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水戸黄門 第7部☆ [時代劇]

オリジナル
1976年5月24日から1977年1月10日までTBSで放送されたナショナル劇場のドラマ。全34話
02/26(月) 18:30 - BS-TBS|60分|12倍録
[新]水戸黄門 第7部<デジタルリマスター版>「水戸から消えた黄門さま」水戸・白河

第6部最終回より引き続きの視聴
第1話 1976年5月24日 水戸から消えた黄門さま
白坂屋藤五郎:沢村宗之助
六兵衛:田口計
お春:村地弘美(レギュラー、第1話~第10話、第34話)
お島:新井麗子
金八:西沢利明
医者:市川男女之助
お秋:松原智恵子(準レギュラー第1話、第34話)(トメ)
矢吹伝八郎:南原宏治(トメ)
山野辺兵庫:大友柳太朗(第1話、第34話)(トメ)
お秋とお春は姉妹。二人の話を聞き、光圀一行は病気のお秋は水戸で面倒見るよう手配し、お春を連れての旅路という展開
まず冒頭で、西国筋の漫遊を終えて水戸に帰った老公云々とあり、前シリーズを意識したものになっている
西山荘からこっそり出ていくところはかなりあっさりしたもので、八兵衛のミスで松の木から落ちた光圀は温泉への治療を勧められ、そこへやってきた弥七夫婦とともに出かけてしまう。それを追う助さん格さん八兵衛。で、その湯治場で事件という展開。
連れて行くお春は廻船問屋の娘であり、いつもは大名の娘を連れて、藩の一大事を解決するための旅というのとは違って、なんだかしょうもない理由のように見える
また松原智恵子のほうが格上なので、ラストでお春を連れて行くとなったときは、お秋が病気というのはわかっていながら、意外感があった
田口計、出番が少ないというわけでもないのだけど、存在感が薄い。今回の舞台でもあり悪役となる白坂屋(沢村宗之助)の番頭という役。悪役はもうひとり郡奉行の矢吹
今回は初回だから、悪人成敗というストーリーだけでなく、水戸を出るだとか、新たな旅立ちだとかの説明も必要で、それゆえ悪事のストーリーは薄いのかもしれない
西沢利明もあまり存在感なかったな。これを書く段になって気付いた。悪役側にいたみたいだ。こちらは顔がまだ若くそれで気付かなかったのかもしれない
中山の代わりということであろう、山野辺兵庫が登場。だんだん亡くなった中山備前に似てきおったぞと光圀に言われている

*同日
第2話 5月31日 姫君はにせ者
河村外記:堀雄二
鬼塚大八:深江章喜
溝呂木兵部:外山高士
田代三郎太:内田勝正
津上源八郎:原田清人
飯屋の亭主:海老江寛
綾姫:仁科明子(トメ)
大久保大三郎:志垣太郎(トメ)
尾上:上月晃(トメ)
藩の後継争い。綾姫に婿を取らせるか、まだ幼い息子にするか。悪役は幼い息子を立てて藩政を牛耳ろうとする溝呂木
お春が誘拐。溝呂木派が襲ってくるのを恐れ外出先から城へ戻す手段として町娘を影武者に仕立てるという作戦にお春が巻き込まれたのである。
福本清三ノンクレジット、綾姫の護衛である津上源八郎(原田清人)が殺される場面にいた
原田清人という人は、このメモブログを検索するとそれなりに出てくるが、水戸黄門によく出るというイメージ
志垣太郎の出番は短い、終盤に少しだけ。綾姫の婿になるという役

第3話 6月7日 人情喧嘩まんじゅう
おもん:岡江久美子
元祖「永楽堂」七兵衛:辰巳柳太郎
三沢初子:香川桂子
今村善太夫:青木義朗
伊達兵部:郡司良
おまき:初瀬乙羽
伊達安芸:宮本曠二朗
原田甲斐:吉田柳児
脇田段四郎:伊吹聡太朗
本家「永楽堂」甘斎:島田正吾(トメ)
またもや藩の後継争い。「伊達騒動」という史実を取り入れた作品
そしてしばしばこういう作品はあるのであるがサブタイトルにあるのは、本家と元祖の「永楽堂」という饅頭屋のいがみあい。その両家の息子と娘が恋仲で、とここらもありがち。本家の娘が岡江久美子のおもん、元祖の息子が七之助
この場内と城下での二組の喧嘩が絡み合っていく
伊吹聡太朗が珍しく普通の、身なりの整った侍姿。いつもどおり悪役側だけど
これを書いてるとき、辰巳柳太郎って大友柳太郎の師匠とかいう人だったよなあ、と調べてみると、島田正吾とともに二大看板で新国劇を盛り立てた人だそう。普段キャストクレジットの最後に「協力:俳優座」とあるが、この回はそれに付け加えて、「協力:俳優座、新国劇」とある

*0301
第4話 6月14日 御用船大爆破!!
小沼将監:日下武史
時雨の音蔵:田中明夫
雷お仙:弓恵子
川辺金八:山本清
安吉:黒部進
鎌田権太夫:志摩靖彦
熊三:小田部通麿
お新が男から何かを渡される。その男はお新を仲間の雷お仙と勘違いしたのだった。という形で事件に巻き込まれていく光圀一行。
見終えてみるとこの回には善玉がおらず、光圀を狙う悪役という構図、しかも光圀一行をそれと知って狙っているわけでなく、最初の間違いから、悪事を知られてしまいやむなくという展開である。
ストーリー的な面白さは、この悪役連中はみな一体かと思いきや、裏切り者が最後現れるという箇所か。
悪役は盗賊時雨の音蔵一味で、雷お仙や安吉らがおり、また船手番所の役人小沼将監と手を握っている。その小沼将監とお仙が密かに握り、他の奴らを船の爆破で皆殺しにしようとする計画が終盤に実行されるが、弥七らの働きで、船の爆発は起きるも、人の命はなんとか助かり、悪人どもはみなお縄

*0425
ずいぶん日が経過してしまった
この旅の経緯を全然覚えておらず、第1話をざっと見て振り返りをしたがなかなか思い出せず時間をかなりかけてしまった
第5話 6月21日 何の因果で若旦那 花巻 松尾正武
新助:川地民夫
おはつ:三木聖子
おはつの母親:露原千草
お峰:石井富子
唐木十太夫:中山昭二
千太:江幡高志
丹波五郎治:北村英三
万吉:三角八郎
与兵衛:西山嘉孝
花乃屋善左衛門:永野達雄
ここから下役名なしクレジット
おまつ:武田てい子
盗人:西田良
女中B:宮前ゆかり
牢番:井上茂
佐平次の子分:鳥巣哲生
この回からウィキから「地名 原案 脚本 監督 ゲスト 備考 」全コピペしたうえで、端役は削除していくことにする
悪役の出てこない珍しい回、かと思ったら終盤で新助が盗賊の配下だと知れるという展開
江幡高志、三角八郎、西山嘉孝、永野達雄あたりは悪役をやりそうであるが、前者二人は小悪党、後者二人は後述する花乃屋の番頭と主で、最後光圀の前に引き出されているが大した悪をやっていない。おはつをいじめていたという程度だ。西山嘉孝、永野達雄の二人で同じ店の上下関係があるという役柄はちょっと珍しいような気がする
ちょっと小休止の回ともいえそうで緩い話
祭りを見る一行だが八兵衛は腹がすいたと抜け出す。ここで男たちに襲われてる女を助ける八兵衛という珍しい構図がある
で、その後二人の小悪党コンビの登場、千太万吉、演じるのは江幡高志と三角八郎。これが早口江戸っ子の名演、見ていて楽しい。八兵衛を昔世話になった江戸の若旦那だといい、おごらせてくださいと、宿へ連れ込み大宴会、翌朝二日酔いの八兵衛を尻目に早々と逃げ出す
この花乃屋の女中おはつが最初に八兵衛が助けた女。この女は花乃屋でひどい扱いを受けている
その花乃屋に賊が入り、店やそこに泊まっていた客の新助が金を奪わせ、おはつが引き込みをしたと疑われる。新助は後でわかるのだがこの店を狙う盗賊、ということでここに宿泊、金を持ってることを見せつけると、宿の者は八兵衛のこともあり、こっちこそ本当の若旦那と勘違い、女中らは新助と比較して八兵衛をバカにする
この賊、新助が番頭格、を光圀一行、というか弥七がとらえられたのはなぜかが経緯が描かれていないというのは難点
三木聖子、かわいい
宮前ゆかり、水戸黄門でよく見る顔のような気がする。特徴あるのだが端役ばっかり

*
第6話 6月28日 武士道無明 盛岡 稲垣俊 内出好吉
厨川たまき:榊原るみ
北沢兵馬:森次晃嗣
厨川忠兵衛:佐々木孝丸
多田孫六:藤岡重慶
沼森一之介:岡崎二朗
御堂典膳:川合伸旺
沼森市太夫:永井秀明
片瀬玄磧:中村錦司
沼森の家臣:唐沢民賢(役名なしクレジット)
繋十郎:西郷輝彦(トメ)
前回もそうだったが知った名前がたくさん出ていて豪華だ
西郷輝彦はこの枠江戸を斬るで主役を張ったという特別なキャストであり、善玉も善玉という役しかこういう人はやらない。厨川道場の師範、目を病んでいていずれ失明すると医師玄磧に言われているという役。厨川道場は藩の指南役
その厨川道場の娘がたまきで、恋仲で道場を継ぐことになっているのが兵馬だが、この兵馬はちょっと頼りなげ
以上善玉、一方悪役は厨川道場と敵対、指南役を狙っている御堂典膳でこちらも道場を開いている。その弟子に家老の息子一之介がおり、家老沼森市太夫は指南役の選ぶ立場にいる。孫六はかつて典膳と悪さをしており、いまは典膳の片腕であり寄生虫であり、という存在
冒頭で繋十郎とたまきが逢引していると遠目に八兵衛が見つけ、そこでカメラがズームアップ、二人は口喧嘩をして別れる。それを見て八兵衛、喧嘩別れだ、と。よくその二人が喧嘩していることがわかるなあ、というような距離である

*
第7話 7月5日 帰って来た南部駒 八戸 田上雄
お妙:浅野真弓
赤岩十蔵:待田京介
大沼主膳:滝田裕介
吉兵衛:織本順吉
三吉:大沢綜一郎(子役)
赤岩陣内:中田博久
おりう:杉本真智子
六助:日高久(役名なしクレジット)
昔から伝統的に馬を育てる馬喰(ネットで調べてみると馬を売買する人という意味のようだが、ここでは馬を育てる人たちのようだ)と土地を奪いにくる郷士。後者には悪代官がついているという構図
格さんがお妙という馬喰吉兵衛の娘に惚れられる一コマがある
今回は藩からの送金を受け取りに一行と別行動するのが助さん格さん、だが行き当たった吉兵衛の家で郷士赤岩が襲ってくるのを困っているのを見て、格さんだけが残る(助さんは金を届けに急ぐ)という形になっている
土地を守るもの土地を取ろうとするものの対決、そして荒涼とした風景(作物を作るのには適していないが伝統的に名馬の産地とされている)が多少西部劇風
印籠披露の形がほぼ完成形助さん、格さん、もうよかろうというセリフもある(初めてではないかもしれないが、今のところ頻繁に出ているわけでもない)。助さん格さんの役割分担も完成形、ただ印籠を光圀から受け取ってるが、おれが記憶によくあるのは、自分のふところから出すという形だ
乞食という言葉、土地を捨てようとする皆者らに吉兵衛が声をかける。早口で聞き取りにくく、カットされずに済んだのかもしれない

*
第8話 7月12日 ちゃんの土俵入り 青森 加藤泰 山内鉄也
三吉:伊藤洋一
鶴亀屋音右衛門:富田仲次郎
中井景太夫:穂高稔
利平(帆立山):武藤章生
馬吉:北町嘉朗
ウツボの源太:市村昌治
町役人:西山辰夫
ここから役名なしクレジット
相撲取り:元・逆鉾
相撲取り:元・土師
相撲取り:元・修羅王
ここまで
呼び屋長十郎:藤村有弘(トメ)
おすみ:林美智子(トメ)
ちょっと出来が悪いかなと思う
一行の男みんなで入浴中、弥七が相撲取りと間違われて声をかけられるとそれに悪乗りした光圀は元相撲取りだと答え帆立山というしこ名を思いつきで発してしまうところから興行に参加させられてしまうという騒動
帆立山は嘘だと一行のみなが知ってるのに、帆立山は七年前にこの地に来ていた、ここで女を作って、帆立山との間に子までできていると騒動が広がった際、なぜか一行は弥七を疑ってる、とくにお新が。なんでだよ、と思う
とにかくその女、おすみに会うことになり、そこで夜になっても帰ってこなくて、それを心配するお新というのはまあ変ではないだろう
そして本当の帆立山も登場しての騒動となっていく。本当の帆立山は相撲で大成せずに今はいかさま師でやくざから追われる身、出てきた言葉が昔の女がこの地にいる、そいつに金を作らせる、ということで会いにやってきて弥七と鉢合わせになる
子役伊藤洋一、よく見る顔
相撲の話だけに元相撲取りが出ていてキャストクレジットでは「元」という字が目を惹く(クレジットは縦書き、「元「は名前の右上につく」
相撲取りに化けた弥七が「ごんす」という語尾の言葉を使っている。これ、ちょうど前回放送の笑点にて相撲取りになって一言みたいな問題が出ており、皆が使っていた。そしてそういう中、確かたい平だったと思うが、相撲取りだけどごんすなんて言葉使ってないでごんす、というような答えをしていたのを思い出した

*0426
第9話 7月19日 群狼の罠 松前 葉村彰子
第10話 7月26日 吼えろ!! 北海の火縄銃 函館
おせい:伊藤るり子(前編・後編)
北海屋弥兵衛:内田朝雄(前編・後編)
岩城将監:須賀不二男(前編・後編)
文吉:三上真一郎(前編・後編)
佐橋甚太夫:山本清(前編・後編)
トド平:大前均(前編・後編)
崎山政五郎:穂積隆信(前編)
儀十:宮口二郎(後編)
松前高広:水上保広(後編)
善作:中村竹弥(前編・後編)(トメ)
前後編もの
この旅の目的であるお春の父親松前屋のいるはずの松前へ辿り着いて真相を探り、松前屋を助け出し、悪を成敗するという回
とても良い出来。ここまで見てベストかもしれん
二回を使ってるだけにさすがストーリーがいつもよりは見ごたえあるものになっており、しかし凝った作りでわかりにくくはなっておらず、ここらはさすがお茶の間向けテレビドラマ
水戸黄門というのは基本的には緩めの内容であるが、ここではなかなかハードで、またあまり遊びの部分はなく、緊張感のある展開が続く
そして、二人の俳優の演技も見せ場
一人は出番は少ないのだが、穂積隆信。牢役人。松前屋太兵衛(増田順司、純レギュラー扱いなので、個別のキャストとしてウィキに表記されてない)が牢抜けした際の担当であり、お役御免となっている。これが松前屋を逃がしてやったという善玉側(もちろんお春が旅の一行でもあり、善玉側は松前屋)わけでなく、酒に酔って鍵を盗まれたという失態。鍵を盗んだのが居酒屋をやっている松前屋の協力者である善作の娘おせい。お役御免になり酔いどれになり、おせいにただで飲ませろ、お前の秘密を知ってるんだぞと脅すというどうしようもない飲んだくれ。悪役側にどんな手を使って、そして誰が牢抜けさせたかを拷問にかけられ、酒を餌に目の前に出され、というあたりの芝居が、乗りに乗っている感じ。もちろんしゃべってしまい、酒を飲ませてもらえるがそこで斬り殺される
もう一人は善玉なのか悪役なのか、という最後まで微妙な存在の文吉。彼は善玉善作の息子だが、父親に追い出され、それを拾ってもらった亜客の北海屋に大きな恩義を抱いており、その両方を行き来するというタイプのキャラ。善作の息子であることを北海屋に言ってはおらず、そして北海屋に取り立ててもらい番頭にまでなっていた。このことが北海屋に知れ、やはり拷問にかけられる場面が見事。そしてその後は、どっちにつくのかだましあいみたくなっていくのだが、これも長時間の作品だからこそできるという感じ。北海屋は身の証をたてるため、善作を追いかけお春をさらえと言われ、追手となる。しかし弥七に捕えられ、善作の前で、北海屋から逃げてきたとのたまう。が、やはりお春を連れ出し一行から逃げていく。が、北海屋はそこにさらに追手を出しており、連れてきたお春を奪い文吉を殺す(死なないですんだが)。最後まで北海屋側だったのだろうが、最後に裏切られるというような役であり、最後の場面では生き証人として弥七に連れられ登場
悪役は北海屋、家老の岩城将監、船手頭の佐橋甚太夫
松前(蝦夷で一番にぎわっており、政治の中心)から江差(商業の中心、おるいが居酒屋をやっている)、そして函館の山中(松前屋がかくまわれている場所)へと舞台が変わる
お春とはここでお別れ

*0427
第11話 8月2日 津軽こぎん 弘前 廣澤榮 内出好吉
こぎん:本阿弥周子
直吉:石山律雄
烏帽子屋嘉兵衛:山岡徹也
彦十:伊沢一郎
嶋田達之介:久富惟晴
津軽利直:神山寛(役名なしクレジット)
沢渡光成:岡田英次(トメ)
万造:加藤嘉(トメ)
前回が迫力があっただけにちょっと気の抜けた感じの作品。冒頭ナレーションで「困難な事件を解決した一行、その帰り道はごく気楽な旅を続けて・・・」とある
変則的といえる構成で、民衆いじめともとれそうな厳格な倹約令、光圀は供を連れて城へ乗り込み、中盤に差し掛かろうという第二幕の最初であっさり光圀が悪役、家老沢渡と烏帽子屋嘉兵衛、に正体を披露、しかし沢渡に藩にさしたる産物もなく、また飢饉冷害が続いての財政の厳しさと、そのための厳格な倹約令は光圀に見習ってのこととの言葉にあっさり退散。しかし調べてみると、沢渡は豪遊しており、というなんともお手軽な内容
こぎんが作っていた刺し子に光圀が「津軽こぎん刺し」という名を与え、これを産物としてはどうか、と「津軽こぎん刺し」由来の一席という感じの終わり方。「津軽こぎん刺し」というものは本当にあるもののようだ
本阿弥周子がかわいい。この後もずっとかわいい顔を維持してはいるが、このころは絶頂期かと思われる

*0429
第12話 8月9日 忘れてしまった仇討ち 大館 宮川一郎 居川靖彦
五十嵐篤馬(吉田弥十郎):内藤武敏
庄屋善助:潮万太郎
伊庭仙十郎:沼田曜一
与平:おざわなおへい
太市:大竹修造
佐藤小四郎:大友柳太朗(トメ)
備考--
大友が別の役で出演
八兵衛が印籠をかざす
--
大友が三十年来旅を続ける浪人。どこか飄々とした小狡い感じも見受けられる(最初の場面では銭がないのをわかっていながら飯屋で飯を食っている)
格さんが一瞬家老の山野辺兵庫と見間違えるとう演出。で、その無銭飲食のとき助けようとして知り合うことになる。その佐藤が心の像の持病で担ぎ込まれた家が農民に農業を教える浪人五十嵐の家。娘おはなと二人住まいだが、五十嵐も浪人で旅の末に二年前から両親を亡くしたおはなの家に住み着くことになった。佐藤は飄々としてなかなか明かさなかったが、実は兄の敵を追う身、そしてその敵こそが五十嵐だったのだった
この二人は善玉であり、悪役は農民を食い物にする陣屋伊庭と庄屋
備考にあるが八兵衛が印籠をかざすという珍しい光景。悪役組は農民を助ける設樂氏が邪魔、で佐藤の敵の件をしり、仇討ちを促す。牢に入れた農民の釈放を条件に仇討ちをやることになる。が、両者刀の刃を潰し、相手を殺す気はない。それを知り伊庭が二人とも斬れ~となり、寺の前にある大きな階段で殺陣。助さん格さん弥七も助けに入り、ひと段落したろころで階下から光圀、お新、そして印籠をかざしながら八兵衛。印籠をかざして身分を明かしながらの登場ということ自体も珍しい

*0430
第13話 8月16日 泣くなわらしっこ 秋田 加藤泰 倉田準二
おせつ:児島美ゆき
源次:頭師佳孝
トコ:坂上忍
源兵衛:犬塚弘
船頭:桑山正一
御門の文吉:南道郎
すめ:野口ふみえ
弥生兵庫之助:東大二郎
牢屋同心:北村英三
佐竹義処:武内亨
おせつ、源次、トコの三人連れ、掏摸をしたりの小悪党、彼らは兄弟ではなく同郷で、みなそれぞれに父親や祖父を探しての旅。一緒に探したほうがなにかとよかろうということだ
セリフ上の方言がきつく聞き取れないところがしばしば。そしてこの三人のそれぞれの探してる人の消息がだんだん知れてくるという展開なので、ストーリーが途切れ途切れになってしまってるような感じ
結末としてはトコの父親は死んでしまっているが、残り二人は見つかる
源次の父親はその地に女を作って子供までできており、その地に残ってもらうことにして、おせつのおじいちゃんを含めて四人が家族を作って、またおせつと源氏が夫婦になったという結末にしている
自分にとって有名どころが要所要所に出ていて楽しい
南道郎はちょっとどじな岡っ引き。江戸を斬るでは悪辣な岡っ引きであれとは正反対という感じがしたが意外にお似合い。江戸を斬るではどんな役だったっけ、時代劇の常道だと主人公側にやり込められるような役で、そうだったとしたら正反対のような気がしたが、結構似通ってるのかもしれない。いや、でもおれの記憶にあるのはかなり悪相の凄みのある悪党岡っ引きだったはずで、やり込められるような展開は少なかったように思う
南道郎もそうだが北村英三のほうもなまりのきつい役。なまりをきつくするとどこな抜けて見えるようなキャラになる。北村のほうは光圀らを牢に引っ張ってしまう同心の役

*
第14話 8月23日 八兵衛殿様五万石 横手 大西信行 内出好吉 松平忠正:高橋元太郎
柴田源左衛門:水島道太郎
お梅の方:三条泰子
お絹:佐野厚子
栗山主膳:名和宏
権造:汐路章
立川:原口剛
佐山三之丞:不破潤
飯屋の親爺:北見唯一
林田:浜田雄史
横手屋善右衛門:市川男女之助
飯屋の客:笹吾朗
飯屋の客:千代田進一
山村:森源太郎
飯屋の客:宮城幸生
牢番:池田謙治
飯屋の客:西山清孝
松平竹千代:高山和也(子役)
与吉:前田俊和(子役)
森下:笹木聡士
飯屋の女中:高橋美智子
備考--
高橋が二役で出演
放送通算200回を記録
--
備考にある「高橋が二役で出演」に尽きる
役は藩主の嫡男、つまりは若殿。光圀の悪人成敗にあこがれてるらしく、城下に出ては周りがお膳立てした悪人懲らしめをやって悦に浸っている
またその若殿に間違われた八兵衛はいきなりそのお膳立て悪人懲らしめに参加させられることになり、その場面は水戸黄門の印籠披露場面のパロディで、印籠披露(もちろん光圀のものでなくその藩の紋が入った印籠)を八兵衛のわきの侍がやると、八兵衛はもっともらしく光圀風の説教と笑いを行う

*0502
第15話 8月30日 大見得きった偽黄門 酒田 廣澤榮 居川靖彦
中村菊之丞:多々良純
中村梅八:倉岡伸太朗
中村政吉:小林勝彦
羽倉重蔵:近藤宏
鐙屋惣右衛門:小林重四郎
新堀源八郎:中井啓輔
おはる:京春上
与平:日高久(役名なしクレジット)
偽黄門もの。多いのは最初から偽者が黄門を名乗っているという演出だが、今回は奉行が光圀一行が国へやってきたと聞いて、白髭、二人の供を見て勘違いするという始まり方
偽光圀が多々良純で、供が倉岡伸太朗と小林勝彦という陣容
彼らは旅役者一座の先発隊で後から菊之丞の娘(政吉と夫婦)も含め一座の者らがやってくる
悪事は奉行羽倉と元締(年貢に関する役人らしい)新堀と米問屋鐙屋で年貢の不正。量る升が大きめの不正
通常パターンとしては偽黄門が 調子に乗って悪人を懲らしめていると、正体がバレて逆襲されそこへ本物の光圀が出てくるという形であろう
ここでも同じといえないこともないが、そこにたっぷり時間がかけられている
一旦は偽黄門による裁定で一件落着となるまでいく
ただ一件落着となった後に正体がバレ、逆襲されそこへ本物が登場となる
印籠披露の場面では格さんがふところから印籠を出している
最後は光圀一行の旅立ちの場面でなく、この菊之丞一座が水戸黄門の芝居をやることになり、それを光圀一行が鑑賞しているという終わり方
俺は偽黄門による裁定場面で終わってもいいくらいの充実感があった。役者である菊之丞がいい役をもらってノリにノって芝居をしているという演技をする多々良純が見事。
初期シリーズに本物黄門が正体を披露しないまま終わっていくようなことがあったはずで、偽黄門ものでもそういうのがあったような気がする
だが作品の残り時間がまだたっぷり残っていて、やっぱり本物黄門の印籠披露がなければ追われないかと思う。
多々良純は第5部で偽黄門をやっていた
小林勝彦はいつもやるような役とはちょっと異なるか。倉岡伸太朗はこれまで何回か見たはずで名前は憶えているが、このメモブログを検索してみると、三本の記事が出てきたが、全部ゲスト枠だ。もうちょっとたっぷり見たことあるような気もするが。善人、正義のヒーロータイプの顔で、こちらもあまりこういう役をやりそうにない感じではある
偽黄門の供となるとこういう役をいつもやる人みたいなものはあまり思い浮かばないが、コメディアンなんかがやりそうな役ではある
この偽黄門一行はそういう役なだけに喜劇調だがみなうまくやれている

*0503
第16話 9月6日 突っ走れ!! 韋駄天野郎 鶴岡 葉村彰子
走り勘三:中野誠也
清川綾:磯村みどり
出羽屋徳左衛門:遠藤太津朗
稲葉勘十郎:横森久
お葉:遠藤真理子
茶店の婆:牧よし子
酒井石見守:柳生博
石川兵庫:有馬昌彦
玉屋平助:本郷淳
藤八:牧冬吉
酒井忠義:峰祐介(役名なしクレジット)
清川慶之助:岡本崇(子役)(役名なしクレジット)
全体的に喜劇調であまり大きな悪事は怒らない
鶴岡藩(本家、藩主は酒井忠義)と松嶺藩(分家、藩主は酒井石見守)の諍い。稀代の速足、飛脚の走り勘三を抱えた松嶺藩は情報を恣にし、それを鶴岡藩へこれ見よがしに教えることで悦に入っていた
八兵衛が同じ宿に泊まっていた出羽屋をバカにしたことから追いかけられる羽目に。そこで追いかけたのが勘三だったのだが追いつけず、これを見た出羽屋が鶴岡藩家老稲葉に八兵衛を推挙
八兵衛と勘三の駆け比べとあいなる
悪役は出羽屋と稲葉。人質をとるも弥七お新がそれを助け、駆けっこに不正を働こうとするも助さん格さんが止めに入り、最後は勘三が八兵衛に助力して同時にゴール
光圀が弥七お新を伴ってそこへ登場、(助さん格さんはレースの途中で殺陣をやったのでそこにはいない)悪役を懲らしめ、二人の殿様に説教
まず中野誠也。足が速いというキャラを見せるためだろう、冒頭弥七お新の横を通り過ぎるところで登場するのだが、その通り過ぎるところをカメラが撮り、通り過ぎてしまった後姿を撮るためにカメラが角度をかえていくと、かなり遠くへ行った勘三の後姿。カメラの切り替えがなくワンカメラなのだが、思ったより遠くへ行っているのに驚く
遠藤真理子、勘三の妹役。この人は大岡越前、江戸を斬るでレギュラー。明るい元気はつらつな女の子というキャラだった、そしてここでは言葉で言うと同じだがちょっといつもとは異なるキャラで違和感あり。もちろん善玉なのだけど、どこが変かはどういえばいいかわからん。言葉にするとまあありきたりとなってしまうのだけど
ここでは田舎者ということで、投石で鵜を取るというワイルドさ、強気勝気、光圀一行に反感を持っている、出羽屋の悪事を光圀らに言い立てるときには少し悪賢そうな顔などを表情豊かに演じている

*0504
第17話 9月13日 黄門様の駒裁き 天童 大西信行 内出好吉
河野主膳:鈴木瑞穂
角兵衛:浜田寅彦
吉田大八郎:村井国夫
河野与一郎:中田博久
横堀一作:山本清
侍:前川哲男
お香:宇津宮雅代(トメ)
織田信年:勝呂誉(トメ)
お辻:初井言栄(トメ)
よくあるパターンの作品であり、宇津宮雅代は以前も6-5で同じような役を水戸黄門でやっていた
吉田大八郎とお香は夫婦、大八郎の母親がお辻でお香に冷たく当たる
冒頭に光圀と助さんが宿で将棋をする場面、ちょっとだけ落語の笠碁に似ている(※)。で、喧嘩になって、光圀は突如天童 へ行くと言い出すという風に始まる
この地では藩財政窮乏のため、半知借上(はんちかりあげ)(扶持が半分とされること)がなされており、下級武士は内職に励んでいた。お香は将棋の駒作り(駒に書く字)の名人だが、その駒を扱う店(浜田寅彦)ではそれを作った人のことを明かそうとしない。内職は恥とされているからだ
大八郎が家老の息子を傷つけてしまい、藩政批判だということで牢へ入れられてしまい、光圀がその解決に乗り出す
(※)似させるならもうちょっとやりそうなところ寸止めという感じ。例えば待ったをするしないで揉めるという場面はあるが、そこで過去のことを持ち出し「あの時待たないといいましたか、待つと言ったでしょう」までやりそうなところをやらない、「へぼ」と言い放つ場面があるが、そこに「ざる」と言い返しそうなものだがそこはやらない、という感じ。最後盤の駒をぐしゃぐしゃにしてやめようと言い出すところは笠碁
「片手落ち」という言葉が数度出てきて、そのたびにわずかな音声カット、といってもほとんど聞こえてるというなんのためのカットなのやら
完成形に近い印籠披露場面

第18話 9月20日 盗まれた印籠 山形 安藤日出男
新八:千昌夫
ちず:ホーン・ユキ
かね:杉山とく子
太左衛門:嵯峨善兵
三州屋松造:武藤英司
黒木勘兵衛:外山高士
はつ:石井富子
薬屋のおやじ:木田三千雄
幸吉:宮田洋々
森武平:五味竜太郎
百姓:和沢昌治
役人:井上茂(役名なしクレジット)
温泉に入っている間に印籠はじめ服や荷物一式を盗まれた光圀一行
盗んだのはこの地の新八。小悪党だが正義感もあり、印籠を使って悪人を懲らしめるが、その印籠が悪役のほうに回ってしまい・・・、そこで本物の光圀のお出ましとなる
千昌夫が若いなあ、おれは北国の春のことをリアタイで見ており、年代でいうとその数年前とのことなので、まあこれくらいの彼を見ていたのだろうけど

第19話 9月27日 最上紅花恋の唄 米沢 宮川一郎
おたよ:山口いづみ
与吉:田村亮
新田屋清右衛門:稲葉義男
青山吉蔵:滝田裕介
上杉綱憲:坂口徹(役名なしクレジット)
升田屋佐兵衛:永井智雄(トメ)
とめ:毛利菊枝(トメ)
山口いづみがこういう役は比較的多いともいえそうな大きな商家のじゃじゃ馬娘で、使用人をサディスティックなまでにこき使うという役。で、実はその使用人が好きだったという結末
紅花の産地で織物までもここでやろうと試している新田屋の娘おたよと職人の与吉の話
悪役は勘定組頭青山と京都織物の升田屋
時代劇のステレオタイプともいえそうな、悪役権力者(滝田裕介)が町娘(山口いづみ)の帯をほどいて娘がクルクルというのが見れる
福本清三がノンクレジット殺陣

第20話 10月4日 暴れ姫君 会津 大西信行 葉村彰子
本多左馬之介:村井国夫
本庄八太夫:松本克平
河村左内:小笠原良知
若松屋儀兵衛:陶隆司
近藤右馬之介:佐々木功
寺川作右衛門:中村錦司
ここから役名なしクレジット
若松屋の用心棒:唐沢民賢
若松屋の手代:中寛三
本多の家臣:鳥巣哲生
ここまで
森山大膳:岡田英次(トメ)
夕姫:松坂慶子(トメ)
17話に続いてメイン格で村井国夫。また前回に続いてじゃじゃ馬娘の話
超大物松坂慶子ということで当然彼女中心の作りで、普段ならレギュラー陣の見せ場になるような場面を彼女がやるような場面もある
藩の跡取り娘、結婚相手を家老に決められそうになっている。その相手というのが左馬之介で、こちらも放埓なバカ息子と評判、本人は右馬之介という同年同月生まれの男を影武者として家にいさせて、自らの街へ出ての探索
このカップルどちらもバカを装うも裏ではいろいろ考えているというキャラ
悪役はバカな婿を取って藩政を我が物にしようと企む家老森山、その家老に付いて、藩内商家からの運常勤集めを一手に引き受けている若松屋
助さんが印籠を出している

第21話 10月11日 江戸から来た密使 新発田 木下亮 山内鉄也
清吉(矢内清之進):和田浩治
大木道庵:遠藤太津朗
お菊の方:川口敦子
お雪の方:町田祥子
お妙:林靖子
矢崎源左衛門:玉川伊佐男
柴兵馬:原田清人
弥七とお新が光圀の配慮で数日間の二人旅、だが弥七は飽きて一人で行ってしまい、残されたお新は仮関所を通ろうとすると一人の男に刃物を突き付けられて夫婦のふりをして関所を抜ける。お新は自らの判断で、この男と行動をともにすることになる
この男が清吉で藩の隠密(本当の姿は江戸詰め目付役)。藩ではお雪の方とお菊の方の争いが以前にあり、殿様の寵愛を受けられなかったお菊の方は払下げ妻として医師の道庵の元へ。その道庵が家老矢崎と結託しお雪の方と世継ぎであるその子鈴千代の抹殺を謀り、お菊の子亀丸を世継ぎにしようと画策しており、清吉はそれを防ぐ側。妹(実の妹ではなく恋愛関係にあることもほのめかされている)お妙(これも隠密)は城に入り、お雪の方に付き従っており、鈴千代を城外へ出そうとするが・・・

*0505
第22話 10月18日 つけ馬連れた若旦那 新潟 宮川一郎 内出好吉
清太郎:松山英太郎
お房:葦原邦子
若山刑部:高野真二
源助:田口計
伊八:鮎川浩
馬さん(馬之助):三角八郎
太兵衛:山本昌平
おとき:水原ゆう紀
橘屋の政:東田真之(「飛脚」という役名クレジット)
全体のストーリーが落語からの引用で、さらにその作品内の小ネタとしてほかの落語からの引用という作品で、これは大岡越前でよくあったように思う。だが、引用するならわかりやすくわざとらしいまでやりそうなものだが、そこが第17話と同じく、もう一押ししない感じなっている
そもそも全体のストーリーは「付き馬」を思わせるものだが、そっくりでは全然なk、というより出てくる人物の構図(清太郎と馬さん)がそれというだけだ
小ネタのほうは、まず「宿屋の仇討」これもそっくりというわけではない。助さんと弥七が一行から離れての旅路、宿屋にて隣の宿屋がうるさく、注意しに行くが、またうるさくなってきて・・・、という流れ。しかも芸者をあげての大騒ぎのあとに腕相撲をやるあたり。ちなみに今回の登場人物に伊八というのが出てくる
あとは小ネタとさえいえないくらいか。清太郎が酒を頼むところでは、いい酒を、悪い酒ってのは頭にピーンと来るからいけない、と「居残り佐平治」。馬さんのセリフ「そこは端近」は「三軒長屋」。主人が店を乗っ取られて小さな長屋に追いやられるというのは「ねずみ」
松山英太郎がナヨナヨした調子のよい若旦那。これは前に水戸黄門(6-4)で同じような役をやっていた
助さんが印籠
田口計の源助が今回の舞台となる越後屋を乗っ取った番頭。だが鑑札はそのままで、それを取り上げようとする作戦に力技を勧められるもそれを断って、娘のおとき(主人の血筋になることが条件)をなびかせてみせるというあたりはちょっと通常の悪役タイプと異なっている。ほかにも追い払った主人(女将だが)が放蕩息子が帰ってくるというので、越後屋の主として迎えたいというのを、すんなり許してやるあたりも、田口がいつもやる悪役よりはちょっとソフト
越後屋の乗っ取りは表面的には違法ではなく、借金を背負った越後屋に対し、全部立て替えをして、越後屋を譲ってもらったという形。これを聞いた光圀がすぐにこれには裏があると調査を開始するのはちょっとなあと思う。一時間ドラマの弊害か
始まり方は、光圀一行とそこから離れた助さん弥七という構図。光圀一行が怪我をした飛脚から、手紙の配達を頼まれる。一方で助さんらは清太郎らと出会う
頼まれた手紙が清太郎から越後屋への、江戸で成功した、これから帰るというもの、なのだが、おれは飛脚というところを見逃していて、なんで、最初の怪我をして光圀一行に手紙を頼んだ人は清太郎でないのに、清太郎の話と結びついているのか疑問に思いながら見進めてしまった

第23話 10月25日 地獄で聞いた佐渡おけさ 佐渡 木下亮
市太郎:里見浩太朗
清水久左衛門:北沢彪
紅屋孫兵衛(孫右衛門):小林重四郎
児玉玄之丞:川辺久造
清水ゆき:沢田亜矢子
(備考)旅籠の番頭:藤本秀夫 里見が二役で出演
別行動の助さんと八兵衛。挙動に気になる女を見つけて追いかけると、その女は夜で外に留め置かれている唐丸籠から男を抜けさせ逃走、その際隠れて見ていた助さんらの脇を通り抜ける際に積み荷が崩れ落ち、助さんらはあたふた。追手は助さんを捕えてしまう。それもそのはず逃走していった男は助さんとそっくりだったのだ(おまけに助さんはその際無精髭がうっすら、その男、市太郎も同じく。さらには市太郎も侍だが町人姿での旅の途中に捕えられていたのだった)
という形での一人二役。ただ市太郎はこの序盤にしか出てこないし、一人二役でお約束といってもいい二人の対面の場面もない(この逃走の場面で二人は近くにいるが)
事件は佐渡金山の不正。市太郎を逃がしたゆきの父親が佐渡金山の役人として派遣され、不正を見つけたが、その後音信不通、しかし不正については手紙で江戸へ書き送っていた
悪役は佐渡奉行児玉と佐渡一の山師で口入屋も兼ねる大商人紅屋
光圀が悪役の前に現れる場面がやけにあっさり。最終盤になって突然光圀が名乗って現れる。悪役側にとってはまだ敵か味方かわからない状態なのに、廃坑に案内しろと言われ、廃坑に連れ込み閉じ込めてしまっている。まあこんな事態が進行しているときに光圀が現れたら、悪役側にとってはこの事態の黒幕が光圀だと思うのも仕方ないか
で、先に名乗ってから閉じ込められてしまうという展開なので、再度光圀だと名乗っても仕方ないわけで、殺陣に突入し懲らしめるという形で終わっていく

第24話 11月1日 仇討ち角兵衛獅子 長岡 葉村彰子 松尾正武
藤井綾:杉田かおる(子役(当時))
藤井一馬:岩永一陽(子役)
藤井秋乃:谷口香
お亀:大山のぶ代
黒沼佐太夫:近藤宏
万力屋寅蔵:金井大
源助:茶川一郎
黒沼喜平次:中村孝雄
万力屋の子分:西田良(役名なしクレジット)
うまくできないでいる角兵衛獅子が子供たちにいじめられてるのを弥七が助けてやり、見本を見せてやる。とこんな風に角兵衛獅子をやっている姉弟、綾と一馬に弥七は知り合う
この角兵衛獅子を使って稼いでいるのが親方の源助とその女房お亀の夫婦。弥七がやった一分銀を咎め折檻しているのを、様子を見に来た弥七がまたまた助けてやり、この夫婦を懲らしめる
この姉弟の母親が仇持ち、近くの料亭で仲居ををやりながら仇を探している。その仇は黒沼喜平次、その叔父が町奉行の黒沼佐太夫で万力屋とともに悪さをしていたという構図
面白いのは大山のぶ代。彼女の俳優特性を生かしたベラベラ喋り捲り亭主を尻に敷く女房というキャラ、またその場の状況ですぐ態度をころころ変えるというキャラ。子供たちから金を巻き上げるのは万力屋に金を渡さなければならないから仕方ないとしながらも弥七にそこは言い返してやれと言わると、そうだそうだとなったり、しかし万力屋にそのことを言いに行くと亭主がやられてしまい、弥七に文句を言いにやってきて、光圀にまであんたが(弥七の)主ならこのこと始末つけてくれるんでしょうねと言い放つ
この夫婦は角兵衛獅子の子供をこき使うという時代劇では常道の悪役として登場しながらも、すぐ善玉ターンしてしまう。光圀は弥七に角兵衛獅子の見世物の用心棒をするようにいい、八兵衛には角兵衛獅子をやるよう命令
万力屋も善玉ターンして、悪役が奉行と甥だけになるのも面白いなと思った、というのも万力屋が秋乃に惚れていて、そういう展開もありそうに思えたのだ。そして終盤悪役が集まり、仇討ち親子三人も連れてこられという展開のところで、万力屋にその三人を殺せと命がくだると、万力屋は反抗する。自分ばかりに手を汚させないで、奉行の手も汚しな、ということである。読みが当たったかなという展開。そして用心棒を呼び出し奉行を囲むというところまでいくも、まあ残念ながらそれ以上のことはなく、じゃあ自分たちでということで喜平次が親子を斬ろうとしたところで光圀一行乱入、この奉行と万力屋の争いというのは考慮せずに、光圀軍は悪役を全部一緒くたに懲らしめ、親子に仇討ちをさせてやり、残りの奉行と万力屋は縛られる

第25話 11月8日 母恋し、父(ちゃん)悲し 高田 加藤泰 内出好吉
高砂屋惣兵衛:佐藤英夫
おしま:岩本多代
桑名屋三左衛門:伊沢一郎
与吉:栗又厚(子役)
山崎与右衛門:藤尾純
高砂屋番頭:唐沢民賢(役名なしクレジット)
老中御用飛脚:井上茂(役名なしクレジット)
山崎千代:春川ますみ(トメ)
上州無宿の竹五郎:植木等(トメ)
冒頭が面白い。口のきけない迷子の少年(与吉)を見かけた光圀一行、その少年についていくと小屋に誘い入れられ、閉じ込められてしまう。閉じ込めたのは竹五郎、そして小屋の立っている土台となっている木片を外すと小屋が傾きあわや崖の下へ、しかしそうはならないところで小屋は傾いて止まる、つまりそう細工されてるのだろう、その状態で脅し文句、光圀一行は身ぐるみはがされてしまう
という具合に竹五郎は悪党、そして与吉は江戸で迷子になっていて、なぜか竹五郎についてきてしまい、竹五郎は角兵衛獅子にでも売ってしまおうとしたが、今が間に合ってると言われ、仕方なしに親探しの旅に出ているという設定
与吉の家は大きな呉服問屋高砂屋。養子が決まったばかりで与吉が現れたので、親戚会議となり、その養子をもらう相手も商家桑名屋で今後のつきあいを考えて、養子約束を優先して与吉を追い払ってしまうという展開があり、この展開は時代劇的にはあまりない展開で無理筋という感じ
父親もそうだが母親のほうがとくに、与吉を引き取りたそうにはしており、こちらも悪役にはならなそうという風に展開。結果光圀裁定となり、桑名屋ももちろん与吉を引き取るべきだと後押しし、与吉は戻ることになりそうになったが、与吉が竹五郎といたいと言い出し、光圀も子供の意見を尊重
が、ラストで旅立つ一行(光圀一行と竹五郎与吉)を追ってきた高砂屋夫婦、そして与吉は竹五郎にここに残れ、ちゃんのいうことが訊けないのかと怒鳴られ、残ることになるという終わり方
植木等に悪役をやらせるわけもなく、結構な悪党だが善玉という作品。いや悪役をやらせるわけないということではなく、単に出てきた際に悪事を働くが善玉だろうなと見えるような演技をしているというだけか
という具合にこの回は目立った悪役はいない 
春川ますみは特別出演みたいな感じでほんのちょっとだけ。道場の娘で強すぎて彼女に勝てる相手を婿にしたいということで助さん格さんが相手にされそうになる。この場面はストーリー的にはまったく不要で、こういう場面が挟み込まれると緩んだ作品という感じが出る
印籠も盗まれてしまっており、竹五郎もそのことを認識はしているが、光圀と対面となったときもその相手が誰高はわかっておらず、お前も盗人かと勘違いする始末。一行がわからせようとするもなかなかわかってもらえず、ついには光圀が自らを盗人の大親分として一行を紹介する場面がある。「香車の助五郎、飛車の格助、うっかり八兵衛、霞のお新、風車の弥七」これに対して竹五郎は「こちらさんが風車の弥七親分で」と弥七のことは知ってる様子。そしてその弥七親分のそのまた大親分として光圀を大尊敬しだすも、その後城へなぜか連れていかれ、竹五郎は尻込みするも、印籠の威力で皆がひれ伏しようやく気付く

*0506
第26話 11月15日 馬にひかれて善光寺 長野 葉村彰子 居川靖彦
お美津:竹下景子
正吉:佐藤宏之(子役)
馬鞍井の丑五郎:藤岡重慶
源助:谷村昌彦
利兵衛:浜田寅彦
轡屋権蔵:富田仲次郎
堀内武太夫:川合伸旺
そば屋の親爺:長浜藤夫
光圀一行が旅路で知り合った馬を引く少年正吉。出稼ぎに出たきり音信不通の父親捜し、善光寺にいるという噂を聞いてやってきたという
その善光寺門前はやくざ轡屋が問屋場として仕切っていた
正吉の父親源助は善光寺で食い逃げをやらかし、轡屋にお上には渡さないから働けといい、客引きの仕事
利兵衛が元はこの地を仕切る問屋場であったが、轡屋に誘われ博打にはまりお取り上げになっていた
利兵衛の娘がお美津
父娘は門前で茶店をやっており、怪我をした正吉を助けてやり、父親が見つかるまで泊まるよう世話してやる

第27話 11月22日 真実に命をかけて 松本 稲垣俊 河野寿一
半井しのぶ:紀比呂子
半井総一郎:森次晃嗣
武石碌左衛門:稲葉義男
沢たつ:風見章子
お鶴の方:白木万理
藩士:中村錦司(役名なしクレジット)
藩士:芝本正(役名なしクレジット)
川辺大膳:安部徹(トメ)
沢新之丞:竹脇無我(トメ)
沢新之丞は格さんの江戸での友達。会いに行くも、周囲(芝本正ら)の評判、そして沢の母親たつからも芳しい評判が訊けないという始まり方
絶対に善玉であろう竹脇無我と悪役っぽい安部徹が組んでる状態で始まり、どうなることやらと興味を惹く構成で、それがそのまま続く。中盤あたりから登場人物の構図はわかってくるが、たぶん悪役側であろう家老川辺大膳に従う沢新之丞の真意がわからないまま終盤まで
こういう場合は沢が誰かの指図でスパイとなって悪役側に就くというのが常道なのだが、そうでもないようなのだ
だが、結末はまあそういうことか、と平凡な感じで、沢一人が自分の判断で川辺の悪事を探っていたということのようだ
武石碌左衛門は城代で、こちらのほうが上だと思うが川辺に閉門を命じられている場面がある。上意があるからそれはいいのか。つまり川辺が主君をも思うがままにしているという構図
半井総一郎は沢の親友、そしてその妹しのぶは沢の元許嫁、沢がおかしな行動を取ってからも、沢の家へ行き沢の母親に尽くしている
沢の真意がわからないいといったのが、例えば総一郎に切腹の沙汰が川辺から(上意としてだが)くだり、それにいくらかは抗するも、結果沢自らその上位を総一郎に突き付け、切腹しない総一郎を斬っている。川辺の悪事を掴むためとはいえ、ここまでやるかね
悪事の内容は世継ぎにお鶴の方の子を推しており、それが実は川辺との子ということで、その証拠を沢が掴むのは川辺から命じられた乳母の殺害の際に、乳母に命との交換条件で秘密を聞き出すというもので、ではその証拠を掴むためのこれまでの行動であったのかとなると、なんだか行動が遅いような感じで、そこまで川辺側にずっとついていたのはなかなか証拠が掴めなかったということなのかな。まあドラマだから仕方ないか
福本清三、ノンクレジット、川辺大膳の配下の大勢のうちのひとりで殺陣要員。髪をきれいの整えての侍姿のためいつもとかなり異なる、もしかしたら別人かも。終盤の殺陣のほかに中盤で沢が半井を討つ場面にもいる(ここでは大勢の殺陣はない)

*0507
第28話 11月29日 ひょうろく玉の仇討ち 諏訪 廣澤榮 内出好吉
大熊小源太:東野孝彦
犬飼重蔵:菅貫太郎
惣助:藤原釜足
数永:牧冬吉
大熊嘉平次:永田光男
荻原俊八:楠年明
内藤右京:太田博之(トメ)
おせい:ジュディ・オング(トメ)
(備考)東野英治郎と東野英心が親子共演
大熊小源太は頭領だった父親嘉平次の仇を探す郷士、おせいが許嫁。おせいが勝気で、花や鳥が好きな小源太を引っ張っている
光圀一行は彼らと知り合い、仇探しを助けてやることに
仇は多分大名行列の中の一人と思われ、それが三年目となり江戸から戻るところを探そうとしていた。その際通りかかった、つまり犯人がいると疑われる大名行列は4つ。それがこの地を通るたびに調べようというのだ。そして証拠となるのは刀であった。殺され刀を奪われており、その刀は名刀、刃に龍の彫り物があった
この刀探しでだいぶ時間を取っており、メインといっていいくらいなのだが、終盤の展開も面白い
また今回の刀捜査はずいぶん荒っぽく、助さん格さんはなんと侍を街中で襲い、気絶させその隙に刀を調べるという方法を取り、光圀に叱られる。そして次の大名行列が来た際には警戒も厳しくなり手も足も出せなくなる
また最終版疑わしいのは犬飼重蔵となった際も、証拠の刀を見ないで犯人と決めつけ、役人荻原に中に入られ、じゃあ証拠の刀を、となり、犬飼がその刀を持っていないことがわかるという失態もある
おれはこのとき、犬飼はいかにも悪役的なふるまいをここまで見せていたのだけど、それでも実は犬飼が犯人ではなく、そしてここに入ってきた役人の挙動が少しおかしかった(楠年明は時代劇でよく見る顔、悪役多めだったかなと思う)ので、こっちが犯人かなと思ったくらいだ。またそのほうが面白いとも思った(ただそこまで萩原は出ていなかった(格さんが萩原に向かいあんたも検死に立ち会った大熊嘉平次の件だ、などと言っているが)ので唐突すぎるとは思うが)。が、犯人は犬飼。弥七が探ってきて、刀好きの殿様内藤右京に献上し犬飼は出世をしていたのだった、という結末
こういう場合、仇討ちを見事やり遂げ光圀が「あっぱれ」となる展開が常道だが、やさしい心持の小源太は犬飼を斬れずに相手の髷を切って許してやる
菅貫太郎、珍しくもみあげを伸ばしたワイルドな風貌
太田博之は殿様の役。水戸黄門で殿様の役は多くの場合、最後にちょっとだけ出るという役で、役名なしクレジットになることも多い
今回も最後だけの出番だが、クレジットはトメとなっている

第29話 12月6日 花嫁になったお新 飯田 宮川一郎 山内鉄也 文吉:三ツ木清隆
お久:いけだももこ
美濃屋善兵衛:神田隆
大沢兵介:伊達三郎
伊蔵:勝部演之
川田八郎:五味竜太郎
佐助:小川真司(役名なしクレジット)
稲垣屋幸八:花沢徳衛(トメ)
文七:佐野浅夫(トメ)
(備考)弥七とお新、祝言を挙げる
まず弥七とお新の喧嘩で始まる。そしてその喧嘩は別れるというところまでいってしまう。この件が本編ストーリーに絡んでくるという内容で、また備考にあるような結末にも繋がっていく。ただサブタイトルにあるようにお新は花嫁姿を見せるが、これは後述する文七が自分の息子のところへ嫁に来てくれと懇願したのを光圀が了承したという展開でそうなったという場面であり、その後の展開でこの回の二人が目だたく夫婦になることとなり祝言を上げるのだが、それと一緒に弥七とお新も改めて祝言を上げなさいと光圀が言い出すという場面があるものん、二人の祝言姿という場面はない
佐野浅夫は子供の結婚に反対をする親父という以前にも水戸黄門でやったような役、ただその回とはかなり趣は異なるが
佐野浅夫の役は文七で、元結作りの名人、となれば落語文七元結だが、それの引用はない(この回に出てくるヒロインがお久となっているが)。まあ、あの文七が老齢になって、こうなったと見れなくもないがちょっと無理があるか
で、元結、水引作りの職人が文七、その紙を供給しているのが稲垣屋幸八。文七の息子文吉と幸八の娘お久は好きあってるが、親同士は認めようとしない。そして悪役美濃屋は自分のところの紙を使ってほしいためこの二人の職人を仲違いさせようとする
悪役はいかにも悪役らしい俳優陣、神田隆、奉行役の伊達三郎、その配下に五味竜太郎、悪側とつるんでいろいろ細工をしている稲垣屋の番頭が勝部演之
お久のいけだももこ、よく見る顔であるが、名前はあまり聞き覚えがない

*0508
第30話 12月13日 おふくろさまは山びこ 上田 廣澤榮 居川靖彦
酉三:新克利
おいち:鮎川いづみ
長次:河原崎次郎
高石内蔵介:名和宏
長八:浮田佐武郎
武居正憲:原田清人
お芳:志乃原良子
おかの:毛利菊枝(トメ)
姥捨て山をベースにしたストーリー
いい話なのか? なにも解決していないような感じだし、悪役に対し光圀は「八つ裂きにしても飽き足らん」と激怒し、最後は涙さえ流しているが、はさほどの悪をやっていないようだし。
どしても上田に寄ってみたい光圀。そこの代官はまれに見る立派な人物で働けなくなった年寄りを大事にしてみなが楽しく暮らせるようにと蓬莱山という館を作ったという。その年寄りの極楽を見たいというのだ
光圀一行が行き当たったのが酉三の家、お産の真っ最中で一行も仕事しろと使われる
無事に赤子は生まれたが、その晩、そこの婆であるおかのと息子の酉三が深刻な話し合い、山へ入るのどうの、と。光圀は蓬莱山があるのにと不信に思う、と展開する
悪役は代官の高石内蔵介。その蓬莱山を訪ねた光圀を案内する名和の演技がよい。老人思いの好人物のようにふるまい、名和が演じているのだからどうせ悪役だろとは思うが、ひょっとして、と思わせるくらい念の入ったもの。さらには姥捨ての風習があり、それをひどいと考え改めようとして蓬莱山を作ったと言い出す。つまりはその蓬莱山が姥捨て山なのだろうと思ったら、その風習を改めるための蓬莱山なのだ
で、おかのが入る山と蓬莱山とどう違うのか、そしてどういう結末になるのかで興味が持続する
が、結末は平凡で、また悪役を悪役らしくするためいきなりいろいろ悪事をやってたことになる展開で興覚め。
蓬莱山に入るには冥加金五十両が必要で、つまりは金持ちのための施設。貧乏人は相変わらず姥捨ての風習が継続され山へ入っていっていたのだった
ってことはだ、代官は少なくとも少しはいいことをしようと理想を持ってやったわけで、さほどの悪ではないし、姥捨ての風習が残ってることは、今回のように悪を成敗しても、なにも解決してない
代官は金を集めて江戸で出世しようとしていたという悪事が付け加えられていたけど
鮎川いづみは終盤から登場する酉三の妹役
河原崎次郎は酉三とは別に父親が山に入るという息子の役、あまり出番は多くない。それなりの名のある役者があまり出番のないところで使われる豪勢さがよい