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名奉行 遠山の金さん(松方弘樹主演6 [時代劇]

放送期間 1994年6月9日 - 1995年1月19日
12/14(木) 15:00 - tvk1|60分|15倍録
[新]名奉行 遠山の金さん 第六シリーズ 第1話「(秘)大奥女中謎の死」
01/18(木) 15:00 - tvk1|60分|15倍録
名奉行 遠山の金さん 第六シリーズ 第23話「大陰謀!紫頭巾の女」[終]

第5シリーズを見終えすぐ第1話冒頭を視聴。他に見るものが溜まってきたので、一旦これは休みにしようかと思ったが、慣れたものを見るのは気が楽で、結局第1話は全部視聴した
前シリーズとの変化。これまでほとんど変化のなかったオープニングがついに変更。まずは遠山桜披露の所作をする松方の短い映像とロゴがありすぐ本編。ここは短く、プロローグという役割で、OPタイトルキャストスタッフクレジットとなる。ここに使われるのが今までEDであった主題歌。時間が長くなったためもあろう、イントロが長め(というよりはこれまでEDで使われていたのはイントロの最初の部分が削られていたのだろう)。バックの映像はこれまでのOPと同じ印象の桜の映像、今シリーズではスタッフクレジットも加わり長くなっているので、新たな映像もあるのだろうが、ただ桜の映像なのでほとんど気にならない(※後述)
プロローグ部分では女湯に入る新レギュラーの柳半九郎:見栄晴と三五平:六平直政のコンビ、そして名物女の裸。
この二人が次のシリーズ(最終シリーズ(その後タイトルが少し変更されたものがあるが))までとのこと
葉隠、二八コンビの後釜である
見た感じでは見栄晴、どうかなあという感じ。小西博之に続いての欽ちゃん枠か。
本間孝太郎:田中実が登場。楠菊太郎:内海光司の後釜。ジャニーズが姿を消した
その他レギュラー、主要なところが変わってないので、前シリーズからの安心感がある。演出などもあまり変わってはいないかな。
使われるBGMが少し変更あり。殺陣の前段階、金さん乱入のところは変わった。桜吹雪披露の後のBGMは変更なし。そして白洲が始まる場面でのBGM、遠山桜披露のところのBGMは変更
レギュラーの中でも雑魚キャラには変更があるようだが、あまり顔も覚えていないので、変更があってもよくわからないともいえる。
と変更があったのかと思ったら、「お咲:山本恭子(第5~6シリーズ) ※第6シリーズは「沢南海子」名義」とのことで、キャスト変えるなら役名も変えればいいのにと思ったのだが、同じ人だったのか。
第6シリーズでは疋六が途中で降板し、似たようなキャラが新しく登場するようだが、それはまたそのときに

1 1994年6月9日 [マル秘]?大奥女中謎の死
お菊/本田理沙
松橋/本阿弥周子
浜田屋嘉兵衛/遠藤太津朗
久世勘解由/原田清人
お島/大原ますみ
萩乃/松井紀美江
八重/小牧彩里
闇の久蔵/野口貴史
運慶/北村晃一
高利貸/疋田泰盛
使番/新島愛一朗
和島喜十郎/福本清三(役名なしクレジット)
鳥居甲斐守/中村嘉葎雄
堀田摂津守/若林豪
遠山が町の無頼であったころの知り合いの女八重、遠山の紹介で大奥入り、今では大奥御年寄松橋付きであり、また堀田の依頼を受け松橋の乱行を調べる密偵
その八重が宿下がりの折、待合茶屋で遠山の部下である北町与力島田と相対死
八重の妹お菊は大奥なんかに行かなければこんなことにはならなかった、金さんの嫁になりたかったのにと金さんをなじる。姉の死の真相を探ろうと本間に頼み込むが断られ、一人で奔走
福本清三、役名なしながらクレジットありでそれなりに目立つような立ち位置
中盤で殺し屋として登場し、また殺陣白洲どちらでも目立っている。白洲では前列
鳥居と堀田が揃い踏み
鳥居は北町与力の不祥事ということで遠山を指弾し、真相を報告するという遠山に期限を切るよう迫り、その期日が遠山罷免の日と設定。配下の作事奉行久世を使い色々策を弄するがその期限の数日前にだんだん遠山が真相に近づいていると知り、久世にもう誰も動くなと命じているのに悪役どもは全員勢揃いして密会、お菊、そして金さんに踏み込まれる、完全にバカである
本間孝太郎のこの回の登場は、その相対死した北町与力島田を頼りにしてその日同心になるため北町奉行にに赴くことになっていたが、その与力が死んでしまい、そこへ駆け込んでくるというもの。そして次の場面で吉川に同心になったことを報告し、早速探索に当たらされている

*同日
2 6月23日 堅ぶつ侍と不良母
艶/野川由美子
大庭弥太郎/鷲生功
美鈴/北原佐和子
宗兵衛/睦五朗
喜代蔵/佐藤京一
清三/武井三二
犬飼甚十郎/高並功
お政/和田かつら
巳之吉/湯口和明
権六/司裕介
浪人/奔田陵
本間の母登場、野川由美子の艶。賭場にも出入りし奔放、それを知った本間は説教するも、もう自分はやるだけのことはやった(子を育てあげ同心になった)ので、人様に迷惑をかけない範囲で自由に生きると宣言し逆に説教するという風に出ている場面は全部コミカル。メインゲスト扱いだがストーリーには少しからまる程度である
ストーリー的にはメインは大庭弥太郎、勘定奉行所手代、本間の親友
妹美鈴への土産にと艶に頼んでいた簪が押し込みの現場に落ちていたことから一味かと嫌疑がかかる。友を信じたい本間、博打にはまっている大庭、など周囲の状況から、悪の一味なのか見当違いなのか、ここらへんでストーリーを引っ張る構成となっている。この後の場面で出てくるのがその博打場、主が舟宿の惣兵衛、これを演じているのが睦五朗、ここらでやっぱり悪の一味っぽいなと思う(これは視聴者全部がそう思うかどうかはわからないが、自分的感想だ)。が、その後の場面で大庭は金さんと楽しく酒を酌み交わす場面もあり、どっちかなあとなる
という具合に結構本間が活躍、そういや楠菊太郎:内海光司はほとんど活躍しなかったな。前シリーズでは第1佐だったか序盤当たりで見習いから正規に昇格したとかあったが。
殺陣では腕に自信のあるお菊を人質にとられた大庭が小柄を投げ、お菊に突きつけられた刀をはじくという風に悪役に一撃を加える場面が先にあり、しかし銃撃され負傷、そこで金さん登場という形で、金さん登場前に悪役に一撃を与えているというのはちょっと珍しいか
福本清三ノンクレジット、殺陣白洲、どちらも顔があまりはっきり映ってないから間違いかも
北原佐和子、かわいい

*0314
3 6月30日 遠山桜と御落胤
伝八/石橋正次
源太/目黒正樹
お光/目黒仁美
文右衛門/桂ざこば
黒田刑部/久富惟晴
伊賀上典膳/宮口二郎
原口英之進/井上高志
白木采女/山本清
藤江/吉永真弓
信濃屋/幸田宗丸
長屋の住人/北見唯一(役名なしクレジット)
堀田摂津守/若林豪
ある藩(ここでは高遠藩)のご落胤が、故あって町人のところで暮らしていて、その藩で必要が生じ、探し回り連れ戻そうとするという時代劇でありがちなストーリーの中でも典型的な展開
源太/目黒正樹、お光/目黒仁美はこのシリーズにこれからも出てくるようである。松方の息子娘
ううむ。源太は城へ戻ったのだが。
目黒仁美のほうはとくに松方の娘と言われればなるほどそうだなという顔。ふっくらとしたところとか目のあたり。
こういう藩内部のいざこざで町方の白洲というのは馴染まないが、町中で殺しが起きておりその裁きと言われればまあそういうことか、と。そうそうざこばはその若殿が持たされていた印籠を育ての親伝八から預かっている質屋の役で、その印籠を悪役に奪われ殺されている
悪役は源太(本来の名は源太郎)が城へ戻ることを阻止しようとする江戸家老黒田刑部なのだが、白洲の場面で源太郎はすでに城へ戻っており、その点決着ついてるのに、源太は偽者だと主張していて変

4 7月7日 米騒動、殺しの尼僧
お園/立花理佐
讃岐屋藤兵衛/大出俊
長次/西山浩司
卯之吉/菅原加織
喜助/日高久
須藤/有川正治
妙心尼/北川めぐみ
立花理佐、西山浩司ともにこの作品の前のシリーズに出ていてその際印象に残ったが、ここではどちらも一変したキャラ。
とくに西山、中盤になっていきなり出てきたようにおもう(出ていたかもしれない、また今回の話の犯人役であり面を被って尼僧の格好で殺しを行っており、その面を被った尼僧が彼の役である長次なのだが、そこでは顔は晒されてない)のだが、そこでは慇懃無礼な人に対して下手に出る米問屋の手代というキャラという風に前に出たときとは全く頃なる、しかし白洲で素性(女形の軽業師)や悪事が明かされ、啖呵を切るなど二面性もよい。
江戸には米問屋が五つある(そんなに少ないのかな、ただ「米屋」ということではない)。そのうち一つ美濃屋は先年抜け荷の疑いで潰され美濃屋夫婦は自害。その娘お園は出家していまは比丘尼
残った米問屋の主が次々と殺され、しかも犯人は尼僧、使った得物はお園と恋仲にあった飾り職卯之吉が作った簪であった
しかしこれはお園に罪を被せ江戸の米流通を一手に握ろうとしていた讃岐屋の仕業、美濃屋の抜け荷の件、美濃屋夫婦の自害も米の買い占めに協力しない美濃屋を潰そうとした讃岐屋の仕業であった
日高久は飾り職の親方、卯之吉の師匠。だいぶ老けた感じになっている

5 7月21日 疑惑! 仕舞い湯の男
弥七/冨家規政
蔵前の善五郎(化師の久兵衛)/御木本伸介
お鈴/中里博美
銀平/大木正司
源太郎/目黒正樹
お光/目黒仁美
磯吉/岩尾正隆
お梅/伊吹友木子
お妙/塚本加成子
市次郎/土井健守
扇屋/阿木五郎
茶店の老爺/岩田直二
寄場帰りの男の苦悩、まともには働こうとしても世間の目は冷たく、悪からの誘い、それを断ると嫌がらせという比較的ありがちなストーリーだがちゃんと描かれてるのと演技も良く、佳作
寄場帰りが弥七、妹がお鈴。サブタイトルは弥七が桜湯が閉める時間に仕舞い湯に入りに来る、つまり入れ墨を隠したいのだろう、というところから。
善五郎は舟宿経営者だが慈善事業のような飯屋「極楽亭」、お代は客が払いたいだけ払ってもらい、出すものは飯、汁、漬物だけ、をやっている。こういうのは大抵悪人であり、これも裏の顔は「化師の久兵衛」、思いもよあらぬ者に化けて身を隠し手下に荒仕事をやらせている。寄場帰りの身元引受をして、そいつらに過去に縁のあった商家の見取り図を書かせ、押し込み皆殺し。魔の手が弥七に伸び、お鈴が働いている商家、ここの若旦那と夫婦になる約束もできていたが、そこへも弥七の本当のことを知らせる(兄のことは死んだと伝えていた)という嫌がらせ
源太郎は屋敷から抜け出て妹と一緒に桜湯へ遊びに来たという設定で登場
岩田直二、前シリーズにも出ていてそのときも思ったが、だいぶ老けてきている。1914年生まれ、2006年に亡くなっている
福本清三ノンクレジット、殺陣

6 8月4日 必殺 世直し人の娘
月村木兵衛/下川辰平
お美乃/越智静香
加納屋万兵衛/福田豊土
天竜の武助/深江章喜
小倉屋吉三郎/福山象三
巴屋/小笠原弘
野々宮/溝田繁
磯貝/多賀勝一
野木秋堂/西園寺章雄
高利貸両替商小倉屋が殺される。両替商仲間の筆頭を狙った加納屋の悪事
下川辰平、大物の登場、フィーチャーされた作品
見栄晴の柳半九郎がいくらかフィーチャーされる。月村木兵衛が同心(高積見廻とされている)を辞め、半九郎が同心になったという関係で、懇意にしており、その娘お美乃に半九郎は惚れているという関係性、しかし結婚を申し込むも、平手打ちされている。
月村木兵衛は剣の達人、逆袈裟という技を使う。
その逆袈裟による小倉屋の殺しが起き、金さんは木兵衛に会ってみるtも穏やかな隠居。しかし殺された小倉屋の名を聞くと激しい調子で非難を始める。という序盤の展開で、木兵衛は殺しをやったのかやっていないのかと興味を惹く。
半年前の出来事として木兵衛がまだ同心で、ある居酒屋店主が身投げ、娘も自害、その事件の裏に小倉屋が絡んでおり、そこへ怒鳴りこみに行ったという一件が語られる。その小倉屋への木兵衛の怒りを加納屋は利用したのであった。つまりただ殺しを頼むのではなく、あいつは悪人だ、木兵衛もそう思うでしょ、というようなことだ
ところで半年前あたりに木兵衛が同心を辞したのだったら半九郎も同心になりたて?
という風にまあ結局は殺しをやっており、しかし善玉扱いというような内容であり、そういう場合は終盤で殺されてしまうというパターン通りの展開
殺陣の際、剣の達人がいるときのパターンともいえるが、悪役に一矢報いるが銃で撃たれ負傷、そして娘の腕の中で死んでいく
金さんが現場にやってきて、本間や半九郎に邪険にされるというところを見て。
メインどころ、お紺、沢庵、吉川が変化がなく安定しているのに比べ、こちらは疋六以外みな新たなレギュラーである。ちなみに第1話で半九郎はすでに金さん登場を、よく知ったものとして扱っている
サブタイトルは必殺シリーズを意識したもの
桜吹雪披露の場面での金さんの口上に「銭が浮かんで木の葉が沈む」とあった。おれは宇崎竜童の必殺仕業人でのナレーションを思い出し、それを意識してるのかなと思ったが。まあこれは違うだろう
「石が浮かんで木の葉が沈む」ということわざがあり、必殺仕業人のナレーションはそれを引用したもの(石が流れて木の葉が沈む)であって、オリジナルではないようなので

*0315
7 8月11日 夫に怯える美人妻
お藤/蜷川有紀
山城屋与市/辰次郎/誠直也
唐津屋総右衛門/南原宏治
下村三太夫/中田博久
利平/江幡高志
お米/荒木雅子
お光/目黒仁美
時折時代劇で見るトリックもの
見分けのつかないほど顔を潰された死骸。しかし腕の般若の刺青で山城屋と知れる
しかし葬儀が行われているところで山城屋が元気に戻り、そこにいる者らは驚く
が、普段の生活に戻ろうとしても女房お藤には違和感、そしてそれが亭主でないことを確信していく
しかし、周りからはお藤が気が変になったといわれる始末
山城屋は双子で生まれ、その弟辰次郎は別のところで生きていたというトリック
山城屋親戚筋の唐津屋が山城屋を手に入れるために辰次郎と仕組んだのだった

*0316
8 8月18日 上方女の真剣勝負
おぎん/園佳也子
馬場連三郎/西田健
仙蔵/伊藤敏八
鬼平次/椎谷建治
佐吉/円谷浩
お島/松木路子
市兵衛/牧冬吉
丑松/福本清三
園佳也子ならではの役。上方の大きな商家の楽隠居といいながら無一文で桜湯に助けられる女。25年前に生き別れの担った息子を探している
ストーリーは盛沢山なためか描き切れてなくてちょっと唐突感のある展開が見受けられた。
佐吉、結局これはおぎんの実の息子だが、は大工。で、火盗与力馬場の要請という名目で図面を渡している、その図面を利用しての盗賊鬼平次一味による押し込み。
福本清三、役名ありのクレジット。中盤あたりから、悪役配下としてセリフありの役

*0319
9 8月25日 女、霧の中の殺意
おはま/川島なお美
肥前屋佐兵衛/佐藤仁哉
大和田監物/小林勝彦
お艶/早川絵美
聖天の常五郎/堀田真三
伊之吉/下元年世
おつた/中川真由美
医師/大木晤郎
清吉/和泉史郎
亀造/小峰隆司
おみね/星野美恵子
肥前屋女房が身投げ、しばらくして手代の清吉が書置きを残し後追い自殺。
岡場所の女郎だったおはまが依頼を受け、同心が見ている前で日本橋から身投げのフリをするトリックもの。悪役は入り婿の肥前屋で、女房お千勢がおはまそっくりだったことから、女房を殺し、おはまの身投げのフリ、お千勢の死骸を大川へ投げ入れ、翌朝死骸があがる
この回は珍しくお紺が出ない。おれの記憶ではヒロインが出ないというのは初めて

*0321
10 9月1日 老盗賊が捨てた娘
与助(木更津の与平次)/梅野泰靖
お葉/吉野真弓
清左衛門(般若の清三)/亀石征一郎
野村主膳/中田浩二
瀬川菊弥/沖田さとし
呉服屋花菱に押し込み。主以下が斬殺。病の女将とそれを看病していた娘と息子、そして下男の与助が助かった
与助はかつてはひとり働きの盗賊木更津の与平次だった。彼が女房を亡くし、花菱の前に捨てた娘がお葉だった。お葉が花菱の娘として立派に育てられてるのを見て、行き倒れと見せかけ下男として働くようになっていた
その与助が花菱に押し入った盗賊の目星をつけ、仇を討とうとする話
殺陣が短め、BGMが少しだけ短縮バージョン
殺陣が終わった後、その場で父娘(与助とお葉)の対面という一幕が挿入される。通常は殺陣が終わると金さんはサッと姿を消すのだが。今回は沢庵が木更津の与平次を信頼させて、組んでおつとめを果たそうとするという展開から殺陣に沢庵も参加しており、その父娘対面の場面では金さんとともに声をかけてやっている
悪事をやった善玉という存在である与助は白洲前に死んでしまうという、これはパターンともいえる

11 9月8日 復讐の女絵草子
桐江(篠原桐乃)/南條玲子
大野魁翁/青木義朗
越後屋総兵衛/河原崎建三
宝井京風/レツゴー長作
兵藤玄馬/石倉英彦
鶴屋喜三郎/芝本正
「刀がなくても筆で戦える」というセリフが印象的
戯作者宝井京風が殺された。調べてみると彼が書いた「怨霊佐渡荒磯」そっくりな佐渡金山での奉行による金の横流し事件があったことがわかる
彼は酒浸りでもう物語を書けない体、それを書いたのは寺子屋の先生をやっている桐江。すべての罪をなすりつけられ事件の犠牲になった自分の父のことを書いたのだった
こういう話なら、白洲なんてなしで、その物語が完成し、悪人どもが追い詰められるみたいな話のほうがよかったが、もちろん白洲の場面がなしなんてことにはなるわけもなく。
殺陣に繋がる展開としては珍しく、金さんが悪人どもに捕らえられ人質になり、それを桐江が助けに行き、そこへ縛りを抜け出した金さん登場という流れ
なのだが、これは白ける。まず金さんが捕まるというあたりに切迫感はまったくなく、沢庵も密かにそれを見守っている。ということは、桐江に脅迫状が届いても、本来、沢庵が金さんは大丈夫だよと伝えてやることだってできるわけで。もうこうなると、「遠山の金さん」お約束の「殺陣」に持ってくための仕掛けを金さん一派が仕組んでいるだけに見える。まあ他の回も多少そういう面はあるけど

*0322
12 9月22日 追跡! 裏切った女
お弓/芦川よしみ
伊之吉/三ツ木清隆
彦兵衛/長谷川明男
奥田新八郎/柴田侊彦
弁天の升造/勝村淳
武蔵屋芳造/白川浩二郎
悪役は両国町名主彦兵衛、南町筆頭与力奥田、さらに弁天の升造、武蔵屋芳造
伊之吉は病弱の母、そして妹のお玉の面倒を見るという約束を引き換えに彦兵衛の殺人の罪を被って島送り。しかし後を頼んだ恋人のお弓が彦兵衛の囲い者になっていると聞き、島抜け
彦兵衛は仏の彦兵衛と呼ばれる人格者で通っているが、裏の顔があった。その悪の仕事をやらせるのは高利貸の勘助。勘助を通じて米相場を張ったが、大負け、その清算をしないでいたら勘助に金を返さないと裏の顔を暴露すると脅され勘助のところの番頭芳造に勘助を連れ出させ殺した。その殺しの罪の身代わりを伊之吉に頼んでいたのだった
彦兵衛の囲い者になったお弓の真意は・・・。
10話であったように殺陣の後に、金さんが善玉二人に声を掛けるという一幕がある。10話では意味があったが、この回でこの演出はあまり意味ない。二人とも生き残ってるし、あとは白洲でハッピーエンドだし
白洲開始のBGMがない

13 10月13日 覗かれた男装の女
勝乃/寺田千穂
滝尾/中島ゆたか
辰巳屋角右衛門/高城淳一
倉田兵馬/伊藤高
江戸屋長兵衛/佐々木勝彦
弥助/小林功
立花武太夫/川浪公次郎
堀田摂津守/若林豪
勝乃/寺田千穂が偉く格好よく描かれている
勝乃は大奥御用達呉服問屋の江戸屋の一人娘だが男装して不良どもを従えて町を闊歩している不良娘
その江戸屋が女装して首をくくって亡くなった。娘の素行不良を気に病んだ末の自害と結論付けられる
勝乃は実はご落胤、証拠に葵の御門入りの小刀を母から渡されていた。その小刀を手に、大奥御年寄滝尾に面談(江戸屋が大奥御用達なので旧知ではある)したり、大目付に直訴したり。これらの場面で葵の御門入りの威力を知らしめるような描かれ方、つまり、小刀を見せた途端相手が怯んで頭を下げる、がされてて、その凛々しい顔と相まって格好良い
今回の悪事は江戸屋から大奥御用達を奪おうとする辰巳屋が大奥御年寄滝尾と組んでの悪事で、江戸屋も毒を盛って殺され女装させ自害に見えるよう細工されていたのだった
殺陣に至る場面でもそうだ。この回の悪役の親玉滝尾と面談、このままではご落胤を騙る痴れ者として処分されるのでいうことを聞けと迫られるも、またも小刀を見せつけ、奉行所へ行って全部喋ろと連行しようとまでする。大抵殺陣に至る場面というのは善玉が一方的にやられている(縛られるなど)ことが多いが、ここでは一矢報いている感じになっている。まあこの後逆襲され、金さん登場となるのだけど。
福本清三ノンクレジット、白洲にて。多分殺陣にもいたのであろう。殺陣で福本っぽいなと思いながらもあまり目を凝らして見たり、気になったところを静止、もしくはスローにしたりしてまでの確認をしなかったが、白洲に出ていると、やっぱりそうだったのだなとなる
前回に続いて白洲開始のBGMがない

*0323
14 10月20日 殴られた金さん
佳代/渡辺梓
桐山多門/篠塚勝
又八/松田勝
加納屋/井上昭文
黒田出雲/内田勝正
戸川弁十郎/山本昌平
萩原朱山/粟津號
瓜生/山西道広
平助/小林尚臣
サブタイトルは冒頭に又八が金さんをすりと勘違いして殴られる場面から
この又八、身体が大きく力自慢の川漁師、まあこういうキャラだからちょっと頭の足りない純朴無垢という面もあるように描かれている
恩のある蘭学者桐山多門とその妻佳代の優しさに人間性を回復させられ恩義を強く感じており、その多門が殺され、一人残された佳代への恋慕もあり、その死の真相を暴こうと動き回る又八
事件はアヘンの抜け荷で、悪役は加納屋一派とそれを見逃す船手頭の黒田出雲。朱山も蘭学者でこちらは悪の一味、通事をやっているが、秘密が漏れるのを恐れ殺されてしまう
又八は殺陣で悪役に立ち向かい撃たれて死ぬという展開で、殺陣の終盤では撃たれた身体ながら、さらに悪役に立ち向かい殺陣でも一役買っている。そして10話であったように殺陣が終わったあとに、佳代の腕の中で死んでいく又八とそれを見守る金さんという一幕がある
又八は悪事などまったくやっておらず、10話のような悪事をやった善玉という枠ではない
白洲開始のBGM復活(これ以降あったりなかったり)
ゲストの上から三人はあまり聞かない名前だが、その後には時代劇で活躍した俳優がずらり

*0324
15 11月3日 女説教強盗の復讐
お紋(おきぬ)/増田恵子
天誠堂治兵衛(梟の久太郎)/川合伸旺
利吉/頭師佳孝
おなか/遠藤真理子
智明尼/佐野アツ子
万造/岩尾正隆
お光/目黒仁美
あくどい商家へ忍び入り、説教をしてご意見代を徴収するという説教強盗「ご意見お紋」。彼女はおきぬという呉服屋の娘、親といさかいになり家出と称して夜まで出かけ、戻ってみると押し込み強盗に良心始め店の者は皆殺しにされており、その仇の情報を得ようと自分も盗賊になったのであった。
悪役は貸本屋天誠堂、裏の顔は梟の久太郎。そして久太郎に手引きをする小女を手配していた比丘尼の智明尼
増田恵子、セリフ回しが平板、演技力に疑問符

16 11月10日 女金貸しの仇討ち
お滝/朝丘雪路
栗田兵庫/品川隆二
真鍋重房/有川博
益田屋利兵衛/頭師孝雄
仁蔵/遠藤征慈
佐吉/岩渕健
染谷隼人/高品剛
藩の特産品ろうそく横流しを巡る悪事。
悪役は横流しをしている家老真鍋とそのことで暴利をむさぼり真鍋に賂を送る益田屋。
この件を殿に直訴しようとし殺されたろうそく奉行栗田
しかし栗田が死ぬ前にかつて難儀していたところを助けたことがあるお滝にその書面が隠されたろうそくを預けていたのだった
強欲な金貸しで町人から忌み嫌われているお滝だったが、恩のある栗田のために奔走する
頭師は前回は弟が出演していた。前にもこんな風に兄弟で連続で登場していたことを覚えている

17 11月17日 催眠殺人の姉弟
お冬/浜田朱里
木暮屋宗兵衛/和崎俊哉
升蔵/曽根晴美
平太/雨笠利幸
秋葉屋/坂田金太郎
お光/目黒仁美
うなぎ屋/千代田進一
おふさ/宮田圭子
夢幻/井上茂
駒吉/結城市朗
金で殺しを請け負う裏家業、そしてその殺しを実行させるのは催眠術で人の心を操って殺し屋に仕立てるとう特異な形
その殺し屋に仕立て上げられてるのが平太。悪役は殺し屋の元締木暮屋、そして催眠術の使える升蔵(表の顔はうなぎ屋で平太はその店の見習い)
木暮屋の女房がお冬、過去に店に盗賊に押し入られて両親が殺され、その際助かったのがお冬と番頭宗兵衛、二人が夫婦になり、宗兵衛が主となったという経緯
そしてその際お冬の弟一平は盗賊に連れ去られていて、それが平太なのだった
殺陣に至る場面、直前で催眠術をかけられた平太がお冬を殺そうとしており、しかし最終的にはお冬の呼びかけに心が動きそれを実行できず術から覚めた。金さんも出てきて「それでいいんだ」などと言っているところに、小柄が飛び平太は死んでしまう(死んでおらず白洲で途中から呼び出されて登場するが)。という風に金さんとお冬が直前まで一緒にいるのに、なぜかお冬のみが悪役のところへ行く。これも第11話のように金さんの台本ということなのだろう
井上茂、結城市朗と以前の時代劇でよく見た顔が出ている。前者は催眠術師ということで異様な顔つき、扮装での登場、一方後者は居酒屋店主、かつては悪役専門だったが、人情のわかる好々爺という風貌で味わい深い

*0325
すでに公表されていたことのようだが見栄晴が癌で闘病中であることを知った
18 12月1日 幽霊に惚れた同心
お秋/松永麗子
小田切一角/近藤洋介
内藤主膳/外山高士
佐平次/佐藤京一
弥七/遠藤憲一
お光/目黒仁美
サブタイトルは半九郎のことを指している。というわけでそれなりに半九郎フィーチャー回
幽霊が出るとの噂で名がついた幽霊坂、そこを通りかかった半九郎、本当に出た幽霊、地蔵に向かって祈っている若い女、それを半九郎は怖がりもせず惚れてしまう
その幽霊坂地蔵前で般若面の鬼吉が殺されていた。顔は滅多切りにされ判別できなかったが背中の立派な般若の刺青が決め手となった。鬼吉は阿漕な金貸しで恨んでいる町人が大勢いた
が、これは違うと呟く若い男、弥七。その言葉に疑問を抱き、そのことを尋ねる若い女。これはお秋で、幽霊の正体。お秋は家に押し込みが入り父親を般若面の鬼吉に殺され、しかしなぜかその件は母親の仕業とされ死罪となってしまい、両親を失っていた
弥七は彫り物師であり、その師匠が鬼吉の般若刺青を彫っており、それを覚えていた。そしてその死骸が鬼吉でないことを悟ったのだった。常に苛立っている男で、お秋をも邪険に扱っていたが、そのお秋の人柄に心を動かされ、半九郎にそのことを証言するも、殺されてしまう
近藤洋介、この松方版金さんでは各シリーズにメイン格で出ており重用されている
南町の吟味方筆頭与力。実は本当の般若面の鬼吉。お秋の母親の裁きをしたのも彼である
遠藤憲一、前シリーズでいい演技をしていた。ここでも存在感あり。
外山高士が出ている場面は場内で遠山を含め三人で打ち合わせているというもので、多分南町北町両奉行とその上役の老中といったところであろう(この三人のほかに小田切も呼ばれて意見を言っているが)。で外山が老中役っぽく、南町奉行は中村嘉葎雄の鳥居ではない
弥七殺しの疑い(半九郎が弥七からその証言を聞いても取り合わず喧嘩別れをしていたがその直後に弥七は殺され、間の悪いことに半九郎は証言を聞き直そうと弥七のところへ戻って行った)をかけられた半九郎を必死で弁護するなど、いつもいがみ合っている本間が優しさを見せるとう形で目立っている
小田切の背中の般若の刺青が大きな証拠となるわけで、白洲では遠山桜がいらなくなるんじゃないかと心配した。まあその通り小田切は白洲で服を剥がれ背中の般若の刺青を開陳させられるが、こんなものが証拠になるかいとそれに怯まず悪人たちは騒ぎ出し、遠山桜となる

19 12月8日 水晶占いの母と娘
お袖/佐野量子
知念志野/山口果林
土井駿河守/岩井半四郎
大島豊後守/浜田晃
仙波屋惣右衛門/立川三貴
辰巳屋市兵衛/高野真二
鏑木采女/有島淳平
海野玄蔵/崎津隆介
堀田摂津守/若林豪
占い師志野、冒頭に幕府の工事計画(印旛沼開削工事)が失敗する云々と占う。と、ここで志野は悪役かなと思ったのだがさにあらず。本当にそういう力のある占い師(金さんとの対面で「遊び人」と称したのを嘘と見破り、ただの町人ではないこと、そして桜の刺青まで当てている(※))で、老中首座土井が志野の水晶占いに心酔しているというキャラ。そのことに目をつけた悪役が、工事を行うという決定を土井にさせるため、占い結果を曲げろと強要するというようなストーリー。(※)白洲、遠山桜で正体がわかったときには一応驚いている
志野には乳飲み子を捨てたという過去があり、江戸に来て七年間に渡り娘を探している
その娘がお袖、お咲の友達ということで、お咲に誘われ志野の占いに並ぶ(並んだだけで結局は占ってもらっていない)というところで、志野と対面、といっても母娘だということには気付かないが
志野は琉球出身というこで三線で琉球民謡を歌う場面がある
悪役は普請奉行大島、そして土木請け負い業の仙波屋
手下が忍の海野玄蔵の一団、これについてはさして多くは描かれないが、この作戦に成功したら取り立ててもらえるという約束があるようで、時代劇において忍が登場するときにはよくある設定
また忍のことなら沢庵が詳しいだろうと、沢庵がその武器から使い手を吉川から尋ねられている場面があり、当たり前だがまだ沢庵が忍の血を引いているという設定は継続
この回はお紺が出ていない。。第9話以降で数回あったが、今回はお紺が不在であることを金さんが話題にしている場面がある
土井駿河守/岩井半四郎がゲスト三番目に出ているが、登場シーンは1回だけ。岩井半四郎は松方の義父である
高野真二、出番少な目、仙波屋に工事を入れ札でなく談合にして自分のところに譲れと言われ断り殺されるという役。だいぶ老けた

20 12月15日 夫の情死を探る妻
お梶/岡まゆみ
淀屋忠兵衛/小瀬格
原田伝八郎/大林丈史
むささびの三次/宮内洋
石川堂/園田裕久
お仲/久仁亮子
筧半兵衛/五味龍太郎
湊屋宗助/水上保広
おせん/四天王寺紅
おくめ/キムラ緑子
油問屋湊屋がおくめという夜鷹と相対死。それが起きる前に半九郎、三五平、そして金さんはこの二人が大勢の行きかうところで喧嘩しているところを見ていた、という始まり方
悪役は南町与力原田、湊屋の商売敵淀屋。淀屋は湊屋と油の値上げを巡って意見が対立、問屋組合総肝煎の湊屋を殺して自分がその地位につこうとしていた
ストーリー的には殺陣に持って行く場面がご都合主義的。殺陣の前に善玉が悪役に捕まり、善玉が危機に陥ったところで金さん登場となる。今回の善玉お梶だが、その場面の前にキーとなる夫が残した訴状をやっと見つけたと金さんに話し、金さんと二人で家へ戻ってそれを見ようとしたら、家が荒らされていて、その訴状もなくなっていたという展開。これでお梶側は万事休すだし、悪役たちは、これ以上お梶を連れてきてなにかさせる必要はない。となると、お梶が悪役に捕らえられる理由もなく、どう持って行くのかなと思っていると、そこにさしたる理由もなく悪役にお梶は連れられてしまい・・・、という展開でちょっと呆れた
福本清三ノンクレジット、殺陣、白洲
岡まゆみ、前のシリーズにも出ていたと思うが、理不尽な状況に耐える女房みたいな役が多い印象。もっと昔のものだとコメディなんかも得意そうな印象なのだが
キムラ緑子、クレジットは下の方で、端役だろうと想像。夜鷹が何人か出てくる回で、途中の乱暴な言葉を使ってる夜鷹がそうかなと思ったが、見終えてから、役名見直して、わかった。最初に殺されてしまう役ではあるが、ストーリーの発端となる部分であり、また派手な演技(町中で湊屋に因縁をつける、自分を滅茶苦茶にされたと叫び通りかかる人の注目を集めている)をしている。
水上保広、いつも冴えない役というイメージの人。父は阪東妻三郎だが、田村兄弟とは異母兄弟という間柄である。そこと関係がよければもっといい役が与えられそうだが、どうなんだろ
ここでは序盤に殺されてしまうという役柄ながら回想シーンも多く、また立派な人物だったというキャラ
園田裕久、いい爺さんになっている。象牙細工師。現場に落ちていた細工ものが誰のものか沢庵が調べる中で辿り着く。最初不愛想だが、沢庵が遠山の名前を出すと、遠山の不良時代の仲間であったと明かしニコニコと沢庵にその細工の注文主を答える

*0326
21 12月22日 情けが仇の美人局
お絹/未來貴子
木村隼人正/睦五朗
小暮信三郎/内田直哉
岩吉/冷泉公裕
小宮山鉄舟/内田稔
森平八郎/宮内洋
源太/目黒正樹
お光/目黒仁美
小夜/百地千寿
大黒屋松蔵/伊吹聡太朗
黒川仙十郎/大村健次
大久保利秋/若山騎一郎
兄妹というのがテーマなのだろう、二組登場し、さらに源太とお光も登場。お光はよく出ているが源太のほうはこれで三度目の登場、城へ上がってしまいそう頻繁にも出られないか(といっても城を抜け出したと言って登場してるので、それを毎回やればいいだけではある)
藩を出奔した小暮信三郎と妹小夜、小夜のほうは少女というくらいの年齢
一方男勝り威勢のいい魚行商のお絹と小悪党の兄岩吉。二人は組んで美人局なんかをやったりもしている
事件は小暮が元いた藩の蔵米横流しで悪役は留守居役木村と配下の森平八郎、そして横流しを受ける大黒屋。小暮がその証拠となる書類を持って出奔したため狙われるというストーリー
伊吹聡太朗、ずいぶん下の方のクレジットだが、メイン悪役のひとり。
若山騎一郎はチョイ役。この事件の裏に藩の後継争いがあり、木村が推している妾腹の弟という役。このエピソードは蛇足にも思えるし、まあそういう背景があったという説明程度で、その一場面だけの扱い
殺陣の最中に御用提灯を持った捕り方が駆け付ける場面が挿入されるのだが、ちょっとこれは珍しい演出であり、また、駆けつけた捕り方が、二階に追い詰められた悪役を煽る場面はこれまでにない豪勢さ
普段の殺陣では金さんが悪役全員を打ち据える(殺しはしないが)のだが、今回はメインどころの悪役を二回へ追いやってはしごを倒して閉じ込めるという形で彼らが打ち据えられないという意味ではこれも珍しい
森平八郎は木村の配下だが白洲では下に座らされている。身分が低いからということだろう、裁きでは木村とともに「評定所より・・・」とされている

22 1995年1月12日 還暦祝い毒殺事件
遁兵衛/坂上二郎
柳川梅雪/松橋登
水神の寅蔵/石山律雄
お時/一柳みる
おきよ/柴山智加
伊之助/西田良
お光/目黒仁美
門倉/石倉英彦
近江屋/芝本正
瓦版屋/多賀勝一
おくめ/新海なつ
遁兵衛は引退間近の岡っ引き。その遁兵衛が恩のある近江屋の還暦祝いに酒を送るも、その酒に毒が入っており飲んだ店の者皆が死んでしまう、という事件
全員を殺して押し入る盗賊という展開でそこは平凡。使われた毒は最初石見銀山だと思われたが、もっと即効性のあるもので、トリカブトではないかと探索が続く
そのトリカブトの絵を見た遁兵衛が自分が治療を受けている梅雪という医者の庭でそれを見たことを思い出し問い詰めるという風に展開していく。こn問い詰めに金さんも同行していて、反論されすごすごと戻る。こういう演出にしちゃうと、殺陣に持って行くため遁兵衛が再度悪役のところへ行く理由がつけにくくなる。ここでは遁兵衛をおびき寄せるため、娘をさらい脅迫状という流れで、それは遁兵衛を抹殺しなければならない悪役たちの思惑もあり、自然ではあるのだけど
ストーリーとしてはこれまでのこのシリーズでの各作品に比べて驚くほど平凡。もちろんそれだけではもたないから、途中悪役側の関係者が二人順次殺されていくが、ここも平凡
見どころは坂上二郎くらいかな
西田良という人は長年時代劇で活躍しており、このころそろそろ大物感があってもよさどうだが、そう考えると比較的軽い役、白洲で二番目の列、盗賊の頭寅蔵の二番手当たりだし
芝本正は序盤で亡くなってしまうという役ではあるが、この作品のオープニングを飾るとでもいおうか、還暦祝いで赤の帽子とちゃんちゃんこでにこやかな顔がアップになっている

23 1月19日 大陰謀! 紫頭巾の女
お景/入江まゆ子
霧右衛門/織本順吉
闇の鳶蔵/西田健
長崎屋宗兵衛/田口計
黒田主膳/唐沢民賢
瓦版屋/多賀勝一
遠山景晋/大木晤郎
君香/塚本加成子
鳥居甲斐守/中村嘉葎雄
堀田摂津守/若林豪
前回の平凡なストーリーから一変してかなり力の入った作品
ゲストでの登場人物が三つに分かれる感じになっていて、そこが使う使われる、騙す騙されるというような複雑な関係
遠山の異母兄妹お景(終盤で実は遠山の異母兄妹ではないことが明かされるが)が登場。これは盗賊であり、遠山憎しと教えられ育ったことから、遠山失脚のための事件を起こすことになる。祖父が霧右衛門、つまりお景の母親君香の父親で、これも盗賊。捕らえられ島から帰ってきてお景を仕込んだ
その兄妹、名乗りは上げていない段階で思わせぶりに会話をする部分はなんだか不自然
長崎屋は遠山父から金とともに君香とお景の世話を頼まれるも、君香を殺しお景に遠山を憎めと育てた
そして遠山失脚を画策するのはお馴染み鳥居。この鳥居、中盤で公儀御用達を願い目通りを求める長崎屋を役目は終わったと冷たく言い放っており、これでこそという感じ
鳥居が出ている回は殺陣の場面の後、鳥居と金さんがちょっと言葉を交わす場面があるものであるが、今回は剣を交える。ここは迫力があってよい。鳥居は怪我をさせられている
そしてその鳥居、ラストでは南町奉行を辞任したと遠山が白洲で言っている
この回にもお光:目黒仁美は出ている。ウィキに掲載されていないが。これは多分、普段はゲストのところにクレジットされているのだが、今回はレギュラー枠(※)に並記されているため
(※)
清次:須賀章 お咲:沢南海子 豆八:佐藤好広という風に普段は並んでいるが、今回は沢と佐藤の間に目黒仁美が入っている
そしていつの間にか豆八:佐藤好広が登場している。疋六:宮路佳具との入れ替わり。疋六が出番は多いがあまり目立つような演出がなされなかったため、あまり顔を覚えておらず、まったく気付かなかったのだが、このシリーズは途中から疋六か豆八のどちらかが出るようになっていたようだ。
そして疋六の最終回は20話で、この回は珍しく疋六に見せ場があり、それはウィキにも記述されている「第6シリーズ第20話では、桜湯で上司の吉川瓢兵衛の悪口を言ってしまうという失態を犯した」という場面。これが彼の最後の出演場面である

お光:目黒仁美は準レギュラー、クレジットはゲスト枠(最終回のみレギュラー枠でクレジット)

これまでのシリーズも含めてのことだが、話の展開が他の時代劇より早いように思う、そしてそれは多分終盤の殺陣が始まる前のところで「冥途の土産に聞かせてやろう」と種明かしがあり、その後殺陣白洲とここに結構時間を取るが、ストーリー的には種明かしのところで終わっておりそれゆえ、話を早く早く進めなくてはならないのだろう

(※後述)
OPについて
桜の映像と書いたが、後半は白洲の映像、つまりこれまでのOP(桜の映像)とED(白州の映像)を組み合わせたもので、その切り替えもちょうどキャストクレジットが終わり、スタッフクレジットになると白洲の映像になる
長さは約1分30秒。これまではOP約1分、ED約1分15秒(第5シリーズで調べ)