かりがよく、悪い部分など一切ないという感じの人物で、いかにも特別出演という感じに仕上がっている
第6話で南町奉行が鳥居とされていたが、この回で南町奉行が矢部駿河(守)と違う名前になっている

*0424
第11話 1982年6月17日 鉄火肌! 美しき尼僧 石川孝人 松尾昭典
鮎川いずみ(春抄尼)、石橋雅史(辰造)、市川好朗(弥吉)、波多野博、加瀬悦孝、岩崎礼子、矢部義章、平河正雄、池田謙治、島田秀雄、小峰隆司、白井磁郎、小船秋夫、高谷舜二、田中勝比呂、田中政美
鮎川いずみのワンマンショー的な演出をされており、ずいぶん大物になったなという感じ
商売人での尼役に近い感じか。インチキ尼の役で、ゆすりたかりをそこらじゅうでやっている。「川常」でそれをやったことが金さんとの出会い
しかし過去に自分に起きた身の上からみなしごを放っておかれないと集めて育ててやっており、その金集めだった
その春抄が次に狙ったのが、いま金さんらが追っている押し込み盗賊の兄弟の家と知り、金さんは春抄の用心棒となるのだった
平尾昌晃が音楽担当と知ったということもあるが、これまでの回にも時折音楽に必殺風味が感じられていた。この回でもそれが感じられるところがある

*0425
第12話 1982年6月24日 この男、鬼と呼ばれて七百十日 小川英、四十物光男 山下耕作
寺田農(定吉)、宮内洋(長次)、山岡徹也(重蔵)、倉石旺(伊兵衛)、林彰太郎(文三)、川上恭尚、久仁亮子、鈴木康弘、広瀬義宣、岡嶋艶子、尾池美紀、小坂和之、大月正太郎
なかなか見ごたえあり
まあ見終えてみれば、悪役に思われた男が実は善玉という、これも時代劇のよくあるパターンではあるが。
その悪役に思われた善玉を演じるのが寺田。ワルの岡っ引き、これも時代劇の常道だが、のようの登場するも、どこか善玉ターンしそうな目の輝きにおれは気づいた、嘘である、次回予告に「鬼と恐れられる定吉に過去を背負った男の影を見た」とあり、こういう内容であることが示唆されていたのだ
定吉が以前に捕えたものの白洲で無罪となったのが長次。その長次の一家を追い回す定吉という構図で始まる
で、定吉が善玉だとしたら、濡れ衣を着せられたとされる長次が悪? でもどう見ても善玉風一家、とその後の展開に興味が湧くようにできている
その以前の事件というのは薬種問屋宗泉堂の主人殺し。
宗泉堂の息子伊兵衛が博打の借金を背負い、その賭場を仕切るやくざ重蔵にそそのかされ、父親殺しに加担させられたというのが事件の真相
定吉は長次一家を真犯人から守るためつきまとっていたのだったという内容
中盤まではゆすりたかり、町民いじめをやる典型的ワルの岡っ引きとして登場した定吉が、だんだん、実はゆすりたかりもやっておらず、町民を苦しめてもおらず、あれっもしかして悪役ではないのではないかというところをじっくり描く構成
まあ全部がいいというわけでもなく、冒頭の獲物を狙うような目の定吉は、視聴者をだますためのものであろうが、一家を守るためならそんな顔をすることもない(ちなみにEDでは一家をやさしい目で見守る定吉)
また終盤では悪役がじたばたをして、真犯人の文三、重蔵の子分、を殺して、これをまたもや長次になすりつけようとした際、定吉が自分がやったと自首。これはなにもこんなことしなくても解決の方法はありそうである
早田と猫目が初対面のような挨拶。これまで会ってなかったっけ
今回で扱われる以前の事件というのは遠山が奉行になる前の件とのこと、ただ何年前の事件かはわからない
福本清三、ノンクレジット殺陣
この回だけではないが、白洲の場面が短い。短すぎるきらいもあるくらいで、その淡白な感じが見やすい。この回もえっもうそこで遠山桜披露になるの、というくらいの短さだ

*0426
第13話 1982年7月1日 危うし! 遠山金四郎お命頂戴! 小川英 古内一成 松尾昭典
星正人(矢吹進之助)、北上弥太郎(矢崎兵馬)、中山昭二(菊造)、北原義郎(望月弾正)、青山良彦(江上左内)、佐藤万理(おみの)、多賀勝、中村錦司、川浪公次郎、峰蘭太郎、稲田龍雄、武井三二、大矢敬典
矢崎兵馬が遠山との道場仲間、腕は遠山のほうが上、師範代を争っていたが、遠山に打ち据えられて、姿を消していた
その兵馬は息子進之助(偽名で矢吹を名乗る)を遠山への恨み事を教え込みながら育て、進之助は遠山を父の敵と信じていた、というのが前提で、その遠山への恨みを利用して遠山暗殺を企てるのが、望月弾正、江上左内、菊造の三人。望月弾正は前来た町奉行で遠山の前任者、返り咲きを狙っている。江上は北町同心。菊蔵はやくざ、高清水一家の親分、町の衆に評判のいい親分だが裏では闇の元締、江戸で行われる盗賊の仕事の半分を上がりとして納めさせている。その見返りは江上らとのつながりで奉行所の動きを制御
進之助が遠山の暗殺に成功(遠山が芝居をし、成功したと思わせた)し、父兵馬に報告した際に、兵馬はなんてことをしたんだ、遠山は立派な男だ、おれは嘘を吐いていたなどと言い出すが、父子でその遠山への思いを修正する時間はいくらでもあったかと思う。誤解で暗殺までいくってのはどうもなあ、と思う。まあ、近頃は同じ長屋のおみのに父親の世話は任せて、という状態であまり会ってはいなかったということのようだが
白洲の場面では開廷ではまず早田がいつもは遠山が座ってる席に着座、これは遠山が暗殺されたからという一芝居。弾正に問い詰められるとすぐに「遠山左衛門尉様、ご出座」と声がかかり、実は生きていた遠山が登場するという流れ
佐藤万理はよく時代劇においてメインゲストでよく見たがここでは端役ではなく、役柄も重要なものではあるが、出番は非常に少ない。彼女としては意外なほどだ。クレジット順も下位

*0429
第14話 1982年7月8日 母恋し! 緋牡丹仁義 掛札昌裕 中島信昭 山下耕作
マッハ文朱(清太郎)、桜町弘子(おさと)、杉江廣太郎(文吉)、江並隆(粂造)、玉生司朗、和泉敬子、勝野賢三、山野雅代、椿竜二、藤長照夫、和歌林美津枝、世羅豊、畑中伶一、内藤康夫
渡世人清太郎は実は女で生き別れになった母親を探しており、娘姿では危険だろうということで、この格好
常磐津師匠おしずが殺され、そこの小女おたえと清太郎は知り合う
おしずを殺した文吉という男がおたえを狙い、清太郎は文吉を敵として追いかけることになる
根津藍染町で居酒屋をやるおさと、これが清太郎の母親だったのだが、このおさとの情夫が文吉であった
おしず、文吉は的屋粂吉の手下、粂吉は裏で殺しの稼業をしていたのだった
白洲には清太郎が縛られるという形、これは今シリーズでよく見る光景。ただそれがさほど効果的でもなく、裁きへはあっさり展開する
ウィキに「テーマ曲アレンジ変更 」とあり、普段は飛ばしてしまうOPを聞いてみたが、マイナーチェンジ、後ろの映像は変更なし

*0430
第15話 1982年7月15日 水中花! くノ一殺法 本田英郎 岡本静夫
草笛光子(おふみ)、田中浩(黒部甚九郎)、吉田豊明、出水憲司、大木晤郎、木谷邦臣、笠間一寿美、田中小百合、森山紹秀、橋本和博、福中勢至郎
草笛光子の役は甲賀もの忍。夫と娘を殺された恨みを甲賀もの抹殺を謀る伊賀もの黒部に持ちながらも亭主の遺言もあり静かに暮らそうと舟宿の女将をしていたが、その舟宿で働く配下の又蔵を殺され、自分についてきた小女おもんも殺され、相手を殺す夜叉になることを決心する
草笛はさすがという感じ、格が違う芝居

*0501
第16話 1982年7月22日 地獄をのぞいた犬と少年! 山下耕作
高田美和(おかじ)、船戸順(仁左衛門)、福田公子(お梅)、岩尾正隆、島米八、笹木俊志、小山友成、北村明男、窪田弘和、大月正太郎、美松艶子、玉野玲子、堀田明美、尾崎俊子、三谷真理子
薬種商芙蓉丹の「江戸の水」なる化粧水を江戸の女たちがこぞって買いに走り大人気、その江戸の水を手に入れようとするのが最近大坂から江戸へきた薬種商の天花堂、仁左衛門。元は盗賊であり、以前その配下にいたのが今は芙蓉丹の番頭佐平、「江戸の水」の処方を明かすよう迫るも断られ殺す。
それを見ていたのが太郎という犬を連れた少年正太
井戸に落ち、仁左衛門らは死んだだろうと安心したが、正太は金さんに助けあげられた。命は助かったが喋れなくなり記憶もなくなってる様子
仁左衛門一派は芙蓉丹の女主人お梅を脅し、猫目に訴えようとしたお梅を殺した。
金さんは正太を再度井戸に落とすことで記憶を戻すことに成功、瓦版でそのことを町の人々に知らせ、仁左衛門らをおびき寄せる
正太が矢で襲われ太郎が追いかけそれを金さんが追いかける場面の金さんお走る後ろ姿が美しい