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善人長屋 [時代劇]

BS時代劇(NHKBS)
大岡越前の枠の後番組。7/8スタート
07/08(金) 20:00 -
NHKBSプレミアム|44分|DR
【BS時代劇】善人長屋 [新](1)「錠前破りの大悪党」[解][字]

大岡越前のところで書いたと思うが、新作時代劇ということでこれから見ていこうかと思っての視聴となる。
現在2話まで放映済み。
登場人物が多く、序盤は人物覚えるために相当に引っ掛かりながらの視聴。
見終えて大体把握できたかな。仕掛けとしては準主役の溝端淳平演じる加助が錠前屋と名乗り、そこで錠前破りの悪党が来るはずと待ち構えていた長屋十人全員が勘違いをするというあたりで、これは見てる側に長屋の人たちが勘違いしてるとわかるような演出。
多分第2話の最初あたりでそれが明らかになるのかと思うが、どうだろうか。
ストーリーでちょっと変に思ったのは、おもんという女、これは長屋の住人である文吉が化けたものだが、そのおもんが今回のメインゲストである加藤諒演じる磯太郎(これはハマリ役、まあ俳優イメージ通りの役であるが)を騙す場面。磯太郎を手玉に取り、身請けしてもらう約束をするが、一方で治五郎というやくざの親分みたいのともくっついて、磯太郎を脅してもうらうという筋書き。長年治五郎と一緒にいたみたいな描かれ方だったような。変な感じがした。
主要登場人物となるであろう、長屋の住人は全部は出ていないようである。

※追記
第2話、第1話に続けて同日視聴
上に書いた加助が勘違いされてる件、予想通り今話の冒頭で儀右衛門たちに知れる。まあ前話の最後でお縫が疑念を抱いておりという演出になっており、もうその設定で引っ張れるような感じではなくなっていたので、当然か。
ここで赤坂の件をいちいちどういう勘違いしたかが描かれているが、これは不要な気がするなあ。加助は江戸の赤坂御門から移住、一方儀右衛門が依頼されたのは三州赤坂の錠前破りを匿ってくれという話。で加助が登場の際に赤坂から来た錠前屋ということで勘違いしたというのだが、別にこれは加助が三州赤坂から来たということでもとくに問題ない
逆に加助がこの長屋の正体を知るのかどうか。これについては最後まで気付かないのではないかと予想。気付くぎりぎりのところまでは何度も行くも、加助がそこで突拍子もない方向の話をしだすみたいな展開が何度もありそうで、結局最後まで気付かないというのが一番ありそう。
第2話は冒頭でお店のお嬢様の簪を軽い気持ちで盗んでしまった(ちょっと借りただけのつもり)女中、その女中が道端で簪を強奪されてしまい・・・というのを助けることになってしまう儀右衛門一派。この話がメインかと思った。女中が語るそのお嬢様が相当に嫌な性格に描かれ、ドラマの悪役そのものであるからだ。が、この件はメインでなく、その簪が行った先の盗賊一派の話となり、その女中の件はなんとか儀右衛門一派が簪を取り戻し女中に返して終わりである。
そしてメインストーリーのメインゲストはなんと若村麻由美。キャストクレジットは最後なので、見てる間中、これ若村かなあ、違うかなあといったりきたり。にしては顔がちょっと違う、芝居がなんだか下手とかが違和感だ。
若村は今度脱力タイムズに出る。安倍元首相の銃殺事件の日の放映予定だったが、その日は中止になり、翌週は予定されていたのだろうその次の回が放映され、若村回は翌々週の7/22だ。この番組も金曜日の放映で、開始が安倍元首相の事件の日なのだな
で、若村が出る前の週の次回予告で若村を見て、その時もちょっと違和感があったのだが、それを見ていたから、今回一応若村かなあと気付けたのかもしれない。
下手な芝居という件だが、これはこの作品全体にちょっと漂ってる雰囲気、下手というかわざと軽めにしているというか。今回のゲストの若い女性、女中役、なんかもお遊戯みたく感じてしまう場面があり、それは前回でもそう、前回も若い女性が出ていたが、そこにも同じような感じがした。
主演の中田青渚にも多少それを感じる。
そうそう、その主人公のお縫、ちょっとうざったいキャラだ。
そもそも設定に無理がある感じで、それを強引にストーリーにしている面があり、強引にストーリーを引っ張るがゆえの弊害かもしれない。設定とは、盗賊など悪人が集まってる長屋、これは素性を隠して徒党を組んで、同じ場所に住むというのはあり得る設定だろう、それが善を行うというのが無理筋だ。必殺の形式といえるかもしれないが、必殺だと自分たちが悪だという認識が常にあるが、制作されている時代の違いからか、今回の主人公側の悪ぶりは多分ほとんど描かれないだろう、それゆえ、悪人に見えないのだ。
長屋住人の庄治というのが初登場、そしてその息子、どっかで見たなあ、と記憶を辿り、少年寅次郎を思い出す、調べてみると、やっぱりそうだ、庄治の息子、耕治役は藤原颯音

第3話 7月22日 抜けずの刀
当日視聴
長屋の住人として梶新九郎(上地雄輔)登場。国元で人殺しの濡れ衣を着せられ罰を受けそうになるも出奔という設定なのに、名前を変えずに江戸で生活してるのが疑問。

第4話 7月29日 嘘つき紅
長屋住人としてお竹と菊松が登場。それぞれ、美保純、徳井優が演じている
メインゲストは神保悟志

第5話 8月5日 犀の子守歌
犀香(さいか)
演 - 牧島輝
お濠の方(おごうのかた)
演 - 臼田あさ美
苅田直矩(かりた なおのり)
演 - 花戸祐介
苅田直次(かりた なおつぐ)
演 - 佐野岳
ここまでで、今作品は主人公一家、そして準主役の溝端淳平の加助がメインであるのは当然として、それ以外に長屋住人としては唐吉、文吉の兄弟は全話に登場しており、、とくに文吉が活躍している。半造については著名な柳沢慎吾が演じることもあり、期待していたのだが、そして登場回は多いのだが、あまり出番は多くない。
持ち込まれた難題を長屋住人で会議する場面が頻繁に登場するが、そこでも大抵主人公一家、唐吉、文吉の兄弟、そして半造という面々である。
ここまではそのメンツ以外はメインゲスト的な扱いで各回に登場するという形式だったが、調べてみると前回で長屋住人は全員登場したようであり、ここからはその長屋住人たちで問題解決に当たるということになっていくのだろう。
今回は上記メンツ以外に庄治が登場している
お殿様と小姓という男同士の恋心がテーマ、冒頭の長屋会議でお縫がそれが恋心だとこの件に関わるよう父親を説得する場面があり、ちょっとLGBTに配慮した作品なのかなあ。と時代劇に現代価値観を反映させるというやり方にちょっと萎える、が見ていくうちに、そういえば江戸時代は大層男色が流行ったそうで、こういうのもありかなあと思い直す。終盤ではお殿様が実は身体は男で心は女だったということが明かされるのもLGBT問題の反映だろう
前回もそうだったが、儀右衛門が今回の件は関わるのを止めておこうと決断を下すも、お縫が突っ走るという流れ。前回はそれでも最後に実は儀右衛門がそのことを知って裏で手助けしていたという納得のいくものだったが、今回はそれがなく、儀右衛門の止めるという裁断を破ってお縫がが手助けにまい進して成功して、それっきりというなんともドラマとしては中途半端なムズムズ感
そのこともそうだが、演出全般がイマイチ。
そしてそういう作品だから余計に思うのだろうが、主人公キャラがとにかくうざったい。面白い作品だとあまり気にならないのではないかと思うが、作品自体が低調なので余計気になるように思う。そして、一方でそれにしても、もうちょっと可愛らしく演じることもできそうでもあるとも思う
悪党連中が紛れ込んだ善人の人助けに巻き込まれる形でその人助けを成し遂げてしまうというのが基本コンセプトで、それなら自分たちを所詮悪党だからと、悪の場面を見せるとか、性格として悪党染みたことを言うとかの悪党染みたキャラをもうちょっと見せてハードに仕上げてほしいが、そういうのは今の時代じゃできないのか、それとも作品自体をコメディ調にしているのでそういうのは不要か。
第4話序盤の長屋会議ではそういうようなセリフ、つまり俺たちは所詮悪党だから人助けなんぞ・・・、みたいのがあったが、それをお縫が持ち前の前向きキャラで止めてしまう、ここらにお縫というキャラの悪党一家の娘でそれを自覚しているのに、全然悪党じゃない部分が露わ(ほかの場面でも一貫して悪党染みたところはない前向きキャラ)である

第6話 8月12日 雁金貸し
沢渡重(さわたり しげ)
演 - 佐藤江梨子
お佳代(おかよ)
演 - 桜庭ななみ(少女期:新井美羽)
次吉(じきち)
演 - 加治将樹
お縫の姉が登場。このお佳代は自分の親や長屋の住人の素性を知って以降、それに反発、町内のご隠居が持ち込んだ縁談に飛びついて家を出ていく。婚礼の日に捨て台詞、「お縫も早く嫁に出な、こんな薄汚い家、いつまでも長居するもんじゃない」。そしてそれ以降家には寄り付かない。
姉妹の雪解けが描かれるかと思いきや、そしてある程度はそうではあるが、お佳代は親を許してはおらず、ということはこの回だけのゲストとしての登場か。もしかしたら最終回に出るかもしれぬが。

第7話 8月19日 夜叉坊主
ここまで逐次視聴してきた。
次回が最終回、今回は前後編に分かれた話の前編。かなりストーリーが面白く、そして終盤になっても話しが終わりそうにないことで、次回最終回に向けての前後編であるのだろうと予測。前後編ならまとめて視聴したかったぜ、内容もいいので、一週空けて忘れてしまうのも怖い。
ゲストも多少豪華になり、勝村政信、陣内孝則。勝村は勘の鋭いお縫が悪人だと気付かない佇まいで登場、その後見せる悪の顔との二面性がうまい。陣内は、まだ出番は少なく、勝村演じる夜叉坊主の代之吉率いる悪党が狙う商家野州屋の旦那で、これといって特徴のないただ真っ当な商いをしているだけの男という扱いなのだが、次回予告では、これまた悪の顔があるようで、そこもそそられる。
加助の女房、お多津が登場。この人物設定も複雑で、「悪人とつるんでる」、「おたまを人質に捕られ仕方なしに」、「加助と結婚する前から夜叉坊主の一味で加助が必要だから近づき結婚をした」と段々明らかになっていく描かれ方も秀逸
一方で中盤に、半造が夜叉坊主にだけは手を出すのは止めたほうがいいと忠告するも、長屋連中が夜叉坊主と闘うことを決心する場面があるのだが、そこでのお縫が相当にうざったい。
そうそう、この回は長屋連中が勢揃いの初めての回。なのだが、全8回と話数が少なく、まだ一回しか出てない人が多く、なんの悪稼業をやってる人で、どの回でそんなストーリーで出てたっけという感じになってしまうのが残念。全員にしっかりとしたキャラ付けが視聴者にまだ伝わっていないのだ
お縫のうざったさ、ここが本質のひとつだと思われるから、少し書いておこう。自分たちもどうせ悪人だという自己認識があると、この作品は面白くなりそう(必殺の世界観)なのだが、このお縫にはそれがまったく感じられず、いいことやってます的な悪を知らないキラキラした若い女の子。まあ制作がこういう演技をしろとした結果がこれなのだから、おれのこうしたほうがいいなんてのは、間違いなんだろうけどな。
付け加えればいま見ている「そば屋梅吉捕物帳」、これも町人が勝手に私刑しており、必殺的な構図でもあるのだが、こちらにも、自分たちが悪人という自己認識は皆無、これはまあ表には出さないが公的な後ろ盾、遠山のこと、があるから当然か。

最終話 8月26日 野州屋の蔵
前回の終わり方から今回は面白そうだという期待があったが、その期待通り。陣内孝則がもう一組の悪党かと思いきや、元悪党で儀右衛門とも知り合いであり、勝村政信演じる夜叉坊主の代之吉とは因縁のある男。で、儀右衛門と組んで夜叉坊主を倒すことに相談はまとまり・・・、とこの辺りはとてもワクワクさせられた。映画スティングのような、悪党が嵌められるエンディングへの期待というか。
で、その結末だが、ここはほんのちょっと期待外れ、あまり大したことのない感じ(知恵を絞った仕掛けで長屋連中と野州屋が活躍するようなものを期待したが、仕掛け自体は野州屋が前からそうしていたという蔵は実は蔵でなく七天の頭の墓であり、錠前はからくり錠でなく、絶対に開かない鉄の塊であり、その時点で夜叉坊主は積んでおり、あとは、長屋連中が芝居がかった調子ですでに名前の出ていたもう一つの盗賊天龍一派を名乗り、殺陣でこらしめる)で夜叉坊主は退散させられていき、加助一家は一緒に暮らせるようになりめでたしめでたし。
やっぱり主人公の女の子が色々イマイチ。キャラ造形が悪いんだと思うが、こういうキャラであっても演技を変えればなんとかなったのかもしれず・・。あと、超能力的な人から悪人要素を感じ取れるという能力があるが、こういうのも、そもそものキャラ造形に違和感がなければ、受け入れられたのだと思うが、そうでなかったからか、なんでこんな能力が都合よくあるんだよ、とケチをつけたくもなった
音楽で、多分色々なアレンジがされていたように思うが、何度もかかったものが、「I Shot The Sheriff 」みたいだった。リズムがそうだったのではなく、あの印象的なイントロのフレーズ、その音階と譜割りが似ていたという程度のことだ。ソファレ、ドシドレシ、ドシソみたいに並んでいるが、ここでは「ソファレ~ドシソ」と並んでいる