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木下恵介アワー「二人の世界」 [連ドラ]

06/06(火) 17:00 - BS松竹東急|30分|12倍録
[新]木下恵介アワ―「二人の世界」 #1[字]
07/11(火) 17:00 - BS松竹東急|30分|12倍録
木下恵介アワ―「二人の世界」 #26[終][字]

オリジナルは1970年。「木下恵介アワー」
あまり見る気にならないまま、でもほかも見る気がせず。見ないならそのまま削除、見るならタイミングは今、という中で第1話をなんとなく流し始めるという形で見始める。
冒頭の「ツカミ」がいただけない。イタリアの古い民謡歌手アルマンド・ロメオのコンサート、前売り切符は徹夜で並ぶ人も出て完売、当日券も少しはあったが、それもあっという間に売れてしまっている人気コンサート、そのコンサートの開催中に主人公の二郎が押し掛け、切符は持ってないけど見たいんだから入れてくれ、補助席出してくれ、一番高い席の席料を払うと支配人に無理難題。これが作品世界の善玉であろう人物の最初の挙動であり、この無理難題は「こんなに見たいんだからいいじゃないか」という理屈で、相手をひどいやつだとこき下ろす。
こういうのが笑いを起こすためでなく行われると萎える。コントなんかで変な挙動をする人間が延々変なことを言うみたいな状況だ。
この時代だとこれは変なやつと思われずに見れたのか、という疑念。
流行だとか時代の空気感だとかそういうものの移り変わりを「現代」を舞台にした「過去」のドラマなんかを見るとよく感じる。「王様のレストラン」なんかもそうだったが、製作年度に開きがあり、また
別な印象
「流行」といったが、これは瞬間風速的な、1年単位、1か月単位の流行のことをいってるのではなく、ある意味おれなんかは2000年以降積極的に外に出てもいないくらいなので、2000年以降は全て同じだと思ってる(いや、ネットの発展という、影響を受けないわけにはいかないことがあったので、そこで色々自分も世界も変わったがそれはまたべつの話だ)。ここでいう流行はもうちょっと長いスパンのものである。
でも、こういうことは、『3人家族』を見たときにすでに感じていたことでもあり、それがあまり見る気にならない理由でもあったのだ。
さて、この場面、もう一人の主人公の麗子も会場にやってきており、そしてそれが二郎と同じ理由(つまり人気コンサートに券も持たずやってきた)で訪れた客らしいということで、そこが二人の出会いとなる。
この後の展開も、この頃の男女の考え方、つきあい方というものが今とずいぶん違うなあと感じさせる。「今」のことはおれも知らないや、まあ「今」というより「後年」とはずいぶん違うと言い換えよう。
現代舞台のテレビドラマというのは突飛な設定や登場人物があったとしてもバックボーンとなる大きな背景としてはその現代の当たり前をベースにしているはずで、そこらが今(というか後年、以下略)とは全然違うことに驚愕、当時の視聴者が驚く場面でないところで驚いているという風になってしまう。
今のところ第2話まで視聴
1回かぎりのゲストとしては近藤洋介がコンサート会場の支配人。あとは、大体レギュラーばかりのようだな。
あおい輝彦、出演もしているが、またもや主題歌。この枠の常連か。
いまウィキを見て知ったが、週に1回、夜放送の30分ドラマという形態。俺はまとめ見だし、溜めた朝の連ドラを見るような感覚だが、当時はこんなのを1週置きに見せられても、1回が短すぎて非常に物足りないんじゃなかろうか

※追記
同日第3、4話視聴、そして第5話途中まで
今作は二人の結婚生活というところがテーマとのこと(先にウィキを少し見た)
ということで結婚してからが本題であろうと思い、結婚するところまで見ておこうかと思ったが、ちょっと眠くなってきたのでここで一旦中断。
第4話で二郎が榊原家を訪問、第5話の序盤で結婚の申し込みと麗子の両親の戸惑いが描かれていた。
明日また第5話最初から見直すかもしれない。
結婚生活がテーマということで、出会ってからすぐ惚れ合って結婚という無理な設定なのだろう。
まだ出てきていない田舎に暮らす二郎の家族というのも出てくるそうだし。
でも、ドラマは結婚してすぐから始めてもいいし、結婚して2、3年後からでもいいし、もしくは交際して数年で結婚を意識しだした、もしくは結婚を控えてるという時点から始めてもいいような気がする。最初にナレーションでそのカップルの説明を入れればいいことだし。

※追記7/14
第5話の続きから視聴、第6,7話まで
第5話ではその後、上に書いた二郎の家族が早速登場、そして最後は結婚式の様子、第5話の序盤では麗子の両親は二郎の結婚申し込みについていい顔してなかったはずだが、その懸念のあれこれはすっ飛ばす演出で、ナレーションで子供の言うなりになるしかなかった、というような感じですませていた。
そして第5話の最後のところのナレーションでは先に書いたように結婚生活がテーマということの宣言とでもいうか「この物語の本当の始まりはここからである」と。
第6話は新婚旅行から帰ってくるところ、第7話では忙しそうな二郎だが、合間を見つけて麗子と外食。各回の終わり方が続きを早く見たいという感じではさほどない。この回では次回以降何か起こりそうという雰囲気を醸し出すナレーションで終わっているが。
※追記同日
第10話まで
自らのせいではなく上層部の出した条件の見込みが甘いことが原因で契約が取れず、その責任を営業担当出会った二人が負わされ総務へ左遷されることになり、同僚(東野孝彦)はそれを機に会社を辞め作曲家になると言い出すというのが第8話と9話で展開。
第10話の第3幕では近所にできたスナックに夫婦で行く。
おれは先にウィキを少し見たとすでに書いたが、確か二人で喫茶店をやる話だったかと思って(喫茶店ではなくスナックで会った)おり、しかしそんな素振りは全然なく、見間違い記憶違いかなとも思っていたが、この回の終幕でなるほどこういう展開か、と。
二郎が左遷され、その悩み苦しみを分かち合いたいと麗子は思うが、二郎に拒絶され、周りからも気にするなと言われ、麗子は焦燥感にかられ、そんなときそのスナックへ行き夫婦で働くのを見て、麗子は夫婦で一緒に働いているのを見て感じ入る。
で、次回にはスナック始めるのかなと思ったが、そこはそうではないようで、最後のナレーション(「時がたってその印象(スナックで働く夫婦の姿がふたりに強い印象を残していた)が一つの力となるのである)を聞く限り、スナックを始めるまではまだ時間かかかりそう。
現代舞台の古いドラマへの違和感を上に書いたが、その理由をふたつ見つけた。
まずドラマ全体があまり綿密に作られていないという感じで、今の作品はとにかく綿密に作られている。いや今は多様性の時代というか、作品数がたくさんあり、その中でも見る価値のありそうなものは、という意味あい。金をかけずに、わざとズボラに作ったり、とか、それこそ孤独のグルメのようにある層にだけ向けて作るような作品があったりはする。ただ一方で優秀な作品、もしくはそう見られたい作品はとにかく細かくすべての場面に配慮されていて、伏線があり、それが回収され、とか、テーマの掘り下げなんかも見てるこっちがかったるくなるほどちゃんとやる。
そういうのがあまりなく拍子抜けみたいな感じが今作品にはある。
そしてもう一つ。
何気ないセリフだとか、場面の演出から浮かび上がる感覚として、今ではあり得ない描写だなと思えるものがたくさん。この作品のテーマが夫婦だからだが、今作品でそれが一番感じられるのは夫婦における男女の役割だとか、そもそもの男女の格差問題だとかの価値観が今とは全然違っており、こんなセリフだとそれ一つで大炎上しそうなものがゴロゴロ。こういうのが積み重なっていくことで作り上げられており、それゆえ今の感覚で見ているおれにとっては違和感この上ないということになるのだな、と。


※追記同日
第11話
前回までに、とくに麗子がだが、近所に開業したスナックに魅せられる描写があり、彼らの今後が示唆されていたが、今回では二郎が会社を辞めるという方向に気持ちが動くという内容。ただ、それも麗子との会話の中で長々とやっていたが、まあ、嫌だから辞める、不満だから辞める、辞めるという方向性もあっていいというような稚拙なもので、ただダラダラしてるだけという気がする。二郎の悩みを分かち合いたいと麗子が思う描写のあたりも結構長々とやっていたが、ここら辺も巧みに描かれていたという風でなく、ただ退屈だったが、ここら辺もそう
次回には二郎は会社を辞めるのかなあ。

※追記7/15、16
12、13話
12話3幕で加藤嘉登場、屋台のラーメン屋で、ここで二郎は会社を辞める決心を固める
13話では二郎が田舎へ帰り借金の申し込み、兄の一郎(菅貫太郎)、それを聞いて最初は怒るが、二郎が戻る段になり、ちょっとした優しさを見せる。多分今作品に悪役というようなものは出てこないと思われる、一郎も初登場のところで二郎の犠牲になったというようなすねた面を見せており、ちょっと悪役風であるが、この後二郎と決定的対立をするというような筋にはなるまい

14、15話
14話では麗子が働きに出ることになり、そこの社長が太宰久雄、寅さんでの裏の社長とほぼ同じキャラ。
15話では関根が生活がうまくいってないようで借金をしに来て、5万円を貸すことにするも、そのことで後で夫婦喧嘩。関根は作曲家になるといい、髭面(付け髭だと言っていたが)だったのだが、ここでは髭は剃り落としている
恒雄は片桐に店番をしていた男について悪く言い、うまくいかなくなっていく様子。といってもそれまでも恋人ではなく恒雄の片思いだったわけだが。

16-18話
16
二郎、辞表の提出、そして退職
弟 告白しようとして拒絶される
17
二郎、修行のため、スナックで働き始める
不動産の周旋屋、佐山俊二登場
18
佐山俊二が前回に続いて登場、ここは彼のコメディの資質を生かした演出。ベラベラとおしゃべりでちょっとインチキっぽい感じ。寅さんでも彼は不動産屋の役をやった回があったと思う。
二郎は彼に物件を勧められ、契約寸前まで行くも、遼一の二郎の気持ちがわかる、自分にもこれに参加させてほしい、自分も金を出すからもうちょっといいところをという話を聞き、結局断ることにする。
今度は恒雄がいい店があると話を持ち込んでくる。この店の前のオーナーが川口敦子。二郎は彼女の対応にちょっと不信感があり、近所で話を聞いてみることにする。ここで出てくるのが、「お茶屋のおばさん・トヨ: 武智豊子:で彼女が結構長々と喋る場面となる。結局そこを自分の店として契約することになる
19-21話
19
スナックの名前はトムと決まる
開店2日前、一郎が訪ねてくる
開店前日、夜には近しい人を集めてのパーティー。太宰久雄が参加しており、二回目の出演
そして開店当日の朝
20
開店初日の色々
恒雄は片桐の家に行き久しぶりに会うがもう来ないよと別れを告げる
小野寺昭がキャストクレジットにあった。開店初日ということで色々な客が訪れており、もしかしたらそのうちの一人で気付かなかったかなと思っていたが、終盤になって目立つ形で登場、やはり客のひとりだが。ほんの少し訛ってる感じがあり、彼が出ていくと二郎がその訛りを東北だなと言っている。もっと大きく訛らせないとわからないのでは、と思うが、そうするとまた与える印象が違ってしまうだろう
21☆
録画不良で頭が欠けていた(3分強)
開店二日目
小野寺昭また登場、常連客となったようである
ちょっとしたトラブル、この回の冒頭で18話に出てきたトヨがトムを訪れておしゃべり。そこで近所の商店の若い奴らをここにも来るように言っておこうとなったのだが、その客がやってくるも、ちょっと酔っ払っての大声での会話、ツケの払いを頼むと、これを麗子が嫌い憎まれ口で追い出すという形になってしまい、二郎はそれを後で咎める
開店から1ヶ月くらいが経ち、近くに大きなスナック(「うぐいす」)ができることわかる
スナックというのはどういう業種なのだろうか、おれは酒を飲むところだと思っていたが、ここは食事がメインっぽい。

※追記7/17
22話
自分たちの店に特色を出そうと沖田に助けを求めることにする(前回、終盤で沖田に頼もうかという話が出ている)。沖田はその相談を快く受ける。またこの回では関根が女の子三人を連れて店を訪れる。島根県出身のその子たちは「ラビッツ」という女性歌手三人組で、関根がデビュー曲を担当。歌ってみせようとなり、関根がイントロを口でやり、歌に入る直前で映像は終わってる
うぐいすの店主の本木親子が挨拶に訪れる、これが内田朝雄と小坂一也。
23話
沖田はカレー、そしてハンバーグ弁当を伝授する。カレーは150円、ハンバーグ弁当はサラダ付きで100円、サラダなしで80円。宣伝ビラを貼りやる気満々、するとその発売日の開店前にスナック「うぐいす」(競合店)の親子がやってきてカレーを食べていく。
当日は昼にいつも通り満員になるだけで手ごたえはなかったものの、昼過ぎにハンバーグ弁当20個の注文、昼に買って行った女性工員、二個買って1個を社長に取り上げられ、それが好評でおやつの時間にみんなで食べるというのだ。
それなりに好評で沖田に礼に行く二郎、だが翌日からうぐいすでは10円安いカレーライスとカツサンドが弁当が売り出された。
24-26(最終回)
24
沖田に誘われ、3人でうぐいすに偵察。しかし沖田は一口食って出て行ってしまい、あとで電話で二郎に「まずかったなあ」と。
その晩本木がやってきて、因縁をつけ二郎を殴る。
が、翌日父に伴われて本木が謝罪。この父親のキャラが面白い、商売をずっとやってきたのだろう、ちょっと裏社会とも繋がってるのかな、言葉の所々にぶっそうな言葉がありながら、にこやか、そして息子にはドスを利かせて叱る。二郎はこの謝罪について「一種の脅迫」とこぼしている
本木が二郎を殴った時に店にいた学生の客が、因縁をつけられるほど旨いカレーと触れ回り、学生の客が大勢で訪れる。
25
恒雄は片桐とはもう会わないつもりだったが、フィアンセである黒崎と偶然に会い、結婚おめでとうと言うも、黒崎は彼女を遊び相手にしか思っておらず、つい殴ってしまい、そのことを片桐に教えに行く。
沖田がトムを訪れ何かを話そうとするるも忙しくしており、あまり相手にできず、という一場面がある。
麗子が妊娠を告げる
26
沖田を招待しての食事会、そこで沖田はこの前話そうとしていたことを話す。
銀座の店から引き抜きが入り、でもどこの店へ行っても変わりはないから、と言い、そして二郎の店で働かせてくれないかと言い出す。ここは唐突でとても変、今の店に勤めているわけで、引き抜きは断るにしても・・・、である。まあ、想像を働かすに、引き抜きのことがあり、どこの店でやっても同じという風に張り合いがなくなった、また、子供たちはもう独立して自分の助けはいらないため、自分が食う分だけ稼げばいいのだが、もう貯えとして老後の分まで十分にあり、張り合いのためにあなたたちと働きたい、ということなのだろう。
ある日近くの飯場の作業員の送別会をやることになる。しかしその日は二郎の両親と兄がやってくる日。でも、うちの店が東京の思い出の味になるならと引き受ける。
麗子が料理の相談ということで電話をかけると、沖田はやってきて、キッチンに入る。麗子は妊娠の影響で気分が悪くなるも、そんなこんなで送別会はうまくいく。
狭い控室にいる麗子とそれを気遣う二郎の会話に続いて、ナレーション「確かに何もかもがこれからなのである。何ひとつ終わったものはなく、二人の世界は明日に向かって開けていた。子供が生まれる、他人と一緒の仕事が始まる、レストランに変えていく計画がある、こうした物語の終わりこそ2人にはふさわしいと私たちは思った」その送別会がうまく運んでいる様子と控室の二人、そしてナレーションが終わると主題歌に乗せて、これまでの場面の映像、で終わっていく。ここでのナレーションの中の「私たち」は製作者を指している
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番組の冒頭ではがナレーションであり、映像の方は前回の描く場面の静止画像が数枚流れる(第1話、24-26話を除く)。前回までの振り返りといっても「こんなことがあって、こんなことがあって」と個別のエピソードが語られるというよりも、第1話から前回までの大まかな流れのとその中での二郎や麗子の心象を織り交ぜながら今回のストーリーの前振りになっていくという感じである。
クレジットの文字の大きさが一定していないのが不思議だ。第1、2話と小さめだが第3、4話ではかなり大きくなり、第5話では少し小さく、でも第1話ほどでないという大きさ。
さらには第10話では、途中で表示される俳優(文野朋子、水原英子の並記)だけが大きくなっており、第3、4話から持って来たかのよう、調べてみると第4話ではこの二人が並記されており、他の回では、さまざまだが、単独表記だったり別の人との並記だったり。この二人は特別な人というわけでないので、統一性がなくかなり変な感じ。この回以降で「文野朋子、水原英子の並記」されている個所では大きくはなっておらず他と揃ったサイズだ。
10話からは文字の色が多少薄く変化している
三島雅夫が出演する回では、ナレーターの後にクレジット表示、いわゆるトメ。この位置は他に加藤嘉。
第3話ではナレーターの後に三名連記、第19話では四名連記(この連記されているのは重要な人ではないだろう、この項目のウィキにも掲載されていない)がなされている
この作品で特にそうだということはないが、何気ない小道具として、現代との差を大きく感じるのは「タバコ」と「電話」である。これはこの作品に限らず、この時代、というより、それが社会の中での位置が変わる前の時代の作品全てである

全体的に善男善女の甘ちゃん夫婦がなんとなくスナックを始めてなんとなくうまく行くというだけの話という感じ。ナレーションでもこの二人が甘いと捕えられる方もいるだろうが、みたいなことを何度も言っていたけど。
注目は三島雅夫。1話を見た時点ではこんなにガッツリとストーリーに絡むとは思わなかった。前の『3人家族』とほぼ同じ演技ということになるだろうが、ゆっくりめで語尾をちょっと伸ばす語り口が穏やかな人柄を表しているが、その喋り方が特徴あり過ぎて、「実は悪人」みたいにも想像できる(この二作品ではそんなことはまったくなく、見た目通りの善人過ぎるくらい善人だが)

木下恵介アワー「3人家族」  [連ドラ]

05/01(月) 17:00 - BS松竹東急|30分|12倍録
[新]木下恵介アワ―「3人家族」 #1[字]
06/05(月) 17:00 - BS松竹東急|30分|12倍録
木下恵介アワ―「3人家族」 #26[終][字]

オリジナルは1968
山田太一が脚本で、木下惠介が制作(制作というクレジットは最初と最後にあって、最初が木下惠介、最後のところでは松竹、木下恵介プロダクション、TBSとなっている。またプロデューサーというクレジットもあり、四方基。制作とプロデューサーは違う職種ということなのだろう)、監督を務めている
木下啓介 監督
6/10夜視聴開始
今のところ第2話まで

昔の現代ものドラマ。そういうものも多く放映されていて、そこには有名な作品、有名なキャストなどでちょっとはそそられるものがあるにはあるが、現代ものはどうも食指が動かない
こないだも「事件記者チャボ」を第1話から録画できていたが、同時間帯に他の番組が始まり、録画か重複して、どれかを削除となり、あっさりこれを削除した。これが始まると知り、録画をしようかどうかという段階から、あまり見る気は起きていなかったのだ。

これも第1話を見たところ、どうにも面白くないなあという感じでいつ脱落するかなどとも考えていた。でも30分もので全26回くらいなら、すぐ見終えるから頑張ろうかとも。
30分ものというのは、NHK朝ドラだとか、やすらぎの郷とか、その辺のペースであり、しかし全部の回数は短い。仕上がりが中編ものになる連載小説という感じか
感情移入できない一番の原因は現代との風俗の違いか。ここでは父親と息子二人という三人家族が主人公一家、この設定自体が当時でも変わったものでもあろうが、そこで交わされる言葉がどうにもね。弟である健(あおい輝彦)は浪人生で、他の家族の食事の用意などかいがいしく世話をしている。ご飯食べる前に「手を洗いなさい」とかね。
女性観なんかも、女性は家に入り家族の世話をするものという感じがそこかしこにありありで、今じゃとても受け入れられないもの。
現代の流行とは人は無縁ではいられないとおれは考えている。女性観なんかは、おれは現代のそれこそ進んだ考え方にはついていけてないと思うが、それでも古臭すぎるものには大きな違和感があるのだと改めて思う。
また製作者が常識 として描く部分、変な部分として描く部分とがフィクションの中にあると思うが、その前者に違和感があると、見てられない感じになってしまうのだなと思い知る。たぶんこのころの家庭、家族観、ある種の常識が、現代からするとかけ離れた感じなので、製作者が常識 として描いている部分が、全体的に変としか思えない。これは昔の作品だからと割り切って見ているが、これが現代の作品だったとすると、ギャグの場面となってしまうのだろう
おれが常に見ている時代劇だと、その日常の常識というあたりの描き方に、「まあそういうものだろう」と変であっても受けれいられるということになる
竹脇無我が石坂浩二や、勝村政信に見える。
ヒロインの栗原小巻は第1話ではセリフなし、謎めいた女としての出番
沢田雅美、鶴田忍が少しだけ出ていて、前者が栗原小巻の友人(レストランで一緒に食事)、鶴田忍は健の友人といった役どころ。
第2話に入り、女性側の家族というのが明らかになり、この作品の設定、タイトルの意味がうっすらとわかり、これは面白くなりそうとなった。沢田雅美は栗原小巻の妹役であった。そして、この姉妹も三人家族で、家族構成が男の柴田家と同じ、すなわち、母親と姉妹、妹のほうは浪人生
沢田雅美が圧巻。『渥美清の泣いてたまるか』のときと同じような役(同じころの製作だ)。当世風とでもいうか、ちゃっかりした娘。当世風と言ってもいつの時代をとっても、こういうちゃっかりした娘というのがフィクションもので登場するのだが。「おしゃま」だとか「こまっしゃくれた」とか「おてんば」とか色々形容できそう
それに呼応したあおい輝彦もまだまだ若く、世間というものをなにも知らない初心でそれゆえ恐れも知らない感じが面白そうである
第2話では柴田家の母親のいない理由が描かれており、母親は37で10年前に亡くなっている。父親の耕作は第1話で来年に定年(を前に課長に昇進)と言っているから59、年の差12であろう。

*6/11
3-4話
中谷一郎、菅井きん登場、中谷は弥七のイメージが強いが現代劇にもすんなり馴染む風貌。40歳くらいの中年としての登場で敬子を口説く役。菅井きんは家政婦役
そういえば前回に菅勘太郎の名前があったはず、と思い出して見返す。第1話にも3話にも出てないということはあの人だなと思い見返すとやはりその通り、雄一にケチをつける営業社員。
沢田雅美、この回も活躍、今作品でのコメディリリーフの一番手であろう
第1、2話は木下惠介が監督であったが、この回は違う人だ。
4話では東野孝彦が登場
稲葉家の父親のいない理由が明らかになる。
敬子は23歳、舞台は横浜ということがわかる(横浜というのはこれより前の回にもあったのかもしれない)
林家珍平の名があった。公園で敬子と明子に話しかける珍妙な労働者だろう
そしてこの回の最後で、ようやく雄一と敬子が会話をする

5-6話
5話
勤電車での雄一と敬子の出会いの場面。横浜から新橋へ通ってることがわかる。雄一が田村町、敬子が霞が関勤務。
永井智雄登場、敬子の上司
ナレーションに特徴が出てくる。雄一と敬子、二人の思いがナレーションで並列で語られる場面が多い。「敬子は思った」に続いて「~と雄一は思った」となる感じだ
6話
予想外というか予想通りというか、健と明子の出会いとなる。こういう対称的であり似通った家族構成なので、この二人が呼応しているのだから、予想通りとも言えるし、でもなかなかここまで出会うきっかけもなさそうで、そういうわざとらしいことはしないのかなとも思ったり。
雄一と敬子の出会いはなんだか昔風にわざとらしさや、なかなか進まない関係にまだるこっしさを感じたりしたが、こちらはいい。わざとらしいといえばそうだが、明子のキャラを生かした演出が比較的リアリティを保っている。
そしてその後の展開、健と明子の江の島へのデートに敬子がついてくるとなり、敬子が雄一が健の兄だということをどう知るかという、ここら辺もわざとらしいありがちな仕掛けではあるが、王道ともいえる展開に今後突入となっていくであろう

7-8話
7話では健と明子と敬子三人での江の島デート
敬子に夢中な健への明子の嫉妬がありきたりだが面白く仕上がってる
8話ではメインは健の撮ってきた江の島での明子の写真を見る雄一ということになるが、その前段階として昼に家政婦のハルがやってきて、健とのやり取りが延々、時間稼ぎのような冗長さ。
この回での敬子の写真を見てのハルも含めて柴田家では敬子の美貌にやいのやいのと、ルッキズム全開
7話の最初には、二つの家族が男と女で正反対ということに気付いた後にこんな会話
敬子「じゃあ 炊事 お洗濯 どなたがなさるの?」健「僕です」敬子「まあ 大変」健「いえ 割と好きですから」敬子「この子は愚痴ばっかりなのよ」明子「だって 嫌いだもん しょうがないわよ」敬子「すぐ こうなの」明子「大体ね 男がやると大変で 女がやると当たり前ってのが気に入らないわよ」敬子「それが理屈よ。なんていったって男の人がやる方が大変よね」健「いえ フフ…」
当時は、明子の言ってることが当たってるけど、それは言わないということがお約束、でそれを言ってしまう明子の存在が際立つという構図。現代だとこんなやり取りはドラマでは描かれないだろう。明子の言うことが当たってるし、だから敬子のようなことを言う人がドラマには出てこない

9-10話
9話では雄一からの電話で敬子の初デート
10話ではしばらく会っていない二人だったが、明子のおせっかいで、二度目のデートとなる(明子が健にと吹き込む、これを県が雄一に伝える際、明子を「跳ねっ返り」と言っている、上の方に「当世風」とかその他の言葉で言い表したが、こういう娘の表現として「跳ねっ返り」というのもあるな)
そして沢野の元嫁(かと思ったがウィキによると元恋人)が敬子の職場へ襲来。
敬子は雄一からは結婚の意思のないことを知らされ、沢野からもあっさり立ち去られ、物足りなさを感じる。そして沢野の自動車で送るという誘いに乗るというところで終わる
9話で雄一が26歳であることがわかる。
9話は始まり方が変わった。10話は元に戻っている。始まり方はOPの歌と各種クレジットだが、9話はこれまでの総括のようなナレーションから始まる
また、そのOPタイトルでのキャストクレジット順が変更になっている。これまでは割と平凡というか、重要な順に表示’(ゲストというものはない)、キャストが終わったら、ナレーター、監督、制作と表示されていたが、この回からは、各家族の母親と父親である賀原夏子と三島雅夫が、ナレーターが表示された後に表示されている’(賀原、三島の順)。実質この二人がトメということだろう。これまではナレーターは単独表記だったが、この回では、キャストクレジットの最後の二人(トメの二人、賀原、三島は除く)と並記になっている。賀原、三島はこれまでは、竹脇無我(単独表記)、栗原小巻(単独表記)、あおい輝彦、沢田雅美(並記)の後に二名並記されていた(二名とも出ているとき。それぞれが出ない回はまた別の表記だが、順番はさほど変わらない)
また、10話からはOPタイトルの前に「優秀映画鑑賞会推薦」という画面が表示されている。これはなんだろう、4:3の画面だから、当時のものをそのまま放映してるのだと思うが。

11-12話
11話ではクリスマスイブの一コマ。柴田家は各々が別行動、健は稲葉家へ、雄一は先輩の家へ、そして耕作は息子たちが出かけているので一人で天丼の出前で夕食、そこへハルがやってきて、一緒に酒(ビール)、ハルは酔いつぶれる。ここで、ハルは一人っきりの四畳半の家に帰るの嫌、と駄々をこねる。こんなところから、ハルにも色々あることがわかる。ハルにキャラを持たせる効果。
上に書いたように多くの場面で制作側が常識的なやり取りとして描いていることに違和感を感じるという古い作品だからこその欠点があるが、ここは制作側がある種の意図をもって入れ込んだ見る側に変な感じ(違和感)を感じさせようとしている場面かと思う。そういえば、第2話で耕作が今から嫁にもらうなら若い娘だということを雄一に言ってる場面なんかも妙に引っ掛かるが、同種の場面だと思う
12話では、敬子が沢野につきまとわれ、押しの強さに負けそうになる。ひとりでは負けてしまうと思い、雄一に電話をして会ってもらい、相談をし、楽しい時間を過ごす。
この回は9話以来、ナレーションから始まっている。そこで「既に二人は愛し合っていると言ってもいいのかもしれない」とされている。えっ、いつの間に、という気もするが、まあ一目ぼれ相思相愛的な描かれ方だったから、逢瀬を重ねて愛を育むとかいう過程はないのだろう

*6/12
13-14話
森幹太登場、キクの元夫で13年前蒸発、50歳
13話からあおい輝彦、沢田雅美がクレジットで単独表記(前にもあったかも。出演者の数の多い少ないで変えているのかもしれない)

15話
キクが柴田家へ来訪、明子と健が頻繁に会って遊んでいることを心配して。
ハルも来ており、キクへの嫉妬から、耕作とベタベタ。キクは早々に退散。
16話
雄一と敬子の喫茶店でのデートに沢野が割り込む
再度キクが柴田家へ来襲
17話
明子が雄一の会社を訪れ一緒に昼食。この二人の組み合わせは目新しく面白い
江幡高志登場、耕作の以前の同僚で、耕作が会社をずる休みしての競輪場で出会う。耕作にも色々事情があることが仄めかされる
敬子は沢野とダンスへ出かける。
18話
敬子は沢野とドライブデート。明子は勉強でキクが世話を焼くのをうるさがる。キクはここまで子供を育てたのに、せっかくの自分の休みにこんな仕打ちと愚痴る。キクにも色々心労があることがわかる。その晩、稲葉家は三人で焼肉(一方柴田家ではハルも含めて一家ですき焼きという風に対称的に描かれる)。
19話
吉田義夫登場、ハルが家政婦として勤める家の主人
健、明子の受験が始まる。
柴田家では雄一がハルのことをけじめをつけるべきだと言い出し、耕作がそれを言い渡すため、ハルを中華街へ誘う。一方稲葉家は三人んで中華街へ。鉢合わせになる
耕作は55歳とのこと。このころは定年というのは55なのかな
20話
雄一、留学試験合格。行き先はカイロとなる。それを敬子に報告、恋人になれないことを二人が認識。出発まで頻繁に会おうと約束
21話
健が大学合格。滑り止めに受かり、しかし入学手続きを本命発表の前日までにやらなくてはならなくなり、耕作はその13万円を渡すも、健はそれをもったいなく思い、入学手続きをせず。しかし本命も合格。
ハルにも報告。ハルは中華街の一件以来、柴田家には顔を出していない
雄一と敬子は恋人としてでなく友達としてならばという言い訳で気楽に出会える関係になり頻繁に会うようになり、雄一はこれまで見せていなかった明るい面を見せるようになる。
明子が柴田家でお留守番、洋子が健の大学合格を聞きお祝いを言いに来るも、説教。明子の場面に面白い場面が多い
また主人公は雄一と敬子なのだが、健と明子のカップルの描写に惹かれる。初々しい感じ、そしてこちらが主人公ではないからか、多少大雑把な演出で、それに演者が伸び伸びとやってる感じがよい。こちらもそれなりの尺が取られているが。

22話
雄一と敬子がドライブデート、レンタカーを借りて敬子のうちまで迎えに行くも、そこには沢野がいて、敬子を誘っていたというひと悶着。
ドライブは夜遅くまでになり、敬子のうちまで送ると、その車内で二人は抱き合う

*6/13
23話
健がお祝いでステレオを購入してもらってのアレコレ。
江幡高志が再び登場。江幡高志の吉本は18話で耕作に最終力の斡旋をしておりその後は登場がなく、あれで終わりだと中途半端だなと思っていた。いや、単に元同僚が親切心での再就職斡旋ならいいが、何しろいかにも詐欺師面した江幡高志が善良そのものといった耕作へ再就職の斡旋である、
その話し合いをしていた喫茶店で近くの席にいたハルがこれは詐欺かと気を揉み色々動く。
遊園地でデートする雄一と敬子。敬子は二年間待つと言い、雄一はそれを受け入れる。
24話
前話のアレが結婚の約束なのであった。ということで、それを知り、キクが耕作の会社へ話し合いをしに行くと、その日は耕作の定年退職の日。社員食堂で二人で食事をしていると周りの社員が耕作へ別れの挨拶、キクはすっかり気勢を削がれてしまう。
この結婚の約束もそうだし、ハルの耕作への結婚願望もそうだが、それとはっきり言わずに、しかし、それが終わった後のやり取りで、アレがそれだったのかとわかる展開が多い。この頃の人たちはわかったのだろうか。
23話の最後で触れられた兼一からの手紙に揺れる稲葉家
25話
入学式へ健と耕作が出かける。一方明子の学校が学生運動の影響らしく、入学式は延期。
明子が手紙を出したのに応じて兼一が日本へ。明子がこっそり会う。4この場面も良い
ハルが吉本を呼び出し、耕作へ謝罪手の手紙を書かせ、耕作の再就職問題は解決。この場面での耕作、名演技に思えたけど、その後のやり取りを見ると、どうなのか。
まず手紙が留守中の柴田家の玄関に。「留守だったからだろう」とか言ってるが、勝手に入れるのか。
で、その手紙を耕作がそっと読む。そして健とのやり取り。
健「どうしたの、お父さん、イヤなこと」耕作「人生なんてえてしてこういうもんさ」健「どうしたのさ、仕事のこと?」耕作「お前は勉強してればいいんだ」健「急にしょんぼりしちゃったじゃない」
手紙を読んでほとんど表情を変えずに、「人生なんてえてしてこういうもんさ」といういつも通りの鷹揚なお父さんという風に見えたのだが、健が「しょんぼりしちゃった」とそれを感じる応対をしており、ということはそういう演技をしなくてはならない場面なのかなと。
健が冒頭、入学式の準備で父の靴磨きの際、「愛しちゃったのさ 友達の恋人を~♪」と歌っている。検索してみると、西郷輝彦の歌。西郷輝彦とあおい輝彦、とても似ていると前から思っているが、この頃どんな評判だったのだろう。
26話(最終回)
娘たちの説得でキクが兼一を受け入れることを決める。14年(年が改まったからか14年と言っている)ぶりに帰ってきた夫をそう簡単に迎え入れるかねえと疑問ではある
最後は中華料理屋で二家族の顔合わせ、そこには兼一もハルも同席となる。なんとなく、稲葉家復縁、耕作とハルも結ばれるみたいになるのかなと思っていたが、まあそれはやり過ぎ(両家三人ともカップル化)でもあり、どうかなと考えていた。耕作とハルは結ばれず(一緒になることははっきりと耕作が断っておりそれをハルも了承している)ではあるが、この場面で周りからお似合いだと冷やかされている
その中華料理の場面後に、雄一と敬子の歩く場面(敬子がローマ(雄一の赴任地カイロに近い)へ赴任の希望を出したと話している)で終わっていく
雄一の出発の日は4/15とされているが、この回のオリジナル放送は1969年4月15日とのこと

終盤回でのクレジットについて
22話、最終回では、ナレーターの前に賀原夏子と三島雅夫という順にクレジット。キャストクレジットされる人数が少ないため(二家族6人以外に22話では中谷、最終回では森幹太と菅井きんが並記)かもしれない
また25話では、ナレーターの後に、森幹太、賀原夏子、三島雅夫と単独表記

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三島雅夫、賀原夏子どちらもここで初めて名前を聞いたがいい俳優だ。賀原夏子は声は聞いたことあるような気がする。
菅井きん、初登場シーンこそちょっと若く見えはまだギラギラした中年という感じではあったが、その後の場面では、必殺のせん役とそう変わりはない感じ、役柄はかなり異なるけど。
二家族以外でもっとも出番が多い

主人公とその周辺を設定して、あとは色々試練が起きるという朝の連ドラの有りがちパターンというだけの作品という感じだ。
とくに中盤以降ちょっとつまらなく感じ、以降(この枠での次の放送がまた「木下恵介アワ―」で「二人の世界」)見るのを止めるつもりでいたが、その「二人の世界」というのが「1968年に放送された第4弾作品で大人気となった竹脇無我・栗原小巻コンビの『3人家族』が、すれ違う恋人同士を描いたのに対し、その二人が結婚し、夫婦となったらというコンセプトでゴールデンコンビの再登場」とのことで、どうしようかな
また沢田雅美はこの「木下恵介アワ―」によく出ているようで、他の作品ももし放送されたら見たいものだ。この「木下恵介アワ―」の作品は確かTVKで以前「兄弟」というのをやっていたような気がする

二つの相似形、対称的な家族を舞台設定にしているからだろうが、二つの家庭の同じようなことをしている状況を続けるという演出がとても多い。例えば健と明子が外で会い、家に帰る。一方が「ただいま」と帰宅の場面に続けて、もう一方の「ただいま」だとか。明子が敬子と少しチグハグな会話の末、健のお兄さんが好きなのねと指摘する場面の後に、柴田家での同じような状況の場面とか。

音楽:木下忠司
「二人だけ」
作詩・作曲:木下忠司 / 唄:あおい輝彦、瀬間千恵

旅屋おかえり [連ドラ]

NHK
全8回(4つの話がすべて前後編で構成されている)。2022年に「秋田編」「愛媛・高知編」(全4回)、2023年に「長野編」「兵庫編」(全4回)放送されたとのこと
原作は原田マハ
その原作についてウィキから--
唯一のレギュラー番組を打ち切られた「よろずやプロ」所属タレントの女性が事務所に届いた女性のメールをきっかけに旅代行業を生業として全国行脚をする過程を描く
--
現在、最初の「秋田編」を前後編視聴
ハートウォーミング系。
主演が安藤サクラで丘えりか(通称:おかえり)役。見どころは彼女に尽きるという感じ。いつもニコニコと笑顔でポジティブなキャラでそこがとても魅力的。いとうあさこに似た感じの顔つきで、演じられているキャラもなんだかちょっとだけ彼女を彷彿と。動画を自撮りしながら旅をするという場面がとてもたくさんあるのだが、その際の演出や仕草が、いとうあさこだったらこんな風にやりそう、と。
ちょっと難癖を。
最後、えりかが依頼者である真与に旅の動画を見せる場面、会いたかった陽斗が出てきたことで、真与に顔の変化が出てくるが、その後の動画の展開から、その地でえりかが出会った人々皆が真与とは深い繋がりがあったとわかり、なら、動画に陽斗が出てくる前に、その地で出会った人が続けざまに出てくるあたりで、何かを予感し、表情に変化があってもいいのではと思う。多少そう取れるような表情もあるが。
ここからは作品と関係のないことを。そしてかなりどうでもいいことを。
自分の記憶についてだ。とても薄い記憶だ
原田マハという名前を聞いて、原田宗典という名前を思い出す、原田宗典、というか読み方はあやふやだが原田宗なんとか、という人がいたはずで、そしてこの原田マハと兄妹だったか、従妹だったか、なんらかの縁があったような気がする、くらいの薄い記憶。ウィキを見たら、当たってた。
そしておれはこの原田宗典にしてもとても薄い記憶しかないのだ。一冊くらい読んだのかなあ、とてもつまらないものを読まされたという記憶とともに、この名前が結びついている。でもなんで読んだのかなあ。この先は思い出せないが、自分の好きな誰か、多分文筆業の誰かとこの原田宗典が友人だかの交友があり、それに興味を惹かれて読んだのだったと思う。で、読んでみてつまらないと思ったのだと思う。でも原田宗典のウィキを読んだ程度ではその誰かは見つけ出せないし思い出せなかった。
さらになんて本だったかなあ、と記憶を辿る。エッセイだったはず、で、すばらしきせかい、とかいう署名を記憶から引っ張り出した。で、ウィキの著作リストを見ると、『スバラ式世界』というのがあった。1990年に単行本でのちに文庫とある。ちょうどおれが本を大量に読んでいたころだ。
ほかに『東京トホホ本舗』、『むむむの日々』なんて本もあり、椎名誠の世界と通じる。椎名の本もかなり読んだので、この両者に交流でもあれば、おれもそこから原田に辿り着いたのかもしれない。
まあ、どうでもいい話。

※追記
4/20視聴
「愛媛・高知編」
結論からいえば、今回もよかった。
ここからは批判めいたことを多く書くが、まあ難癖に近い
まず、今回の依頼者が坂本龍馬の名を出したとき、武田鉄矢演じる萬鉄壁がなんともそわそわした感じになる。武田鉄矢が龍馬を尊敬していることは有名で、それはおれも知ってるが、おれはこれを見て、こんなことをストーリーに絡めるのかよとちょい食傷気味。が、その後鉄壁が龍馬について語られることはなく、単に武田と龍馬の関係を知ってる人へのお遊び場面だったようで、まあストーリーに絡めるにせよ、ちょっとしたお遊び場面だったにせよ、鬱陶しい。と思ったが、書いてるうちに気付いた。そうか、龍馬というより、その地名を聞いて、別れた元妻を思い出したという演出だったか、それを龍馬の名前が出るところに持って来ておれのようなミスリードに誘う演出だったか。それならまんまとはまってしまった。
ゲストに草刈民代、真野響子、寺田農、ヴァサイェガ渉(少年忍者 / ジャニーズJr.)
草刈民代は安藤との対面の場面が多く、二人はちょっと似た感じ、髪を短くまとめて、できる女風。演技力も同じようなものなように思うが、なんかこの二人の場面が見てられない感じ。
真野響子、ずいぶん懐かしい名前、よく見た顔のはずだが、ここでに出てきたのは、昔を思い出させる顔でなく、そもそもどんな顔の人だっけと、検索してしまった。
ヴァサイェガ渉は、オランダ人の夫と草刈民代演じる真理子との子でハーフ。えりかや鉄壁が彼を見て、外国人の血が入っていることをわかったようだが、その見た目はさほど外人感があるものでもない。
この回の序盤を見ているときは、最初の「秋田編」がストーリーとして奇跡的にうまくいっており、自分としてもいいものを見たとちょっと気分が上がったのだけれど、冷静になって思い返してみると、人に旅をしてもらって、その様子を動画にまとめて渡すなんて仕事として成り立つのかねえという気持ちになった。
そしてこの回も同じような奇跡的な出会い(寺田農が依頼者の会いたかった人)で結末へ辿り着くという展開となるも、やっぱりうまく話をまとめている。まあよく考えてみれば、依頼者は思い出の場所としてその地に行くよう指示し、そこにはその思い出の関係者がいるわけだから、こうなることも依頼者も願っていたともいえる(「秋田編」「愛媛・高知編」で以来の内容もその思い出の種類は違うが)。
またどちらの回も、依頼者が会いたかった人にえりかが気付く場面(実際にはえりかがそれに気づいた反応という映像はない)でその場面は終わり、そこから時間が飛んで、えりかたちが依頼者に結果を報告する場面になるという演出になっており、これが効果的である。

「長野編」
諏訪が舞台、御柱祭のことなんかも出てくる。ダブルローカルというライフスタイル(都会と田舎、二つに拠点を持つ)を推進する運動をやっている若者がそのPR動画をえりかにやってほしいという依頼者。
鉄壁はギャラの話を持ち出すと、「ホームページに料金はお気持ちでと書いてあったので」と返され、鉄壁は渋い顔
前話で、鉄壁が真理子のところにやってくるのは、ちょっと過剰かなと思ったが、今話も、レギュラーの一人であるのんの(美保純)を使っての作話
出てくるキャラに変わりはないが、作風というか演出というか、ストーリーの構成は前二作とは異なるものになっており、つまり、依頼者が指示した場所を旅して、その依頼者が依頼したわけではないが心の中で会いたかった人にえりかが出会うという展開ではない。その展開は冷静に考えればちょっとありえない都合の良い展開ともいえるもので、それが延々続くと食傷気味になるだろうと、おれはすでに前の回を見て思ったくらいなのだが、それでもそれをやってほしいし、変えてきた構成はこれといって特徴のないもの。
さらにメインストーリーである依頼者の父親とのんのの再会とそれに対する二人の思いというのが、両者、とくにのんのの方には強い思い入れがないという風にストーリーが進行しているので、最後によりを戻すのどうのとなるのが唐突に見える。終わってみれば、両者に強い思いがあったことはわかるのではあるが。
良いところもあった。その最後の場面でよりを戻すのかと思いきや、東京に来てくれ、いや、お前がこっちに来いからはじまる喧嘩の場面が喜劇。
あまり話に絡まない矢野部が途中急に、自分のことを物語る、東京で仕事をしていたが、急に嫌になって、特急あずさに乗ってここへ来た、うんぬん、そしてこれが最後の場面で、二人を結びつける、一緒にいなくたって今はSNSで繋がれるという彼の提案に繋がってきていて見事。
長濱ねるという娘は下手だなあ、下手というか、もっと田舎娘風にすりゃいいのに、なにやら白のヒラヒラしたものがついてる可愛らしいブラウス、あれで農業とか言われても。
彼女の演じる花音と矢野部のさりげない恋物語(お弁当を作ってあげる花音、そのおにぎりやサンドウィッチの具に対して文句を言う矢野部に対して、いいから黙って食えとかかあ天下が予想できる将来)、ほんの少し描かれるだけだが、ここは微笑ましい。

4/21視聴
「兵庫編」
今作も前作のように、そしてその前の二作品とは異なるストーリー展開のもの。まあ元々の旅屋というコンセプトにちょっと無理があるから、こうなっても仕方ない。
今回は、これまでにも事務所のポスターとして登場していた、以前事務所にいた俳優の慶田盛元が依頼者となるという形式。4つの話で3回が事務所関連が絡んでくるという構成で、広がりに欠ける展開。
元が俳優の仕事に疲れ、海の近くの民宿で働いていたときの思い出の兄弟に自分の受賞パーティで料理を作ってほしいという手紙を渡してほしいという依頼。この兄弟が今は諍いをしていて、それを結びつけるというストーリー展開。
えりかが兄弟にそれぞれ会い、手紙も渡した。手紙を渡したことで依頼は済みだが、諍いは続いたまま。二人はちょっとしたボタンの掛け違いから諍いになったということがわかる。
そこでえりかは二人が一緒にやってくれるという望みがあり、さらに動く。
試食会を今は売りに出されているその民宿で催すという手紙を出した。ここで変なのが、それに応じて二人がやってくるという展開。
で、ここで二人は打ち解け合い、二人協力して料理を作るというハッピーエンド。
元も試食会にやってくる。が兄弟と再会する場面は、大層感動的な出会いとなるはずだが、その場面はカットで、試食を運んできたふたりを穏やかに迎えている。

全体的に。
最初に見たときのところに書いているが、この作品は安藤サクラに尽きる。
売れていないが、とにかく明るいキャラのタレント役で、タレントだからこそのそのちょっと過剰な部分、画面に映ってる(自撮りだけど)のときにちょっとテンションを上げるのはよくあることだろうが、そうでないオフのときもやはりちょっとテンションを上げた感じが、そこここにいそうなタレント像であり、うまい。

よくあることなのだと思うが。俳優の格という問題
番組公式HPのゲスト表記、「秋田編」では眞島秀和、勝村政信、木野花の3人が上げられていて、それに準じてということだろう、ウィキもそうなってる。
でもこの回では、勝村政信、木野花あたりは脇役であり、一方眞島演じる玉田の息子の陽斗(田代輝)や依頼人である鵜野正臣(山中崇)、真与(早坂美海)の親娘のほうが重要な役(公式HPに名前が上げられてないというだけでもちろん番組のクレジットには掲載されている)。とくに山中崇は俺でも名前も顔もを知ってるくらいだからそこそこ有名。余談だが、鵜野正臣という差出人のメールというメールから話は始まっていくのだが、おれは細野晴臣と見間違えて、それからしばらく細野が出るのかなと思ってしまった。主要登場人物は、登場すると名前がテロップ表示されるので、そこで勘違いと気付く
頻繁にドラマの公式HPを見ているわけでないので、ほかはどうかは知らないが、こういうこと、つまり出演者の名前を確認しようとしてもなかなか見つからないということが時折、特にNHKで見られる。
ちなみに「長野編」「兵庫編」には公式ではゲスト俳優の表記はない。

原作のこともちょっと探ってみた。正しいかどうかはわからんが、「秋田編」「愛媛・高知編」が原作にはあり、後半二作品についてはNHKの「特集ドラマ『旅屋おかえり』「長野編」「兵庫編」 制作開始のお知らせ」という記事に「今回の旅は、原田マハさんが新たに書き下ろした未発表エピソードを、長田育恵さんがドラマ版として脚本化します」となっている
なるほどねえ、ちょっと出来栄えが違いすぎるがそういうことか。「秋田編」「愛媛・高知編」の奇跡的なストーリーががシリーズらしく同じように展開していたが、あれはじっくり時間をかけて作ったものなのだろうな

罠の戦争 [連ドラ]

2023年1月期の連ドラ。大層話題になっていたので楽しみにしていた。
第2話まで視聴済み。
素晴らしい出来。エンタメ連ドラだから、話が自然とは言えないものの、その世界に入っての鑑賞をした感じでは話の展開に無理がない。
ダメな部分もあるにはあるが、それはほぼ難癖ともいえるレベルだし、さらにどこかダメなところはあるかと重箱の隅を探しているような気分になる。
例えば第1話のオープニング、パーティシーンは非常にワクワクさせるもので、スピード感のあるカメラの切り替えで主要登場人物がどんどん紹介される。ここなんかもとてもいい出来だが、老人のおれからすると、ちょっとついていくのが大変という難癖。
中盤で犬飼大臣が鷲頭に息子の件は事故としておさめろと命じる場面。ここなんかは、まず、裏に事件を隠したい事情があるにせよ、なんでこんな事件が起きてすぐ、鷲頭の前に正体を現すようなことするかなあ、とちょっと無理やりな筋のように思えたのだが、そうせざるを得ない事情、つまり、誰かが誰かに頼み、またその誰かが誰かに頼み、その末に大臣に頼んできた筋があり、それは多分犬飼が絶対に拒めない筋だったのだろう、ということがわかり、なるほど納得。
ああ、この場面の後の妻に離婚を切り出すものの、共闘していくことを誓いあう場面がなんだか演劇チックでちょっと恥ずかしいか。
序盤でのパーティの場面、妻の可南子が鷲津に電話で連絡している。電話でどうしても話したいというのはわかるけど、まずSMSなどでメッセージじゃね
主役の草彅剛、いやあ、いい俳優になったなあ。現在主役をはれる人材でトップクラスであろう。おれはたしかこの「戦争シリーズ」の前の作品も見たはずだが、それはまだちょっとアイドルの格好つけみたいのが残っていて、ちょっとなあと思った覚えもあるが、いまはジャニーズを離れ、年齢も重ね、そういうのがほぼない感じでリアルな市井の人間という感じが良い。
全体的なことをいえば悪役善玉のバランスもとてもいい。人数も、演じているそれぞれの嵌り具合も、とてもうまく配置されている。
事務所の蛍原と蛯沢が鷲津の仲間になっていく過程も自然で良い。政治家では鴨井や鷹野が善玉で、ここらは嫌味がない感じ。悪役側(本田博太郎、岸部一徳、高橋克典、特に前者二人)の強烈に癖のある顔の面々と対照的
この後も見るのが楽しみだ
「TAKADA FREND」という自転車屋が出てきて、その綴りが気になってしまった。friendじゃないかって。検索してみると、セルビア・クロアチア語として「英語からの借用語」とか、もしくは人の名前だとか、なんともあやふや。と、ほかにそのものずばり「TAKADA FREND」という看板の「たかだフレンド」という自転車が見つかり、そのブログを見ると、この罠の戦争で撮影に使われたという記事も見つけた。なんでFRENDなのかはわからないけど。

※追記
第3話
犬飼の息子・俊介が犯人ではないかと疑われる回で、おれはそういう方向に話がなったとき、でもそれだと、上に書いた犬養が鷲津に事故で処理しろと強要するのはおかしいような気がした。あそこはあくまで頭が上がらない誰かに頼まれたからであって、身内が犯人だともう少し行動が変わってくるはず、などとうだうだ考え、これはミスリードさせてるのだろうと思っていたら、やっぱりそうだった。
第4話
犬養の後援会長、鰐淵の回。第3話と同じく、今度は鰐淵が犯人かと鷲津たちが動くことになる。後から考えれば、真相に近づく前に間違った犯人捜しの回で回数稼ぎをしているということなのだが、例えば六平直政の演技が良かったり、ということもあり、あまり、そういうことには見てる間は思い至らなかった。よくできているということなのだろう。
でも真相を掴むために選挙に出るというのは、ちょっとなあと思う。
徘徊する鰐淵の母親を探す場面、場所は千葉。鷲津の妻、可南子も電話で連絡を受け、すぐ行くと駆け付けている。探すのに1,2時間もかけているなら千葉だからあり得るか。なんでそんなにすぐ行けるんだよと見てるときは思ったが。
この回の最後では、鷲津が蛯沢の兄の陳情の対応(結果的には握り潰した)をしていたことが描かれており、これは意外な方向へのストーリーの転換になりそうである
上に鴨井や鷹野が善玉と書いたが、連ドラの定石で意外な人がラスボスということからすると、この二人も裏があるのかもしれない。鷹野のほうは、鷲津を選挙に引っ張り出してきており、ちょっとそういう感じが見え隠れ。鴨井のほうは、善玉一本やり。第3話で、鷲津に外科医を紹介する場面で鷲津が「社交辞令かと」と言っているのをおれは聞き違えた。外科医を紹介してきたことを、そんなのは社交辞令だよと言って、鴨井にも裏があることを視聴者に感じさせる台詞なのかと思ったのだが、そうではなくて、その前の段階で外科医を紹介すると言っていたことを、社交辞令かと思っていたが、本当に紹介してくれたのかと感謝しているセリフだ。
第5話
選挙の回。そして当選という結果に。落選でも話は作れるとは思ったが、まあドラマとしては当選のほうが普通だろう。
総理が犯人かと鷲津は行動を起こしているが、これも間違い(かは確定していないが、まあここからそういう方向へは持って行けないだろう)となり、3回連続で犯人捜しを間違うという展開だが、この回はそこだけがメインテーマでなく、選挙のことの方に力点が置かれており、またかと飽きるようなことはない。
また前回の最後で出てきた「鷲津が蛯沢の兄の陳情の対応」の件としては、その続きのような感じで、蛯沢が選挙事務所のスパイでないかと疑われるという形で描かれ、だが、蛯沢はスパイでなかったことが明確に描かれている。そして一方では、終盤に前回それが描かれた場面でその書類を見つけた蛍原がその書類を抜き取って隠してしまうという場面もあり、まだ尾を引く感じである
そしてラストでは、犯人が幹事長であるということが示唆されており、さて、これがラスボスか。
第6話
録画リストでサブタイトルが目に入ってしまった。このシリーズは全11話、第10話に「復讐される側へ・・・」とある。鷲津が蛯沢から、ということだろう。
ということは第9話までに鷲津の息子の件はすべて明るみになり、さらに残り2話はそこら辺が描かれるということか。単なる復讐劇ではなく一ひねりあるということのようで、さてうまくいくかどうか。単なる復讐劇にしたほうがよかったとなるのか、うまくまとめ上げ、質が一段階上のレベルとなるか。
この回は幹事長との攻防がメイン。そして「鷲津が蛯沢の兄の陳情の対応」もくすぶり続ける。この回では鷲津がそのことを蛍原から聞かされる、そして蛯沢にそのことを告白しようとして飲み込むという場面もある。
そしてこの回の最後、これは意外な展開で、鷲津の息子の事故(事件)の件は幹事長が捜査にあつりょおくをかけていたのだけど、これは鴨井から頼まれていたということのようだ
どの回もすぐ次を見たくなるような作りになってるはずで、キリがないので、今日の視聴はここまでにしよう。

※追記4/13
第7、8話
第7話では鴨井大臣追求の回。犯人は鴨井大臣の息子、鴨井大臣が息子を庇ってということではあるが、あまり大きな悪としないような作り、すなわち事件の報は幹事長にまず伝わっており、そこで幹事長判断で捜査はストップさせられていた。鴨井大臣はその後幹事長に呼ばれ、どうするか問われ、事後承諾というような形、このあまり大きな悪でないような作りというのは、その後第8話の展開で、自ら記者会見を開き、大臣どころか議員辞職表明という流れにうまく繋がっている。
おれはこの回を中盤まで見ていて、鴨井が悪役かあ、すると、鷹野のほうは悪役にはならず、鷲津の良き友達というだけのキャラなのかなと思っていたのだが、この回の最終盤で鷹野が鷲津を潰せという幹事長の命令を受け入れて、第8話以降そういう展開になっていく。そうきたかという感じ
と思いきや、第8話の割と早い段階で、鷹野は鷲津と通じていて、鷲津を潰す計画を実行しているように見せながら鷲津の幹事長潰しのための時間稼ぎをしていたということが明かされる。
第8話中盤以降は、鴨井大臣と可南子の対面の場面はちょっと冗長だったかな、それ以外にもこのシリーズで時折思い入れがこもった長台詞の場面があり、そこらは退屈に思えた。退屈というより自分にこらえ性がなくなっているということだと思うが。
あと、鴨井大臣と可南子の対面場面で、鴨井の息子、文哉も登場するが、文哉は鴨井が来ることを知ってて待機してたの? 文哉は可南子と前日に対面してはいるのだが、ちょっと都合よすぎ。
この第8話は前半は鷹野回であり、そこからやっぱり幹事長が巨悪という流れ、そして終盤では鴨井大臣の誰にも相談せずの記者会見で、鴨井が善玉へ復帰。
8話でここまで意識のなかった泰生が目覚める
8話での幹事長室での鷲津と鷹野対鶴巻の場面、お互いに勝負札を出し合うという感じになっているがちょっと技巧に走って策に溺れるという感じ。
またレギュラーを一人ずつフィーチャーしてきて、ここで鷹野を出してくるあたりは、まあまあ予想通りという感じではある

第9話
幹事長鶴巻との対決は鶴巻が記者の前で倒れ、幹事長を辞職ということで決着、ここまでのメインストーリーの巨悪への勝利というハイライトシーンにしてはあっさりしていてこういうドラマで得られる爽快感みたいなものは薄い。ここまでの出来はよかっただけに拍子抜けという感じだが、この後があるということが吉と出るか。
そして前にサブタイトルを見てしまったことで予想できたように、今度は鷲津が狙われる側になっていくわけで、そのための準備ともいえるのだが、鷲津のキャラ変、憎んでいた鶴巻のような古い政治家への闇落ちというような場面がこの回の後半では頻繁に描かれ始める。そして、鶴巻はストーリー的に終わったと思っていたのだが、後任幹事長の後ろ盾として幹事長室に入り浸り、そこに序盤での最初に鷲津に倒された虻川が復活というところで、この回は終わる。
闇落ちについてはまあ予想通りという感じがあり、あとの興味は残り二回でどう収束させるかという辺りにのみ

第10、11話
鷲津の闇落ちから話をどう収束させるかというところが最大の興味、でもこれで鷲津が闇落ちのまま終わるわけはない、地上波ドラマとして、もしくは全体的なバランス(シリーズのほとんどを善玉として生きて、最終盤に悪役になって終わっていく)からいってもありえないので、最後に善玉になって終わるのだろうなと予想していたが、まあそこは予想通り。
第10話では相変わらず怪文書の出どころを鷹野と疑ってみたり、そして演出的にも鷹野だと思わせぶりにしてみたり、とやっていて、最終盤に真犯人が蛯沢だと知れ、最終話に突入。が蛯沢が最後の大きな敵となるのかと思いきや、そこは彼のキャラからして役不足であり、あっさりあしらわれるという敵役としては雑魚キャラ扱い。
最後の敵は総理。総理派の鷲津が鷹野とやり合う場面があり二人は決裂したかと思わせるも、実は見張られてると知って鷲津が機転を利かせており、生中継記者会見で爆弾をぶちかます、と言ったあたりは上に書いたが技巧に走って策に溺れる感じで、またこれか感。
鷲津の出頭で本編が終わりということであろう、その後はエピローグ、可南子が国会議員になり、秘書として蛍原がつき、さらに秘書募集に蛯沢が、そして最後に鷲津が採用されていくというあたりは大団円、うまくいってる

終盤の鷲津の闇落ちが、誰かを罠にかけるための壮大な芝居なのか、本当に闇落ちしてるのかという二つの方向性を考えていたが、そこは後者だった。
シリーズ全体と最終盤に鷲津が闇落ちしていくというエピソードのバランス。
全体的にこれしかなかっただろうというのが一番の感想だが、あえていえば。
やっぱり最後は自分の息子の事件の復讐で終わらせてほしいという気持ちもあり、闇落ちするなら途中に入れるという方式も考えられはする。
また政治家がその地位についたことで段々変わるというようなことを描きたいのなら、息子の事件の復讐劇なんていう重いテーマをやるべきでもなく、まあそれが発端だとして、そこは数話で終わらせて、半分以上を政治家鷲津の変遷でやるべきだろう。
余談だが、政治ってのはゴールがあってそれを目指すという面もあろうが、それと同時に、この社会の日常の秩序を守ることという面もあるからねえ。ラストの方で、不正を隠して秩序を守るくらいならぶっ壊せとかやってたけど。
宮澤エマが出ていた。宮澤総理の言葉をうろ覚えで覚えている。現代の日本について、氷河を行く大きな船に例えていた。操作を誤れば氷河にぶつかってしまうので、もう誰がやってもほぼやるべきことは同じで、選択肢というものはほとんどない(もちろん細かい個々の政策については色々あるだろうけど)みたいなことを。

登場人物に全部動物の名前となっているが、これはあまり面白くもない小細工
主題歌が「香取慎吾×SEVENTEEN「BETTING」」。さして印象には残ってないけど、香取と草彅のタッグというのはジャニーズ時代だったらなんとも思わなかったと思うが、退所以降苦労もあっただろう彼らを思うと、ちょっと感慨深い。CMは飛ばしてるけど、稲垣吾郎のCMが目に入った(ある記事によると香取出演のCMも流れていたそうだ)

ファーストペンギン! [連ドラ]

2022年10月期日テレ
第1話を視聴完了
ほとんど事前に今作品の情報を入れずに視聴、でもタイトルの意味、最初に飛び込むペンギンのことで、そこから転じて、事業なんかで最初に取り組む人間のことを言う、なんてことは最近何かで聞いた記憶があり、それはナイツラジオショーかなんかで話しているのを聞いたのだろう。
内容についてはあまり感想はない。前にエルピスという割合重厚なものを見たから、軽すぎるなあとは思うけど、軽いというのは批判ではなく、そう作ってるから、としか言いようがない。
そもそも現在でのドラマ制作というのは、視聴者層のターゲットをしっかり絞って、テーマ、雰囲気あたりは完全に計算し尽くして作られており、そういったところで自分に合わないと不満があるなら見なきゃいいだけのこと。
まあちょっと連ドラには飽きてきたなあ、という思いと、時間つぶしによく、その割に楽しめるエンタメという思い。
俳優について書く。先に書いたように、事前に情報なしで見たので、誰が出ているかというあたりに興味がわくのだが、見てすぐわかる人と、この人は○○かなあ・・・、みたいな人と分かれるのが不思議。○○かなあと思いながら見て、最後のキャストクレジットが楽しみになる。
梅沢富美男は、「ああ、梅沢富美男が出てるのか」とわかる。当たり前だと思うかもしれないが、これがなかなかそうでもない。
堤真一は「この人は○○かなあ・・・」という枠だ。俳優の名前もうろ覚えで、ほんとに、堤真一という名前が浮かばず、○○かなあ、となるようなこともよくあるが、その時に、アレに出てたあの人という風に顔は浮かんでいるのだが。
で、おれはそんなにテレビを見ないから、数年ぶりに見たりすると、顔かたちの雰囲気が替わっていたり、そもそも役作りで姿形を替えていたりで、その程度の変化だと、「○○だ、いや、○○かなあ」くらいになってしまうのだ。今回は中盤から後半あたりになってくると、まあ多分そうだなと堤であることを確信してたけど。
主演、奈緒。この人については知らない。ファーストシーンでは門脇麦かなあと思った。仲居の場面であれ、これ富田靖子じゃね、となった。が、いやいや、富田靖子っていま何歳だよ、連ドラ主演、それも若い女の役なんておかしいだろ、でも似てるな、みたいな感じになる。その後はその二人とも違うっぽいな、誰だろ、まあ知らない人だろうな、となる。
鈴木伸之は、今のところあまり存在感はなく、ただチラリと見た感じ、多分あの人だなとわかった。名前は出てこなかったけど、ルーズベルトゲームでの憎たらしい敵方ピッチャーと、作品はすぐ浮かんでいた
梶原善は梅沢富美男と同じく、すぐわかった。エルピスにも超主要キャストの下くらい、今作品でも同じくらいの格。
吹越満、まったく気付かず。キャストクレジットで見つけてびっくり。まあ役作りの結果だろう、帽子被ってたりとか、あまり人相がわからない感じだ。
ファーストサマーウイカ[も「ファーストサマーウイカ? かなあ」くらいの感じ。久々に見たせいもある。ファーストサマーウイカについては名前もちゃんと浮かんだ。特徴的な名前で忘れっこない。
まあ今回視聴して、思うところのあった人はこんなところだな。
ほかに伊藤かずえ、中越典子、伊沢弘、ニシダ(ラランド)というあたりが、見終えてから気付いて、へえと思ったキャストだ。

1/20記述
第1話を見て↑を書いたのは昨夜。その後いつもなら酒飲んで寝ようかなという時間だが、続きを見始め、そのまま第7話途中まで。各回の最後まで見ると、次がそのまますぐ見たくなるという連ドラでは当たり前の作りがなされてて、それにまんまと。
朝起きて頭がはっきりしだしてから、残りを一気に。
久々に激しい一気見をしたわけだが、止まらない止められない面白さみたいなこととはちょっと違う。まあ見やすいというのはあるかと思うが。エルピスを見て、連ドラのペースみたいなのを思い出したのもあったかな。
であるので出来の評価としては、特別な高評価ということではない。
内容について書きたいことも多くない。これについては後で。
上に書いた出演俳優、クレジットを見る前、のイメージについての追記。
志田未来は第1話には出ていなかったはずで、和佳のママ友として登場。個性的な顔で誰だっけとは思わず、誰だろと思った。つまりおれが始めて見る顔で、でもよく目立つ顔立ちだなという印象。志田未来だと知ってびっくり。改めて見直したら、なんで見てわからなかったのだろうと思った。ママ友程度の端役かと思ったら、レギュラーで主要キャストだった。志田未来だとわからず見ていたから端役だと思ったのだ。
寺泉憲。おれはこの人を「ただいま放課後」で見た。子供のころのリアタイなのでとてもとても印象深い。どんがめチョロのコンビ、チョロのほうだ 。で上に書いたような分け方で言うと、不思議だが、梅沢富美男と同じく、「あっただいま放課後の寺泉だ」とすぐわかる。大袈裟に言えば見たのはただいま放課後以来、まあ実際にはその後にも端役だとかドラマでないところだとかで目にしたことはあるとは思うが、記憶にはない。

内容について。
梅沢富美男演じる杉浦の小悪党ぶりは魅力的。権力者で作品上の一番の悪役としても作り上げられそうではあるが、作品序盤から大した迫力はなく、狡猾で意地悪でしかし有利な方につこうとしたりで、まさに小悪党。でこういう風に小悪党にしておくと、最後に善玉になるのが簡単(実際にそうなった)だし、そうならないまま小悪党で最後まで小さな意地悪をやるみたいのでもいける。また、最終的にラスボスみたくもなれそうである。使い勝手が良いというか。
梅沢富美男は芸歴の長い俳優であるが、あまり見たことはない。ので、凄みのある悪役が出来ないだけかなとも序盤では思った。まあどうなのかはわからんが、見事小悪党から善玉というのをこなしていた。とくに最終話での泉谷しげるとの場面はこの軽い作風の作品では珍しく見応えあり。

琴平祐介のゲイの話はなんか不要かなあと思えた。
その祐介、序盤ではなにやら正体不明な感じで登場していたのだが・・・。
また第3話だったと思うが主人公の和佳が詐欺師と疑われる演出があったが・・・。
この二点についてはなんといえばいいかちょっと難しいが、「中途半端」に感じる。いや批判ではなく悪くもないのだけどね。例えば正体不明ながら、優しさがあふれてて、それほど怪しげでない正体がわかってしまうとか、和佳が詐欺師みたいく視聴者さえも騙すほどの演出ではないので、和佳が詐欺師ではないとわかったまま見る視聴者側の安心感とか。

最終盤のエピソード、外国資本がどうのこうの、はいまいち盛り上がりに欠けるなあとまずは思った。今作品は終盤よりも中盤のが盛り上がったなという感想かなと思っていた。が、最終話に入り一気に盛り上がる感じが不思議。この盛り上がりは上にも書いた梅沢富美男の杉浦、泉谷しげるの辰海、和佳の場面に尽きる。
泉谷しげる。俳優としてとても高い評価を受けている人ということはよく知っているが、あまりそう思ったことはない。今作品はとてもよかった。

連ドラでありがちだが、ラストは後日談。
こういうのはそこまで見て思い入れがあるから大抵盛り上がるし、時間はあまり長くなく、各登場人物のその後が描かれるので楽しいものである。今作品でもつまらなくはないのだけど・・・。
いらないエピソードが多い感じがした
足立梨花のアイナが登場し永沢と結婚だとか、サマーウイカの梨花とたくみの結婚だとか。
和佳の息子、進はその10年後の進むが10年前を振り返ってという立ち位置で全編通じてナレーションをやっていたが、その彼が最後登場して感動的となるのかなと思っていた、そしてそういう風に満を持して登場するが、そこはさほど感動的でなく。そこで母の近況が語られ・・・。
和佳がこの終盤の登場人物の後日談にはあまり出てこない、これはこういう演出では多いと思う、ここでもその典型ということだろう、息子の進から近況が語られ、そして最後にその言葉どおり林業をやっている場面がラストとなる。ありきたりと感じた

テーマとして新自由主義対守旧派というのがある。主人公の和佳がまず新自由主義的考え方と行動。
そういうテーマの作品では大抵新自由主義側が主人公で善玉なのだが、おれはそういう類の作品をを見るとドラマ演出で善玉がよく見えるにも関わらず、守旧派にも言い分はあるだろうにと思ってしまいがちなのだが、今作品では、新自由主義の考え方を薄めるための和佳のセリフや言動(相手を潰すことが目的でない、浜を守りたいだけという類)があるためか、制作側の意図通り見てられた
終盤になり、さらに新自由主義を信奉するキャラの登場、そして守旧派側にもラスボス的なものが登場。このふたり、波佐間と辰海一郎太のキャラ造形が興味深い。波佐間は最初は善玉風、が、終盤になり、外国資本と繋がっていたことが露わになり、そこで悪役風にもなるが、その外国資本が撤退を決め、放り出される形になる。
また辰海は和佳たちを徹底的に潰そうとしていたのだが、和佳が狭間と組んだことにより、辰海の狙いが狭間と外国資本となり、それらの計画を潰しにかかるという救世主的役割が与えられる。

鈴木伸之の演じる永沢、中盤で子供が出来てしまったということで、船団を去っていくという展開。あれれ鈴木伸之って確か最近中絶させてたとかってスキャンダルが報じられてたよな、と検索してみると、その報道はつい最近、これが放映されていたのはそれよりは前、でも本人は撮影しつつ自分の身を顧みていたのだろうなあ
足立梨花が出ており、それに被るかのようにファーストサマーウイカが演じる役が梨花である
志田未来と奈緒がママ友の関係性の役。志田未来なんてずいぶん前から世に出ていたと思うが、この二人は年齢が近い

エルピス-希望、あるいは災い- [連ドラ]

13日深夜(14日未明)第1話を視聴
いまは連ドラでは2023年1月期のものが終盤を迎えているが、これはその前、2022年10月期の作品。
あまり見る気がしなくて、ようやく見始めたが、そういう気分だったからということが主因だと思うが、まあまったくノれないまま第1話を見終えた。
でも、この回の最終盤で、作品の方向性、今後の予測などもつき、まあ連ドラとしてそれなりに興味を持って面白く最後まで見れそうかなという風にも思ってる。
ノれなかったのは自分の気分が主因だとは思うが、細かいことをいえば、チェリーによる岸本の脅しに使われた音声というのが大したものでなく、番組出演者とくっつくのは厳禁だが、それを破って口説いてしまったという音声、それで脅されて動き出すというのが不自然ではある。
ノれなかったもう一つは、序盤の掴みがイマイチ。わかりづらくもある。まあこれも気分的にちゃんと見てなかったということもあろうが。
まあまあ第1話を全部見終えて、ちゃんと作られてるなと思える。
序盤、第1幕、ここは結構長いが、には出てこないで、そこで主要キャストのクレジットとオープニングタイトル、そこで鈴木亮平が出ていることを知る。斎藤という役。彼はこの後、どういう役なのだろうか、真相を掴もうと走り出している浅川たちを邪魔する悪役だろうか。いや多分違うだろう、そんな姿を見せる場面もあるかもしれないが、冤罪事件解明に協力していく側だろう

3/14
第2話
岸本は前回で、自分はこの事件から引くというようなことを言っており、がしかし、主要登場人物の3人(オープニングクレジットに出る3人であり、字幕オンでの色付きの3人)のうちの一人でもあり、そのまま離脱ということはないわけで、今回で「覚悟はないけど手伝いたい」というわけのわからない気持ちで真実追及を手伝うことになっていく。岸本は前回でも若いお坊ちゃんキャラでそれゆえ空気を読まないキャラでもあり、また浅川の指摘する岸本の「目力」、鋭い目をしながら無責任、奔放という、奇妙なアンバランスさが魅力のキャラ。普通のドラマで、そういう表情を主要登場人物がしたときには、なにかしらの意味、例えばこういう作品なら、真相を考えている、真相を手繰るヒントを思いついた、真相に思い当たった、などなどが表情で描かれるものだが、そういう表情をしながら、なにも考えていないというすかしっぷりがコメディ場面となっている。
また彼にはいまのところ視聴者にはよくわからないように描かれている過去の何かしらの事件があるようだ。
斎藤はまだよくわからない。一つ重要な過去の証言を浅川に知らせるという場面はあった。
政治家が登場しており、前回登場した政権の副総理が麻生をわかりやすく模したもののなっており、またこの回ではオリンピック招致の回想シーンで安倍総理の「アンダーコントロール」スピーチが映像として使われている、これは浅川の過去のキャスター試合の回想となっており、このころのことを彼女が後悔しているという描写だ。これが浅川のキャスター時代の権力との向き合い方で、その反省とともに今回の事件に向かっているというのが大テーマであるようだ
斎藤の方はいまは官邸キャップであり、政治家と親密な状況が描かれており、どちらに転ぶのか、今のところわからない。

3/15
3ー4話を視聴
だいぶノれてきた。昨日までのペースだといつ見終えるのやらという感じだったが、ここからは一気に見れそうで、明日には見終わるだろう。
だんだん良くなってきたとかいうことでなく、単に自分の気分のせいだと思われる
演出が大根仁となっていて、これは第1話からそう(第3話までは単独、第4話はほかにもう一人、その後は大根がやってない回もあったりする、ウィキ参照)で、おれはこの人にあまりいい印象がなく、第1話を見たときはそのせいかなと思ったのだけど、彼特有の自分が嫌だと思ったような演出がなされていたわけでもない。などと書いたが、おれは彼の何の作品を見て嫌ったのかと、いま彼の作品履歴を見ると、おれが何を見て嫌だと思ったのか嫌った理由がよくわからない。そもそも見た作品がほとんどないし、その中で印象深い作品もない。
音楽は大友良英。とくに特徴的なものは今のところない。
5-6話
4話を見終えて、出かけたり色々。ちょっと時間を空けると、どこまで話がいってたかすぐわからなくなる。ちょっと前のところを見直すと、浅川が弱気になっていて、しかし岸本がやる気を出していて。最初のほうでは逆だったのに。そういうそれぞれの人物の入れ込み具合がちょこまかと変わり過ぎるように思わないでもないが、見ていてストーリーとしては変な部分はあまりなく、自然に進行しているので、これはこれでいいかと。
第6話では斎藤の立ち位置がはっきりとしてくる。そしてそれはおれが初回あたりを見たときに予測したものとはちょっと違ってる感じがした。初回を見たときのことはすでに書いているが、斎藤が悪役側の立ち位置であることが確定的になるような場面がこの回ではあり、が、しかし、この回の最後のところでは、大門のところに行くのかと問われ、濁しており・・・。
まあ「悪役の側である姿を見せる場面もあるかもしれないが、冤罪事件解明に協力していく側」という感じもあり、それなら当たってるといえる
この斎藤はカギを握る人物ではあるが、出番はあまり多くない。
岸本については、浅川と二人でこの作品を引っ張ってるような役割で、しかもナレーションも担当している。浅川のナレーションも確かあったから、二人がナレーションを担当しているということになる。
この岸本、上にも書いたが魅力的な役で、それをうまく演じており、株が上がった。
7話視聴
この日はここまで。明日はWBCがあり夜は見れないので、ここまで見ておけば、明日で終われるだろう
終盤になり盛り上がってきた。というか、やはり各回のラストの切り方、連ドラの定法なのだが、次がすぐ見たくなる終わり方だ

3/16
第8話
平川刑事を岸本が、録音テープで脅す。でも、録音されてても当たり前という状況でもあるし、そんなの脅しのタネになるかなあ
浅川の事件への変心ぶりがよくわからない。週刊誌に掲載の直前に中村優香のデリヘルへの捜査の件がニュース8で速報されるのは彼女の意図もあるのだろうか
マキタスポーツがゲストで登場。村井役の人(岡部たかし[6])をどこかで見たことあるなあと思いながらマキタスポーツを思い起こしてもいたので、ちょっと驚いた。マキタスポーツは村井の友人の週刊誌編集長役
9-10話
第8話での「週刊誌に掲載の直前に中村優香のデリヘルへの捜査の件がニュース8で速報される」件については第9話の冒頭でどういうことでそうなったのかが明かされている
10話での浅川のこれまで及び腰だったのに、なぜか急に岸本からネタを奪い取ろうとするのが、自然でない感じ。
放送を終えての牛丼の場面、誰が入ってきたのだろう、顔が出ない演出、だが二人の笑顔で多分村井だろうと。これはEDテーマのところで種明かしがあり、その二人の笑顔場面のあとに、村井を含めた三人のスナップショット。これがEDテーマでの最終ショットとなっている。
EDテーマ前の本編ラストはとてもよい。岸本のモノローグナレーションに、釈放されたおじさんとチェリーの画で、後者が勝ってしまっていて、岸本の言葉が入って来ない。
まあ考えて見れば、最終的には取引に応じて、副総理が派閥議員のレイプ事件の揉み消し、そして娘婿を殺したという疑いについては見逃しているが、ドラマという作り物としては、事件を解決しておらずハッピーエンドへの着地っぽくないが、これはこれでリアル。
終盤になって冤罪の事件のほうがあまり描かれなくなっていたが、こういう風に使われ、こっちは解決に至るという風になっていた
斎藤と浅川の交渉の場面、放送本番直前にあんなことやらないだろうと思うが、まあドラマとしての見せ場。そして斎藤、結局悪役側なのだけど、悪役っぽくもなく、つまり自分が力を持ったら変えていくというようなことを言っており(※)、そして結局本丸の悪役は副総理であるわけで、その使いっぱ程度でしかない小者ともいえる。まあ演出により存在感はあった。出番は最後まで少な目。全部を見終えて改めて考えてみると、悪役側がほとんど描かれない作品であることに気付く
(※)斎藤は浅川の交際相手でもあり、浅川がそれなりに信頼している相手、上記の場面でも理屈を言って、いまそれをやるべきでない、自分が力を持ってそれを変えるなどと言ってるあたりは、悪役にはしていない感じで、正義を他の道から求める男という風に描かれている。が、作中の真相追及を邪魔しようとしている姿、そこはあまり描かれていないが、彼が裏で工作していることはわかる、は作品の構造から見ると悪役そのものであり、もっと悪役に振り切った鈴木亮平も怖そうで見てみたい

・ニュース8での放送の場面でチェリーが知らせを聞いて、走って駐車場に駐車している大型バンの中に行きテレビを見てるが、チェリーはそのときどういう生活なんだろ(ネットで検索、ロケの仕事中で、そのロケバスに乗り込んできたという設定のようだ)
・そして、その放送を見ている関係者が続々と映るが、あの木村祐一みたいな人、誰だっけ(ネットで検索、平川のようだ、おれもそうだと思ったのだが、他の回を見るとみな眼鏡をかけていて、ちょっと八嶋智人に似てる感じで、やっぱり違うかなと思った)
・あ、あと斎藤との交渉を終え、本城彰の件を報道することになり、そんなの本番直前で用意できるのか、と思っていると、局に岸本が来ており、素材も持ち歩いているというのは、なんだかなあ
・村井はネットの映像会社を立ち上げ、そこに岸本もいるという場面が最後にある。そこにストップハラスメントのステッカーが貼ってあるというのをネット情報で見て、確認してみようとそこを見直したら、その会社に上記牛丼屋での3人でのスナップショットが貼ってあった

見てる間はできるだけウィキなど情報を入れないようにしている。が、見終えてから読んでも知ってることばかりという風になる。
まあ、その中で、振り返りとして。
第5話あさみに岸本が台本以外のことをやらせようと持ち掛けているが、これあさみに持ちかける意味はまったくないな、見返してみると。まああさみと岸本がつき合うことになるきっかけであったり、それまでの因縁の意趣返しの場面という意図があるにせよ

EDの歌は全部飛ばしていたのだが、そこに少しの細工があり、毎回のようにちょっとだけ異なる映像だったとのこと、この後ちょっとだけ見てみよう

アトムの童 [連ドラ]

第2話まで視聴済みという時点での記述
伯山がナレーション担当。そういや問わず語りで話題にしてたっけな。
というわけで録画をしていた。なのでときおりネット記事が目に入っていた。岸井ゆきの演じる海がうざいとブーイング殺到というような記事があった。まあネット記事には与太記事染みたものも多く、そうやすやすと信じるわけにはいかない(記事なんて視点次第であり、ネット記事なんて恣意的な要素が強いものも多い、批判が殺到、絶賛コメントが殺到、どちらにしても、その対象を批判したいか、褒めたいのかの差だ)が、その一方でどうしてもそういうネガティブな記事は印象に残る。
第1話ではそうでもなかったが、まあそういう記事が印象に残ってるというのはあるわけで、多少そういう部分を感じたりはした。
そして、第2話に入ってすぐのところで、それが炸裂。まあ海というか、アトムという会社に那由他が入社をして、そこでの那由他の扱われ方。ゲームクリエイターなんて9時5時の仕事じゃないんだからさあ、と。ここでかなり萎えた。
が、今のところまずいのはこの点くらいであり、しかしながらよくもないという感じだ。この枠での作品のパターンは見飽きたというような感じの話である。
この枠のこれまでにあった作品と同じような作りに思えるがさほど夢中になれない。出来が悪いのか、食傷気味なのか。
潰れかけの会社に大会社から目をつけられるほどの特許で素晴らしいものがあるというのは下町ロケットだし。ハゲタカのサンデートイズもこんなだったっけな
第1話でよかったと思える点。珍しい構図ではないかもしれないが、主人公とヒロイン、どちらも相手方を求めているという構図。海はジョン・ドゥの作ったダウンウェルに夢中で、そして父の会社(から自分が引き継ぐ)アトムではジョン・ドゥを招き入れたいと考え始める。一方那由他はアトムの作り出してきた製品の大ファンである。
ただその一方で、この枠だとそういう構図が過剰なほどに盛り上げた演出にしがちであるが、ここではそうでもない。ただそれはおれがそういうのに飽きてるからあまり盛り上げを感じなかっただけかもしれないが。
第2話、よかったといえるかどうかわからないが。終盤、那由他は隼人に自分とやろうと告白する場面、まあ二人は組むだろうなと思ったが、そうはならず、第2話時点で組んでしまったら、この後話が続かない、もうちょっと後に組むことになるかなと思う。が、その直後、隼人はSAGASとの契約を断り、アトムへ入社という運び。そうかそうか二人が組んで、巨悪のSAGASと対決するという構図か、と。自分の予想が全然当たらず、話としても破綻しておらず、なかなかの展開である。まあここまでを見終えてみて、あらためて考えるとありきたりの展開ともいえるが。
山﨑賢人、松下洸平どちらも著名な若手俳優で、名前くらいは知っているが、さほどそういう作品を見ていないせいか、始めて見る顔である、いや見たことはあるのだろうけど、顔の認識がないということだ。
岸井ゆきのは少年寅次郎で見たから知ってる
主要登場人物として岡部大と塚地武雅が登場、芸人でちょっと太り気味で、と似たような感じでもあり、ちょっと自分の中で混乱した。

※追記 同日視聴
第3、4話
第4話のデータが消えた騒動。データ管理どうなってんの? とくにこのエピソードの終盤、鵜飼を置いて出ていく那由他。
他にもとても復旧が間に合わないと外注するが、質が低いとそれを断って自分たちでやることにする。それで間に合うんなら最初からそうやれば。
第4話の最後、つまり次回のプロローグ場面で、西田尚美が経産省の役人として登場、半沢直樹 のときと同じような役職の役だ。悪役のSAGASと組んでの登場だが、このまま悪役となるかどうか、まあそうはならず、半沢の時と同じようなキャラのような気がする
相良晶が今のところアトム側、SAGAS側どちらとも繋がっていてどっちに転ぶやら興味深い

※追記
第5、6話 同日視聴
第5話の最後でアトム玩具がSAGASに買収される(オダギリジョーがまるでノロイのような雄たけびをあげる場面が秀逸、この場面はその後何度か過去場面のダイジェストで使われている)。その経緯は経済ルール的にそんなことあるのかどうかわからないが、そこら辺をじっくり描かないで、その次の回である第6話ではアトム玩具社員が散り散りという場面から始まっており、そういう描き方であるのが効果的であるように思える
第5話の最後に次回以降の予告映像があり、山﨑努が登場するようだ。そういやでんでんと正直不動産で共演していた
そして第5話の最後にある次週予告では「新章、開幕」となっているが、この第6話はちょっとインターバルの回のように見える。最近のドラマだとずっと山場みたいな作り方が多く、こういう話の進行が停滞気味の回というのは珍しく感じ、それがそれでまた効果的に見える。ただちょっと冗長な演出という感じもするが。
で、この回のラストにて、新生アトムとなる会社「アトムの童」が起ち上がることになる。
序盤にもあったが、でんでんと岡部大、アトム社員であるが、この二人がコンビのように間合いよく掛け合いをする場面がある。これが目立つほどでもないが、息があっていてよい。そういやでんでんも元芸人である
海のうざさというのは第2話で感じて以降はさして感じない。おれがその記事を見たのは確か中盤だったはずだが、そこらへんの回ではそうでもないという印象

※追記
第7話 同日視聴
話はあらぬ方向へ。第6話で新会社設立だったのに、もう軌道に乗り、那由他、隼人の二人は新しいステージへ行きたいとティムというシアトルから来た外国人の誘いに乗り、シアトルに渡ることを決意。
さらには興津が宮沢ファミリー オフィスの株式大量取得攻撃にあい、さらには助けを求めた経産省、堂島にはしごを外され、窮地に陥りアトムに助けを求め、アトム陣営は全員がそれを断ろうとするも、那由他のみがアトムのファンだからという理由(一応アトムロイドの特許を奪い返すという目的がある)で興津の誘いに乗るという意外な展開となる。
技術の市場開放という名目の宮沢ファミリー オフィスに刃向かうという構図である。市場開放というのは昨今のどうにもならない流行でそれに刃向かうとなるとなかなか大変なのか、セリフで色々言い訳している風に見える
最後にある次回予告では「最終章」となっている。残り2話。
シアトル行きというエピソードはなんかいらねえなあという気がするし、話があらぬ方向へ行っているがこの後の2話でうまくまとめられるか

※追記12/28視聴
第8,9話
だめだこりゃ、という感じの最終章
次々にミッションが与えられるゲーム感覚の連ドラとしての作り。これはまあ昨今そんなのばっかりであるが、この最終章では、頭の中で思いついた登場人物に対するミッションをそのまま練りもせずに提示してしまった感じで登場人物の行動に自然さがなく唐突感、ストーリーのために動かされている感じ
それは例えば、隼人が相手、宮沢陣営へ行くところである
またアトム社を那由他が訪れ、SAGASで一緒にゲームを開発しようと頼み、そこで断ったもののなぜかSAGASにまで断るために乗り込み、そこでの開発状況を見て、富永繁雄が熱血指導を始めてしまうというあたりも陳腐
こういった陳腐な展開の中、お得意の劇的演出が続く。白けるばかりである
ようやく山﨑努登場、SAGASの大株主、伊原総一郎役。
ここまでが第8話。そして第9話
伊原総一郎が宮沢側に委任状を託すが、なぜか株主総会に現れ、SAGAS側に信任票というここもまた陳腐で予想できた感じであり、そして頭の中で考えたストーリーを練らずに出したただ劇的なだけの展開
宮沢ファミリー オフィスは負け、そしてそこに肩入れしていた堂島由里子も負け。だが、悪役が打ち負かされた爽快感の演出はなしで、まだまだ機会はいくらでもあるみたいなセリフもあり、まだまだ全然ダメージはない感じで、このドラマ枠にしては珍しい終わり方
この最終章では興津社長が善玉に代わりと宮沢ファミリー オフィスが悪役となる感じであるが、宮沢ファミリー オフィスは最後の方に出てきただけなので、さほど悪役感もなく、それゆえこんな感じの演出か
皆川猿時の小山田、存在感たっぷり。普段はもっとわかりやすい風貌でドラマに登場するものだが、今回のドラマでは、誰だろうこの存在感のある人は、と気付かなかった。
相良晶、興津側かアトム側かどっちに振れるかなと思ったが、最終的にはこの二組は組むことになるわけで、終盤、存在感なし
まあ基本的には隼人、興津と繋がりが深い人物だからこうなるのも無理はない。
加藤ローサ、第6話ゲスト。久しぶりに見たが、変わりなく可愛い
第6話をインターバル回で効果的と書いたが、終わってみるとこの回から迷走したという感じだ
最終回、最後のエピローグ的場面の前に全部の回のダイジェストみたいのが流れるが、あまり効果的でなく、単なる時間稼ぎに見える

一橋桐子の犯罪日記 [連ドラ]

NHK 2022年10月8日 - 11月5日
今日が最終回なので、それが放送される時間あたりに合わせてそこまでを見終えようと夕方位から見始めたのだが、第2話まで見終え夕食休憩、第3話見始めたが途中で眠ってしまった。そのまま結構ぐっすりと寝てしまったので、今日はここまでで断念。余裕で1日で見終えられそうな分量、内容だったのだけどなあ。
ビバリー高田、ナイツ塙がよくこれを話題にしていた。とくに塙はラジオショーでかなりたっぷりと。
なのでどんな内容かはわかっていた。コメディータッチで、細かい設定はツッコむべきでない作品ではあろう。が、例えば寺田一男(宇崎竜童)はなぜ桐子を雇ったのだろう、金を貸し続けることで稼ぐ商売をしてるのに、その金を返すかわりに部屋の掃除というのは違和感。
また、あまりにも桐子がお嬢様的な世間知らず、がお嬢様育ちでは全然なく、友達もいない、恋もせずに生きてきた老人という設定もどうかと思う。まあ引きこもりが老人になったらこうなるのかねえ。
寺田のところへの強盗、終えた(失敗だが)後の雪菜をちょっと描いてもよかったと思う
松坂慶子の出演リストを見たら、NHKのドラマでも「総合」「BS」と違うのだな。全部同じ枠かと思ってた。「今度生まれたら」はNHK BSプレミアムである

※11/6最終話まで視聴
ものすごくよかった作品というのがたまにあるが、そういうところには及ばない出来である。老後の生活に絶望し刑務所に入ろうと思いつき、犯罪を繰り返す世間知らずのおばあさんという設定自体はとても面白いと思うし、それなりに面白く見れたけど、ところどころに文句をつけたくなるような箇所がある。コメディだから不自然な展開とかは許せるのだけど、コメディならもう一押し面白くできそうなところもあった。
出演陣について書く。
まず字幕オンでの色付きが松坂と久遠樹(岩田剛典)、そして宮崎知子(由紀さおり)である、ここに問題があるわけではないのだが、キャストクレジットでトメは草刈正雄。キャストクレジットの配列というのは色々な要素があるのだろうけど、トメは二番目か三番目に偉いのかと思うが、そこを差し置いて由紀さおりである(岩田剛典はキャストクレジットでは松坂の次)。
一方内容からすると、主要登場人物は桐子、そして彼女を助けることになる久遠樹、榎本雪菜(長澤樹)、寺田一男(宇崎竜童)、そして桐子の親友である宮崎知子(由紀さおり)となり、その次くらいに三笠隆(草刈正雄)といった順列だろうか。まあ松坂と岩田剛典、由紀さおりが主要登場人物ということで問題はない。
岩田剛典はちょっと好きじゃないなあ。影のあるそして無表情な男という役なんだろうけど、ちょっと格好つけすぎかなあ。EXILEのメンバー。おれがEXILEをあまり好きじゃないということもあるかも。
長澤樹は問題なし。最終的に年齢差を超えて桐子の親友になっていくというかなり重要な役
宇崎竜童、うまい
草刈正雄、桐子と同世代というおじいさんの役なのだが、若すぎるだろ。異常だ。草刈の実際の年齢は70だそうである。
そして松坂慶子。改めて考えると摩訶不思議な立ち位置である。いまおれは江戸を斬るも見ていて、彼女の全盛期。その美しさを維持せず、が一方でこの年齢なりの老けたおばあさんという風でもなく、ちょうど今回の役のように世間知らず、世間とは一線を画して生きてきた不思議な風貌。そして美しさを維持せずに太った姿を別に隠すでもなく旺盛に活動しているのは見事
若いころを見てくれでは感じさせないものの、喋り方にはその江戸を斬るのころを思い出させるものがあって、同じ人なんだなあと感じる
演技は決してうまくなく、それは若いころのを見てもそうだし、今もそれほどでもないと思う。まあ大女優という言われ方には疑問はないが。ただ演技がよくなくても、今回に関しては役が合いすぎというくらいに世間知らずな感じがよかった。

家庭教師のトラコ [連ドラ]

日テレ 2022.7~
第2話まで見たところ
橋本愛主演で家庭教師の役。SNSへの広告で「志望校への合格率100%」「伝説の家庭教師」を謳う。このトラコがなんとも現実離れしたキャラで、それならファンタジーとして割り切って見ればいいのだけど、ちょっと苦手だなあと思いつつ、第1話のエンディングで「脚本 遊川和彦」と見て、なあんだ、と。
この人の奇人を主人公にした作品は見る価値がないなあと思う。
ちなみに主題歌は森山直太朗「茜」で、この遊川脚本、森山主題歌は「過保護のカホコ」と一緒。
大まかな枠組みがまずだめで、それでも細部がよければ、もしくは、そこから見えてくるテーマがよければ、と思うが、まず細部はダメダメである。テーマはまだ見えてこない感じか。
通常社会に異物を入れてその反応を描くという作風なのだろうか。ちょっと家族ゲームを連想したが、そんな風にはなっていかないだろう。
遊川和彦の作品リストを見ると、『女王の教室』と『家政婦のミタ』があり、どちらも見ていないが、ヒット作だとは知っている。そして概要を読んだだけだが、どちらも主人公が現実離れしたキャラかと思われる。こういう作品が得意なんかね

録画データにあるサブタイトル(※下記参照)だと1ー4話までが第1章のように思えるがどうなのだろう。第1話の序盤で3つの家族がトラコと契約し、それらが並行的に描かれており、これが第4話までやるのかと思う。
その3つの家族のメイン役者は美村里江(中村真希)、板谷由夏(下山智代)、鈴木保奈美(上原里美)。
字幕オンの色付きは橋本愛のトラコとその秘書の福田福多(中村蒼)、そして美村の中村真希。美村は最後まで登場するメインキャラなのだろうか。3家族が同じくらいの比率で描かれそうな感じではあるが(※結局シリーズ通じて、色付きの3人+板谷由夏と鈴木保奈美がメイン)

※追記
第4話まで視聴
相変わらず感想としては、全てダメという感じ
あと興味は各回で秘書がトラコに話しかけていることから推測されるトラコのやろうとしていることだが、これも大したことじゃないんだろうな
第1話が美村の中村家、第2話が板谷の下山家、第3話が鈴木の上原家がフィーチャーで、この後どうなるかなと思ったが、第4話が中村家だが真希本人の問題に焦点、次回予告によると、第5話は下山智代に胃がんという検査結果がくだされており(第4話の最後)、これが扱われるのだろう。
このままトラコと3家族が最後まで主要登場者として進行していくのかな

※10/31視聴
第5話、第6話を視聴
次回に新たな展開となるようなので、ここで一旦休みを入れる。
第1ー3話では三つの各家庭の子供と母親、もしくは子供と家族の関係に焦点をあてた話であり、トラコがこだわるのは金の使い方であり、そこらがテーマか。そして第4ー6話ではこの三つの家庭の母親に焦点をあてた話となっている。わかりやすい構成である。
相変わらずダメなところが目立つ。
多すぎるのでどれを指摘したらいいのやら、だったので、なにも書かないでいたが、ここでは第6話を例に挙げる。
上原里美がメイン、三千万円を事業が傾いている養護施設に寄付しようと躍起となる話、なぜそこまでその養護施設を助けなければならないかがまったくわからない。まあ彼女がそういう性格だからということなのだろうけど。ドラマなら脚本で策を弄して、視聴者を納得させるようにそういう事態に追い込まれていく姿を描くものなのではなかろうか、もちろん彼女がそういう性格だからというのでもいいけど、だったらそういう性格であることを描かなければならない、と思う。
里美とトラコが広間にて話をしていると、そこへその家の長男長女がやってきたので隠れる、と、長男長女はお誂え向きに、トラコが里美に聞かせたかったことを喋り出すなんてのは不自然の極致。

※同日引き続き視聴
第7、8話
第7話では回想シーン。トラコと福田の再会の場面、そして養護施設での子供時代での出会い、そして福田が養い親に引き取られる経緯などが描かれた。
そしてトラコの目的が語られる中盤以降が見どころ、なのだろうなあ。寒気がするようなくだらない目的でゾッとした。「世界を変えたい」「正しいお金の使い方をするような」そして薄っぺらい社会批判、政治批判。こういうのって今でも受け入れられるのかねえ、いや、どの時代にも受け入れられるものなのかもしれないが。「国防費なんてゼロにしろ」「世界中の国と仲良くすることに注力すべき」・・・。
この場面に続き、福田が財務省を辞める場面となり、トラコに影響された青臭いことを上司に言って財務省を辞めることになる。
ただ福田については、自分が養い親に引き取られた経緯についてトラコに負い目があり、そこら辺の構成は一ひねりある。
第8話では、トラコの鈴木旦那に対する恐喝を行う。三家族とは断絶を宣言。子供たちがトラコに会いに来る場面、子供たちが必死にトラコをいい先生として扱おうとするあたりは、突拍子もないストーリーが結局こんな風に決着させられても、頭がついていかないと思う。が、トラコはそんな子供たちを冷たくあしらう。この場面はこうでなきゃ世界観が崩れるだろうから正解。さらには福田が養い親に引き取られたときのあのことをトラコに告白、トラコは珍しく、人間味のある反応(初めてだったかもしれない)をし、そして二人は決別。

※11/1視聴
第9話、最終話を視聴
日を改めて気分的にリセットされたからかもしれないが、第9話はなかなかよかった。終盤でトラコがあの三人に促され母親の病床を訪れるも死に目には会えず、そしてあの三人の前で素の自分、普通の人間へとキャラ変更
最終話は付け足しの感じが少しある。第9話とまとめて1時間半くらいの最終回SPにしちゃってもよい感じ。また福田の結婚式当日にトラコがそれをぶち壊す展開、劇的にしたいのだろうけど、あまり盛り上がらないし、よくそんな重大事を簡単に壊すようなことができるなと思う。
ここまであまり注目していなかったが、最終回で主題歌をじっくり聞く(ラストシーンは歌詞に合わせた茜色の空を見上げそして歩き出すトラコ)と、いい曲だなあ、と。森山直太朗は才能あるね。

-----全体
ほかの二人が悪いわけではないが鈴木保奈美はベテランの余裕というか円熟というか、見ていて安心感のある感じ。ずっと女優業を休んでいたと聞いたが、リストを見てみると、2011年に復帰をしている。
美村里江は第1話を見ているとき吉田羊かな、にしては若すぎるかな、と思いながら見ていた。この二人はちょっと似ているね
そうそうウィキを見て気付いたが、このタイトルは「家庭教師のトライ」のもじりだろう。遊川の『家政婦のミタ』も『家政婦は見た!』が元になっているとのこと。
ナイツラジオショーで塙がハリセンボン箕輪はるかに今作品の橋本愛に似てることをいじっていたが、第10話を見ていてそれを思い出した。喋り方がね。他の回も見直したら、下山家に対するトラコのコスプレ、熱血教師のときの喋り方がそれだ。
終盤で、トラコはこの三家族と過去に知り合っていたことが明かされる。今作品では5年前という過去と、トラコが施設にいたころという二つの過去が登場するが、そのどちらにおいてもだ。
その中で、5年前の過去において、上原里美と知り合っていたのはトラコでなくて福田のほうというのがちょっと気になった。


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07/20(水) 22:00 - 地デジ 041|60分
[新]家庭教師のトラコ#01[解][字][デ] 謎の女がお金の使い方で家族を救うホームドラマ!
07/27(水) 22:00 - 地デジ 041|60分
家庭教師のトラコ#02[解][字][デ] 謎の女がお金の使い方で家族を救うホームドラマ!
08/03(水) 22:00 - 地デジ 041|60分
家庭教師のトラコ#03[解][字][デ] 謎の女がお金の使い方で家族を救うホームドラマ!
08/10(水) 22:00 - 地デジ 041|60分
家庭教師のトラコ#04[解][字][デ]謎の女がお金の使い方で家族を救うホームドラマ
08/17(水) 22:00 - 地デジ 041|60分
家庭教師のトラコ#05[解][字][デ]謎の家庭教師が家族の絆を揺さぶるホームドラマ!
08/24(水) 22:00 - 地デジ 041|60分
家庭教師のトラコ#06[解][字][デ]謎の家庭教師が家族の絆を揺さぶるホームドラマ!
08/31(水) 22:00 - 地デジ 041|60分|12倍録
家庭教師のトラコ#07[解][字][デ]女家庭教師の謎が判明しホームドラマが新展開へ!
09/07(水) 22:00 - 地デジ 041|60分|12倍録
家庭教師のトラコ#08[解][字][デ]トラコが課す新ミッションでホームドラマが急展開
09/14(水) 22:00 - 地デジ 041|60分|12倍録
家庭教師のトラコ#09[解][字][デ]
09/21(水) 22:00 - 地デジ 041|60分|12倍録
家庭教師のトラコ#10[終][解][字][デ] 受験の合否が判明!家族を救うホームドラマ

ウィキにあるサブタイトル
話数 放送日 サブタイトル 
ラテ欄
第1話 7月20日 1万円で幸せになる方法
1万円の正しい使い方教えます!
受験勉強はしません
第2話 7月27日 5千円の正しい使い方
イジメや親子ゲンカの解決法教えます!
授業料は5千円
第3話 8月3日 20万円必勝投資術
授業料20万あなたに投資します!
ダメ生徒の二刀流の秘策と母親の涙
第4話 8月10日 1万円。拾うのとあげるの、どっちが幸せ?
1万円拾うのとあげるの、どっちが幸せ?
失業ママが選んだ究極の答
第5話 8月17日 子供のために4630万円残す方法
息子さんに残すお金を作る方法が1つあります…
先生から悪魔の提案
第6話 8月24日 人は愛で動くのか、お金で動くのか?
富豪妻がついに決断 夫の本心を試す秘策…
人は愛と金、どちらで動くか?
第7話 8月31日 トラコの本当の目的「家庭教師やめます」
トラコ先生の過去…
生徒達が知らない本当の目的を知っても私に教わりたい?
第8話 9月7日 トラコ先生が戻ってくる条件
授業料10億…
母親達に稼いでもらいます
できなければ二度と先生と呼ぶな!
第9話 9月14日 トラコも知らない奇跡の過去
自分を捨てた母の死
奇跡でつながった3人の母親の胸で泣けた時 先生に戻る私
最終話 9月21日 最後の授業〜私の正しいお金の使い方
最後の授業…
私が信じる正しいお金の使い方教えます

第7話でのトラコが目的を語る場面、上に「寒気がするようなくだらない目的」と書いたが、そのセリフを一部省略して記す。まあツッコミどころ満載というか、薄っぺらいというか・・・。
貧富の差を語った後に、「それなのにいつまでたってもこの国は予算の無駄遣い横領天下りの繰り返し、選挙の時は金ばらまいて必要のないインフラ整備をバンバンやり、挙句の果てにみっともない事件を起こしても辞職しない国会議員に気前よくボーナスを払う始末。企業のお偉方屋(「おえらいがた」と発音)や資産家だって内部留保を増やすことや税金を少なくすることばっかり考えてそのぶん会員制のレストランやリゾートで湯水のように金を使い、バカ息子はバカ娘にバカ高い車や別荘をプレゼントしている」
「でもそんなこといくらSNSで訴えたって誰も聞いてくれないし神様に祈っても助けるのは貧しい人間じゃなくて金持ちの方ばっかり、だったら私が正しくお金が使われる世界を作ってやる」
で、家庭教師をやることでのメリットを語る。志望校に受からせればなんでも言うことを聞いてくれる。家庭教師はあらゆる職業の家庭に入り込める。そうやってネットワークを広げてたくさんの人と繋がればそれが力になり、理想の社会を目指せる。
福田のそんなの軌跡でも起こらない限りできるわけないという言葉に「そうやって自分一人じゃなにもできないって諦めるからいつまでたっても変わらないんでしょ、世界は私は何があっても諦めない世界中の人間に馬鹿にされても奇跡を起こせるって信じる」
「もうこれ以上わたしみたいな人間(トラコがずっと金に翻弄されてきていたという話もこれの前にしている)が増えてほしくないの。どんなに貧しい子でもいい環境で勉強できるようにしたいの。一人ぼっちで子供を産まなきゃいけない人が安心して子どもを育てられるようにしたいの。温暖化でますますひどくなる災害にあった人が不安なく生きていけるようにしたいの。そのためにはいっそ防衛費なんかゼロにしちゃえばいいのよ、武器増やすこと考える暇あったら世界中の国と仲良くすること考えろよ。それが人間として本当にやるべきことなんじゃないの」
これを橋本愛がここぞとばかりに熱演。こんなに言わされて可哀そうと思うが、案外ノリノリなのかも

競争の番人 [連ドラ]

フジテレビ2022年7月からの連ドラ
第1話を視聴

古いものは別として、近年作られてるものとしてはNHKとTBSのものしか見てないと思うが、それだからか、ノリが違う感じが強くする。
そして全体的にチャチ。コメディに思いっきり触れてるわけでなく、公取を舞台にしたその仕事内容を描くみたいない作品でそこにちょっとコメディタッチを入れてるという作りだと思うが、そのリアリティさが壊れて見てる側が白けてしまうような場面がいくつかあった。
主演は坂口健太郎と杏で、この二人が字幕オンでの色付き。黄色が坂口。クレジットのトップは二人が並記。
おれは杏のほうが主役なのかと思った。
冒頭で出てくるのも杏だし、杏を中心に作られてるように見える。
その冒頭。犯人を追う杏の白熊の場面なのだが、夜の場面で画面が暗く、何が行われてるのかよくわからず、いきなり気が逸れる。結局なにが行われていたのかよくわからなかった。その後の場面で、野菜を追っかけて犯人を取り逃がしたと小勝負が白熊のことを評して言ったセリフがあり、そういう場面だったのかと、もう一度見直して、スローにしたり静止画にしたりしてようやくその場面で映像が何を表現したかったのかわかった。冒頭でいきなりわかりにくいってのはどうなの、おれの理解力の問題。

勝手に一話完結かと思っていた。一つの回で公取が一つの事件を解決して終わり、次の回でまた別の事件というような。
そうではなかった。第1話ではホテルのウエディングのカルテルの事件で、山本耕史がメインの悪役なのだが、この回では完結せず、さらには、シリーズ通じての悪役になると思われる小日向文世演じる藤堂清正ともこの山本演じる天沢雲海が繋がっているようで・・・。

※追記
同日第3話まで視聴
この山本耕史がメインのホテルのウエディングのカルテルの件がここで終結。1話では完結せず、数話を使い一件を完結させながら、最終的な悪役、小日向文世を小出しにするという構成か。
まあこのホテルのウエディングのカルテルという事件だけじゃとても10話は引っ張れないから、これくらいの構成が妥当だろう
第2話の冒頭での主役の公取が助ける側の被害者側花屋が白熊を裏切るということをして、おおっと思う。この辺はちょっと面白い構図だと思った。これと同じことは天沢に雇われているホテル長の濱津隆之にも言え、告発をし公取に協力するかと思いきや、小勝負と白熊を書庫に監禁するなんてこともやる。こちらは動きがあやふやで、監禁しながらも、二人に役立つ資料をその監禁場所に置いておくなんてこともやっているが。
と、面白いと思ったところもあったが、一方でチャチな感じは延々とある。ホテルウエディングカルテルには三人が絡んでいて、そのうちのひとり、政岡を桃園は落として、天沢との密談の場での会話をダイロクメンバーにスマホを使って公開している。でも、政岡を落としたなら、そこで証言取れば、一件落着じゃねえの? と思わないでもない。
キャスト、レギュラーは豪華だと思う。特に女性陣、杏、小池栄子、寺島しのぶ、全員超実力派だ。これだけの個性的な面々で、この脚本に文句はなかったのだろうかと思わないでもないけど。
で、一方ゲスト陣は山本耕史以外は知らない人ばかり。あ、チョイ役、テレビの情報番組の司会者で安東弘樹が出ていたな

10/25
第4ー5話
この二回で一つの事件が扱われている。
ここでは第1話の冒頭で白熊が取り逃がした犯人が再登場で最大の悪役。あの白熊が取り逃がした犯人というのはあの場面だけかと思っていたが。しかも悪役に見えて、実はそうでもなかったかにも思われる終わり方でキャラ設定も複雑。このキャラ設定が単純な善悪でないというのは前回のとこにも書いた花屋やホテル長にも通じ、また今回のゲストである下請けのまとめ役なんかにも通じる。ここら辺は面白くできている。一つの事件が1話で終わらないのもこういういったりきたりがあるからでもある
一方、チャチな出来も継続。この事件の結び、小勝負が仕掛けた芝居なのか。いやそうではないだろう、単に下請けを煽っておいて、多分こうなるはずと考え、その結末のやり取りが発表会準備会場で行われたのだろう、ということは、出来すぎとしか思えない。
この白熊が取り逃がした犯人、その事件、強盗殺人事件だが、その件も検察は諦めてしまっているようで、この後どうなるのだろうか。まあここではそういうような意味では白熊がフィーチャー。この後では、今シリーズの大悪である藤堂清正が前面に出てきて、彼に因縁のある小勝負がフィーチャーされてくるのだろう。
一方、第5話では審査官の六角洸介(加藤清史郎)がフィーチャー、さらに次回では小池栄子の桃園がフィーチャーされるようで、ダイロクの審査官ひとりひとりが順にフィーチャーされる構成にもなっている。

第6話、第7話
この2回はどちらも一話完結となっている。上の方に書いたが、おれはこういう形式を予想していた。
第6話、ストーリーの大きな流れとしては面白くできているのだけど、再三言っているようにチャチな場面が多々。
小池栄子の桃園がフィーチャー。真飛聖がメインゲストの一人
第7話、ここはちょっと異例な作りで、白熊がひとりで案件を任されるという回で、その後メンバーに助けられるとかいうこともなく、本当に一人、ではなく、キャップの風見がついて回るという形ではあるが、で最後までやり遂げるという回で、白熊と風見以外のメンバーの出番はほんの少しである。
本庄は確か第6話にも出ていないが、第7話にも少しだけしか出ていない。その出番というのは第7話の一番最後。このことについて指摘しておきたい。次の回のエピソードの幕開けを最後に持ってくるというのは今の連ドラの多くで、というより、ほとんどで使われている演出。本庄の出番というのもそれ。なのだけど、考えてみると、これって余計である。次回に気を持たせるという意味あいなのはわかるけど、例えばこの回についていえば、その次回の幕あけ場面がなくても成立するし、もっといえば、そっちのほうがスッキリしている。
雛形あきこがメインゲスト、見てる間は気付かず
女性の活躍について
女性の社会進出なんてのが叫ばれたのはいつごろのことだったろう。今や実社会でも完全に定着しているように見える。今作品でもそうで、女性が活躍していて一切違和感なく見れる。ダイロクのメンバーは5人中2人が女性で、その審査長の本庄も女性。各回のエピソードでは第1話から始まるエピソードは男性優位か。第4話からのもそうだな。第6話では着物業界の話で女性経営者2人がメイン。第7話では男女がコンビを組んでの通販サイトとファッションブランドの話でそこにもう一人の女性が関わってくるという風に女性が目立つ話が2回続いた。
巨悪(ここでは藤堂)が見え隠れしながらもなかなか正体を現さないという作りも珍しいものではないが、ここではあまりうまくいってないように思える。ちなみに第6,7話はまったく絡まない。ちょっと正体を現さなすぎる感じで、どうせ彼が巨悪なんだろうというのはわかるが、あまり効果的に出てきていない。第1話からのエピソードでの天沢は藤堂と関係あるはずであるが、そこら辺もよくわからない感じの描かれ方で、このままあの二人の関係が描かれないのだとしたらひどいと思うが、まあそんなことはなく、終盤(次回から始まる「最終章」)に再度天沢が登場(確かもう捕まっているから、現代の場面への登場は無理として回想シーンだとしても)して説明されるのだろう。白熊が第1話冒頭での捕まえ損ねた男は第4話からのエピソードでの悪役であったが、あれの終わり方もモヤモヤで、これも「最終章」にて絡んでくると思われる(※追記、天沢についてはその後何も描かれず、ぼんやりとした藤堂との関係のまま。白熊が第1話冒頭での捕まえ損ねた男については、言及あり、殺人犯ではなかった)

10/26
第8話
前半で物語の舞台の10年以上前の事象、本庄と小勝負の父親、そして藤堂との関わりを描く。
本庄、この回から出てくる石井正則演じるラクター建設の木下の動きが気になる。木下はこの回の前半での談合の主役格だが、現代では本庄と繋がっているようだ。そして本庄は藤堂と繋がっていて、その情報密告でダイイチのラクターへの立入検査がその検査中に中止となってしまう。
おおっと本庄は悪役かあと思わせながらも、まあそうはならないだろうなという予感、それはやはりそのようで、この回のラスト(小勝負が刺される瞬間それを庇って刺される)、そして次回予告(本庄がずっと藤堂を追っていたというようなセリフが聞こえる)でそれは示唆される。

第9ー10話
ここまで書いてきたことの繰り返しとなるが、大雑把なストーリーとしては面白いのだけど、その場面場面の描き方がどうにもチャチで出来栄えの評価は低い。シリーズ終盤になり、それがさらに拡大している感じさえする。
で、出来栄えが悪いと判断してしまうとそう見えてしまうのか、役者の演技も幼稚に見えてしまう。そんなに悪いわけでもないと思うんだが、なに、この人格好つけてるの? みたいにね。
そんな中でも小日向文世はよかった。まあほとんど抑揚のないキャラであり、この人の得意な役柄であると思うが。
チャチなのは脚本、演出なのだと思う。この回あたりでいうと、なんで裏書のないレシートが残ってるのだろう、とか、父とは縁を切り、長年会わず、疎遠になっている藤堂の娘、環が久しぶりに父の家で再会したときの素っ気ない様子とか。この二つだけじゃなく、かなりの場面にケチをつけたくなる。悪い評価をしてしまうと、そういう目で見てしまい、些細なことさえ、ダメと判断しがちになるし、それこそ演技も下手に見えてくる。
あと、談合という言葉。談合は悪、というのはそれでもいいのだけど、このドラマのようにわかりやすくするためだろうが、単純化してしまうと、おれには、談合も悪くないんじゃないのと思えてくるほどで、あまりに単純化するのはどうかと思える。
談合の一部合法化の法案というのが出てくる。藤堂が国会に提出する準備をしているものだ。この言葉の使い方も雑だなあと思う。わかりやすくしているのだろうけど。
談合の合法化などとストレートな言葉は使わずにやってるはずで、それの中身は実質談合の合法化となるというようなもののはずで、であるならそれの発見者の六角も電話で報告するときに、ちょっとセリフが多くなってしまうが、そういう言い方にしたほうがリアリティが出ると思う。そして国会提出間近という状況でもあり、そこまで秘密にできるものかということもある、マスコミが騒いでるだろうに。
第10話で藤堂の件は終結、で第11話、最終回はまた別のエピソードのようだ。サブタイトルを見てそのことはおおよそわかってはいたのだけど、でもこの作品の一番重要な藤堂エピソードの後に付けたしでもう1回あるというのも変で、最後に藤堂の逆襲みたいのがあるのかなと思っていたが、次回予告を見る限りそうではなさそうだ

第11話(最終回)
いやぁ、意表を突く問題作、最終回にこれを持ってくるか、なぜ最終回でこれをやったんだ、という感じ。
内容は荒唐無稽でリアリティのない内容だが、面白く見れた。
第7話で杏一人だけがフィーチャーされてた回があったが、こちらは小勝負のみフィーチャーという回といえるが、そんなことより内容。
スーパーに人質を取って立てこもりという事件で、その割にのんびりした空気感でそこらはリアリティがまったくない。突入し犯人確保する余裕がいくらでもあるのに、突っ込まないのだ。
またそういう事件に巻き込まれた小勝負が、いきなり白板を使ってそのスーパーの不当廉売の不正について解説するあたりはほとんどコメディ、というよりそういう風に見てもらう狙いであろう。
この回は面白かったけど、なぜあの藤堂の件で終わらなかったのか。もしこれが出来のいいドラマだったとして、それでこの最終回がくっついていたとしたら・・・、うーんそれはそれで評価されそうではある。でも制作者としたら、あの藤堂のやつが最終回としたかったんじゃないかと思う、それをあえて覆したということか。
寺島しのぶは最終回には出ていない