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名奉行 遠山の金さん7(松方弘樹主演)☆ [時代劇]

オリジナル放送期間 1995年9月7日 - 1996年3月21日
01/19(金) 15:00 - tvk1|60分|15倍録
[新]名奉行 遠山の金さん 第七シリーズ 第1話「徳川埋蔵金 赤い毒グモの秘密」
02/16(金) 15:00 - tvk1|60分|15倍録
名奉行 遠山の金さん 第七シリーズ 第21話「消された刺青 仮面の裏の悪魔」[終]

いつもどおり、第6シリーズを見終えそのまま第7シリーズ初回を視聴
ストーリー展開はいつもどおり。要所要所のBGMは全部変更されているがOPの主題歌は変わらず。だがその後ろに流れる映像は変化あり。前シリーズと同じく「桜」なのだが、その捕り方が異なり、また桜以外におもちゃや天狗の面、風車、さらには後述する建物が映りこんでいる点も異なる。また前シリーズではスタッフクレジットになったところで白洲の映像になっていたが、今シリーズでは桜の映像のまま、建物も映りこむという風になっている
殺陣の始まるところのBGM、変更。桜吹雪披露後のBGMは主題歌のインストゥルメンタルという点では同じだが大幅にアレンジが変えられており、ダサくなった印象
白洲が始まるところも、遠山桜披露のところも変更。遠山桜披露のところでは鼓の音が印象的、白洲の始まるところでも柝(拍子木)のような音が印象的に使われている。
そして本編のラスト「一件落着」で終わるのは不変だが、そこで静止画像になり、さらにここにも鼓の音のBGM。一件落着で終わるということにはこだわりがあるのだろう、頑として続けている
スタッフクレジットで音楽担当が前シリーズから変更されている。ウィキも参考に前のシリーズも確認してみたが、伊部晴美(第5シリーズまで)→西崎進(第6シリーズ)→横山菁児(第7シリーズ)→大野克夫(次のシリーズ以降(※))ということのようだ((※)『遠山の金さんVS女ねずみ』、『金さんVS女ねずみ』というシリーズがあるとのこと)
レギュラー陣では川島なお美、工藤夕貴とダブルマドンナ体制なのだろうか。クレジットでは工藤が二番目、川島はトメ(ケーシー高峰)の前である
そして工藤演じるお仙のほうは密偵だが、川島演じるお歌のほうはこの初回では出番は少なく、事件探索に関わらない。お歌が桜湯の女将でお仙は若女将ということのようだ。お仙はお歌を「おばさん」と呼んでいる
金さんの捜査態勢は工藤と吉川だけである
他に新レギュラーは松井俊太郎:清水貴博(本間)、お玉:嶋裕子(お咲の代わり)というようなことのようだが、この回ではあまり目立っていない
お馴染みの女の裸が出てくる。第1シリーズあたりでは毎回のように出ていたが、シリーズが下るにつれ出てくる回数はかなり減ってはいるが、出てこないということでもないようだ
1 1995年
9月7日 徳川埋蔵金 赤い毒グモの秘密
運命堂/石橋蓮司
おふさ/赤座美代子
お新/佐藤忍
服部十蔵/倉田健
弥藤次/野口貴史
宇田川蘭堂/芝本正
堀田摂津守/若林豪
毒蜘蛛を使った殺し。徳川埋蔵金というのは家康の御代に家を断絶させられた金山奉行大久保家の纏わるもので、その大久保の子孫たちが分散して持っているその金のありかが分割して書かれたお守り集めをするというストーリー
大久保の子孫二人が次々に蜘蛛で殺され、残るは運命堂とおふさ(娘がお新)。蜘蛛を使った殺しをしていたのは運命堂、そしておふさにお守りを渡すよう持ち掛けるが断られこれを殺害。さてお守りの行方は・・・。
金さんが現場へやってくるとレギュラー同心にあっち行けと邪険にされるのが通常であるが、この回では珍しく「現場の番をしていてくれ」と頼まれるとう場面がある。

*同日
2 9月14日 美女連続殺人! 裏切られた友情
お園/泉本のり子
佐久間勝元/平泉成
佐久間秀作/鷲生功
平岡誠之介/佐藤和久
荒木源太夫/西沢利明
岩五郎/小島三児
サブタイトルにある友情というのは、松井と佐久間秀作、平岡誠之介が学問所で一緒に勉学に励んだ親友でその佐久間秀作、平岡誠之介が今回の事件において加害者被害者となるあたりを言ったもの。ゆえに松井がフィーチャーされている
佐久間勝元は秀作の父親、南町吟味方与力。肩で風切って歩いてるという風に悪く言われているものの、作品内序盤では別に悪に手を染めてるわけではない。秀才の息子に自らの出世までをかけており、御側衆荒木源太夫と組んで、秀作を御儒者衆にしようとしている
花を首筋に刺され若い女が殺され、その現場では清元「明烏」という事件が二件立て続けに起きる。
この捜査に当たっているのが佐久間勝元だったが、犯人は女に迫られた秀作だった。それを知って激怒し叱責るのだが、秀作が女に対して誠之介を名乗っていた(こんなときのために罪をなすりつけようとしていたのだろう)ことを知った佐久間勝元は、誠之介を捕え、番所で配下の岡っ引き岩五郎や下っ引き二人が見守る中で、なんと誠之介を殺してしまうのだった。この一連の平泉の演技は見事。そして岩五郎らは従うしかなく、ここから佐久間勝元一味は悪の顔になっていく
お園は誠之介の女房だが、例の三人の憧れでもあり、四人が仲良しだったのだ。植木屋であったお園の父親が亡くなり、それを継ぐといって誠之介は侍を捨て植木屋になったのだった。誠之介は花が好きだった。そしてお園は清元を教えて生活をしている。とここら辺を秀作が殺しの際に使っていたのだった
殺陣に至る場面であるお園が岩五郎らに連れ去られる場面、お仙がそれを阻止しようとして、それを悪役側助っ人がさらに阻止しようとし、お仙はその後から来た方を追っ払ってご満悦、お園は連れ去られてしまってるのに
藤吉:目黒正樹初登場

*0327
3 9月21日 白い花の恐怖 悪徳医師の陰謀
奈緒/安永亜衣
六文字屋甚兵衛/青木義朗
向井道庵/大出俊
三田村延石/石田登星
湖遊/田中雅子
唐島吉次郎/唐沢民賢
お松/丸平峯子
弥平/広瀬義宣
上島与一郎/入江毅
若い大工/花浦隆
重造/辻本良紀
客/木谷邦臣
ご禁制の薬剤、チョウセンアサガオ、それを麻酔薬として使うための研究をする延石。かつて世話になった道庵にもその薬を提供していたが、道庵はそれを悪用、アヘンと混ぜて女に服用させ、女の自由を奪い奴隷化していた
殺陣の際の金さん乱入場面、通常はくるみを投げて悪役が善玉に突きつけている武器を弾くというのが登場の最初だが、今回はくるみなしで乱入してくる
桜湯の正式な女将、つまり所有者、はお仙のほうのようである。お仙のセリフで「そんなこと言ってわたしをここから追い出して桜湯を乗っ取ろうという魂胆でしょ」とある
金さんが藤吉に向かって「お前みてえなガキ作った親のツラ見てえもんだ」
藤吉が何でも屋と名乗っている。太閤秀吉が由来

4 10月19日 妖怪現わる! 標的は遠山桜
青山監物/鹿内孝
おしの/中村綾
後藤八右衛門/中田浩二
玄蔵/椎谷建治
祐天の辰造/江藤漢
国崎主水/岩尾正隆
梶野土佐守/仙元義夫
源太/土井健守
岩吉/河本忠夫
虎松/河上剛徳
鳥居甲斐守/中村嘉葎雄
堀田摂津守/若林豪
堀田暗殺未遂から始まる
前にも書いたと思うが、南町レギュラー同心岡っ引きと北町レギュラー同心岡っ引きとが同時に事件現場に駆け付けるということが多く、南町北町と分かれているが同町内担当なのかなと考えるのが妥当っぽい。そしてこの回ではその四人が一緒に祭りみこしの脇にいて、堀田暗殺未遂のところへ駆けつけている
お町:加茂あかり登場、端役レギュラーのようだ。古道具屋の娘でお歌に代金を求めているが、なぜか次回以降は桜湯で働いている。この回も桜湯の従業員でありながらも、古道具屋の娘としての話をしているのかもしれない
鳥居登場。勘定奉行に内定するも見送りになる
殺陣の後に金さんと鳥居の対面あり。通常パターン
鳥居の冷徹なキャラクター造成が凡百な悪役と一線を画している。前に鳥居が出たときにもあったが、用済み、失敗したものとは面会を拒否する場面、さらにはとかげのしっぽ切り。そして今回組んだ悪役に浮かれるのをたしなめている
福本清三ノンクレジット、殺陣

5 10月26日 白い肌の誘惑 嫁姑の真剣勝負
お辰/朝丘雪路
おみよ/藤吉久美子
鶴吉/沢向要士
鍵屋郷右衛門/川合伸旺
伊皿子屋丹次郎/柴田侊彦
三蔵/高品剛
お糸/武田京子
六之助/谷口高史
鞍馬/キラーカン
材木問屋伊皿子屋の三番番頭鶴吉をめぐって繰り返される嫁姑の喧嘩
その鶴吉は裏帳簿を作るよう強要されるが、一切を奉行所へ打ち明けようと出かけるも捕らえられ拉致される
嫁姑は二人で悪の巣窟へ乗り込む
福本清三ノンクレジット、殺陣
川合伸旺、材木問屋の総元締という役で、こういう役はもっと若いころもやってたと思うが年を取って隠居爺さん風が様になっている

6 11月2日 集団スリ 美しい未亡人裏の顔
おふじ/蜷川有紀
遠州屋嘉兵衛/鶴田忍
砲二郎/成瀬正孝
宗助/下塚誠
鞍三/江幡高志
お柳/村上理子
糸平/竜川剛
伊之助/有川正治
安五郎/井上茂
茂十/笹木俊志
市松/石井洋充
米問屋遠州屋番頭の宗助が油を被って自害という始まり
米切手を掏られ責任を感じてのことだった
宗助の女房おふじは元掏摸。足を洗わせてくれた亭主への恩義からその掏摸を探し始める
金の入った財布でなく、手形などを専門に扱う掏摸集団黒手組が浮かび上がる
そして宗助の懐から米切手を盗ませたのは意外にも遠州屋の主人嘉兵衛だった。嘉兵衛の裏の顔は土地ころがし、さらに黒手組首領の砲二郎はその弟であり、手を組んでいた
その土地ころがしの証文が宗助の元に紛れ込んでしまい、それをしかるべきところに届けるなどと宗助が言い出したので、宗助を困らせようと米切手を盗ませたのだった
蜷川有紀、この人はなかなか凄いな。この松方版遠山の金さんで前のシリーズにも出てたがどれも印象深い。他の作品でもいくつか見てるはずで、多分どれも同じような役、同じような存在感だったように思う
お歌、お仙のやり取り。仙「おばさん」歌「またおばさんって言ったわね、そりゃあんたとは叔母と姪かもしれないけど、年はそんなに違わないのよ」仙「十は違うでしょ十は」。第2話でも同じようなやり取りがあり、お約束になるかも

7 11月9日 投げ縄殺人! 忍びをあやつる男
友吉/金山一彦
桜田小兵衛(般若の辰五郎)/新克利
お景/本田理沙
〆蔵/中田博久
駿河屋徳兵衛/入江慎也
軍次/石倉英彦
大村市之進/峰蘭太郎
サブタイトルに投げ縄殺人とあるが、縄を使って三味線屋勇次的な殺しが冒頭にある
そこで殺されたのは北町の大村
現場へやってきた南町のボンクラ同心桜田小兵衛は大村を友達だったとし自分も捜査に加わらせてほしいと願い出る
桜田は物腰の柔らかい同心という風に中盤まで進むが、当然それだけだったら作品に出てくるわけもなく、裏の顔は盗賊の首領般若の辰五郎であり、最初の投げ縄殺人も彼の仕業
お景はお仙の友達で近々婚礼。相手は友吉という油問屋駿河屋の手代、そして般若の辰五郎配下で手引き役であった
ちょっと珍しいと思えるのは友吉は悪の一味ながら善玉という役割で、これは珍しくはないが、この友吉、殺陣に入る前の場面で、今回の押し込みを諦めるように辰五郎に進言するのだがそれは良心を取り戻したからでなく、あくまで自分のことが金さんにバレたっぽい、辰五郎のことまでバレてるっぽいから、という捕まりたくない仕事を失敗しそうだから、という盗賊側の論理である
お歌は金さんに色目を使っている場面がよくあるが、お仙もこの回で金さんへの恋情を出す場面がある
松井俊太郎:清水貴博と藤吉:目黒正樹が並記だったが、この回から二人とも単独表記

+0328
8 11月16日 献残屋の秘密 一度死んだ女
お里(小笠原加代)/未來貴子
小笠原主膳/西田健
蓑吉/頭師佳孝
扇屋徳右衛門/内田稔
片山彦十郎/伊吹聰太朗
伝蔵/坂田金太郎
松前屋善助/徳田興人
安藤/波多野博
近江屋の番頭/簑和田良太
呉服屋の番頭/加藤寛治
献残屋とは、公儀幕臣屋敷や大名屋敷を回り、他所からの進物の余り物を安値で買い取る稼業
奥右筆組頭小笠原が献残屋扇屋と組んでの悪事。大名家御用達への推挙というのを餌に商家に取り入り、嘘がバレそうになると殺人。
それを見ていたお里という女、彼女も殺されそうになるが、彼女を見た途端驚いて、そこへ助けが入り難を逃れる。お里は実は小笠原の女房かよだったのだが、小笠原の悪事、前の組頭を毒殺、それを見て、女房であるからそれを告発はできず、しかし離縁を申し出て、それも許されず、鎌倉の縁切り寺東慶寺へ駆け込もうとし、追手に追いつかれ深手を負い崖から落ちた
それをその地の蓑吉に助けられ、その際にかよは記憶喪失を装って、蓑吉の女房お里として暮らしていたのだった
現場にて。松井が金さんの推理にいい所に目をつけたと褒めている。こういう場面もこれまで珍しい。いやそうでもないか。多くはないが金さんの推理に納得させられてる場面というのはこれまでにもあったな
福本清三ノンクレジット、殺陣、白洲。月代を剃った侍姿のため、ちょっと見極めにくく、間違ってるかも
金さんお仙が事件について話しているところへお歌が割り込んでくる場面があった。お歌は金さんの正体を知らないのだが、こういう場面は今シリーズ初。お歌は去年料亭で働いていたとのこと

9 11月23日 謎の銃声! 女は待っていた
銀平/田中隆三
お美津/日下由美
相模屋市兵衛/田口計
木村連三郎/佐藤京一
片桐重勝/外山高士
田村弾正/小沢象
江戸留守居役/大木晤郎
筧十蔵/福本清三
喜平太/岡田典丈
夜鳴蕎麦屋/新橋伸介
堀田摂津守/若林豪
鉄砲方田村、人足寄場奉行片桐、相模屋による鉄砲密造密売
島送りになった囚人の中から腕のある者に目をつけ、御赦免を働きかけ、戻ってきたものに声を掛け鉄砲を作らせるという悪事。
これに島帰りの銀平も誘われる。銀平の帰りを待っていたお美津には銀平が島送りになったころに宿した銀平との息子が産まれていたのだが、それを銀平は金さんとお美津との子だと勘違いしてしまう
福本清三、役名ありだけあって出番多し。白洲でも前列
藤吉がこれまで以上に多くの出番。ただ、彼の生い立ちが描かれるとかそういう形でのフィーチャーではなく、単に何でも屋として駆けずり回るとう程度

*0331
10 11月30日 赤猫まねき!? 狙撃された桜吹雪
新次郎/松田圭司
おみね/藤田佳子
三国屋宗兵衛/和崎俊哉
勝沼玄蕃/渡辺哲
般若の千造/草薙良一
太助/伊藤敏孝
源次/浦野眞彦
死神の宇之吉/福本清三
お徳/山口朱美
サブタイトルは、主題歌がかかる前のプロローグに全部ある。「赤猫まねき」というのは火種を牢屋へ引き入れ火事を起こすことをいうようだ。そして牢が火事になったため解き放ちとなり、その囚人のひとりが出張ってきた遠山を狙撃するという始まり方。
その囚人は新次郎。奥多摩村の出、妹おいちとともに特産品であるけしを売りに来たが、けしは遠山の進言で禁制品となっていた
そしておいちは牢で遠山に責め殺されていたと牢名主千造に新次郎は聞かされ、さらに千造から仇討の手助けをしてやると声を掛けられる。
そこで起きたのが牢敷地で起きた火事、「赤猫まねき」は差し入れられた樽を叩き割り棒にして、その棒に布を巻き付け、火の粉を掬い取り、それを牢内に引き入れ火種にするという手法
解き放ちになった新次郎は銃を渡され遠山を撃つ
おみねは新次郎の許嫁、兄妹が捕らえられたと聞き江戸へ出てきており、牢同心勝沼に新次郎と会わせてくれと頼むも断られ逆に言い寄られている
悪役はけしを使って怪しげな薬を使って大儲けしていた三国屋、そして牢同心勝沼に牢番太助、薬草仲買の源次、そして牢名主の般若の千造がグルになっていたのだった
福本清三、いつもと変わらない役回りだが役名ありクレジットだけあって、出番多い
渡辺哲、1950年生まれ、存在感もありうまい人だが、それは近年の印象。昔の時代劇でそんなに見た覚えがない。勝沼はおいちを責め殺しており、他にもサディスティックな迫力のある演技
草薙良一、白洲の場面で新次郎に凄む場面がなぜか歌舞伎調の奇妙な感じで目を惹く

*0401
11 12月7日 二昼夜の自由 切腹賭けた初恋
服部妙/真屋順子
大野監物/御木本伸介
服部和馬/山本陽一
重吉/樋浦勉
湊屋平蔵/久富惟晴
お松/石倭裕子
八兵衛/根岸一正
サブタイトルの切腹賭けた初恋とは吉川のことで、その相手が妙
妙の息子が和馬、罠にかけられ殺人の罪で捕縛されるが、そこに疑念が持ち上がり、吉川が二日間だけ和馬を牢から出しての捜査の時間を与えられるが、そこで真犯人が見つからなければ切腹
事件は若い女ばかりが神隠し、悪役は船手頭大野と湊屋による人身売買。仲間だった八兵衛とトラブルになり、仕官を餌に和馬をに八兵衛を殺させようとするも和馬は相手の情けなさにとどめはささないで帰ってしまっていた
藤吉:目黒正樹、またも松井と並記へ。その回のキャストの多い少ないで変わるのかも

*0403
12 12月14日 消えた五千両! 棺桶を作る女
おりき/友里千賀子
政吉/伊藤敏八
巳之助/米山善吉
香取又十郎/佐藤仁哉
お艶/鈴鹿景子
法念坊/佐藤京一
玄庵/上野山功一
嘉兵衛/柴田林太郎
川添源吾/朝日完記
杵屋の主人/遠山二郎
鈴鹿景子はキャストクレジット順がどんどん下になっていく感じだ
この回では善玉が3人、悪役は盗賊の一団で多数おり、その内の一人という役で、悪役はそれぞれに見せ場らしきものがあるもののたくさんいるので興味が分散されてしまっており、鈴鹿も印象が薄い
善玉側は棺桶も作る桶屋のおりき、そして弟の巳之助、隣家の政吉。姉弟は幼少時火事の際に生き別れになっており、それが三か月前に再会したというのだが、実は弟は火事の際一旦助けられたがその後亡くなったということがわかっており、それを知って尚、おりきは弟を死なせてしまったという自責から、巳之助を身代わりの弟として信じ、二人の間で姉弟であるという約束を取り決めたという関係である。その巳之助が盗賊の悪事を見てしまい、狙われるという話

*0404
13 1996年1月18日 江戸の復顔術 姉と妹の手毬唄
平岡綾/北原佐和子
喜多村桃源/清水章吾
おふく/堀川早苗
弁天屋勘兵衛/山本昌平
吾平/奥村公延
山城屋伝蔵/高野真二
政五郎/岩尾正隆
忠助/水上保広
与吉/関根大学
頭の中に「?」が渦巻く作品、致命的なミスを犯してるようにも見えるけど、これでいいんだろうか
女医の綾は頭蓋骨から顔を復元するという術で奉行所にも協力している。顔を復元して、等身大人形を作り、自供しない容疑者の前に姿を現させて自供に追い込むという場面が冒頭
で、その綾が新たな頭蓋骨からの顔の復元をやってみたら自分そっくりになった。綾には子供のころ神隠しに会った妹おきくがいた、という展開。その骨が妹であろうという推察が行われ視聴者ももちろんそう思う
だけど結末からいえば、その骨はおてるという女郎(回想場面では北原佐和子がこの役もやっている)で悪役どもの秘密を聞いたため殺されてしまっていた、そのおてるのことを知っている同僚女郎おふくが綾の妹おきくであったとなって終わる
じゃあ、綾と殺されたおてるを似させたんだ? こういう場合の話の持って行き方としては、妹おきくはおてるとして働かさせられていて、そして殺された。その際におてるから守り札(これが姉妹の証拠となる)を託されたおふく、その守り札を見て綾が気付いて・・・、という展開が普通かと思う
悪役は他の医師仲間から白い目で見られている綾の復顔術を擁護する喜多村桃源とおふくらを雇ってる弁天屋。依頼を受けての殺しという家業をやり始めており、その秘密を聞かれおふくを殺していた
その殺し稼業という悪事についてはあまり描かれておらず、録って付けたかのよう
また殺しを依頼したという山城屋の出番は少な目である。中盤に殺した相手の店を乗っ取ったという場面が少しあり、あとは最終盤、殺陣に入る直前に悪役どもが集まってる場にやってきて、新しい依頼をしようとし、ちょっとひと悶着あるという程度。最後は白洲

14 1月25日 振袖の罠! 女形が賭けた夢舞台
竹之丞(直吉)/沖田浩之
山川左太夫/亀石征一郎
波之介/木下浩之
熊蔵/廣田行正
三野田一角/玉川伊佐男
相模屋利平/小笠原弘
上総屋長兵衛/松原健司
相模屋番頭/浅田祐二
竹之丞は人気の女形役者。お歌始め桜湯の女たちも夢中
その竹之丞はなんと子供のころ別れたっきりのお仙の幼馴染直吉であった
その竹之丞がやったとしか思えない殺しが起きる。さてこの殺しは竹之丞がやったのか、違うのかで興味が持続する作品。やってないのか、まあやったとしてもそれなりの理由があった(直吉は大黒屋という米問屋の息子で子供のころ店を乗っ取られて両親を亡くしていた)とかそんな感じかと思っていたが、その座頭が亀石征一郎、さらには玉川伊佐男と悪役やりそうな人も揃っており。結果、この二人が悪役、玉川は金座の組頭という役

*0405
15 2月1日 肝っ玉母さんと邪教の女
おたね/南田洋子
白蓮院(おきぬ)/小高恵美
青江軍太夫/中野誠也
運慶/浜田晃
桂月尼/三島ゆり子
権八/多賀勝一
お勢/北川めぐみ
南田洋子というと俺にとってはクイズダービーなどおばさんタレントというイメージで、あまり女優業を見ていない。若いころのものは石原裕次郎なんかの映画で見たかもしれない。検索してみたら、先日見た「おかしな奴」にもそういえば出ていた
必殺にも出ていた記憶があり、そこでは結構印象に残る出演だったと覚えている。出演リストを検索してみると、ちょうど必殺の名を冠していない二作品、助け人走ると暗闇仕留人に出ているようだ
ここでは、時代劇に大物女優、例えば赤木晴恵だと中村メイコだとか、が出る時よくあるような役、大金持ちとホラ吹いて、周りを騒動に巻き込むおばあさん、実は生き別れた子どもを探している、というような役どころで、でも型どおりでない独特な存在感。白洲の場面でも、それがどういうことを表現しているのかよくわからんが、独特な演技。遠山を見る際に金さんと気付いたかのような表情、遠山桜披露の際にはやっぱり他の人と同じように驚いているが、そこもちょっと独特
三島ゆり子は悪役側のメインどころの一員、尼寺が悪役の舞台なので、彼女の尼僧役、だが、そもそも悪役メインがそれなりに多いので、あまり目立ってもいず、白州では一列目でそこでは目立っているが、そこまでの劇中ではさほどである、キャストクレジット順でも下のほうだ
おたねの探している娘というのがおきぬで悪役側のメインというような位置におり、しかし無理やりやらされていたという善玉側で、最終的には母娘の再会というストーリー
将軍ゆかりの寺そこの安寿様白蓮院は公家のやんごとなきお方、その白蓮院が町の衆のための占いをやり出し、それが当たると評判の一方で、財産を全部出させた上自害という事件も起きている
その白蓮院に似ていたおきぬは白蓮院に仕立てられ、白蓮院は殺されていた

*0406
16 2月8日 消えた女! 裏切りの集団見合い
駒吉/石橋保
狐火の伝兵衛/垂水悟郎
仁左衛門/山田吾一
お峰/寺田千穂
長次/山本紀彦
美濃屋政兵衛/永井秀明
佐助/青木卓司
伊奈蔵/中田光彦
話は込み入ってるがそのそれぞれに自然な連関性がなく、なんでこうなるのかという疑問が引っ掛かってしまう
「見合いの集い」はねるとんなどカップルを作るためのイベントを思わせるもの
主催は煙草問屋の仁左衛門
そこに消極的に参加したのが美濃屋の若旦那駒吉、そして仁左衛門が連れてきた飛び入りで参加したのがお小夜(お峰)
駒吉とお小夜はカップル成立となるが、お小夜は駒吉からもらった五両(見合い参加料のようなもの)の金を持ち逃げ
駒吉が小夜にに惚れる理由がわからない、まあ一目ぼれってことか。
小夜はかつての義賊狐火の伝兵衛の娘。五両は病の伝兵衛の薬代
小夜の飛び入りは仁左衛門の策略か、にしては、二人は仲間ではなく、小夜がどういう行動を取るかは仁左衛門にはわからないはず(伝兵衛配下の長次が伝兵衛を裏切って仁左衛門と繋がってはいるものの)
仁左衛門は狐火の伝兵衛を騙り美濃屋に押し入り美濃屋の主(駒吉の父親)を殺す
駒吉は娘の小夜に逃げられ、父親の伝兵衛に自分の父親を殺された、しかも小夜は店の様子を探るために自分に近づいたと思い込み恨みを募らせる

*0407
17 2月22日 また男が死ぬ! 私は疫病神の女
お涼/沖直美
幸吉/冨家規政
大黒屋官兵衛/橋本功
永代の政五郎/黒部進
鮫三/きくち英一
栄次/石倉英彦
三河屋清之助/大木聡
時代劇にしては珍しい意外な展開、善玉かと思われた人物が悪役
お涼は父親、そして亭主二人が不幸な死に方をし、疫病神と呼ばれている
そのお涼の今の亭主である酒問屋三河屋清之助が月見舟から河童に引きずり込まれて溺死
三河屋の跡目を巡って親戚筋は大黒屋が頭となり、お涼を追い出しにかかり、大黒屋が三河屋を乗っ取ろうとする。それを阻止しようとするのが、妾腹のため家から冷たくされぐれて勘当になっていた清之助の弟、幸吉
と、この構図では悪役が大黒屋、善玉が幸吉なのだが、その大黒屋も殺されてしまい、幸吉が悪役という展開。幸吉と大黒屋は組んでおらず、大黒屋も三河屋を乗っ取ろうとしていたという点では悪役
お涼の清之助以前の関わった男とが不幸に死んでいくという部分については説明なし

*0408
18 2月29日 復讐の女! 雨の仕掛け長屋
お紋/渡辺梓
黒塚の佐平次/成瀬正孝
熊蔵/遠藤征慈
元円/北村晃一
佐吉/中嶋俊一
権八/浦野眞彦
源太/小川敏明
サブタイトルにある仕掛け長屋というのが見慣れない趣向で面白い。
もう建て替えが行われる長屋をほんの短期間狩り切って、そこへ盗賊一味が住民のふりをして住まい、そこへ今回の善玉となるお紋が吉川を誘い込み、殺そうとする、というのが仕掛け長屋
盗賊を追ってきた松井、半九郎らがこの仕掛け長屋で騙されるという件はなかなか面白い
お紋は短期間だけだが一緒に暮らした亭主佐吉が盗人の疑いをかけられ、そして吉川の拷問によって殺されたと信じ込んでいた。
それは佐吉の兄である佐平次によって吹き込まれたもので、佐平次はお紋には大店の主人だと言っていたが、実は盗賊の首領、そして弟の佐吉もその一味であり、しかし佐吉は気が弱く見張り程度にしか使えない、そして牢で喋られる危険もあるため殺したのだった
中盤までお紋は騙されているわけであるが、その渦中に吉川宛で桜湯におはぎを届けている。これは毒でも入っていそうな場面なのだが、そこでは三五平らががっついており、なにも起こらない
新しい趣向になりそうな場面があった。もう殺陣になりそうな時間帯、吉川がこの回の善玉であるお紋と二人で悪役どもに囲まれるという場面、いかにも金さん登場で、吉川を助けるために金さん登場というのは珍しい、というより初めてなはずと期待が高まったが、ここは松井、半九郎らが駆け付け事なきを得て、金さんの殺陣は次の場面へ持ち越し
情報量として金をせびる藤吉を見て吉川が「父親(てておや)の顔が見たい」という場面あり

*0409
19 3月7日 貞女の鑑? 謎の殺しの裏の裏
おふさ/二宮さよ子
彦次郎/堀内正美
花川戸大五郎/石山律雄
小三郎/井上高志
坊太郎/坂田金太郎
七之助/土井健守
小そめ/塚本加成子
お政/坂本万里子
過去の時代劇で常連だった二宮さよ子、堀内正美、石山律雄と揃い踏みの嬉しい作品
石山はやくざの親分役でメイン悪役の一角ではあるがさほど目立ってはいない。やくざの配下が名前は知らんが典型的なヤクザ悪役の面相の人たちでそちらが目立っていることもある
名門料亭の女将おふさ、先代に引き上げられた恩もあり、亭主彦次郎のやりたい放題に目を瞑る
その彦次郎が関係のあった若後家のお市殺しの嫌疑がかけられ、そこでおふさの取った行動は自分が罪を被るということだった

*0415
20 3月14日 名探偵? 金さん岡っ引きになる
神崎伝八郎/長門裕之
花房平左衛門/下川辰平
深雪/万里洋子
越後屋総兵衛/中田浩二
霊岸の松五郎/原口剛
超大物長門裕之、そして大物の下川辰平が出演と豪華な回
長門は南町筆頭与力、下川は南町同心抜け荷探索方であり、両方とも悪事に加担しているという珍しい構成。花房は妻の病気のための薬がほしくて抜け荷の越後屋と組み、奉行所情報を流していた
妻が薬の効果もなく亡くなると、越後屋に抜け荷を止めるよう進言していた
神崎も越後屋と組んでおり、一方花房の件も知っていたが、逆にこのことを花房は知らないという構図
花房は自分の罪を注ぐため、奉行所の名誉を保つため、越後屋の背後を探り、神崎と一騎打ちし討たれるというような展開
半九郎が三五平のミスを叱責、三五平は十手を返上という展開の中金さんがその後任になるという展開があり、それがサブタイトル、結局は元の鞘に収まる
なぜか普段は静止画像になって終わるがそれがなく

21 3月21日 消された刺青 仮面の裏の悪魔
伊勢屋久兵衛(血頭の久蔵)/森次晃嗣
おふさ/越智静香
梵天の喜代蔵/苅谷俊介
清太郎/遠藤憲一
お島/本阿弥周子
最終回だが、大きな事件でもなく、堀田も鳥居も出てこないし、ゲスト俳優にもらしさなし。エピソードも通常回風
ストーリーとしては伊勢屋が襲われ、手代清太郎が怪我をする。この時点で伊勢屋も清太郎も善玉に見える。伊勢屋の一人娘おふさは清太郎と仲が良いようで夫婦になろうという話にもなっているという設定
だが清太郎役はあの遠藤憲一、目付き鋭く、しかし物腰柔らかという感じで見分けがつかない。このころの遠藤憲一はまださほどなはずで、悪役専門ということで顔が売れてるわけでないのなら、単なる端役の可能性もあるから、予想がつかないのだ
で、その後の展開としては伊勢屋が実はかつて盗賊の首領で、その隠し金を配下のお島が清太郎と組んで狙うというもので、伊勢屋は悪事を過去にやったストーリー上の善玉、悪役は清太郎とやくざ梵天の喜代蔵、お島は途中で殺されてしまうという役
本阿弥周子、キャスト順でちょっと下のほうになった
福本清三がノンクレジット、殺陣にいるように見える。顔がはっきり映らないが、その姿形、動きでそれらしい人

全体的な感想だが、この全7シリーズの中盤あたりで、初期は白洲のラストで、善玉が「お奉行様、いや金さん」と呼び掛けているが、中盤以降、「金さん、いやお奉行様」というようになったというようなことを書いたと思うが、それが最後まで継続、そしてそれは、初期のシリーズでは金さんと善玉の町人同士の交流みたいなものが濃厚で、それが善玉があえて金さんと呼び掛けたいというところをその場面で表現していて、それが段々希薄になっており、そのことでこういう言い回しになったように見える。裁きを言い渡した後の遠山が善玉に遠山、そして金さんになって語り掛ける場面が、ほんの少しだが淡泊になっていったように思える、といってもここに書いたことは、かなり初期の段階で変更されてしまっていたと思うが

お玉:嶋裕子(第7シリーズ)
お町:加茂あかり(第7シリーズ(第4話より登場))
二人いる意味がよくわからない。どちらも目立たない端役だし

白洲での松方の口調が以前よりわかりやすくなっている感じがする。以前はゆっくり目、低い声の気取った口調で聞き取りにくかった

第5シリーズのところで三連符と16分音符の組み合わせについて書いたが、よくよく聞くと、主題歌にもあおれがあった。先に気付いたところよりは効果的とはいえないが。
主題歌は第5シリーズまではED、それ以降はOP。OPに移ってからはイントロが長くなった、というようなことは前に書いた。その長くなった部分の次、つまりEDで使われていたときのもののお一番最初の部分がそれだ。
1拍目が16分音符の符割り、2泊目以降が三連符の符割り。①タタッタ②タタタ③タタタ④タタタ
そして桜吹雪披露後のBGM、こちらは主題歌のインストゥルメンタルバージョンでリズムがかなりゆっくりになっており、かなり雰囲気は違うのだが、ここも一番最初の部分が、上記と同じ。①タタッタ②ターー③タタタ④タタタ

さてこのタイミングで主役が高橋英樹の遠山の金さんがBS松竹にて開始
雰囲気の違いを味わうために続けて見てみるつもりだ