SSブログ

The Covers 甲斐よしひろナイト

06/26(日) 22:45 -
NHKBSプレミアム|30分
The Covers「甲斐よしひろナイト!~ソロデビュー35周年スペシャル~」[字]
テレビ録画をする際はPCで機器に繋いで、番組名などを入れてそこから録画設定をするのだが、一時期PCが機器に繋がらない不具合があり、テレビをつけて機器をリモコンで操作し録画設定をしていたことがある。その際は、その番組が何チャンネルでいついつ日の何時からか調べて、番組表を開いてそこへ行き、ようやく録画設定。その番組表を開いて、そこへ辿り着くまでの間に、その番組表に写る色々な番組が気になって仕方なく、じゃあ一応録画してみようかといくつかの番組を録画(悪いことではなく、ここでめっけものを見つけることもある)、これはそのうちの一つ。
ひとつは土屋公平がもしかしたら、という思い、そしてもう一つはエレカシの曲をカバーするということ。
土屋公平は出ておらず、となると急に興味をなくし、結局対談のところはあまり見ず。楽曲演奏だけは視聴。
セットリスト
「恋のバカンス」(ザ・ピーナッツ)
「今宵の月のように」(エレファントカシマシ)
「風の中の火のように」(自分(KAI FIVE)の古い楽曲)


17才の帝国 [連ドラ]

2022年5月7日から6月4日までNHK総合「土曜ドラマ」で放送
06/25(土) 01:55 -
NHK総合1・東京|101分
【土曜ドラマ】17才の帝国(1)「帝国誕生」[解][字][再]
06/26(日) 00:25 -
NHK総合1・東京|151分
【土曜ドラマ】17才の帝国(3)「夢見る街」[解][字][再]

新作ドラマを見ることがほとんどなくなった。
始まる前にどんなのがあるか調べるのがかったるい、いい作品か見定めるのが難しく、が一方で見始めるとつまらなくても全部見ようとしてしまう癖が自分にあり、そこも鬱陶しい。
で、最近やったいくつかで面白そうだなと思ったもの、再放送か、友達から手に入れるか、みたいな感じで視聴してみようとしているのだが、そのうちのひとつがこれ。早速再放送された。NHKのものは再放送されやすい印象である。しかも何度も、放映後しばらくしてからの再放送というのもある印象。
さて内容。いま1話を見終えた段階
うーん、ちょっと入り込みにくいかなあ。近未来設定。日本のどこかの市を実験都市と指定し、市政をAIに任せ、それを所轄する「総理」に17歳が就任するという話。まあちょっとありえない設定で、もう少しだけこれならあり得ると思わせてほしいとこ。
市政をAIに任すだとか、市議会を廃止するとか。まあ確かにネットで「それいいかも」って意見を書く奴はいるだろうけど、そんなもんが多数になるのやら。
で、昔ながらの住人を全部排除した上で、そういう「先進的」思考を持った人たちばかりを集めた実験都市かと思えば、そうでもない昔ながらの人たちも「青波市」にはいるようで、そしたら、市議会廃止の提案なんか簡単には通りそうもなく・・・。
まあこういう突拍子もない先進的な改革とやらの危険性がテーマの作品なのかもしれず、それならおれがそう思うのは正しい見方なのかもな。ただもうちょっと入り込みやすく、つまりは主人公「総理」側の意見ももっともだと思わせる展開が必要かと。
短い作品だから全部見るつもりだけど、これを第1話として録画して視聴したら、切ってしまうかもしれず、だけど1話見たから全部見ようとするという癖がでるかもしれず。

※追記
第2話
商店街再開発プロジェクトが中止されるエピソード
いや、政治ってさ、ある案に賛成か反対か、もしくはA案、B案、C案が上げられたとき、それを調整し成案に持っていくことじゃないの?
これをその商店街の反対派の人に意見を聞いたからって、再検討に持っていくって? それを市民の声と称し、中止に持っていくなんて。
いまのネットの言論、及びそれに影響されたかのような言論人にもよく見られるけど、自分が賛成の案を賛辞して、他の案をくそみそにいって、わっしょいわっしょいで持っていこうとする感じがして非常に気色悪い。
あと、その際、そういう意見を総理が表明し町の意見を聞くというとき、リアルタイムでの意見の一つ二つを拾って、住民投票に持って行っているが、おいおいリアルタイムでのひとつふたつの意見って? 自分の意見に近いものだけ拾ってるんじゃないの、まるでテレビのニュースでやる町の人の意見映像だ。
まあ住民投票のやり方が投票率70%まで行ったら結果とする、というのは納得できるけど。
内閣は5人。総理の孫というの以外は改革派というか総理派というか、そっち側でイラつく言動が多いけど、キャラの振り分けとしてはうまくいってるということなのだろう
星野源の立ち位置も、今後の展開において、最大のキーパーソンになっていくのだろう。この人については近年の持ち上げられ方から食傷気味ではあり、これを見る前もちょっと不安だったが、悪くない演技だ。
今後の興味としては総理の動機やどう進めようとするのか、そしてそこに平(星野源)がどう立ちはだかるのかといったところだな

6/26は4話の半分くらいまで視聴。全5話なので、まあもう終盤ではある

※追記6/27視聴終了
一気に見るべきであった。時間を空けてしまったことのデメリットというのは、もう登場人物の名前を忘れてしまっており、その名前が出てきただけで、誰だっけと記憶を探る羽目になる。制作者が設定した伏線なんかがわかりにくくなっている。一気に見ていれば気付いたものが気付けなくなっているという例がありそう。
ウーアの総理側は「純粋まっすぐくん」としていいと思う。上にも書いたと思うが、そっち側を作品上で肯定しているのがどうにも入り込めない原因。例えば雑賀すぐり、UAの閣僚の女性、こいつは言ってることが滅茶苦茶だと思うが、そういう言説にも他の登場人物がまあ言ってることは正しいけど、みたくなってしまってる。総理にしてもそうだ。平は、自分にはなくなってしまった純粋さと評価しており、ここらへんがどうにも。そういう風に作りたいなら、その総理側の若い純粋さを視聴者に納得させるような人物像にしないとダメだろう
SFで近未来で実際にありそうみたいなところの設定なんだと思うが、やっぱちょっとありえない感じにしか思えない。まあSFならありえなくていいんだけどね
最近古い時代劇で悪役善玉がはっきりした作品ばかりを好んで見ていて、はっきりしすぎているのもどうかなあなどとも思っていた。が、現代のドラマはそんな単純な構図のものはバカにされる風潮で、基本的には悪役にも理由があり、さらには善玉の要素があり、その逆もしかり、で、今回のような場合、どれも悪とは言い難い、まあ柄本明演じる日本国総理なんかは悪であるけどね。そういうものを見るのに慣れてないという面もあるだろう
エンディング、主題歌の場面での映像が毎回異なっていて、ここになにかしらの演出が施されている。ウィキに詳しくある。そこを読んで知ったが、サチとユキ、一人二役、驚く。いや、似ており、同一人物かなと思った瞬間もあったのだけど。



制服が気になる。前に見た「インベスターZ」や、漫才コンビのコウテイなんかがこういう衣装だが、これは近未来的におれなんかは見えるが、今の高校の制服なのだろうか、それともそういう風に近未来的設定としてのデザインなのだろうか



ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え(ほか2本) [アニメ]

過去のルパンのスペシャル版の録画が3本溜まっており、まとめて見ることに。
ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え(91年 第3作)(BS12、1/2「日曜アニメ劇場」枠)
ルパン三世 ロシアより愛をこめて(92年 第4作)
ルパン三世 燃えよ斬鉄剣(94年 第6作)
この3本はほぼ同時期、第3シリーズが終わり、テレビスペシャルが始まった初期のものである

ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え
で、見たのだが、連続してまとめて視聴というのはキツい。退屈でつまらんからな。この最初のやつも途中で居眠りをしてしまい、以後は休憩を入れたりしながら。そんなに長い作品でもないのに。
湾岸戦争のころか。その話題がしょっちゅう出てきて作品の骨格の一部となっている。すなわち、「ルパン帝国」の財宝を経済に悩んでいるG7の各国が多国籍軍を組んで奪おうとするという内容である。海部を意識した海辺首相なんてのも出てくる
この回では五ェ門が任侠映画に影響されている情景が前振りとしてあり、その後も五ェ門はルパンの作戦にあまり積極的に関わろうとしないながらも、影響された任侠映画のセリフとともに、やってきて参戦するというパターンが繰り返される。五ェ門はルパンという作品の中で使いにくいところもあるのか割と仲間から省かれるみたいな状況も多く、この回もそんな感じが踏襲。

BS12「日曜アニメ劇場」枠
今度の日曜日もルパンである。で、その作品『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』を調べたら「燃えよ斬鉄剣」の次の作品、あれっと思い、過去の放送リストを見てみたら、なんとなんと、ルパンのテレビスペシャル版を過去作から順番に放映している(毎週の放映ではなく、間に色々他の作品が放映されている)みたいだ。なんだーーー、そんなことなら全部見たかったわ。全作を順番通りに見ることをとても重要視しているおれにとっては超魅力的な企画だ。

6/21視聴
ルパン三世 ロシアより愛をこめて
1日1本くらいはなんとか見れそうだ。残り1本だが明日見るか、今度の日曜日に『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』が放送されるので、それと併せて見るか
うーん、序盤はいつも通りというか、あまり期待せず見ており、ずっとルパンの魅力とはなんだろうかなどと別のことを考えていた。のだが、終盤に入り、意外や意外、予想を超えて結構面白く、ということはそのルパンの魅力に沿っているのだろうか、などとまた考え出して・・・。
そのことは後回しにして、ちょっと気づいたことを羅列
五ェ門が前回よりも変な役でほとんどルパンと合流しない。最初から敵方(ラスプートン)にいる。ウィキには「今作ではラスプートンに一宿一飯の恩義を受けた後、そのまま斬鉄剣を密かに奪われてしまい・・・」とあるが、「一宿一飯の恩義」なんて場面あったかな、最初の登場場面でそんなことが語られていたのかもしれない。
ラスプートンというキャラが出てくる。今作の悪役のボスだ。で、この男、なぜか人の口などに指を入れるという癖があるのだが、終盤では肋骨を折るというような描写もあり、念仏の鉄のようである。
鉛筆画というのかな、絵についての用語に詳しくないのでどういえばいいかわからないが、そんなものがストップモーションになったところでそれに入れ替わるという場面が頻繁にある。CM前にそうなることが多かった印象
で、ルパンの魅力。判然としない。ルパンの人気を確立したのは第2シリーズ、そしてウィキを読む限り、そのころパート1も何度も再放送され、評価を高めていったとあるので、このパート1も人気の確立の一助となったのだろう。
パート2が77-80年の放映。おれは小学校から帰ると再放送をやっていたような記憶があるが、80年となるともう小学校高学年である。本放送で見たというようなことはなかったはず、つまり午後7時台の番組となると家族での視聴となりそうで、いやそうでなく、平日の夕方に見ていたような記憶なのだ。
まあいい、中学生時代の見ていたのかもしれない。ウィキに「本放送当時のティーンエイジへの影響」という項目で「サンスター文具の発売した文房具」というのが出ているが、そういや、ルパンの缶ペンケースを持っていたような記憶もあり、それにサンスターと名前があったように覚えている。いまウィキを見て、そのサンスターというのが文具会社の名前だと初めて知った。なんで歯磨きのサンスターなんだととか思っていたような覚えもある。
で、パート2、いやその前にパート1、これは魅力的だが、その魅力をはっきり知ったのはつい最近まとめて見たときである。いや、その前から、きっとパート1は面白いのだろうという予想はあった、というようなことはもう以前に何度も書いているはず。ただ大人目線、もしくは最近の風潮なんかも含めて、評価されるタイプで、その当時(パート2とともに再放送されているおれにとってのリアタイ時期)はパート2のほうを面白いと思っていたように覚えている
じゃあパート2の魅力とは。前に書いてると思うが、これも割と最近、全部を見ており、いやあつまらん、稚拙、子供向けというのが感想だ。ここから魅力を抽出するのは大変だ。でもなんとかやってみると。
まず、音楽であろう。これは掛け値なしに大傑作。そしてその音に乗せて動く魅力的なキャラ。
五人のレギュラーの見事さというのもある。ウィキには「本シリーズで起用されたメインキャスト5人(山田康雄、小林清志、井上真樹夫、増山江威子、納谷悟朗)は、制作会社社長(当時)の藤岡豊がそのコンビネーションを語るなど高く評価されており・・・」というような文章もある
洒落た会話というのもある、これはルパンと次元、ルパンと不二子の間なんかで多いが、その一方で銭形や五ェ門 なんかには会話ではなく名文句といえるものが多そうだ。例えば「またつまらぬものを・・・」だとか。
ストーリーはなあ、パート2はとにかく長く放映されており、ネタ切れ感が強く、ゆえに後半がつまらないのが印象になっているのかもしれない。
そして、テレビスペシャル。ここでは長編という意味で映画版なんかも含めることになるのかもしれないが、ここら辺はとにかくつまらないという印象。で、この点必殺に似ているのかもしれない。必殺のレギュラーシリーズと映画やテレビスペシャルの長編との違いは何度か書いてるかもしれない。
そういや必殺の映画に、初期の仕掛人の映画というのがあるが、ルパンにもテレビスペシャルは始まる前の時期に映画(『ルパン三世 カリオストロの城』も含む)が作られているのもどこか似通っている。
必殺では、長編となると、大仰になって強力な悪役が登場し大袈裟な殺陣や特撮的な演出がなされ、そこが魅力じゃないのになあとよく思った。ちょっとした苛めにあった町の人の恨みを晴らすというそれだけのストーリーが見やすいのだ。
さて、ルパン。どうだろう、30分レギュラーシリーズが面白く思ってないおれだけに、長編テレビスペシャルのどこが面白くないとかは言えそうにない。まあ長編だからこその肩に力の入ったかのような大仰なところは興醒めではある。そこじゃないのになあとは思う。が、レギュラーシリーズでも大仰な部分はルパン作品の特徴でさえある。例えば飛行機で大銃撃戦だとかだ。今作のアジトを全爆破みたいなところもそうかもしれない。
アニメならではの現実にありえないような描写はどうか。これを否定してはアニメなんて見るなとなりそうだが、これもあまり大仰だとちょっと白けるんだよな。いや、でも車が川の中に入ったり、壁を走ったりなんてのはアニメならではだよな。
前に書いたように思うが、おれが好きで記憶に残ってるのは、五ェ門が「明るすぎる」と斬鉄剣を一閃すると雲が動き、ルパンが「嘘だ~」とやるところ。これなんかはセンスのよいナンセンス。これがルパン作品の魅力というわけではないけれど。
まあ必殺のことがあり、それになぞらえているからかもしれないが、テレビスペシャルも制作側がルパンの魅力を計りかねてる感じ、もしくはズレてる感じが非常にする

※追記6/11
まとめて3本視聴するつもりでいたが間が空いてしまった。
そして「日曜アニメ劇場」でルパンのテレビスペシャル版を順に放映しているらしいことがわかり、「燃えよ斬鉄剣」以降も順次放映されている。
「燃えよ斬鉄剣」以降は別記事を立てることにする

[アルカリ乾電池 単3形 4本入]

ヨドバシ・ドット・コムで購入
掛け時計に1本使用。

前にも単3を同じくヨドバシで買ったな。4本で100円とスーパーで買うより安く、配送料も無料。儲けは出てるのかいな。
ふと買い物の履歴を確認してみると、以前に買ったというのは去年の10月である。ずいぶん最近だな。何に使ったんだろ、そして残りはないのか。2020年8月にも買っており・・・。さすがにここ数年で8本も使ってないよな。そもそも単3を使う器具ってなんだろ・・・。
今回は間違いなく1本しか使ってない、残り3本は、どこにしまおうか・・・

メールソフト Becky! [メールサーバーから接続を拒否されました]

『Becky Ver.2.75』でGmailのOAuth2に対応となった!
対応方法がわからずしばらくの間不便だったがようやく解決、不具合解消した

ここも参考になると思います
安全性の低いアプリと Google アカウント
アカウントを安全に保つため、2022 年 5 月 30 日より、Google は、ユーザー名とパスワードのみで Google アカウントにログインするサードパーティ製のアプリとデバイスについてサポートを終了いたします

日付としても「2022 年 5 月 30 日より」ということで自分の不具合とほぼ一致
最初はこの「メールサーバーから接続を拒否」というメッセージって時折出て、いつの間にか直ってるから、放置していたんだけど、なかなか治らず、色々調べる気になった。調べないでいたら、ずっと使えないところだった.な

江戸を斬るII [時代劇]

オリジナルは1975
今回視聴分はTVKにて5/19~7/6

第1話 1975年11月10日
ほかに溜まってるものもたくさんあるが、やはり見やすい時代劇に食指。
さて、この第1話、出演者、知った顔が多く、豪勢。どれがレギュラー、どれがゲストか判別しづらい人物がいれば、レギュラーでもそれぞれの関係性が今のところわかりづらい人も多く、さっそくウィキを見ようと思ったが、これを読んでしまってネタバレしてしまうのももったいなく、しばらくは強引にただ録画だけを見続けようかと思う。というのも遠山の金さんこと遠山金四郎が主人公なのだが、奉行ではなく、市井の居候侍のようで、今は勧善懲悪的活動をしてるけど、それはどこから指令が来てるのか、どういう動機なのか、そして今後彼がどうなるのやら、わからないことだらけなのだが、これを先に知ってしまうと興味が薄れてしまう。
そういやネタバレといえば、昨日のビバリーの最後、ラジオショーとの繋ぎで高田先生が塙にドラマの内容を喋ったのを聞いて、塙がまだ見てない(その前日の放送らしい)んだよなあ、まじでネタバレ勘弁してほしいとか愚痴ってたのは笑った。そのドラマ「今度生まれたら」の主役は今作にも出ている松坂慶子である。
そしてこの第1話、人物関係が頭に入ってこないのに加えて、登場人物が多く、話の内容がかなり盛沢山。ついていくのが大変だ。
話も完結したのかどうか、どちらかといえば悪役は成敗されずに終わってるし、最後のナレーションではこの作品の善玉が誰かがわかるようになってて、その善玉が悪の成敗をする長い物語の発端という感じで、はて、この作品は一話完結じゃないのかな。今のところ、さしてなにかが完結したようにも見えず、ゆえに誰がゲストかもわからないのだ。
さて何を書けばいいのやら。気付いたことを箇条書きにするか。
主役の西郷輝彦、若くてまだ顔が痩せているのが目を惹く。
ヒロインは松坂慶子でとても美人。またこの回のゲスト本阿弥周子も美人で、特に輝いていた時代なのでは。
神田隆、穂積隆信はウィキではゲストの項目か。まあ後者は殺されてしまってるからな。前者は悪役で、まだ噺の続きがありそうな感じだけど。次回も出るのかな。この神田隆と、レギュラー枠の安部徹が似てるなあ。最初見間違えて、キャストクレジットまで戻って見直してしまった。
松山英太郎が鼠小僧次郎吉、前作「江戸を斬る 梓右近隠密帳」と似たような役だが普段は眼鏡をしている愚図の役で、いつも仲間連中の後ろからおどおどと様子を窺っている。やっぱり高橋元太郎が出ていて、ほかに『大岡越前』にも出ていた遠藤真理子も出ている。
森繁久彌もレギュラーのようだ。中谷一郎も出てきた。こちらはシリーズ中二回しか出ないみたいだけど。
前作に出ていた雰囲気のある俳優、伊吹聰太朗がこちらにも出ている。
他にも見たような顔が多かったような気がしたが名前がわからないため、それがゲストかレギュラーかもわからんな。話の整理のためにもう1回見直してみるか

前作、竹脇無我の「江戸を斬る 梓右近隠密帳」との関連は薄い。音楽を別の人にしており、そこで関連の薄さが認識させられる感じがする。まあ共通点もいくつかある、例えばナレーションが芥川隆行、ヒロインが松坂慶子、番組枠が同じで制作が同じなのだからスタッフ、中でも重要なプロデューサーや脚本、監督なんかもかなりダブっているのだろう、そういう意味では共通だ。
OPのタイトルクレジットのところのバックに江戸城を中心とした江戸市中の地図があるのは前作と似ている。今作ではタイトルのバックで地図だが、前作ではOPの歌の際のバックでそういう地図、地図は大きなもので、カメラがそれの全体を舐めるように東西南北を映し出すという演出で延々と出てくる。

第2話 11月17日 勇気ある決断
まず冒頭に驚く。第1話の振り返りなのだが、第1話の結末辺りだけをやるのでなく、正に冒頭から最後までをダイジェスト、短時間ながら芥川隆行のナレーションで見事にまとめられ、おれの頭の中も整理がつく。
そしてこの回のエンディングで作品の構図がようやくはっきりしてくる。徳川斉昭:森繁久彌の願いで、遠山金四郎:西郷輝彦が居候から家に戻り家督を継ぐことになり、そして悪、とくに政治の悪を正していくことを決意する。
キャスト、役名なしで松崎真が目についた。見つけられないかなと思ったが、そのクレジットのすぐ後に登場、森繁とコントみたいなやり取り。門番の役。笑点に出演してたころだから、そういう人気を当て込んでの出演だろう。そのコントの中で森繁の斉昭が祖先の光圀について語る場面がある、門番から町へ出かけるのを止めるよう言われ、「その方は我が先祖光圀公のご実績をもっとよく勉強しろ、光圀公は江戸市中の忍びどころか日本国中をお忍びになり生きた世間をご覧になって政治の参考とあそばされたという
その門番とのやり取りの前に、斉昭の用人、中山伝右衛門:大坂志郎が斉昭がいなくなりアタフタしている様子。この人はこの回のみの出演のようで、まあカメオ的な出演だ

ゲストでは嵯峨善兵、藤岡重慶、北沢彪。みなよく見る顔だ。
第1話で事件自体は解決しておらず、だが、その後は語られず、あれはあれで終わりなのだろう、そしてこの回も事件自体は悪の勝利という形で終わっており、多分それは次の回では語られないだろう。そこらへんは金四郎に決意をさせるための準備段階のエピソードという位置づけなのだろう、と勝手に結論付けておく。
人間関係がまだあまり明白でない。裏の仕事がある作品なので、表の関係のほかに裏の関係というのがある。例えばおゆきは魚屋の娘という表の顔があるが、その裏では雪姫で徳川斉昭の娘だ。その後者を魚屋の中では誰が知っているのか、とかいうことである。
金四郎は魚屋を出ていくことになったのだが、多分今後も事件の捜査のために町に出てきてはここを根城としていくのではなかろうか
水野由美:山口いづみ
お春:沢田亜矢子
上記二人は初登場、レギュラー
俳優を見て善玉か悪役か大抵わかる。山口いづみは善玉だろうと思う。悪役水野の娘という役どころであるが。が、この回では少なくとも、わがまま娘で金四郎と敵対的な関係のままであった。
沢田亜矢子、このころ26歳、とてもきれい。

6/8
第3話 11月24日 颯爽遠山一番手柄
おせつ:吉沢京子
小幡喜兵衛:垂水悟郎
高野伝八:川辺久造(同心、閻魔の伊蔵の上役)
赤堀大八:城所英夫
下っ引き:井上茂(キャストクレジットでは役名なし)
この回では色々今後も出るレギュラーだと思われる金四郎の周囲の人物、遠山家の用人やら、北町の配下与力同心などが何人かいるが、クレジットではよくわからなかった。ウィキにある関谷五郎次:北村英三」も役名なしのクレジットだった
冒頭に金四郎がいきなり北町奉行職就任という運びになり、あまりのスピード出世に戸惑う。こんなことあるのかね。町の魚屋に居候の旗本次男坊が家督を継ぐことを決め、家に戻ると、町奉行就任。
まあ制度をよく知らないからよくわからないが、テレビドラマ的なあまりにも都合よすぎな違和感。ただ町奉行は同心をこつこつ勤め出世するような職でなく、今の日本での大臣のように、トップから任命を受けるものであるから、こんなこともあるのだろう
で、ここら辺でこれ以降の作品構成が決まったと感じた。ここからはこの金四郎が魚屋を拠点にし町を探索、さらにはおゆき、次郎吉を配下に使うような形で、この作品の悪役(ここらへんは第1話から正体を露わにしている)である老中水野、南町奉行鳥居と用人の本庄、配下の同心や岡っ引き(閻魔の伊蔵:南道郎など)などと対決していくのだろう。なお閻魔の伊蔵:南道郎、ウィキにはこの第2シリーズのキャストとして記述されていない。
となるとちょっと不審に思えるのは、この骨格が決まる前段階として二回も費やしていること。大抵、第1話がそれに当たり、第2話以降が通常になるものと思われる。が、その最初の回が前後編の続き物になってたと考えれば、まあおかしくはない。ここら辺については上にすでに書いてるので、おしまい。
この回では金四郎が町奉行就任となった後の中盤には彼がほとんど出てこないで噺が運んでいくという展開だ。

第4話 12月1日 人質を奪回せよ!
多吉:田村亮
お絹:浅茅陽子
仙波多十郎:郷鍈治
松蔵:牧冬吉
黒沼:北九州男(キャストクレジットでは役名なし)
牧宗伯:市川男女之助(キャストクレジットでは役名なし)
松屋:北見唯一(キャストクレジットでは役名なし)
浅茅陽子、最初の登場場面ではちょっとわからず、違う人かなと思ったが、他の場面では後年の面影を見つけ、やっぱりそうか、と。ずいぶん若い、24歳のころでキャリア初期。
田村亮も若く、格好良い。
第1話から出ているが橘町の源七:志垣太郎、善玉岡っ引きの役、岡っ引きが主役の時代劇、大川橋蔵だとか、林与一を思わす顔立ち
前回、「色々今後も出るレギュラーだと思われる金四郎の周囲の人物、遠山家の用人やら、北町の配下与力同心」というようなことを書いたが、今回、前回に引き続き登場した二人、今回は役名ありだった。以下の二人
原田喜左衛門:中村錦司(遠山家の用人)
関谷五郎次:北村英三(北町の同心)
ちなみに前回島村と名乗っていた同心はウィキによると、島村弥五郎:高田次郎であり、前回はキャストクレジットでは役名なしで、今回は出ていない。

第5話 12月8日 消えた江戸小町
美濃屋善助:遠藤太津朗
小芳:片桐夕子
大村主膳:北原義郎
車屋伝兵衛:富田仲次郎
佐川国信:西沢利明
福本清三がクレジットなしでちょっとだけ出ていたような。絵描き佐川国信の下っ端チンピラ。
山口いづみの由美、相変わらず悪役側で悪女っぷり。このまま悪役で行くみたいだなと思っていたが、この回のラスト、敵として探していた金四郎と再会するも、結局彼に助けられ、その際、心変わりの様子を見せ、次回以降キャラが変わっていくと思われる

第6話 12月15日 濡れ鼠河内山宗春
講談・歌舞伎などの作品で知られる河内山宗春を扱った作品
名演技がいくつかあり見ごたえはあるんだけど、内容としてはちょっと辻褄が合わないというか、見ていてモヤモヤするところあり、これは例えば金四郎側が越後屋になにゆえ疑問を持って捜査を始めたか(おゆきが探りに行く場面)、とかだ、
名演技は特に鬼頭正眼(伊吹聰太朗)、この人は異様に存在感のあるが、ここで宗春に刃を向ける場面での評定は特にすごい
河内山宗春:藤村有弘
片岡直次郎:川地民夫
越後屋六右衛門:沢村宗之助
伊兵衛:長谷川弘
丑松:江幡高志
冒頭の場面はやけに歌舞伎口調だがどうとらえればいいのだろうか。しばらく考えてみたが、作品内の現在とは別の次元の場面といえよう。おれは河内山宗春の講談や芝居をほとんど知らないのでなんともいえないのだが、ウィキ情報などから引っ張ってみた。
後年芝居になった河内山の有名な場面、「松江藩松平家への乗り込みと騙り」をナレーションでの説明つきで歌舞伎口調を気取ってやっている。
その場面後は、魚政の三姉妹の河内山についての噂話の場面となる。この金四郎が活躍している当時に起きた出来事なのだから、まだ芝居にはなっているはずもなく(同時代にすぐ芝居になるのかもしれないが、終盤では太助が今回は遠山にやりこめられた宗春を慰めるように、芝居になるかもしれないぜなどと言っている)、ということはその歌舞伎口調の場面は、作品内現在に起きた場面といえなくもないのだが、その歌舞伎口調場面でのナレーションは「これは歌舞伎でお馴染み河内山、御数寄屋坊主の宗春は・・・」と始まることでここは作品内現在に起きた事件の歌舞伎風の再現と判断でき、この場面は劇中劇(ドラマ内芝居)とわかる。加えて有名なセリフらしい「悪に強きは善にもと」、「とんだ所へ北村大膳」が入ってる
ここで河内山宗春を演じてるのは本編と同じく藤村有弘だが、本編中では毛があるが、ここでは禿頭にしている(これも作品内現在とは違う次元ということを表しているのだろう)。そして北村大膳は、どこかで見たことあり、今回の本編に出てた誰かかな、沢村宗之助かしら、などと写真に撮って画像を見比べたりしてかなりの時間をかけて調べてしまったのだが、ウィキにある記述でわかった。「役者:藤尾純」だ。キャストクレジットでは役名なしであり、ウィキ編集者が役名を「役者」としたのだろう、編集者も劇中劇と判断しているのだ。
片岡直次郎と丑松は『天保六花撰』(河内山宗春の出る講談)の登場人物
川地民夫は藤尾純の娘、中原早苗と一時期事実婚だったとのこと。

第7話 12月22日 じゃじゃ馬姫の恋
タイトルからわかるようにそしてほうれ見ろと予想通りの展開、由美姫が金四郎にぞっこんになっていく。そして若年寄の淡路守から老中水野への勧めもあり、金四郎と由美が見合いをすることになるが、桜の刺青浪人に惚れてしまった由美は不貞腐れ。
淡路守は金四郎を推薦する際に「ゆくゆくは大岡越前守のごとく大名にお取り立てになるやも知れぬ人物」と大岡越前を引き合いに出している
もう一つのストーリーとして、水野忠邦と親類の旗本、水野又四郎:川合伸旺の横暴を巡る話。
川合伸旺が閻魔の伊蔵に向かって、「しかし伊蔵、お前も大した悪だなあ」と言ってる場面がある
両方のストーリーで結末がちょっとニヤリとしてしまう、それゆえか全体的にコミカルに感じる回。旗本の横暴に始まる事件となると、町奉行の手に負えず、証拠を突きつけ、切腹を迫ったりとかいうのが奉行もの時代劇の常道だが、ここでは白洲に出てもらい、町民から訴えが出ている借金の清算を迫り、返事をさせている(金四郎は又四郎の犯罪の証拠を持っているので強く出れる)。
この白洲での場面後は、又四郎から裁きのおかげで貸金を取る見込みが立った町人たちを見送りにきた金四郎が奉行所の門のところで談笑、そこへ爺がやってきて、由美との見合いの時間だと急かし、見合いのことを初めて知ったおゆきは怒って帰ってしまう。
金四郎と由美の見合いの場。由美は金四郎に振られるため、「ありのままの姿をご覧に入れるつもりでございます」と若侍姿で見合いの場へ。そして現れた金四郎はとても釣り合わないと断りの返事、由美はその金四郎の顔を見てハッと思うが後の祭り。
魚政へ戻った金四郎、嫉妬のおゆきはふくれっ面、でエンド。
豊島屋五兵衛:増田順司
相良淡路守:伊沢一郎
水野又四郎:川合伸旺
お静:佐野厚子
杉野弥平次:内田勝正

6/10
第8話 12月29日 お小夜のゆくえ
サブタイトルにあるように、今回はお小夜がフィーチャー。魚政は三姉妹だが、おゆきはお政の実子ではなくそして作品上はヒロインという立場、で残りの二人、ここまでも魚政の和気あいあいとした光景という場面で存分に存在感はあるが、ストーリーに絡んでフィーチャーされるのは初。
松造:西村晃
巴屋十兵衛:山岡徹也
関根孫六:竜崎勝
お民:津山登志子
関根は巴屋と組んで偽金作り。その関根が昔の仲間、偽金作りの名人、飾り職の松造に仲間になれと声を掛けるも断られ、孫娘を誘拐、人質にして無理やり仕事をさせるという算段。がさらわれたのは、孫娘のお民の友人であるお小夜、という展開。
終盤で、関根のアジトにやってきた松造はお小夜を解放したのを見ると自分の手に刃物を突き刺し、もう悪事はやらないという意思を見せる。この手を潰す場面はとてもいい演技。だが考えてみるとあまり意味のない行為。この後すぐに金四郎の助けが入っての殺陣となっていくのだけど、もし金四郎が来なかったら、どうなっていたか。やけにあっさり解放したなと思っていたが、実はまだお小夜は解放されておらず、金四郎も来なかったら、二人とも犬死だったところだ。
OPの音楽がEDの主題歌のインストゥルメンタルバージョンだということを今更気付いた
ウィキより--
弥太:日吉としやす
清吉:小笠原剛
己之助:鳥巣哲生
仙太:水谷邦久
竹造:尾沢誠
留吉:小坂和之
--
この回のクレジットに6人が「魚政の若い者」という役名である。ふと気になり、他の回を見てみると、みな役名なしで、この6人まとめてクレジットされている。あまり役名で呼ばれているような場面はないような気もするが、たくさんいる若い衆という役なので、そのわちゃわちゃした場面で名前を呼ばれていることもあるやもしれん。

6/11
第9話 1976年1月5日 初春・喧嘩纏
正吉:伊吹吾郎
寅吾郎:待田京介
津上兵部:鈴木瑞穂
横堀甚太夫:戸浦六宏
前田斉泰:長谷川哲夫
お仙:新橋耐子
女将:阿井美千子
六蔵:伊吹徹
オリジナルは正月放映。火消しの出初の様子から始まり、火消しの「を組」と大名加賀家お抱えの火消しとの諍いの話。
「を組」の頭は、新門辰五郎:中村竹弥で、もう一回出演があるようで、ウィキでは準レギュラー扱い。その息子の役が伊吹吾郎。寅吾郎が悪役となる加賀家側の火消し、横堀甚太夫:戸浦六宏が加賀家の火消しを統括しており、津上兵部:鈴木瑞穂が家老、殿様が前田斉泰:長谷川哲夫。長谷川哲夫は殿様顔とでもいうか、前作「江戸を斬る 梓右近隠密帳」でも家光の役、
その諍いの様子や大名火消しの横暴を描きたいがためと思うが、火事の真っ最中に二組が喧嘩するという場面が数回あり、纏が屋根に上がるのを奪い合いになったりしており(なぜか金四郎が火消しに参加しており、纏を持って上がってる)、なにやってんだよという気持ちになる。

第10話 1月12日 恐怖の罠
おさらばお艶:渥美まり恵
因果小僧・六之助:南原宏治(キャストクレジットでは「因果小僧六之助」)
お役者吉五郎:平井昌一(キャストクレジットでは「吉五郎」)
浪花の熊虎:佐藤京一
洲走りの伝次:出水憲司(キャストクレジットでは役名なし)
江戸へ戻った因果小僧の一味(上記5人)、この賊に岡っ引きだった父親を殺された橘町の源七がこの回ではフィーチャー。

第11話 1月19日 二人鼠小僧
竜太:浜田光夫
たね:折原啓子
仁吉:今井健二
三五郎:阿部希郎
美代:戸川京子
おかん:正司歌江
お六:正司照江
おくに:正司花江
良庵:西山辰夫(キャストクレジットでは役名なし)
子役時代の戸川京子。しじみ売りをしている美代を見て、太助、次郎吉は全部しじみを買ってやるが、店へ戻ると小夜に怒られ、自分たちで売りに行く羽目になり、さらには売り上げが上がってない(しじみを売っていたため)とお政に怒られる。お政は美代の家に行き病床の母を案じ、自分の持ってる家に移るよういうが、家を出て行った美代の兄がいつか戻ったときのためにと家を移ろうとしない。
美代はその兄を鼠小僧だと次郎吉に打ち明け次郎吉は大層驚き、どうしようかと案じる。
一方美代の兄、竜太は、盗賊、うらかぜの仁吉の手下となっていた。仁吉の一味は自分たちの仕事を鼠小僧の仕業にしてしまおうと画策する。
前作には「二人葵小僧」というサブタイトルの回があった。偉大なるマンネリであろう。
かしまし娘は長屋の女将さん連中。
銀次:岡部正純が二度目の登場。閻魔の伊蔵の子分、下っ引きだろう

6/12
第12話 1月26日 蜜柑は七万七千石
西脇頼母:下元勉
斑鳩伝八郎:高野真二
おりくの方:入江若葉
竹千代:伊藤洋一
山岸十蔵:五味竜太郎(五味龍太郎)
尾張屋喜平:谷口完
第13話 2月2日 鱈に当たって死んだ奴
半次:品川隆二
八造:山本麟一
遠州屋三右衛門:野口元夫
岩松:鮎川浩
寅:野呂圭介
12話は大名の相続を巡る話
13話はサブタイトルでわかるように落語「らくだ」を取り入れた話。大岡越前でもらくだは数回使われたと記憶しており、それはストーリーとしてもかなりなぞったものだったが、こちらは、ストーリーとしてはさほどなぞってはおらず、半次が次郎吉おゆきに魚をねだって(払いが溜まってる)、ふぐが欲しいと言うも、鱈をもらう。その鱈が当たって友人の岩松が死んだと魚政にねじ込んでくる(最初からそういうことをやろうとふぐをねだったのだった)、というあたりが序盤であり、落語「らくだ」からの引用となり、その後のストーリーは落語からは大きく外れていく。
ただお馴染みのセリフ、「死人にカンカンノウ」など、はふんだんにちりばめられている。また大岡越前で落語翻訳を使うときにありがちな、他の落語から複数引用というやり方がここでも踏襲されていて、その引用パターンはかなり薄い味付けだが、志ん生の「替わり目」での冒頭の「一でなし、二でなし、三でなくて、・・・」という出鱈目の数え歌や、「ずっこけ」の酔っ払いがおしっこをしたくて、「シーシートートー」と言ってくれと頼む場面とか。
シリーズについて一旦総括
回が進んできてすっかり安定、マンネリの構図。第1、2話の違和感は前に書いたが、その後奉行に就任し、最初のころは新任奉行としてなかなかやるなというような評判だったはずだが、例えば第9話ではもう町では「名奉行」という地位を確固としているようで、その名奉行が町には身分を隠して捜査をし、と大岡越前とまったく同じとは言わないが、今後はもうこの構図でずっと続くのだろうなと思わせる。
同心のレギュラーのいない不自然さ。
例えば第11話では同心部屋に源七が入り込んできて金四郎に報告をしている。第12話では、源七を筆頭に「御用」提灯の集団が捕物に走っている。
敵方もそうで、閻魔の伊蔵の上の同心がレギュラーにはいない。
その閻魔の伊蔵、第13話ではいつもとちょっと違ったキャラで影の活躍と言えそう。悪役なのだが、今回はその回の悪役どもにとっ捕まって命乞いをしており、悪役に捕らえられていると、善側に見えてくる不思議。そこで考えたのだが。悪役にも二つあり、それは悪役と敵方の違いとでもいうか。いまNHKでやってる大岡越前の北町奉行伊生だとか、その上司の松平左近は忠相と作品上で対立軸にいるキャラではあるが、それは政治的対立というか、悪事に加担するようなことはなかった(はず)。それに対してこの作品での南町奉行、鳥居とその上司の水野忠邦となると、かなり露骨に悪への加担をしている。例えば12話での水野は、悪の密談をしている最中に金四郎に乗り込まれて、悪事を指摘し、水野に翻意を促しているし、10話では鳥居の配下の本庄茂平次、鬼頭正眼が完全に悪と結託している。
そう考えると、閻魔の伊蔵は悪役っぽいキャラで、捜査に強引なところはあるが、悪事への加担はあったっけ、これについては忘れてしまっている。
11話で指摘した銀次:岡部正純、12話、13話とも完全に伊蔵の手下でいいコンビになっている。ここらは、シリーズの途中でのテコ入れという感じがする。伊蔵の最初の登場のときから出ていてもおかしくない設定である。
こういう風にシリーズ中に途中から出るレギュラーにも二つパターンがあり、シリーズ全体の流れの中で必然的に途中からの登場となるもの。それは例えば金四郎が最初魚政の居候で、それが家に戻ることになるというシリーズのストーリーの中で途中から出てくるレギュラーもいよう。一方この岡部正純のように。最初からいてもおかしくないけど途中から、というのは必然性がなく、それゆえテコ入れと見える

第14話 2月9日 危うし紫頭巾
相模屋政五郎:水島道太郎
村田聡之助:中丸忠雄
お冬:沢井桂子
上総屋喜八:幸田宗丸
上州屋治助:藤尾純(キャストクレジットでは役名なし)
番太:伝法三千雄(キャストクレジットでは役名なし)
金貸し六兵衛:山口幸生(キャストクレジットでは役名なし)
江戸で大きな三つの口入れ屋が出てくる。それが相模屋、上総屋、上州屋で、上州屋が殺されてしまう。キャストクレジットでは役名なしだが、この顔はよく見る顔だ。ちょっと堺左千夫に似ている。
山口幸生はよく見る名前だが、この回で顔を確認、よく見る顔だ。
紫頭巾の辻斬りが横行、おゆきが真相を確かめようと奔走する話。
いかにも善玉側の村田聡之助が実はその辻斬りという結末はちょっと驚いた。それでも善玉側的な処理がなされている。
ここで録画分を全部視聴し、放映ペースに追いついた。一旦録画が溜まるまで視聴をお休み

6/22
第15話 2月16日 めで鯛八五郎
八五郎:河原崎建三
おいち:京春上
犬塚兵馬:小林勝彦
武井亮之助:沼田曜一
信助:岩田直二
又八:波田久夫
役名なしで井上茂、片桐竜次
八五郎は魚政の使用人、入ったばかりという設定。
鯛の御納屋の金子祐之助、御納屋とは将軍家の食材を扱う係で魚屋から鯛を奪っていく横暴なやつとして描かれている、が殺され、財布から十両も取られている。ちょっと前にトラブルのあった八五郎が下手人として上げられる。八五郎はその時恋人のおいちと会っており、アリバイがある。が、おいちの家から十両が見つかった。この十両は金子の財布から盗んだものでなく、自分で貯めたということなのだが、そんなに簡単に十両貯まるかねえ、江戸へ出てきたばかりということだし。
小林勝彦は金子の腰巾着で、金子が殺されたあと後継となる。金子殺害の真犯人。悪側のメインで意地の悪いところ、金四郎の罠に嵌って間抜けなところ、最後には金四郎に成敗され情けないところなどたっぷり。

第16話 2月23日 燃える牢獄
石出帯刀:穂高稔
芝本正(役名なし)
福本清三(クレジットなし)
この回では魚政の若い者、弥太が大フィーチャー。こういった大勢の内の一人という個性のない役の人がフィーチャーされるのは珍しい。でも今回も役名はなしでのクレジット(「魚政の若い者」6人とも)。で弥太がメインゲスト的な役割のためということもあろうが、この回だけのゲストで役名がある人がわずか一名(石出帯刀:穂高稔)となっており、その役もメインゲストというほどに大きな役ではない。
ほかに、ウィキによれば二度目の登場となるお浜:二本柳俊衣も割合目立つ役。
北町で金四郎の下についている島村弥五郎:高田次郎は大して目立っていない。
お浜は閻魔の伊蔵の情婦で、この回は伊蔵に協力して悪事に手を貸しており、最後編み笠の男に斬られている。誰だこの編み笠。悪事がバレそうになり斬ったということなんだろうけど、この回に出ている人の中ではちょっと見当たらない
ストーリーは弥太が博打に行き手入れに会い伊蔵に捕まる。伊蔵は魚政を探ろうと、弥太を伝馬町の牢へ送る。火事が起き伝馬町の牢に火が近づく。金四郎は辰五郎(中村竹弥)の助言を受け、解き放ちを進言するも牢奉行、石出帯刀は判断できず、月番の南町奉行鳥居にお尋ね。しかし鳥居は解き放ちの許可をなかなか出さず(そうすれば金四郎が責任は自分が取ると言い出すだろうという目論見)、やむを得ず、責任は自分が取ると金四郎、そしてようやく解き放ちになる。弥太は伊蔵の命を受けたお浜に嵌められ、薬を飲まされ眠らされる。
刻限までに回向院境内に戻れるか、という展開で、魚政の連中は弥太を探すも見つからず、伊蔵が怪しいとはわかっているものの伊蔵はなかなか動かない。刻限は迫ってくる。源七のこんな時伊蔵なら相手の女房子供をひっくくってそれを枷にどろを吐かせるんだがそんな汚い手、使うわけいかないという言葉に金四郎は伊蔵の情婦が怪しいのではと指摘、お浜に辿り着き、家へ探しに行くと、やはり弥太はいた。朦朧としている弥太を戸板で運ぶ火消しの連中。
解き放ち囚人たちが戻る場所である回向院の門前での攻防がラスト。門からは一人でしか入らせないと、鳥居の命を受けた本庄の意地悪発動。弥太は朦朧としながら門をくぐる。まるで24時間テレビのマラソンである。
この門のところにいる役人が福本清三で、普段の悪役っぽい役どころでないため、なにやらキョトンとした顔が珍しい。
で、これが間に合って、金四郎は解き放ちの囚人が全員戻り、切腹することもなくめでたしめでたしと終わる。弥太を監禁した罪は? というあたりは尻切れトンボ。
芝本正は牢奉行、石出帯刀の下で働く役人という役どころ

6/23
第17話 3月1日 雛まつり殺人事件
市太郎:長谷川明男
銭屋銀兵衛:日高久
福本清三(キャストクレジットでは役名なし)
これまででおゆきと金四郎は相思相愛なのはドラマ構造上からわかっているし、演出上それに近いことを言う場面もあるにはあったが、この回の序盤ではおゆきが実母の墓参りに金四郎を連れて行き、交際しているということを双方が認識していることがわかる。で、その帰り道、由美が登場しバチバチの三角関係という局面。由美はお見合いの回以来の登場。

第18話 3月8日 忠治、江戸に現わる
国定忠治:横内正
板橋宿で御用金強盗。その者は国定忠治を名乗る。国定忠治といえば関八州を暴れ回ったお尋ね者。月番の金四郎は御用金強盗の件の責任を負わなければならない。
一方本物の忠治は、というと、これまた江戸へ。その母親に世話になった恩義で少女を連れ、江戸へ出たっきりの飾り職の父親を捜しに来たのだ。そこで金四郎と知り合い、金四郎の紹介で魚政で働きながらその飾り職を探すことになるが・・・、という展開。偽者忠治というのはありがちなストーリーではある。
第3幕のはじめに福本清三らしき人物、クレジットにはない。捕縛されたヤクザ連中のひとり

第19話 3月15日 桜吹雪が闇に舞う
小夜衣:鮎川いづみ
ふみ:服部妙子
丁山:植木マリ子
久八:石山律雄
早乗り三次:江幡高志
やす:本間文子
千太郎:大竹修造
石川圭庵:大滝秀治
かなり良い。ここまででベスト。傑作
登場人物が多く序盤からあれこれと盛沢山ながらテンポが良く、一時間ドラマの毎度のマンネリが破られたかのようで面白く見れていた。盛沢山なために多少主要登場人物の一部に説明不足な感じもあるが。
が、傑作だなあと思ったのは終盤の白洲の場面、大滝秀治のふてぶてしい態度。お白州ものは大抵奉行が滔々と罪状を述べ、罪人が「恐れ入りました」となるところ、そうならずになおもふてぶてしいところがとても良く、そこで金四郎のほうも凄み返してみたりして。大滝秀治の大物感に比べ西郷輝彦は若い。それはこの回だけでなくシリーズ通じて言えることで、第1話を見たとき、おお、まだ若いなと思ったくらい、この後、段々風格を増して自分の知ってる顔になっていくのだろう。
で、その若々しさで大滝に対抗するところも良い。
遠山の金さんというのは見たことがない。なのでよく知らないが、白洲の場面で桜吹雪の刺青を見せつけ、「この桜吹雪に見覚えは・・・」とやるのが定番だと聞いている。
それとの違いを際立たせているのか、この白洲の場面にて、初めて白洲において刺青を見せる場面が出てくるが、圭庵は見せられるものなら見せてみろみたいなことを言っており、金四郎はその刺青を恥と言っている。
この回はその刺青が見せ場になるということからだろう。OPで太助が刺青師のところで刺青を彫ろうとしているところから始まり、おゆきと次郎吉に連れ戻され、お政は刺青のある若様、金四郎も呼び出し、二人にお説教。そしてその場面で金四郎は太助を2,3日引き取って止めさせると言い出す。このことをおれはちょっと忘れてしまっていたのだが、その後の場面でなぜか太助が奉行所の門番をやっていて、頭が変になりそうだった。なんで急に太助が奉行所? と。その後白洲の中で裁かれる人の後ろに控えていて、調べの最中に口を出したりする。太助の夢か妄想の場面かなとか思ったが、よく考えたら、そうか、金四郎が引き取ってたんだっけ。
さて、この回。前に大岡越前で見たような設定(悪徳医師)だなと途中で思い出す。さらに、ああ、これは菅勘九郎と早崎文司が出てた回だなとまで思い出す。で調べたら、「菅勘九郎と早崎文司」ではないようで、それぞれ「悪徳医師」を扱った回に出ているようで、つまりそれだけ悪徳医師の回があるということだ。で、それらとは細かいところは違ってるだろうけど、江戸の医師、圭庵を遠戚のやす、目が不自由、が訪ねてくる。この場面、金四郎、おゆきと太助が連れ立っているところにやすがぶつかってしまい、そこで圭庵の名前を聞いた太助は、その悪評を言っている。結局おゆきは駕籠屋を用意しやすを圭庵のところへ送ろうとするが、駕籠屋も圭庵の悪評を言い、それをおゆきは聞かないふりというか、押し戻すように無理やり送り出す感じが、やすに行ってもらわないと話が進まないからとでも言ってるようで可笑しい。そういや大岡越前のその該当回でも、医師の悪徳ぶりを話そうとして、早崎文司に身内のものだと名乗られ、それを引っ込めるという場面があったな
やすは娘の世話を頼んでいたのだ。その娘が小夜(小夜衣)とうめ(丁山)。小夜は吉原へ納得ずくで売られていき、花魁に、うめは屋敷奉公に出すと聞いているが、実はうめも女郎として吉原に売られていた。
やすは圭庵の家の中二階に軟禁(目が不自由なのではしごを外されるとそう簡単に降りられない)され、という場面も見覚えがある。
また、そのやすを娘に会わせるという口実で川岸で殺すという場面も見覚えが。ここでは金四郎がやすの殺しを依頼され、途中でやすを次郎吉にすり替え、殺すふりをするだけであるが。
序盤では小夜衣の心中の場面が良い。心中の場面というのは芝居での見せどころであるが、そういう風に芝居を気取ってるようで、その気取り方が品川心中の女郎のようでもあり、だけど切実なようでもあり。なぜか鮎川いづみが妙に老けているのだけど。

6/24
第20話 3月22日 娘目明し
お侠:土田早苗
千代松:工藤堅太郎
文蔵:浜田寅彦
伊東玄朴:村上冬樹
市兵衛:田口計
保古堂良斎:小林重四郎
為吉:三角八郎
お文:市毛良枝
男:唐沢民賢
喜助:伊吹新吾
この回は主要登場人物が多く、そして上を見ればわかるようにお馴染みの俳優が大挙出演している。
お侠は岡っ引き文蔵の娘でいまは代役を務めている。その下っ引きが為吉。
市毛良枝のこれくらい若いころというのは他の作品でも見たとある。AKBだとか安室奈美恵の若いころを思い起こさせるような少女という感じ。このころ26歳だが。アヘン中毒にさせられ、アヘンの販売も手伝っている水茶屋の女。その兄役が工藤堅太郎
アヘン売買の元締が保古堂でその番頭が田口計
唐沢民賢はわからなかったなあ。役名も「男」としかない。
上記配薬はキャストクレジットで役名あり部分の全部。
ストーリーも一捻りあり、まず善蔵という男が千代松と言い合いをして殴られる。千代松は善蔵が妹とつき合ってるのが気に食わないのだ。
千代松はその場を去るもお侠が血のついているのに不審に思い追いかけられる
その後、その善蔵は市兵衛(その時点では何者かはわからない)に刺されて殺される
そしてそこへやってきた喜助、この喜助は善蔵と同商売の植木屋で、だが商いのやり方が気に食わないと両者で諍いがある関係であり、この夜も喜助が善蔵を呼び出していたのだが、その喜助は突き刺さった刃物を抜いて唖然としていると、閻魔の伊蔵に捕まってしまう、という出だし。伊蔵は喜助を下手人と思い込み締めあげる。一方お侠は伊蔵の推理を間違ってると言い、あの逃げた男(千代松)を追う、という風に、視聴者にはその両者が間違ってることがわかりながら進んでいくというのが珍しい展開。
水茶屋「つたや」というのがお文のいるところ。その名入りの袋の切れ端を異様な行き倒れ死体が持っていたところから金四郎は真相を探り始めるのだが、その袋(今の目から見ると割り箸を入れるような紙袋)がなにかわからず、関谷に尋ねると、「これは東両国の水茶屋、つたやのものでございますよ、茶くみ女のお文、それにおひろと申すのがそろってなかなかの美人でございましてな」とベラベラ喋り、金四郎「そっちのほうはかなり詳しいと見えるな」「いえいえ、これはただ噂を耳にいたしましただけのことで」。談志の「文七元結」での番頭のようだ。

6/25
第21話 3月29日 目撃者は花嫁
お稲:麻田ルミ
お牧:白木万理
山形屋久右衛門:富田仲次郎
伊兵衛:西沢利明
竜次:黒部進
玄達:秋山勝俊(キャストクレジットでは役名なし)
太兵衛:殿山泰司
必殺をかなり意識した作品。
序盤で針のようなものを首に刺す殺しが出てきて、ここでおれは必殺を思い出していたのだが、その序盤はそれほど濃厚ではなく、しかし、殺しの請負人という話題が出てくる殺された山城屋の女将が登場する場面、その女将が白木万理ということで急に必殺臭が強くなる。またラスト白洲の場面ではその請負人、竜次が「弱い人たちのために晴らせぬ恨みを晴らすとかなんとか粋がっちゃいるがな、所詮おれたちは金で人を殺す悪党よ」などと喋らせている
元締制となっており、その元締が山形屋。請負人はもう一人いて、玄達、これは念仏の鉄のような破壊坊主風、ここら辺も必殺を意識した構図となっている。
この回はもう一つストーリーがあり、それが太助の見栄からくる嘘、魚政に入り婿するというもの、から父(殿山泰司)と妹が江戸へ出てくるという話、お政が太助の顔を立てて、そういう芝居をしてあげようとすることになりというあたりが序盤にたっぷり。そして父の太兵衛が竜次の策略によって下手人とされてしまい・・・、と必殺ストーリーのほうに絡んでくる。
最後は太助と妹、といっても両親を亡くして引き取られたという風に血は繋がっていない、お稲が結ばれるという結末となっている

第22話 4月5日 恐怖の黒い狼
儀平:吉田義夫
横田新兵衛:蜷川幸雄
お京:町田祥子
多加:杉本真智子
生駒弥三郎:山口崇
黒い狼なる盗賊一味。
捜査を進めると竜宮河岸という無法地帯に行きつく。そこには南町同心の横田が一応取り仕切っているが、裏では妻の病気の薬料のため脅されやむを得なく悪の一味と手を握っている。
生駒は金四郎の幼馴染で、黒い狼の一味。
ストーリーも演出も多少雑で大味に感じる。
黒い狼の首領は儀平で、竜宮河岸で居酒屋の亭主で気のいい人物として登場している。さらに最初の黒い狼の会議(物語の序盤)で、首領と生駒と横田が顔を揃えてる場面で、首領は顔が映らないような演出。で、次の会議の場面では吉田義夫の顔が映るのだがこれはまだ物語の中盤。こういう演出をするなら終盤で吉田義夫の顔が映り、あの居酒屋の亭主が、首領だったのか、という風にするか、もしくは、最初の会議から顔を晒しておいて、居酒屋の亭主が首領かとわからせるか、だと思う。なんか中途半端。
ほかにも最後の襲撃場所をなんで金四郎たちが知ってるかなど、都合よい展開が見られる。
おゆきと源七が肩を並べて捜査をしている場面がある。おゆきって源七に知られてもいいんだっけ。

7/10
第23話 4月12日 人情恋裁き
浦太郎:川地民夫
お秀:上村香子
幸助:三上真一郎
お袖:八木孝子
風花の吾平:森幹太
紋次:松山照夫
かなり日が空いての視聴で、多少設定を忘れてしまっていて、調子が出ない感じだ。
八木孝子、必殺商売人に出ていた人。他にもちょこちょこ出ているが、あまり顔がはっきり映る場面が少なく、顔の印象がない。芸者の役で顔がかなりはっきり映る役
浦太郎は商家の若旦那で、女中のお秀と結婚が決まっているがおゆきに惚れてしまい、というほのぼの恋愛ストーリーが描かれ、それに怒ったお秀の兄の幸助が盗賊一味に力を貸してしまうという展開

第24話 4月19日 まごころ
勝次:寺田農
相模屋万蔵:永井智雄
加助:森塚敏
卯吉:中田博久
奈良屋藤兵衛:浅野進治郎
沢田久磨:牧冬吉
富蔵:山本昌平
お駒:野川由美子
お駒と勝次は姉弟。勝次は3年ぶりに寄場から娑婆へ戻ってきた。その3年前のことを金四郎が覚えていることから、もう奉行職3年を経過しているのだろうか。このところすっかり普通の奉行が主役の時代劇になっているし。
内容は下手人として勝次が上げられるが、それをかばってお駒が自分が下手人だと名乗りを上げ、庇い合いになるも、本当の下手人(牧冬吉)は別にいるというパターン
最後の白洲の場面、普段は裁きを終えにこやかに終わるのだが、なぜかこの回は厳しい顔で退室、BGMも暗め。
牧冬吉は鍼師で勝次の師匠、長髪、髷を結ってなくて、髭という彼にしては珍しめ。
鳥居耀蔵は常に金四郎を追い落とす策略を練っているという立場で登場するがこの回では珍しく金四郎の事件解決のための南町奉行への願いを単に同意するだけの役

7/11
第25話 4月26日 狙われた遠山桜
田村亮がメインゲスト。ラストでの白装束のときの若々しい美青年ぶりはさすが田村兄弟の末弟
この回ではほかに見どころといえば、由美が登場、女中を使って金四郎をおびき寄せ、愛の告白、さらには終盤登場して、金四郎を捕縛しようとしている伊蔵に対し、金四郎の正体を明かし、急の事態で急いている金四郎に馬を貸してやり、後で礼の手紙をもらって喜ぶという場面がある。そしてそれに対してのおゆきの嫉妬も見もの。

第26話 5月3日 美しい復讐鬼
島屋清兵衛:沢村宗之助
久作:田口計
お志乃:ジュディ・オング
田口計は中盤で殺されてしまう役。田口は「お主も悪よのう」のイメージを定着させたひとりとのことであるが、この回ではそれに類した台詞が沢村宗之助と横森久の間でなされる。本庄「お前も悪だな」島屋「それもまた一興」本庄「こやつ」
この回では鳥居本庄と完全に悪に関わっている(これまでにもそういう回はあった)が、本庄もいる白洲で金四郎は「(証拠がないため)陰に隠れた悪党があったとしても罰することはできぬ、だが 悪を行う者は必ず裁きを受けるだろう」と収めている

7/12
第27話 5月10日 陰謀の嵐
第28話(最終回) 5月17日 天保の夜明
野中英三郎:森次晃嗣(27話のみ)
土井大炊頭利位:水島道太郎(28話も)
27、28話は連続もの。
さすが最終回ということで、これまでになかった意外な場面が多く、またストーリー的にはもうちょっと説明のための場面がほしいところがカットされていたりで、盛沢山な内容。
鳥居との全面対決という内容で鳥居が大いに活躍する。まずは自分の身を守るため用人の本庄をしっぽ切りで牢に入れる場面がある。これはその後、働きによっては許すとして牢から出しているが、その次の場面ではまた牢に入れられており、演出ミスなのかなんなのか。最後には牢から出され、やれやれと思っていると、白洲へ連れて来られ金四郎の裁きを受けることになる
ゆきは鬼頭に捕らえられ、紫頭巾をはがされ、正体がバレる。水野宅へ連れて来られるも、由美が父親に談判し、逃れさせる(部屋で由美とおゆきの語り合うシーンはこれまでの展開からすると異例であろう)。が、由美についている女中が脅しに屈し寝返っており、駕籠に乗って帰る途中に再度捕らえられる。この場面、何度も何度も同じ場面を見せられてるようで、これも演出がイマイチに見える。由美はその後、そのことを知り父親に嘘を吐かれ裏切られたとして、大奥に上がるという約束を反故にし、髪を降ろして尼僧になる。
最終的に(27話の終盤)鳥居は水野が失脚間違いなしと見て、寝返り、水野は追い落とされる。
事件の発端は森次晃嗣演じる野中が率いる農村の暮らしの問題なのだが、この農民一団は27話で金四郎が匿いながらも、自身にも鳥居の手が及び、水戸様の屋敷へ逃げるよう画策、この場面で次郎吉がなんとかその農民一団を逃がすも、ゆきが捕らえられるという上記の件に繋がる。で、その後この農民一団については語られず、ちょっと中途半端か
最後は上様の前で鳥居が金四郎についての罪状を述べたて、金四郎失脚かとなるも、鳥居の罪状の証拠(鳥居と組んでいた田中明夫演じる後藤三右衛門(この回のゲストかと思いきや、シリーズの最初の方に出てきているらしい、説明なしに鳥居と組んで悪事をしている設定で変だとは思ったのだが)、鳥居に裏切られ、牢において血で遺書を書き、髪を落とし尼僧になった由美に託す)を手に入れている水戸様(森繁久彌)が上様に面会も申し出て、その証拠を見せるに至り、鳥居失脚、金四郎は南町奉行へと昇格となる。
鳥居の失脚を隣の部屋から覗いていた水戸様の森繁が「これにて一件落着か」とつぶやいている。
「これにて一件落着」というのはこのシリーズの決め文句、水戸黄門の印籠みたいな扱いにしたいのだと思うが、全部の回で使われているわけではない。
田中明夫演じる後藤三右衛門や、森繁、中谷一郎が序盤の回と最後の回のみの登場、特に後藤三右衛門なんかはそうだと思うが、鳥居とつるんで悪いことをやって金を作ってるという設定なら、それをシリーズ中頻繁に取り上げるとかしないと何が何だかという感じである。
一応この回で鳥居が活躍したのち失脚とシリーズ最終回で鳥居との対決エピソードは結末を見たという感じになった。
森繁のセリフに「両刃の剣(けん)」というのがある。「つるぎ」と読むのが正解のようだが。

-----
このシリーズで一番の見どころは鳥居耀蔵:金田龍之介の政界の妖怪とでもいえそうな怪人っぷり。また閻魔の伊蔵:南道郎がいい。南道郎というのはよく見る顔であるが、名前を意識したのは今回が初めてだったと思う。いかにも悪役という感じの顔と声。初めて松山照夫という名前を意識したのは新・必殺仕事人だったが、その系統で声をちょっとソフトにした感じか。
作品の締めで、大岡越前もそうであったようにナレーションが入っており、これは全部に入ってる定型パターンなのだと思うが、そこがカットされていると思われる回が多々あり、その部分はかなり不自然。これもおれが見た初期大岡越前において多々見られた。
このラストの場面はほとんど(全部そうかもしれない)が歌無しの主題歌の音楽がかかっており、そこにナレーション、ナレーションが終わると、音楽が歌入りのものに切り替わり、金四郎(ほかに誰か連れ立ってるときもある)が町を歩いている場面(ここが各回のエンディングとなる)から、絵がバックのスタッフクレジットになる。
音楽では、紫頭巾(おゆき)のテーマと思われるような音楽があり、紫頭巾が登場するところで華々し
く始まり、殺陣になるというような場面。この音楽が70年代青春歌謡とでも言うか、森田公一の「青春時代」風(※)で、あまり合ってない感じだ。紫頭巾のテーマかと思っていたが、ある回では、紫頭巾の殺陣の場面が終わり、金四郎の殺陣のところでかかっていたこともある(この回以降使われていない、あまり合ってないことを認識したか)。(※)「青春時代」というのは適当に書いたので合ってるかどうか気になって、ハミング検索(Shazamでやったがうまくいかず、調べてみたらGoogle検索に「鼻歌検索」というのがあり、それでやってみた)で調べてみた。「青春時代」でなく「太陽がくれた季節」だった。「太陽がくれた季節」、このシリーズ音楽担当のいずみたくの作曲である。なるほど。
ウィキに以下のようにある--
松坂慶子は前作から引き続きヒロインを演じ、本作で大ブレイクを果たした。主演の西郷と松坂が美男美女同士で女性陣のお色気シーンもあってか、男性視聴者と女性視聴者両方の支持を獲得し高視聴率をマークし人気シリーズとなる
--
松坂慶子の出世作だったとは。確かにすごい可愛らしさで、演技はイマイチな部分もあり、今で言うアイドル女優そのものである
お色気シーンなんてあったっけ

これのあと、当然のように第3シリーズを放映している。
シリーズをまたぎどんな雰囲気になるか、違いを味わいたいため、すぐ次のシリーズを見るつもりでいたのだが、現在第2話まで放映された後、高校野球の予選が始まり放映中断中である。どうしようかしら。第1話の最初の方だけ見た、そしてウィキを見てみた。設定が多少変わりながらも(魚政、三姉妹だったのが二人姉妹になるなど)特に説明なしでいくみたいだ。

達磨大助事件帳 [時代劇]

オリジナルは1977年
今回視聴分は
05/23(月) 15:05 -
テレ玉1|55分
達磨大助事件帳[新]
5/23-6/30(月~金)

アンという名の少女を見終えて口直し。何を見ようか、他の溜まってるドラマや映画、落語なんかを見ようかと思いつつやっぱ時代劇だな、と。
これとほぼ同時期に「江戸を斬る2」も始まっており、多分この両方を逐次視聴というような形で見ていくことになりそう。とりあえずこちらから。現在7話まで録画してるのでまとめて。
先にどんな話かという解説は読まずに第1話を視聴。
昼行灯的な同心が主人公で、だが、裏では数人の部下を従え、「役目を笠に着た与力同心どもの横暴を抑え、無実の罪に泣く町民どもがあればそれを救い出す」(筒井和泉守(鈴木瑞穂)のセリフより)という密命を果たすというような構図のようだ。
OPで主要登場人物が映像入りで紹介されるが、主演の中村梅之助以外知ってる名前がないことに驚く。そこに出てくるのは、達磨大助…中村梅之助、雪絵…岡まゆみ、仏の辰吉…山崎竜之介、疾風の仙太…鈴木慎、七変化のお柳…和田幾子。
出演者にはちらほらと知った顔もあるが。
話がそれなりに面白いと感じたが、アンの次だからかもしれない。標準レベルなのだろう。
第1回 1977年10月13日 唄祭り姉妹しぐれ
ゲストとしてウィキには岡田英次、金沢碧、園佳也子、浅茅しのぶ、田口計となっている。岡田英二はレギュラーぽかったけどなあ。大助の上司的立ち位置。悪の与力がいて、その与力に大助が口答えみたいなことをして、険悪になると出てきて、両者の上司的な立ち振る舞いで諫めるみたいな役※
※追記6/2、そこまでのまとめを書いていて、ちょっとこの回を確認(最後成敗されるのが確か与力だったが、同心だったかもしれない)したくなり、確認場所を見直してみて、大きな勘違いをしていたことに気付いた。この回は金沢碧が殺人の下手人とされるが実は無実という話で、彼女を下手人と決めつける同心がおり、彼に大助がからかうような口調、険悪な雰囲気になると出てくるのが岡田英次、これが与力。で、おれはこの同心が最後大助に成敗されてるのかと思ったが、そうでなく岡田英次が成敗されていた。でもストーリー上(今回は確認個所しか見直してないから見逃してるかもしれないが)、この決めつけ同心がおかしくて、与力の岡田英次に疑わしいところはなかったと思うがなあ。ちなみにこの同心はレギュラーの岸だった(ここも確認したかった。この決めつけをやってるのが岸だったような気がして、なら最後成敗されてたようだったのに、なんで何事もなくまだ登場してるのかと)
嬉しいところでは小島三児がレギュラーで登場。大助に偉そうな口を利く先輩同心。
ウィキに「ナレーター(予告):鈴木瑞穂」とあるが、今回の放映で次回予告はない。先日見終えた「若さま侍捕物帳」(この作品も「ナレーター(予告):鈴木瑞穂」)にはあったのだがなあ。「若さま侍捕物帳」はオリジナル放映ではこの「達磨大助事件帳」の次に放送された作品
殺陣:山口博義とあり、出演者に山口グループとある。「制作:テレビ朝日、前進座、国際放映」、ここら辺は「若さま侍捕物帳」のときと同じだ。
OPでは先に書いたように主要登場人物が画像付きで紹介されたあとはスタッフクレジットがズラズラと。全部出た後に、キャストクレジットとなる。
EDは歌詞付きで主題歌「達磨音頭」、映像はこの回のダイジェスト、他にクレジット関係の情報はなく、あまり意味のない時間

6/1
第2回 10月20日 お父う!!
長門勇がメインゲスト
若者の悪さが横行、その裏で操ってる存在を捜査していくという内容
前回は出演がなかった準レギュラー源次(草薙幸二郎)というのが登場してくる。岡っ引き。そのせがれが悪さをしている若者グループの一人で源次に捕らえられるという展開なのだが、そこはサブエピソード(長門勇演じる父親とその兄妹、この兄も不良若者グループのひとりだが、そこらがメインストーリー)で大して描かれていない。レギュラーの見せ場の場面なのに。

第3回 10月27日 父子だるま
林与一、中原早苗、山谷初男
大助はおにぎりを盗む女の子を見つける。注意した大助の顔におにぎりを塗りたくって逃げていく女の子。その女の子の父親は町で喧嘩を止めた同心を殴って牢屋に入っていた・・・というような内容で、その牢屋に入っている父親が林与一、盗賊の一味だった初老の男と知り合いだったことで金の隠し場所を聞いたはずと、盗賊の残党(山谷初男)から罠にかけられていくという展開。

6/2
第4回 11月3日 待っていた女
市原悦子、河原崎長一郎がメインゲスト
ほかに勝部演之という人。これまで名前を意識したことはないがよく見る顔
河原崎長一郎が島帰りでその女房が市原悦子。その島帰りの男と奉行所勤め以前から懇意にしていたのだが大助で、彼を見守ろうとするが、まむしの源次が執拗にまとわりつき、さらには昔の仲間が現れて・・・といった内容
この回は源次が活躍、といっても悪役的立ち位置でだが。彼は岡っ引きで定町回りの岸伝八郎(浅香春彦)の配下。この二人のコンビは大助とは対立する形でのレギュラーなのかもしれん。
これまでの回からすると、大助グループが事件の犯人をこらしめ、そこで姿を消し、その後捕物が行われている(捕物の場面はないが、捕物出動の場面が少し映ったり、この回では、大助が一緒にいた仙太に「マムシの源次に知らせてやんな、引っ込みがつかねえとかわいそうだ」と言っている)
ついでにここまでの総括。
OPで最初に映像付きで出てくる5人、ほとんど知らないと書いたが、岡まゆみは時折顔を見たことあるような気がする。そして仏の辰吉の山崎竜之介、こちらも最近見た時代劇のなにかで見たような気がするが・・・、検索してみてもほとんど出てこないな。和田幾子も見たことはあるかなあ。今作品では重要な役で出番が多く見慣れたからかもしれないが。調べてみたら前進座の人で梅之助の作品への出演が多いとのこと
雪絵は大助の妻で元は高い階級の娘のようで世間知らず。今のところちょっと箸休めみたいな場面での登場。
今のところ第1話と2話にしか出ていないが、筒井和泉守(鈴木瑞穂)、南町奉行で大助に密命を与えている人物。
青柳軍蔵…小島三児は大助の上司とのこと。この二人(二人だけでなくほかにもいるが)は手付同心という役職で、定町回り同心のように町には出ないで奉行所内で書類調査とかやる役回りのようだ
お約束場面としては、お柳の経営している矢場「松風」に隠し部屋がありそこにグループは打ち合わせで集まる。その際、大助が松風にやってきて、並べられている達磨のうちの一つを裏返す、と隠し部屋に通じる回転扉を回転させ部屋へ入っていくという風に展開。達磨を裏返すという動作は、回転扉と対になってるのだろう
最後には一件落着のお祝いとして松風でグループみんなに囲まれて大助が達磨に目を入れる行事があり、その後だるまさんにらめっこしましょの歌を歌い中村梅之助のアップップの顔で終わる。
この回では、妻とのデートの最中に大助が抜け出してきたという体であり、今急いでるからとやらないで帰ろうとすると周りから促されるといったやり取りが見られる。これはいささかテレビドラマであることを視聴者にも意識させるメタ的演出
OP音楽。まずはコミカル(作品の雰囲気を表しているのだろう)なもので、作品内でもたくさんかかる曲、ここで最初の5人が紹介、最後の七変化のお柳は表の「松風」の女主人としての映像に続き、裏の顔、密偵風装束の映像になるのだが、その後者で音楽は一旦止まる。そして今度は打楽器のリズム付きの三味線メインの音楽が流れ、スタッフクレジット、ここでスタッフクレジットも全部なので結構長い、そして最後の監督の辺りで曲調が変わり、管楽器がメロディを奏でる激しい楽曲、といっても繋がっているので同じ楽曲。であるからそこまでがイントロ、長いイントロに続いてここからメロディラインといえる。二楽章から成り立ってるともいえそうだ。その曲調になってから、キャストクレジットでそこでは最初の五人は省かれる。この管楽器メロディ部分は作品内の終盤の殺陣の部分で使われている。

第5回 11月10日 獄門台の赤い雨
川合伸旺、梅津栄が出てる。双方メインではない。
大奥に娘を出している商家の主人が抜け荷で牢屋へ(彼は独房でその隣の牢の牢名主が梅津)。この件には裏があると動き出す大助。調べてみると娘は阿片漬けにされており、主人は大奥出入りという名誉のため全部罪を被りアヘンの抜け荷をしており、裏には大奥出入りの大僧正の指図があった。
川合伸旺はその僧侶の用心棒で碧眼、さらには口も利けない(確か一言もセリフはなく、「うう」といううめき声があった程度)という彼にしては珍しい役。
小池朝雄が登場。この回からの準レギュラー。これも俺にとっては意外感のある役。小池朝雄というとかなりの大物のイメージなのだが、ここでは小島三児の腰巾着という情けない役で、大助の悪口を言っては青柳(小島)の顔色を窺ってお追従笑い。まあ小池朝雄というとおれはあまり見たことないがやくざ映画の方でも有名なはずで、そこで上には弱く下には強くみたいな役をやってそうなイメージでそう考えるとあまりおかしくもないのかもしれないが、それにても小島の部下というのが、役者イメージからするとなんとも大したことない人にお追従という姿が意外なのだ。そして、ストーリーに絡まない形でコメディリリーフの役割であり、第1話から出てきていてもよさそうで、テコ入れという感じもある。
大助グループは松風の隠し部屋で打ち合わせをやってると前に書いた。それは大っぴらにはやれないということを表しているのだが、松風の店先で集まってる場面も多く(最後のにらめっこしましょは大抵そこでやってる)、この回で阿片漬けの娘を運び込んでいるのも堂々と松風の表から入ってきている。

第6回 11月17日 血染めの恋友禅
嵐芳夫、河原崎国太郎、二木てるみ、天津敏、三木のり一、瀬川新蔵
嵐芳夫は双子の兄弟の役を一人二役で。嵐芳夫、河原崎国太郎に加え瀬川新蔵も前進座。
三木のり一は名前を見たとき、三木のり平の弟子かなと思ったが、談志の本にも出てくる小林のり一、三木のり平の息子だった。このころ26歳くらいか。彼の若いころの画像が検索しても出来ないので、はっきりとはわからないが、「大津屋手代」という役で、大津屋で働いている人が二人立て続けに出てくる場面があるが、その内の最初のほう、わがままのお嬢様に服を勧めてはお嬢様に「あたしこれ嫌い」と断られいちいち落胆しているコミカルな場面のほうであろう(その次の場面で影番頭が店先に来たのに対し応対している使用人もいる)
嵐芳夫は上方から江戸へ興行を打ちに来た歌舞伎役者で、赤ん坊のころ生き別れになった双子の弟を探すという目的があった。その弟のほうは着物の下絵職人で、その呉服屋の娘と恋仲になるも、主人から反対され、そしてその家が火事になりその主人が殺され、その下絵職人は下手人とされた。その家の番頭は敵対呉服屋(天津敏)から送り込まれた影番頭(瀬川新蔵)であった。

6/3
第7回 11月24日 地獄のわかれ道
桜木健一、石橋蓮司、須賀不二男
BS12(過去に放送したのだろう)のサイトにあらすじがあったのでコピペ--
江戸の町民を襲う辻強盗が連続して起こる。調査を開始する達磨大助(中村梅之助)たち。
そんなある日、清吉(桜木健一)が営む小物屋に、油問屋・日野屋の一人娘・お若(長尾深雪)が雨宿りに来る。
清吉は、島流しにされた過去があったが、今は堅気として真面目に働いていた。後日、雨宿りのお礼に訪れたお若は、清吉と共にお茶屋へ。
清吉とお若が一緒にいる所を見つけ、不敵な笑みを浮かべる額に一文銭の刺青を入れた男・蔵三(石橋蓮司)。蔵三こそ辻強盗の首謀者であり、清吉とは流された島で一緒だったのだ。
蔵三たちは、日野屋から大金をせしめる為、お若をかどわかすと言い、清吉にその手伝いをしろ、従わなければ日野屋は皆殺しだと脅す。お若に手を出すない事を条件に、従ってしまう清吉だが...。
--
日野屋の主人が須賀不二男
大助のグループは最初辻強盗の一味の捜査をしていた。
大助と清吉は旧知であり、その誘拐のことを知ることになり・・・という展開の中、なんで大助は誘拐しているのが蔵三の一味とわかったのかちょっとそこら辺は弱い。
日野屋は清吉を娘の誘拐の首謀者だと考えていたが、一件落着後それは誤りだったと謝って、娘との結婚を許すという展開なのだが、誤りといえなくもないが、誘拐の手引きをしたのだし、それが心ならずとしても、最初から防ぐ方法もあったろうにと思えなくもない。

6/4
第8回 12月1日 仇討ち女だるま
秋野暢子(お志津)、左右田一平(房吉)
--
夜鷹が客を連れて屋根舟に乗り込もうとしている。一方,仙太は飾り職人の房吉と呑みに行ったのだが酒癖の悪い房吉は、仙太がそろそろ帰ろうと言うのに腹を立て、一人で呑みに行った。
屋根舟の中では、先ほどの夜鷹が客に匕首を突きつけていた。
「許してくれ、金は出す、いくらでも出すから」「助けてくれ」夜鷹は何も言わず、体ごとぶつかるように客を刺した。
そのとき、大声が聞こえ、夜鷹は舟を下りる。近づいてきたのは千鳥足の房吉だった。こんなところに一夜の宿がある。
そういって舟に乗りこむと酔いつぶれて寝てしまった。翌朝、目覚める房吉は殺された男の死体を発見するが、そこに船頭が現れ。
匕首を持った房吉に思わず人殺しの嫌疑がかかる。逃げ延びた房吉は仙太に助けを求める。房吉を助ける為に、本当の下手人を捕まえないといけないと大助たちが作戦を練る。
大助は一月の間に大店の主人が3人犠牲になっていることを調書から知る。全て手口が同じである。房吉は追ってから逃げ延びているところをお志津に助けられる。
あなたを以前から岡惚れだと言い、房吉を家にかくまう。実はこのお志津は8年前の和泉屋一家皆殺しの生き残りは和泉屋の妾の娘だった。犯人の復讐のため、5人の男に近づいたのだった。
最後の仇討の伊豆屋に近づいた。お志津の本懐は果たして?
--
お志津と房吉は、短い間だが夫婦のような生活をする。が、お志津は最後の仇討に出かける。大助はその最後の仇討のところに現れ、こいつだけは御上に任せてくれ言って殺陣になるも、結局お志津は仇討を成し遂げてしまい、それを仇討とはいえど役目柄黙認できない大助、結局黙認してしまってるけど、お志津は寺に入ることで決着
秋野暢子、すごい美人だ。おれは子供のころの記憶として女優としての活躍もあるが、それよりドリフと絡んでコントをやっていたのを覚えている。70年代中盤から80年代初頭くらいのころか。今見ると鮎川いずみとも似ている。おれの鮎川いずみの記憶となるともうちょっと後で、必殺のリアルタイムの記憶となると必殺仕切人をよく覚えているのと、仕事人でいえば、秀と勇次の時代、さらにはひかる一平がいて、梅津栄がいて、というあたりで、多分仕事人4だったのだと思う。
高見東馬…稲吉靖司、第7話、8話と登場、5,6話に出てきた上野山兵馬…小池朝雄に近い役回り。

第9回 12月8日 夜明けの父娘
加藤嘉(仁兵衛)、梶三和子、藤村有弘、伊沢一郎、草村礼子
--
裏長屋の仁兵衛の家の前に長屋の住人が集まって罵声を浴びせている。「島流し」「早く出てゆけ」皆は口々にそう叫んでいる。
しばらくして皆が立ち去った後、不安そうな顔の仁兵衛の娘。娘おきくは嫁ぎ先を離縁されていた。そこへ経師屋の頭取が訪ねてくる。
仁兵衛が作った襖を返品に来たのだ。頭取は「人殺しの張った襖、家の中へ入れるわけにゃゆかねえ」頭取は「手間賃だけは取ってきてやったからな」そう言って銭を置き出てゆく。
怒りが込み上げ、襖を切り裂く仁兵衛。おきくは泣きながらそれを止める。一方、奉行の部屋。奉行の筒井和泉守は大助に、幾つかの訴状を見せる。
文面はずべて同じ。娘が父親の無実を訴えた訴状だ。目安箱へ、2 年の間、毎月訴え続けたものだ。私の父の名は経師屋仁兵衛と申します。
二十年前、下谷の金貸しおたね殺しで捕まった遊び人弥造の一言で共犯にされてしまいました。際吟味を願いたいとの訴状だった。
大助は真実をつかんでくれと、奉行に依頼される。大助は20 年前、与力の佐竹に事件の顛末を聞きに伺う。話を聞いた大助は仁兵衛の無実を確信する早速、大助は仙太、お柳、辰吉に再調査を命じる。
結果、金貸しの相模屋与平が浮かんだ。果たして、仁兵衛の無実は?
--
草村礼子は役名なし、多分回想場面で出てくる仁兵衛の嫁の役
加藤嘉はいま60歳で20年前に殺しで島送り、ようやく赦免になり江戸へ戻ってきたという役で、20年前の回想場面でも演じている。
弥造は仁兵衛に飲み屋のちょっとしたいざこざで説教を食らってそれを恨みに思っていたというだけの関係。
犯行現場には経師屋の使う刃物があり、それと弥造の供述で仁兵衛が捕まっていたのだが、大助の調査の結果、真犯人は仁兵衛の妹の夫、経師屋の与平。今は金貸しの相模屋となっていた。
20年経過し再吟味となり、白洲の場面があり、筒井和泉守「その方らの20年に渡る苦しみに対して慰める言葉もない、奉行この通りである」と頭を下げるがちょっと頭が動く程度である。今の目からするとひどいもんだ。まあ御上からとして百両渡されるが。
当時吟味に当たっており、今は隠居の佐竹(伊沢一郎)というのが出てきて、裁きが出た後にもしかしたら間違っていたかもしれないと悔やんでいたという場面があり、2両を大助に託してもいる(その2両は上記百両とともに渡される)。作品内で善玉としての登場だが、こちらも今の目からするとひどいやつだと思える。
白洲の場面で大助は奉行の後ろに控えている。手付同心というのはそういう役回りなのかな。
ここ数回、隠し部屋、回転扉の場面が出てこない。

6/5
第10回 12月15日 復讐の果てに
--
命からがら番屋にたどり着く大工見習の吉次だったが、そのまま苦しみ死んでしまった。
大工道具の中に猛毒の石見銀山ネズミ捕りの袋があり、自害と判断されてしまう。妻のお稲は、吉次は殺されたのだ、自害ではない、調べなおして欲しいと何度も何度も訴えるが聞き入れてもらえなかった。
達磨大助の妻・雪絵は、道端で体調を崩したお稲を助け、家に連れ帰る。お稲は、大助にも吉次は殺されたのだと訴える。
大助たちは、事件を調べ直すことにする。お稲は、病弱な母に白米の粥を食べさせたくて、財布を盗もうとして捕まりお咎めを受けた過去があった。
吉次は全てを受け入れ一緒に暮らしていたが、咎人に世間は冷たく長屋を追い出され、正式な夫婦の届け出は出せずにいた。そんな折、お稲は吉次の子を宿す。
吉次も大喜びであったと、そんな吉次が自害するはずがないとお稲は確信していたのだった...。調べを進める大助は、吉次も昔押し込み強盗をした三人組の一人で咎人であった事を知る。
さらに、強盗をした残りの二人も命を狙われていることに気付く大助だった。押し込み強盗が入った大倉屋は、金が盗まれた事により店が回らなくなる。
さらに、店主は殴られたことが原因で、半年後に他界していた。それを悲観した妻と娘は自害していたのだった。そして、大倉屋には勘当された一人息子がいたことまで調べ上げた大助たちだった...
--
メインゲストに松山省二、他に平泉征
作りがちょっと変で、中盤あたりまで吉次、お稲を中心に描かれていて、後半に入ると、松山省二の仇討行為に焦点が移っていく
前回のところで書いた「隠し部屋、回転扉」が今回は復活している
ここで録画分を全部視聴し、放映ペースに追いついた。一旦録画が溜まるまで視聴をお休み

6/13
第11回 12月22日 友よ、さらば
大和田伸也(陽助)、平田昭彦(矢島剛蔵)、風間杜夫(矢島長一郎)
高野英次郎…森幹太(準レギュラー、他の回にも登場するようだ、この回が初登場)
--
達磨大助の甥っ子・陽助は、蘭学塾で塾頭をやっているという。副塾頭の矢島長一郎は筆頭与力矢島剛蔵の息子であり、陽助の親友であった。
その蘭学塾から一人だけ、長崎への留学が認められたのだが、費用として二十両が必要だった。皆、塾頭の陽助が選ばれるだろうと祝福するが、陽介は自分では二十両は用意できないというのだった。
そんな折、押し込み強盗が発生する。その現場には、陽助がいつも身に着けている達磨の印籠が残されていた。偶然その場を通りかかった仙太は、見覚えのある印籠を持ち去ってしまう。
しかし、店主の「腰に達磨の印籠があった」という証言で、陽助は同心に奉行所へと連れていかれる。長崎留学の為の二十両欲しさに強盗をしたのだろうと問い詰められるが身に覚えがないという陽助。
陽助の部屋から血の付いた着物が見つかり、同心はさらに詰め寄る。陽助は、着物の血について何も言わなかった。
それは、蘭学塾の先生と死体の解剖をした時についたものだったが、先生から解剖は公儀からの仕事、決して口外しないように言われていたからだった。
--
出来がよく面白かった。若い風間杜夫の演技が硬くて初々しい
関係者のどれも犯人のように見えないキャラという演出。関係者とは、矢島長一郎であり、与力、矢島剛蔵とその嫁の妙(演、水城蘭子。あえていえばこの嫁が悪役キャラ)であり、先生(高野英次郎)であり。中盤までは犯人がいかにも悪役という風なキャラでないので、どう展開するのやらという興味が続いた。結局犯人は与力矢島剛蔵。で大助たちに証拠を突きつけられ自決という結末。エピローグ部分はちょっとおかしい感じ。こういう事件があったにも関わらず、長崎留学は矢島長一郎になっている。父親がこういうことを犯したのだからもう将来はないという感じになりそうなものだが。
この回は大助のおいの事件ということで大助はちょっと捜査を手控え、他の三人が活躍するという構図になっている

6/14
第12回 1978年1月5日 からくり花泥棒
多々良純、永井柳太郎、明石潮、原泉、八木孝子、井上茂
第13回 1月12日 雪絵危機一髪
津島恵子、山形勲、田崎潤、武藤英司
12話ではほかに役名なしで都家歌六。役名なしだからわからないかなと思ったが、冒頭、見世物小屋の呼び込みという風景場面で登場、そこだけの出番。
この回は二組の盗人が登場。一方は少女のすりで、すりグループの下っ端としてすりを強要されている。もう一方は3人の生活が苦しく田舎の農家から出てきた老人盗人三人組。歌六はこの老盗人の中にいても悪くなさそうである。老盗人三人組は多々良純、永井柳太郎、明石潮。少女すりのお俊は玉田知子(メインゲスト級なのにウィキに掲載されてないや)、そのすりグループのリーダーが井上茂。
原泉、八木孝子は青柳の嫁とその母親。原泉、名前はよく知ってるが、こんな顔だっけと思ってしまった。調べてみると、間違いもなく、おれが原泉で思い出す顔が違う人なのだろう・・・と書いていて思い出した、俺が思い浮かべてたのは原ひさ子だ。
13話は大助が接待を受け、酔っ払って寝ていると殺された男が投げ込まれ、殺人容疑の罠にかけられるという内容で、その犯人の狙いは雪絵の父親、木村甲斐守。というわけで雪絵の両親(山形勲と津島恵子)が登場、さらに大助との馴れ初めも回想場面で紹介される。
魚八…冷泉公裕、ウィキより、「魚屋。第12話で初登場するが、それ以前からちょくちょく名前や存在は語られていた」。大した役でないのに、12、13話と連続してクレジットされていて、準レギュラーだと知る。これはテコ入れ的な登場だろう。

第14回 1月19日 暗闇に女の罠
犬塚弘、紀比呂子、外山高士
犬塚はメインゲストではるが、出番は少な目で見どころもあまりない。序盤で捕まり、中盤、話が展開していくところではずっと牢内、終盤で脱獄はするけど。
そしてこの回は小池朝雄がフィーチャーされている。この人はかなり格上の俳優で、このシリーズでは毎回出るわけでもなく大した役でもない準レギュラーという役どころがなんだか役不足に思えていたので、フィーチャーされてもおかしくはない。嫁と息子も登場する

6/15
第15回 1月26日 十手に光る父子星
伴淳三郎、速水亮
--
質屋「相生屋」横のお化け屋敷の幽霊騒動が持ち上がり、確かめに行った達磨大助の妻・雪絵も女性の幽霊を目撃する。
そんな折、十手持ちである鳥越の文次は息子の新吉が、最近噂の盗賊団「かすみ組」の一員では無いかという疑惑を持つ。
かすみ組が活動する日に限って新吉が外出していたからだ。
その悩みを七変化のお柳に相談し、お柳に新吉を調べて貰うと、新吉は恋人のお夏に「近々デカイ事をする」と漏らしている所も目撃し、益々疑いの色は濃くなっていく。
一方、達磨大助は先の盗賊「かすみ組」を追っていた。かすみ組は狙った質屋にスパイを送り込み、次々と盗みを行っている。
果たして次に狙われる質屋はどこなのか?と思案に明け暮れていると、新吉の部屋から「江戸質屋手引草」が見つかる。
かすみ組はこの本の順番通りに盗みを行っていたのだ。その結果、次に狙われる質屋が相生屋とは分かったものの、新吉がかすみ組に関わっている事も確定的となる。
深夜、部下と共に相生屋前で見張る達磨大助。ここで妻の化け物屋敷の話から、とある事に気付く大助だった
--
鳥越の文次が伴淳三郎。
これは結末がわかっちゃったな。新吉がいかにも怪しいという風に演出されてるものだから、多分違うのだろう、というのはストーリーが始まった序盤に想像ついたし、終盤で、大助たちも決めつけるような言葉を言い出すものだからなおさら。さらに終盤のどこかで、これはかすみ組の一味でなく、それを追ってるのだなということまで想像についた
実は新吉は十手持ちを継ぎたいと思っており(それを父に反対されているという描写が中盤にある)、そして老齢になり十手持ちとしての役目もおぼつかなくなり揶揄されている父を助けるため自分がかすみ組を捕まえようと追っていたのだった。
そのかすみ組の首領が同じ質屋で、すでにかすみ組に襲われていた伊勢屋の旦那(かすみ組に襲われたのは偽装工作だった)というのはわからなかったけど、これは仕方ない、その前に出てきたのはちょっとだけだったし、首領だと言うことがわかるような演出もあまりない。たしか出番は2回、1回目は仙太の聞き込み(といっても大助一派が秘密裏に捜査しているので身分は明かさずだが)に応じてる様子、2度目は終盤で、相生屋が次に狙われてることがわかり、そこへ注意喚起に訪れると、なぜか伊勢屋も注意するよう言いに来ていたのだった。1回目のところで仙太が店を後にするとき、ちょっと長めに伊勢屋が映り、その際に急に鋭い目をしたとしたら怪しいとなるところだが、普通の顔のまま長めに映っていただけだったので、ちょっと変なカメラワークだなとは思ったのだが。
事件が解決し、新吉が新たな十手持ちとなり、文次が十手に口づけをするという場面は、格好良すぎというか、口づけなんてするかねえ、という感じである

6/16
第16回 2月2日 あに・いもうと
松村達雄、松山省二、藤江リカ、清川新吾
島帰りの兄、仁吉が松山省二、妹のおさとは少女といってもいい年頃で奉公に出されている。その兄は、執拗に源次に追い回され、また間の悪いことに押し込みの一味と疑われてもしかたのないことをしてしまい・・・、といった内容。
松村達雄はストーリーとは深くは絡まない、自分も島帰りで、大助に世話してもらい飯屋をやっていて、仁吉の世話を焼いてやる。
松村はうまいもんだ。あと、妹を演じる子役もよい。のだが、脚本というか演出というか、がイマイチ。細かいところでちょくちょく引っ掛かる。ある場面があり、次の場面に移り、という風に場面が転換していき、場面の積み重ねで作品は成り立つ。その場面の一つ一つが、なんというか、中途半端に切れてしまい、その後どうなったかわからなければならないような場面がよくわからず次の場面になったりすることがあったり、場面と場面の順番がおかしいんじゃないかと思えるところがあったり。
さらにシリーズ全般に言えるのだが、大助たちの捜査のとっかかりや、なにを捜査しようとしているかがあまり明確でないままいつの間にかストーリーが展開している感じがする。
--
病気の母を医者に見せる為、奉公先の店から金を盗んだ仁吉。三年の刑期を終え、その足で家に向かうが誰もいない。
聞けば、母は、仁吉が捕まって半年で息を引き取り、妹のさとは二両の借金を返す為、油問屋・相州屋に年季奉公に出ているという。
すぐさま、相州屋に向かった仁吉だったが、さとには会わせてもらえなかった。
ある晩、どうしてもさとに会いたかった仁吉は相州屋の勝手口から忍び込む。
運悪く店の女中頭・おたきの手引きで蔵に三人組の盗人が入り、三千両を持出した直後だったのだ。
番頭に見つかり逃げだした仁吉は盗人の一人として勘違いされてしまうのだった...。盗人頭の猪助は、三年前にも米問屋の女中頭を騙し、蔵から金を盗み出した過去があった。
その時は、女中頭が身投げした為、事件はうやむやに。今回も同じ手口だった。そんな猪助と仁吉は牢で一緒だったのだ。仁吉に自分の仕事を手伝うようにいう猪助。
前科者に厳しい世間に嫌気がさし、揺れ動く仁吉だったが、大助たちの優しさに触れ思い止まるのだった...。
--
最後の場面では大助はおさとを奉公先から救い出す。1日22文の給金、借金は2両。1年で借金は返したことになり、その後何年も給料払わずにいることになる、と。
1日22文なら、1年で8030文で1分が1000文だから、8分=2両を稼いでいるころになる。ちょうどぴったりだ。

6/17
第17回 2月9日 地獄の沙汰も銭
--
町医者をしている香川玄六は、医者の鑑札なしに医者をしていた罪で捕まってしまう。
香川は、長崎でシルベルトに医学を学んだ優秀な医者であった。以前から江戸では偽の医者が増えていた為、典医や町医者の長老が話し合い、本物の医者に鑑札を発行し偽の医者を締め出そうとしていたのだった。
しかし、現状は鑑札を取り仕切る典医の竹中太郎左衛門が、金次第で鑑札を発行していたのだった。香川は竹中を何度も訪ね鑑札を発行する様に頼んだが断られたという。
どうしても欲しいなら五百両払えと言われていたというのだった。事の真贋を確認する為、大助たちは調査を開始する。すると、竹中はやはり鑑札を金で与え、多くの金をため込んでいた。
さらには、竹中の背後に幕府の医療をすべて牛耳る若年寄の広沢主膳がいることがわかったのだった。大助は、竹中たちに天誅を与える為、一計を案じるのだった...。
--
金子信雄、財津一郎という大物二人が出ていて、どちらも喜劇が達者であるが、その持ち味を存分に発揮させる演出で、それゆえ全体的にコメディ的であり、そのコメディ色もかなり強烈になされており、それゆえこれまでの作風からも逸脱気味、といってもこれまでの作品も大助の表の顔が昼行灯でもあるし、そもそも中村梅之助という人自体もコメディが得意そうな人であり、シリーズの作風もコメディ的ではあるのだけど、そこを突き抜けてる作品になっている。
金子は竹中太郎左衛門、財津一郎は竹中から鑑札をもらってる医師で、息子(矢崎滋)にも鑑札をもらおうとしている
梅津栄は二度目の登場で同じく牢名主役。同じ牢に入ってる同一人物という設定なのだろう。こちらもコメディ全開の場面となっている。
矢崎滋が若い、そして表情が硬い。もちろん、ここもコメディ場面で硬い表情におかしみがある。
コメディ要素を盛り上げるものとして音楽がある。「カルメンの前奏曲」とか「帰って来たヨッパライ(おらは死んじまっただあ)」だとかが使われている。「カルメンの前奏曲」に続いて、聞き覚えのあるクラシックの曲、名前はわかならいが、も使われていた。この曲は前にも使われていたっけな、雪絵が化け物屋敷に乗り込むというコメディ的場面で(※)。
※「聞き覚えのあるクラシックの曲、名前はわかならいが」。調べたら第15話だった。そして楽曲名はこれも「カルメンの前奏曲」ということがわかった。最初「カルメンの前奏曲」とわかったのは、たけしのTVタックルで使われていることを思い出したので、それで検索してわかった。「聞き覚えのあるクラシックの曲、名前はわかならいが」、こちらはShazamで調べた。メロディを聞かせて、検索してくれるアプリだ。
コメディらしくラストも悪人を徹底的に成敗するという感じでない。
ほかに佐竹明夫、近藤宏、鈴木和夫、村田みゆき

6/18
第18回 2月16日 雪に散る子守り唄
--
女郎屋の二階から、女に取り巻かれて近くの店へ入る旦那衆をみてイラつく半次郎。
帰り際に半次郎は馴染みの女から預かったのは、おつるに渡す金だった。夕暮れ時の川沿いの地蔵前で子守唄を歌いながら子供おんぶするおつる。
そこに通りかかった大助たちは声をかける。その優しさうなずくおつるだった。
夜になり、船頭姿の半次郎、やがて現れたのは、両側から芸者に支えられた上機嫌の旦那。
半次郎は、この旦那を乗せて川へ漕ぎ出す。
途中で竿を止めると旦那に向かい「深川料亭の桔梗屋だよ」「てめえら、そこへ押し入って」「人のいい主人夫婦をはじめ、店の者を皆殺しにしやがった」おめえを探して、どれほど歩き回ったか」「皆殺しにされた奉公人の中にゃな」「この俺のたった一人の妹が混じっていたんだよ」と詰め寄る半次郎は残り二人の盗人仲間を聞き出そうとする。翌朝、廻船問屋松前屋の主人が死体で見つかった。
大助は奉行に呼ばれる。殺された松前屋は、隠密廻りが密かに内偵していた。
どうやら、松前屋作兵衛は、まともな商人ではなかったようだ。いつものように大助は召集をかける。
隠密廻りの調べで、松前屋は盗人だった事までは分かった。5年前に深川の料理屋へ押し入った3人組の一人ではないかというところまでは掴んだがあと一歩というところで殺されてしまった。
この殺しの背景は?大助たちの捜査が始まる
--
「若さま侍捕物帳」のところで触れたと思うが、池波志乃、中尾彬のふたりが結婚した年での共演作。
前回と打って変わって、本編ストーリー部分はシリアス、そしてふたりの場面は多いが、そこらは丁寧にじっくりと撮られている。池波がおつる、中尾が半次郎
「本編ストーリー部分はシリアス」というのは、例えばお約束的場面、大助と雪絵がベタベタするような場面はコメディ的であるということ。そう考えると、前回は本編ストーリーもコメディになっており、それに毎度のお約束的コメディもあり、コメディ色全開と見えたのだろう。
ほかに神田隆、南原美佐保、森川公也、
伊達三郎、浜伸二、天草四郎
天草四郎はよく見る名前だが、どの役かわからずゆえに顔は知らないというタイプの俳優。ここでは「医者」という役でばっちり顔が映ってる、雪絵が妊娠と勘違いをしているところへ現れ、診察結果も聞かずに行ってしまった雪絵に妊娠はしていないことを告げる。
他の回ではなかったことだが、今回は冒頭(番組開始時)に、「好ましくない表現」、「オリジナリティー尊重」、「そのまま放送」という断り書きが10秒ほどブルーバックで表示。なんかそういう表現あったかなあ。青柳が東馬の女房を容姿でバカにする場面があったが、それだろうか
大助が書庫で調べものをしているところへ、青柳が東馬に追いかけながら入ってきて、言い合いをしながら書棚を2,3周追いかけっこで走り回り出ていくという場面がある。大助には絡まず追いかけっこだけでその場面から去って行ったということになんだか、びっくり、変な演出だ。

6/19
第19回 2月23日 地獄の顔の天使
三木のり平、睦五郎、石山律雄

第20回 3月2日 蜆が食った鉄砲玉
愛田健二、蟹江敬三、佐原健二、梅津栄、天草四郎
高田敏江、小松方正
高田と小松、二人連記でトメの位置。通常トメには一人なのだけど。
そして小松は出番が少ない、というか一回だけ。小松となると悪役を期待してしまうが、ここでは大助に鉄砲のことを教える師範。
天草四郎は役名が「良庵」となっている。前回登場と同じく、大助の家に来る医者。同一人物と見てよかろう
梅津は前回登場の時の牢名主とは異なる役。
ここで録画分を全部視聴し、放映ペースに追いついた。一旦録画が溜まるまで視聴をお休み

6/30
第21回 3月9日 還って来た幸福
水沢アキ、花沢徳衛、柴田侊彦
市村昌治、外山高士、山本昌平
人別帳に載っていないがために、隠れて生活をしている人々を扱った話

7/1
第22回 3月16日 御金蔵破りの謎
ジャネット八田
江戸城の金蔵が破られるという事件、奉行から大助に公儀隠密とともに事件の捜査に当たるよう密命が下る。
ジャネット八田、誰かに似てるなあ、で、雛形あきこ、鈴木紗理奈の名前が浮かぶ、いや、この二人って似てはいないだろうに、なぜかそう思ったのだ。この二人はめちゃイケというバラエティの主要レギュラーだ、おれはまったく見てないけど。
で、さらに考えていた。なんか最近の人でいたような・・・、あっ、平野ノラだ。
このメモブログをジャネット八田で検索してみたら、「若さま侍捕物帳」にゲストで彼女が出ており、そこでも平野ノラに似てると書いてあるや。
上野山が青柳を呼び捨てにしている場面がある(序盤、この二人に大助がいるという場面)。聞き違いかなあ。陰で、ではなく、青柳のいる場面でだ。大助が青柳に仕事を言いつけられ、その山にこれじゃあ終わらないと閉口した大助「上野山さん、(仕事を)少し手伝っていただけませんか」、上野山が大助に対し「何言ってんだよ、青柳がお前にやれとおっしゃってるじゃねえか」(音声が「青柳が●お前に」の●部分でBGMともに一瞬途切れているが、この呼び捨てとは関係あるまい)
それに青柳は怒りもせず、しかもその場面後はいつものように上野山が青柳に媚びへつらいしてるし。そもそも「おっしゃってる」という敬語だしなあ。
この密命捜査のため、大助は奉行所勤務は病欠ということにして休む。留守宅を守る雪絵にはそれゆえ色々珍事件が起きる。青柳と上野山が見舞いに来てしまうとか(雪絵は大助から捜査のため八王子へ行くと伝えられている)。
金原亭駒八という名が役名なしでキャストクレジット。落語家がやりそうな役があるかどうかという観点で見直してみたが、見当たらず。検索して調べてみた。現・吉原朝馬。過去の時代劇に出ている画像があったのでそれで見比べてみると、ジャネット八田の家を直しにきていた左官のひとりで、実はジャネット八田の配下で、刺客となってお柳たちを襲うという場面にも出てくる
さて。
仏の辰吉…山崎竜之介
疾風の仙太…鈴木慎
二人の密偵、レギュラー。ウィキの項目なし
七変化のお柳の和田幾子が前進座所属とあったので、ひょっとしてこの二人もそうじゃないかなと想像。検索してみたら、山崎竜之介のほうは本当にそうだった。今でも健在で、この頃と同じような顔つきで風格がついた感じで前進座HPにある。
鈴木慎のほうは出てこないが、関連の「伝七捕物帳」など時代劇出演歴がいくつか出てくる。そこには山崎竜之介や金原亭駒八の名もあり、同じような脇役で作っていたことがわかる。
さらにある記事でこんな記述。
「山崎竜之介・鈴木慎・和田幾子は前進座の役者で、テレビでは殆ど見ることのない顔です」
「伝七捕物帳」。この達磨大助事件帳のあとにテレ玉では「そば屋梅吉捕物帳」というのをやる。これも梅之助主演で国際放映は前進座とのタッグ作品なのだが、「伝七捕物帳」もそういう作品のうちの一つだそうだ。これについては「そば屋梅吉捕物帳」を見始めてからまた気付いたときに記す。
鈴木慎で検索すると、『3年B組金八先生 第2シリーズ』で直江喜一を捕まえた警察関係者という記事が何本かヒット。同じ人かどうかわからんな、と思いながら記事を見てみたら、この人だった。
俳優メモ 鈴木  慎(鈴木 慎平)
これを見ると、松山照夫が警察によるその学校への突入のときの刑事役とのこと。見てみたいものだ。

7/2
第23回 3月23日 地獄への落し穴
日色ともゑ、大木実、水島道太郎、垂水悟郎
レギュラー同心の岸が上司である筆頭与力の津島(大木実)を殺害したという嫌疑で捕まるという異色の回。岸は作品内では主人公の敵方的な扱いではあるが、悪役ではない。主人公に対し厳しいことを言ったり嫌味を言ったりするというタイプだ。第1話ではかなり悪同心のように見えたけど、回を追うにつれ、まあ仕事に厳しい同心という程度でもあり、それなりに仕事ができる人のように見えてくる。ゆえにこの回では岸の悪評っぷりで、打ち首獄門と決まってもあまり道場する人がいない描写はちょっと意外にも見え、また、そういう風に描こうとしていたのだなと改めて認識。
そしてその一方この回では、ストーリー上必要なのだろう、岸が夫を失った武家の嫁とその子の世話をしている人情派の部分がこれでもか、というほどに描かれる
岸は下手人ではなく、ほかの与力が筆頭与力の座を狙い、そしてその義父である旗本の贈賄事件の揉み消しを狙ってのものだった。
この津島と岸がなんとなく似た顔立ち。作品の初っ端が岸を怒鳴りつけてる津島という場面(岸が疑われる要因のひとつとなる)であるが、おれは岸が怒鳴ってるのかと思った。

第24回 3月30日 愛憎の架け橋
志垣太郎、栗田ひろみ、下元勉、田中明夫
--
十日も降り続いている雨,お柳の矢場・松風でも、客はさっぱり。商売上がったりだ。恨めしそうに雨を眺めていると煙草売りの佐七が駆け込む。
商売熱心な佐七はこんな雨の中でも、得意先廻りを欠かさない。そんなとき、半鐘の音が激しく響く。
音のする方から走ってくる人を呼びとめると東橋が落ちてたくさんの人が溺れ死んでこれから奉行所へ応援を頼みに行くという。
ちょうど佐七の母親が本所の三囲稲荷までお参りに行っている。東橋を通る道筋。もしやと現場へ急ぐ。数日後,奉行所・与力の兼松源之丞が捕り方を引き連れて大工の正次郎を召捕る。
東橋が落ちたのは正次郎の手抜き工事が原因というのだ。娘のお久は、必死に無実を訴えるが,当の正次郎は一言も喋らぬまま連行される。
手付け同心の御用部屋に現れた兼松は、青柳に入牢証文を急ぐよう命じる。直ちにと青柳は大助に書類を渡す。大助が受け取った書類には、入牢証文申請書が抜けている。
兼松は「そんなものお前が書け」と大助に押し付ける。本来なら担当の与力・同心が書くものだがよほど急いでいるようだ。
この一件に不審を持った大助は、普通なら省略してしまうような手続きも、順を追って処理してゆく。
まずは吟味方の同心・岸に相談。ふたたび手付け部屋へ戻り、青柳に経過を報告。証文を書く許可を得る。
待ちきれない兼松が催促に現れるが「これからお奉行様の判を頂いてまいります」と大助が答える。苛立つ兼松、なぜに急ぐのか、橋崩落に隠された真実とは?
--
東橋とあるが、今は吾妻橋、当時はどうだったのだろう。ウィキには「1876年(明治9年)6月17日に木橋として最後の架け替えが行われた際に正式に現在の橋名である「吾妻橋」と命名された 」とある
大工の正次郎が下元勉で、その娘が栗田ひろみ
佐七が志垣太郎
栗田ひろみと志垣太郎という風に若い男女がメインであるから恋人同士かと思いきや、序盤は橋の事故で母親を亡くし佐七は正次郎を恨むという設定。まあ紆余曲折ありながら、最後には結ばれている様子が描かれている
栗田ひろみというのはこのころの時代劇でよく見る。誰かに似ている。前田敦子、高畑充希を思い出したが、この二人って仲良しなんだよね。
ついでに。小島三児も誰かに似ているなあ、と。見栄晴かな
この回は与力の不正というストーリー。前回もそうだった。そもそも第1話で、大助がそういう密命を持ってることが語られてるから、そういう回が多い。
仙太は飾り職であり、この回では仕事をしている場面が映り、家の戸には「錺 仙太」とある。これまで仙太飾り職の仕事をしている場面を見た覚えがない。シリーズ序盤は登場人物がそれぞれどういう人かの紹介も兼ねているからそういう場面があったかもしれないが、見ている側も探り探りであり、まだ登場人物を把握してないので、ちょっとした場面だと見落としているかもしれない。さっきウィキを見てしったばかりだから、ここまでどういう職なのかわかっていなかったという面もある。
梅之助が主題歌を歌う場面があり、それを「松風」の前で歌うと、お柳が達磨を裏返すという風に、密偵の招集の合図となっているようだ。(※追記 この場面をあとで見直した。梅之助が主題歌を歌うと、まず飾り職の仕事をしている仙太が手を止める(つまり仙太の家の前ということか)、そして「松風」の前で歌うという流れ。そして仙太が松風の中を覗き、裏返ってる達磨を見て、松風から裏口のほうへ回り隠し部屋へ入ってくるという風になっている。飾り職の件は第25回のところで初めて見たと書いてるが、この回にもあった。また隠し部屋へ入る入り口については第26回のところで書いている)

第25回 4月13日 流転のかんざし
草笛光子、今井健二、松田洋治
--
茶店で団子を上手そうに食べる職人。その団子を盗もうとする子供。隙をうかがって一串手にっとったが、すぐに捕まってしまう。
ちょうど通りかかったお柳は必死に謝る子供を見て、この場を仲裁する。子供を飯屋へ連れて行き、話を聞く。
この子は鶴吉。川越で父と二人暮らしだったが2月前に父親を事故で亡くし母親を訪ねて、たった一人で江戸へ出てきたのだ。
母とは4つの時に別れたきり。江戸に居るという母親の名前さえ分からない。唯一の手がかりは母の残していった簪。お柳はこの簪を、飾り職人の仙太に見せる。
仙太は、その見事な細工から三味線掘りの藤吉親方の細工だという。親方はよほどのことがないと仕事を引き受けないし値も張るから他人の団子に手を出すような子供が、何故持っているのか?
さっそく親方に聞いてわかったのはこの簪は室町の伊勢屋へ収めた品だがその10日あとに盗人が入り、金めの物を盗まれた。緋牡丹政という7人組の盗賊の仕業という事だった。
頭目の政五郎を含む4人は、それから間もなく捕らえられお仕置きされた。残りの利助・庄八・平蔵の3人は、姿を消したままになっている。鶴吉の本当の母親は見つけることが出来るのか?
いつものように大助は仲間に召集をかける。
--
川越なんて言葉出てきたかなあ
松田洋治が鶴吉、子役。上手いものだ。子役で上手いというと、あたしうまいでしょみたいのが見える場合があるが、ここではそういうものが見えず作為的でない。
その母親がおこまで草笛光子。今井健二が平蔵、これは緋牡丹政の残党でいまは賊の頭。
この平蔵とおこまの関係がキーになる話だが、終盤のおこまの告白までその関係性がよくわからないまま進む。
平蔵が無理やりおこまを自分の女にしたのが10年前で、その1年後平蔵は捕まり牢へ。おこまは与吉という男と結ばれ鶴吉を産み、平凡な長屋の暮らしを送る。が、平蔵が娑婆へ出てきて、おこまをかっさらっていき、母子は離れ離れに。
草笛光子、必殺の印象が強いというわけでもないが、そういう役が似合う。元締、強気、極道の女、大きな商家の女将みたいな。なので回想場面で長屋での与吉と鶴吉との三人暮らしの場面などは、ちょっと不似合い。また、この作品では平蔵に無理やり賊の女とさせられてしまった運命に狂わされた女というような役柄でこれもちょっと似合わない感じである。上手いけどね。
飾り職仙太が上のあらすじにあるように、その職を生かして活躍、が、その場面は短い、名人藤吉親方の細工だと喝破するのはいいが、それを機器込みに行く場面はカットで、次の場面ではもう聞きに行った体で話が進む。前回初めて飾り職仙太のことを書いたが、二回連続で、そのことが取り上げられてる。そういや今回はサブタイトルが「流転のかんざし」であるが、前回もかんざしというのが多少キーとなっていた、といってもそちらは仙太は関係なく、栗田ひろみと志垣太郎の間で何度かそういうやり取りがあるというだけだが。
終盤で山城屋というのが平蔵一味に襲われるが、それを平蔵の仕業と大助が決める理由がわからない、など、なんでそうなるのかわからない展開がいくつかあった。
この回でも梅之助が歌う、が、なんか聞き覚えのない歌詞。調べてみたら、主題歌の2番を歌っていた。今回は「松風」の前で聞かせるように歌っているわけでもないが、この歌の場面の後に、全員が集まって会合の場面となっている

7/3
第26回 4月20日 夕陽の渡り鳥
伊吹吾郎、中原ひとみ、神田隆、沼田曜一、南道郎、市村昌治、八名信夫
南道郎はその俳優イメージ通り悪役。八名信夫は時代劇によくある「先生」と呼ばれる悪人側用心棒。
この回では珍しく仏の辰吉がフィーチャー。といってもそこまで大々的ではない(後述)。喧嘩を止めに入ると、一方が顔見知り。以前に牢に入ってたとき知り合った銀次(伊吹吾郎)という大工だった。この銀次は悪をやるとは思えない、二度と牢に戻ってくることはないと信じていただけに、なぜ暴力をふるっていたのか信じられない思いで大助に相談、探っていくと、思わぬ大きな裏があった。
辰吉が面倒見たおかげでこの事件が明らかになり解決したのに、最後の場面で銀次が大助ら四人とところに挨拶にくるが、そこで辰吉が声を掛ける場面なんかがあってよかろうと思うが、特にない。
辰吉は小伝馬町の牢番という役。仙太についてはウィキを読んでその職を知ったと書いたが、こちらはその仕事をしている場面が豊富に描かれているので、読むまでもなくわかっていた。この牢番という仕事を生かして、牢内にいる冤罪で捕らわれた罪人などから話を聞き出したり、牢内の囚人と大助とが会う際の仲立ちもする。それゆえ、このシリーズでは多くの回で登場人物が牢に入れられるという風になっており、そんな不自然な作りをしていたは作為的に見えそうなものだが、そう見えないところはなかなか巧み
今までもあったのかもしれないが。大助と密偵たちが密会する場所、松風ではないのかな。松風の前を通り、裏長屋のようなところの一室に入り、そこから回転扉で部屋へ入っていく。松風の裏口、もしくは松風とは繋がってないように表面上見えるが、そこから入っていくと、松風に繋がっている隠し部屋ということなのかな。
松風には二人女が働いている。小女・おみつ、おとよである。小女・おみつはクレジットで「おみつ」となるときと「小女おみつ」となるときがある。今回は後者

第27回 4月27日 若いのろし
--
ある夜、花火職人の啓次は、焔硝を盗み出す。翌日、あっさりと捕まる啓次だったが、調べでは子供向けの花火を作って小遣い稼ぎをしようとしたという。
不審に思った大助は、押収された焔硝を調べてみる。すると、焔硝には多くの混ぜ物が入っており、盗まれた焔硝の大半の行方が分からない事に気付く。
不穏な気配を感じ取った達磨大助は、調査を開始する。そんな折、江戸に牛久の殿様が参上し、献上品五百両を送っていた。さらに、啓次が牛久出身であることもわかる。
牛久が怪しいと睨んだ大助は、仙太を牛久に向かわせた。百叩きの刑で咎が済んだ啓次は、その足で仲間がいる小屋へと向かう。
一方、啓次の家を張り込んでいたお柳は、牛久から啓次を訪ねてきたお糸という娘が襲われるいる所を救い出し、大助の元へと連れて行く。
食事を出され白い米を見て、お糸は、牛久の百姓はこの3年、白い米を食べた事などないという。牛久の調べを終えた仙太の話では、百姓はとても困窮しているという。
牛久の殿様は、空いている老中の職を得る為、重い年貢を取りたて金に変えているのだった。大助は、啓次たちは焔硝を使って、牛久の殿様の命を狙うと睨み、行動を開始するのだった...。
--
沖雅也、池波志乃、穂積隆信、黒部進
沖雅也が啓次、虐げられて殿さま暗殺をしようとしている元農民(江戸へ出てきている)という役柄で、池波志乃は彼を慕い江戸へ出てきた同郷の娘お糸。
啓次が焔硝を盗みあっさり捕まり、それは返却されるものの、返却物に混ぜ物が入っており、焔硝の多くがどこかへ行ってしまったという出だしが面白い。
この回ではお柳が人質になり、啓次、お糸を説得するという具合にフィーチャーされている。まあ、彼女はこのシリーズでの第二の主役というか、密偵の中で唯一の女性で多くの回で多くの出番があるので、殊更このフィーチャーされ具合を記すほどではないが。最後の殺陣が終わり一件落着となり、大助たちが善玉である啓次、お糸たちに見送られる場面でお柳がお糸に声を掛けている(前回の辰吉とは違う)
黒部進、役名がありだが、ほんの少ししか出てこない 、それなりに著名俳優のようで最初のウルトラマンの主演だそう。ウルトラマンとなるとその後のシリーズは見たような記憶もあるが、最初のウルトラマンはリアタイ世代ではないので、ちょっと馴染みが薄いかな
沖雅也、池波志乃どちらも文句なし。池波は馬生の娘ということで志ん生の血縁、見るたびに思うがよく似てるなあと思う。
沖雅也、早世であり、しかもスキャンダルな死に方、そういう色眼鏡で見ているという面もあろうが、どうにもこの人は周りとは一線を画した独特さがあり、役に入り込み過ぎる感、もしくはちょっとの乱れも許さない完璧主義者。当時、彼は周りから、そして世間評としてどう思われていたんだろう

7/4
第28回 5月4日 大川端に散った恋
江波杏子(蔦吉)、嵐圭史(瀬川礼二郎)、結城しのぶ(お由美)、人見きよし(三国屋次郎吉)、北原義郎(平岡刑部)
--
お柳は、神社で知人の芸者・蔦吉と出会う。蔦吉は多めの賽銭を入れていた。聞けば同じく芸者をしている妹のお由美が浪人の瀬川礼二郎と一緒になると、さらに瀬川は近いうちに城の御納戸役になるという。
そこに、お由美が現れ、幸せそうに瀬川に会いに行くことを告げ去って行く。しかし、翌日、蔦吉の元にお由美が川に身投げしたという知らせが来る。
お由美の傍らで泣き崩れる蔦吉。お由美は身投げではない、誰かに殺されたのだと訴えるが取り合ってはもらえない。すぐさま達磨大助たちは、調査を開始する。
蔦吉は、瀬川に会い、お由美は殺されたのだ、必ず犯人を見つけ出すといい、瀬川も協力を約束する。瀬川は、父の古い知り合いで奥右筆の平岡刑部の世話で御納戸役になろうとしていた。
そんな平岡は、裏で石問屋の三国屋次郎吉と結託し、公儀の仕事で大金を稼いでいたのだった。その話を芸者として上がった座敷でお由美は聞いてしまっていたのだった...。
-
話が巧みに出来ていると思ったが、その一方で一時間ドラマらしい雑な展開もあり。
キーパーソンは瀬川礼二郎かと思う。「瀬川も協力を約束する」、この場面では、妹思いの姉、婚約者の男、とどちらも由美を思っていれば、どちらから敵討ちという話が出てもいい。ここでは蔦吉から瀬川に言い出しているのであるが。そして瀬川のほうは、それに協力する旨を言う。真摯な顔であり、悪人ではないようでありながら、決してその敵討ち計画の主導権を取るような言葉は吐かない。ここらでこの瀬川が犯人かとかすかに思う。
が、その後の場面では、瀬川が平岡に会い、平岡は瀬川の婚約者である芸者が死んだことを聞き、好都合だ、折を見て別れさせようと思ってたと喜ぶ。仕官するにあたって芸者の嫁なんざ許されないということで、そして、すでに瀬川の嫁を世話しようとしていた(政略結婚であるが)のだった。ここまでで瀬川の仕官話が由美の殺しと関係しており、平岡は犯人かという想像もしていたが、この平岡の反応が正直なものだとしたら、殺したのは平岡ではないということであり、あっさり平岡犯人説も否定されるのである。となると、誰が犯人か、という興味を湧かせるあたりが巧みだ、まあ結局犯人は平岡と三国屋なのだけど。
そして瀬川、平岡から手切れ金のような名目で渡された金を蔦吉に渡しに来て、蔦吉の怒りを買う。由美が生きていたとしてもお前はその女(政略結婚の縁談話)に乗り換えたに違いない、馬鹿にするなってことだ。が、瀬川としては由美を思う気持ちは本当だったと思われる。
事件解決後、また瀬川は蔦吉に会いに来るが、蔦吉は拒絶、そしてそこへ蔦吉を慰めにやってきた大助が、自分は侍ではあるが、お家のため我が身のためと理屈にもならないことでふらふら生きる侍がつくづく嫌になったと、瀬川に厳しく帰るよう言う。ここは受け入れてもいいような気がするが、そこで拒絶するあたりもストーリーに深みが出ているような気がする。瀬川は悪人ではないように思うが作内では悪人扱いだ。だがだるまさんに目入れの場面で大助は、由美に語り掛ける調子で「蔦吉ねえさんは元気でやると約束した。礼二郎さんもきっと立ち直る」と瀬川についても希望を持てる言を言っている
しんみりした終わり方で最後ににらめっこではいつものようなおどけた顔なし(にらめっこの歌はあるが)。
雑な展開というのは、由美に実は三国屋から身請けの話が来ていたという一件、どういう意図だったのだろうと蔦吉が探っていたはずだが、とくに結論がない。そうそうこの回では当事者である蔦吉が大助の捜査に加わるような形、お柳は手に入れた情報を蔦吉に話すなど、になっている。いつもは大助一派以外には知られない形でやるのであるが。
蔦吉が舟での座敷、そこで三国屋と対峙。三国屋からの座敷なんて警戒して然るべき(まあお柳が手配して辰吉が船頭になっているが)だが、三国屋から、瀬川から聞いたが、自分たちが由美を殺したと疑っていることを問い質す、「証拠でもあるのかい」と聞かれ、蔦吉は「そうじゃないかなあと思っただけでただの冗談」と受け流そうとする。そこで三国屋は開き直って真相を語り出し、手下たちも出てきて、由美と同じ場所で同じように殺そうと舟を岸へつける。結局辰吉はそこで大した働いておらずいてもいなくてもいい感じである。
江波杏子、名高い女優だが、あまり見てないせいかあまり顔を見知っておらず、今回見てもあまりピンと来ない感じ。

7/5
最終回 5月11日 泣くな妹よ
目黒祐樹、鳳八千代、森幹太、大関優子、小栗一也、松山照夫
最終回っぽい演出は多少あれど、普通に事件が起き解決して・・・、という具合で通常回っぽい感じでもある。最終回なら主要準レギュラーである筒井和泉守(鈴木瑞穂)に出てほしいところだし、大助チームの行く末みたいなものも語られてほしい感じではある。まあでも、このシリーズは第1回がチームの結成というようなものでなく、こちらも通常回のような始まり方だったので、こういうのもありか。
最終回っぽい演出とは、最後の殺陣が終わり一件落着となるタイミングが早く、ゆえにエピローグといえる部分(メインゲストの目黒祐樹の後日談エピソード)が長い。そして、最後のだるまさんにらめっこ、ここは通常大助が目を入れた達磨と大助のツーショットとなるのだが、今回はそれをいつも囃し立ててる密偵3人も一緒に写り、その3人はおどけ顔、大助はにこやかに。
ED主題歌、その回の各場面のダイジェスト映像が流れる、そこでは大助の活躍がメインだったと思うが、この回では大助は出てこないで、本編ラストのお千代の結婚式の場面のみが流れる
最後の殺陣では、二段構えで、最初の殺陣では大助が出てこず、次の殺陣で巨悪を捕らえる場面で大助の殺陣
--
ある晩、川べりで仙太は二人の男の争いを止めに入る。男が太い針のようなもので刺され、うずくまる。
現場に現れた板前風の男に後を任せ、逃げた職人風の男を追う仙太だが、見失ってしまう。
そして、丸に芳の字が入った凶器を拾い上げ、現場に戻るが誰もいない。翌日、川から刺された男の死体があがる。殺された男は、夜兎のつねと呼ばれる札付きの悪だった。
凶器の丸に芳の字を頼りに逃げた男を探す達磨大助たち。幼い頃に両親を亡くし、鎌倉河岸の桝田屋の養女となったお千代は、近々、組紐問屋の越後屋の息子を婿取りし、婚礼をあげることになっていた。
お千代には、年の離れた兄・芳松がいたが、芳松は両親を亡くした後、飾り職人に弟子入りしたが、師匠の金を持ち逃げし行方を暗ましたという。そして、前科者となり江戸に戻って来ていたのだ。
桝田屋は、芳松の事をネタにつねに強請られていたのだ。芳松は、多くの盛り場を取り仕切るヤクザの山虎親分の元を訪れ、自分と対等の付き合いで桝田屋を強請るように提案するのだった。
つねが殺されホッとしていた矢先に、今度は山虎の後ろ盾を得た芳松に千両払えと強請られる桝田屋。凶器の持ち主が芳松だと分かった大助たちだが、調べを進めて行くうちに、芳松の真意に気付く大助だったが...。
--
目黒祐樹(芳松)がかなりの悪人っぷりで登場、が、この人は扱いとして悪役のわけなさそう。とすると、小栗一也(山虎親分)が悪役なのは当然として、ほかの悪役は森幹太(桝田屋)かなどとも想像する。
目黒祐樹は悪役のまま話が進み、なかなか実は善玉だったという展開にならないというあたりが見ものか。結局善玉なのだけど。


全体
コメディ場面、奉行所内での青柳などと大助、自宅での大助と雪絵、これらがストーリーとは絡まず割と独立していてちょっと邪魔に感じる。まあ必殺仕事人と同じだけど。
小池朝雄については無駄遣いだなあと思う。