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水戸黄門 第6部 [時代劇]

オリジナル
1975年3月31日から1975年11月3日までTBSで放送されたナショナル劇場のドラマ。全32話
01/12(金) 18:30 - BS-TBS|60分|12倍録
[新]水戸黄門 第6部<デジタルリマスター版>▼第1回「怒れ!薩摩隼人」(鹿児島)
02/23(金) 18:30 - BS-TBS|60分|12倍録
水戸黄門 第6部<デジタルリマスター版>[終]▼「素晴らしきかな人生」(水戸)

第5部の五島からの帰路ということで早速視聴することにする

第1話 1975年3月31日 怒れ! 薩摩隼人
弟子丸左源太:西郷輝彦(単独表記ゲストトップ)
千枝:山口いづみ
竹姫:鳥居恵子
島津継豊:太田博之
小松将監:宇佐美淳
灘屋九郎右衛門:内田朝雄
高城弥一郎:中村孝雄
高城主水:岡田英次(トメ)
市橋:沢村貞子(トメ)
新シリーズ初回ということで沢村貞子という超大物の登場、見どころの多い回、力の入った作品で途中まで逆転する気配がなく、ひょっとして前後編かなと思ったが、終盤にバタバタと話は収束。
山口いづみが出ているので、ひょっとしてこの後光圀一行と旅をするレギュラーかなと思ったのだがそうではなかった。前にも買い合と思うが子供のころ水戸黄門を見ていて、印象に残ってるのは山口いづみが光圀一行とと一緒に旅をしていたシリーズ、その後助さんと夫婦になるという役であるのだが、これではなかった。
沢村貞子の役が興味深い。もう一人のメインゲスト西郷輝彦とのやり取りは忠臣蔵松の廊下を下敷きにしたものと思われる。
綱吉の娘竹姫がお輿入れ。江戸からお付きの者を引き連れてやってきた。その竹姫お付きの筆頭格が市橋、威張り散らしている。
竹姫のそばを務めることになった左源太を煙たがり苛めにかかる。料理を尋ねられ、魚が好みと答えるも、その日は生母の命日でこんな生臭なものを出すな無礼者と叱責。左源太についている次席家老の息子弥一郎には精進料理を用意しておくよう先に耳打ちしており、策略成功。とここらで忠臣蔵を思い出していたのだが、その後左源太が市橋に城中、それも廊下、で斬りかかり、完全に意識していることがわかる。
市橋は吉良上野介になぞらえており、ここらは完全悪役。なのだが、これほどの大物にただの悪役をやらせるわけにはいかないのか、光圀と対面し静かに諭されると、ハッとして改心、最後は琵琶法師(悪役の悪事を歌い上げるという演出だが、ほとんど歌になっていない)に化けて皆の前に登場した光圀を口上で紹介する役目を負っている。
悪役は次席家老高城主水と灘屋。わがまま放題の竹姫も光圀に改心させられ、そこら辺が完全悪役にせずに、雨降って地固まるという結末
OPタイトル前に 光圀一行が浜辺を旅をしている一幕(さらに弥七夫婦は別行動の様子)が入る。この演出はこれまでに一度もなかった。

第2話 4月7日 哀愁稗搗節
栄治郎:河原崎建三
えびす屋喜兵衛:武藤英司
武藤軍太夫:遠藤太津朗
島蔵:陶隆
太兵衛:長谷川弘(役名なしクレジット)
お鶴:由美かおる(トメ)
後年、この水戸黄門の重要レギュラーとなる由美かおるが初登場。そしてそれこそ名物シーンとして名高い入浴シーンがこの回にもある
遠藤太津朗は郡代。この人は銭形平次のイメージがあるからか、こういう高い身分の役はあまりに合わない感じがする。顔体つきからするとぴったりなはずなんだけど。光圀一行が八兵衛を頭に江戸から来た芸人に化ける場面がある
「先の副将軍、水戸「中納言」光圀」という名乗り

第3話 4月14日 よみがえった男
水木市之進:横内正(一人二役だがそういうクレジットはない)
相良頼喬:菅野忠彦
水木縫:松原智恵子(単独表記)
水木世津:宝生あやこ(単独表記)
稲葉雄之介:菅貫太郎
馬六:汐路章
直助:北村英三(役名なしクレジット)
岩久保伝内:五味竜太郎(役名なしクレジット)
縫の主人が格さんと瓜二つの水木市之進。だが市之進は罪を被せられすでに殺されていた、というまあありがちな話。またその母親の世津は毎日神社詣り。これが息子の罪が晴れることや帰還を祈ってるのではなく、殿さまの息災であることを祈っており、そのことに光圀が感服するというあたりは、第5部「第8話 一寸の虫にも五分の魂」に近い

第4話 4月21日 わしは天下の大泥棒
英二郎:松山英太郎(単独表記)
鬼頭源八郎:南原宏治(単独表記)
高田屋伊左衛門:増田順司
脇田屋作兵衛:山岡徹也
お夕:竹下景子
お竹:石井富子
かげらう小伝次:鮎川浩
作太郎:おざわなおへい
サブタイトルは光圀が大泥棒だと勘違いされる件
松山英太郎は水戸黄門にこそレギュラーでは出ていないが、同枠の大岡越前、江戸を斬るでの重要レギュラーであり、この枠の顔とも言えるような人である
竹下景子は下の方のクレジット順だが、松山と並んでメインゲスト的扱い
川谷拓三がクレジットなしで出演、牢番、セリフ無しだが一瞬大写しになる
南原宏治の扱いが面白い。役人側悪役、正体を明かした光圀に迫られもう一方の悪役である脇田屋を縛り、「これにてお許しを願えますか」、光圀「わしの調べではもう一人よくないやつがおったはずじゃが、たしか鬼頭源八郎という名前だった、その鬼頭源八郎は誰が捕まれるのかな」と言われ、「恐れ入りました~」、光圀「ハッハッハ」

第5話 4月28日 おてもやんの初恋
おても:沢田雅美(単独表記)
蟹の政どん:加藤嘉(単独表記)
衣笠きく:入江若葉
大矢野甚十郎:今井健二
衣笠清兵衛:小笠原良智
細川綱利:高野真二
大矢野の配下:山口幸生(役名なしクレジット)
おてもは弥七に恋をして、八兵衛がおてもに恋をしてというコメディ的な構造
沢田雅美の個性がよく出たキャラ造形
ストーリーはきくに横恋慕した目付の大矢野、きくの亭主清兵衛に謀反の罪をでっちあげ殺害、清兵衛に世話になっていたおてもや政どんが加勢するというもの

第6話 5月5日 あかね雲
幸吉:中野誠也
仙太郎:長谷川明男
木下仁右衛門:嵯峨善兵
島田勘兵衛:北原義郎
おゆき:香野百合子
笹川貝十郎:五味竜太郎
木下太吉:大竹修造
おそで:上月晃(トメ)
灯籠作りの職人、幸吉と仙太郎は名人を競っているが、常に幸吉が名人。仙太郎の姉おそでは幸吉と恋仲。
幸吉は郡代島田にそそのかされ幸吉を無実の罪に陥れる。島田はおそでに仁右衛門の息子と結婚するよう迫る。
光圀名乗りの場面が普段と多少異なる形。静かに名乗り、悪代官島田もすぐ平伏。
ただ、光圀を襲う笹川、それを成敗する島田だが、光圀は激高、祭りの日だから穏便に済まそうとしたが、島田と笹川の繋がりは全て承知のことだったのだ
一方木下仁右衛門には比較的寛大な処置。
あかね雲というサブタイトルは、灯籠に使う紙を赤く染めるのに苦心していたが、お新の些細なミスから成功に至るという件

第7話 5月12日 姫だるまに似た女
雑賀綾:宇津宮雅代
角屋茂兵衛:浜田寅彦
鷲津市兵衛:戸浦六宏
雑賀勘左衛門:蜷川幸雄
相田千之丞:小林勝彦
榎木:原田清人(役名なしクレジット)
雑賀常:菅井きん(トメ)
丸屋藤兵衛:曽我廼家明蝶(トメ)
通常パターンとは異なる変な内容の回。途中で「奇妙な道中」というナレーションが入り、それは光圀たちとこの回の登場人物とが一緒の短い道中のことを言っているが、回全体が「奇妙な」雰囲気
まず序盤では登場人物それぞれが悪役なのやら善玉なのやら、という感じの人が多い。菅井きんは礼儀正しい武家のおばあ様という感じで仕事人での鬼婆というイメージとは離れたキャラのように見える。が、人に対しているとそういう態度、外面がいいということであり、息子の嫁である綾に対しては尋常でないほどの意地悪婆。
小林勝彦はいつも通り悪役、下級武士の嫁である綾を接待しなければならない丸屋の相手に差し出そうと乱暴に連れて以降としているが、しばらくしてからの場面では、綾が言うことを聞かず(昼の接待には出たが夜の会には自分が夫がいる身なので出れないと断る)にいると、懇願するようになっていて、ちょっと憐れみさえ浮かび、どっちが悪いのやらという気になる。
丸屋は、光圀扮する光右衛門を大いに気に入り、気も合う様子。これは大名らに金を貸しており、相田らの接待を受ける身。
とこれらが曲者。
戸浦六宏と浜田寅彦はどちらもそれなりの俳優だが今回は出番少な目
戸浦六宏は悪役側の親玉(上役)なのだろうが、メイン悪役は相田ということになろうが、どうにも軽輩
浜田寅彦は宿の主人で、出番は序盤だけ
丸屋は実は米相場でスッカラカランで、光右衛門に相田らの相手をさせて時間稼ぎをしているというのが正体
常は最後光圀の説教を受け改心という内容
サブタイトルの姫だるまは雑賀が内職で作っている。その顔が綾にそっくりだと光圀が言う
その姫だるまは舅にいじめられながらなお孝女に道を貫いた女の姿が由来
姫だるまが作内に出てきたのを見て、実家に置いてあったと思い出した。姫だるまっていうのか

第8話 5月19日 孤独の捕縄
はま:丘みつ子
加七:樋浦勉
馬五郎:汐路章
八右衛門:天本英世
玄海坊:北九州男
庄屋:中村錦司(役名なしクレジット)
前回に続いて、通常パターンとは異なる回。光圀と離れて行動する格さんが序盤のメイン、ゆえに光圀一行はほとんど出てこない
冒頭で加七とはまの夫婦が抜け荷一味の一人を捕まえたとかで白洲の場で褒美を受けている。が、加七は元はその一味の下っ端でそこを抜けて十手持ちになったという経歴で、捕われた男から必ず報復があるというのが一味の掟だと脅され、そこからは夫婦が狙われているということが音楽など演出でわかるサスペンス要素が強くなり、そこへ格さんが一人旅で絡んでくるという展開
内容は悪党に立ち向かう夫婦とそれを応援しているかのように見えて、実は余計なことをしてくれるなと迷惑がっている村人たちというのがテーマの作品で、これは七人の侍だったか、用心棒もそうだったか、そんな感じのテーマ。
中盤で光圀一行も到着し加勢することになるが、光圀である必要がない、というか水戸黄門の印籠が通用しない荒くれ者が相手の回
結末は単純で、加七は殺されてしまい、おはまは立ち向かうことを決心し、それに光圀一行は加勢するのだから勝つに決まってるよね、というだけの展開。まあその過程で村の庄屋は露骨に迷惑そうな顔ではっきり言葉を投げつけ、が一方で、飯の差し入れや見張りだけはやってくれる村民なども現れるという描写もあるが、ここら辺もこういテーマならこんな感じになるよねというのを入れただけという感じだ

第9話 5月26日 偽黄門さまの助太刀
六兵衛:牟田悌三
お糸:岩井友見
巴屋久兵衛:長浜藤夫
津上玄九郎(江川半九郎):山本麟一
高瀬主水:横森久
太吉:横山明夫
庄太:三角八朗
巴屋の女中:正司照江
森三左衛門:永野達雄
川田新之丞:武周暢(役名なしクレジット)
津上の門弟:芝本正(役名なしクレジット)
おなじみ偽黄門の話
また深雪役の岩井友見が別の役で登場、当然格さんが深雪と間違えてという風なことをきっかけにストーリーが始まっていく。
メインは偽黄門の牟田悌三とお糸の岩井友見
お糸と川田新之丞の兄妹は父の仇を探している。お糸は芸者で、客にその仇江川半九郎を見つけた。その仇討にひょんなことから身元の知れた(自らバレるように仕向けたともいえるが)偽黄門に助太刀を頼み、偽黄門は大ごとになってはと尻込みをするが・・・、というような話
二つ変な点。
お糸が悪役である奉行高瀬主水のところへ連れ出される場面でお新が身代わりになる。ここもそこまでの展開で、光圀側がそういう風なことになるとお糸を心配している感じもなく、ちょっと変に思ったが、それより、そんな危ないことをお新にやらせるなら、弥七がその後をつけるくらいのことをすればいいのに、あっさり高瀬のところに運び込まれ、そこで高瀬ら悪役のほうも驚くが、お新は捕らえられ、拷問と言う風にかなり危険な状態に。
さらに結末。偽光圀を本物と勘違いしたまま高瀬はその偽光圀を「光圀の騙りだ」という理由で抹殺しようとする。偽光圀が偽だと白状すると、その展開に高瀬は驚くものの、そんなことは関係ないと殺しにかかり、そこへ本物光圀登場、本物が騙りを許すと言っているのだから、許してやれという展開。ここで、本物の登場に、高瀬が驚きながらも破れかぶれになり本物を殺そうするのだが、ここで高瀬配下の役人たちも光圀たちに襲い掛かるのはおかしいかと。偽光圀を捕えるという指令があったわけで、そこで本物が証拠とともに登場しているのだから、ここは高瀬当人だけが破れかぶれに立ち向かうのはわかるけど、配下の役人はもう印籠に平伏しなければならないはず。その証拠に、その後家老森が登場しその場を鎮める。光圀に向けられた銃が今度は高瀬、津上へ。
光圀には平伏せずに家老に平伏するという関係になってしまっている。

第10話 6月2日 兄妹拳法絶海の対決
太左衛門:安部徹
塚田孫太夫:滝田裕介
平作:福田豊土
五郎蔵:南道郎
竹内玄心:大前均
西島香織:牧れい(役名なしクレジット)
漁師:日高久(役名なしクレジット)
漁師:井上茂(役名なしクレジット)
五郎蔵の手下:藤長照夫(役名なしクレジット)
西島英輔:倉田保昭
隠岐の島が舞台、舟の遭難で一行は散り散りに。光圀助さん格さんが打ち上げられた網元太左衛門が悪役で、八兵衛が打ち上げられた西ノ島の西島兄妹が虐げられている側。その兄弟は少林寺拳法の使い手、悪役側には竹内玄心というこれまた拳法の使い手がいた
西島兄妹はメインゲストっぽいのに、役名なしクレジットになっている

第11話 6月9日 黄門さまの縁むすび
奈美:吉沢京子
沢田屋清兵衛:小山田宗徳
柘榴伝次:牧冬吉
宇吉:小川真司
庄屋:山村弘三
おもよ:中村玉緒(トメ)
予想外の展開があった。また役人の悪役が出ないので、印籠を見せる場面はなく、ラストは世話になった沢田屋に短い置手紙で「梅里」と書いて、沢田屋は正体をしるという形
出雲が舞台。神隠しが頻繁に起きているという状況がある。
その中で助さんがチンピラに絡まれている奈美を助け、沢田屋に世話になることになる。
そして奈美も神隠しに。しかし神隠しというのも変だ、沢田屋の商売敵の伊丹屋によるかどわかしではないかと推理が傾く。しかし沢田屋主人は伊丹屋は商売敵ではるがそんな卑劣なことをする人間ではないといい、助さんらが探りに行くと、やはりそのようで、伊丹屋はこの件に絡んでいないことが明らかに。
光圀は沢田屋手代の宇吉が怪しいと言い出す。宇吉には悪役要素はなかったはずなのに、と意外な展開になっていく。そして宇吉はその通り悪役ではなく、なんとこの件、奈美の狂言で、宇吉の家に身を隠しており、宇吉は奈美に帰るよう説得していた。という展開
この後は、悪役らしい悪役の登場。頻繁に起きている神隠しは柘榴伝次の一味によるかどわかしであり、若い女を売り飛ばす手段。奈美の自作自演狂言のことを聞きつけ、ついでに、と奈美をもさらっていき、そこへ助さんらが勝負を挑むという展開
奈美がこういうことを起こしたのは、義母であるおもよとの確執。勝気な奈美がおもよと父親を別れさせようと考えた作戦であった。
福本清三がノンクレジット、伊丹屋のチンピラで序盤に登場

*0204視聴
12-16話、0129-0202放映
逐次視聴は週末までに今週分視聴となっており、今週は日曜日になるまでまだ見ておらず、日曜日にまとめて視聴しようと、見始めたものの、あまり進まず、全部見ることができなかった。なので視聴した日を記述していく。ちょっと逐次視聴が面倒になってきていたタイミングでもあり、この後は、毎回視聴した日を記述していくまとめて視聴に切り替えていくかもしれない
第12話 6月16日 宍道湖慕情
鏑木千鶴:ジュディ・オング
松平吉透:志垣太郎
鏑木行蔵:新克利
鏑木たえ:磯村みどり
橋本太兵衛:深江章喜
玉屋利助:浅野進治郎
山部兵部:岡田英次(トメ)
格さんが八兵衛を連れて一行から離れて旧友鏑木行蔵に会いに行くも、鏑木行蔵は唐丸籠に。
背景には藩の後継争い。主君には娘ばかりが生まれていたのだが、この度その娘の一人に息子が生まれ、それは主君の孫ということであり、家老山部兵部は主君の孫を推す。
しかし行蔵は山部に私心有り(その孫の男親が山部の血筋)として、主君の弟である松平吉透が継ぐべきと考えている。しかし吉透は行蔵の妹である千鶴と恋仲であり・・・。
行蔵の母親が自害したと、嫁のたえが伝えにやってきて、行蔵の身代わりに格さんが城へ残り、行蔵は家へ急ぐ、とここらは走れメロス風
光圀は双方の言い分を聞いて裁決を下すことにするという展開。ここで千鶴が自害して光圀宛ての書をしたためるという行動に出て、光圀が鏑木には私心無しと認めるというのはなんだか安直、しかも山部は切腹させられてるし。

第13話 6月23日 忍びの女
工藤新八郎:有川博
中川主殿:田中明夫
佐平:稲葉義男
池田内膳:松下達夫
因州屋重兵衛:山岡徹也
甚内:川合伸旺
中村松之丞:夏目俊二(役名なしクレジット)
布目真次(役名なしクレジット)
福本清三(ノンクレジット)
八木沢梓:松坂慶子(トメ)
メインは当然松坂慶子、彼女が目立つような演出。内容はありがちなもので、藩の次席家老がやっている隠し金山、江戸から派遣されそこに調査に入る隠密、といったような話
ちょっと驚くのは、善玉側と思われた人物が二人も悪役側だったこと
新八郎は先に調査に入っていた男で、梓の許嫁。その新八郎は次席家老中川主殿側に寝返っていた。
梓は付き人の佐平とともに旅芸人の中村松之丞一座に紛れ込んでお国入り。国で迎えてくれるのが因州屋だが、これも序盤はそうは見えなかったが悪役側。
布目真次という名前が役名なしクレジットであった。必殺のスタッフで布目眞爾という人がおり、時折端役で出演もしていたのdが、その日とだと思われる
福本清三の名がウィキにあったし、おれもそれらしい人がいたように思った。殺陣に入る前、光圀のところへ新八郎が来たときに、新八郎の左側にいる人。若々しいところがちょっと違うかも、と思ったが。

*0205
第14話 6月30日 弥七二人旅
疾風の伊三郎:中谷一郎
不知火の半次:浜田光夫
お倉:三崎千恵子
不動の岩五郎:藤岡重慶
熊沢典膳:北原義郎
庄之助:小松政夫
お咲:沢田亜矢子
宗兵衛:岩田直二
西国屋:永野達雄
中谷一郎が二役で出演
小松政夫、まだ若々しく、あまりコメディアンっぽい大袈裟な笑いの演技はしておらず大人し目。といってもバカな商家の若旦那という役なのでそれなりではある。1975年の作品で、このころ必殺をやっており、もうかなり売れていたころだと思う
沢田亜矢子のほうも若く、言われなければわからん
伊三郎はお尋ね者で街道では探索がなされている。大物になりたがってる小者の半二は伊三郎と勘違いし弥七に弟子入り志願、弥七は大親分として光圀を紹介。
半次の母親がお倉で、その母親にいいところを見せたいと、光圀一行を従え実家へ戻る半次。
お倉は半次にそんなに偉くなったのだったら、織元の宗兵衛お咲親子が西国屋からの借金に利息がかさみ、いびられているから助けてやってくれと頼む。
そしてこの親子のところにかつて伊三郎は厄介になっており、その親子の苦境を聞き、助けるため伊三郎はやってきたのだった

*0206
第15話 7月7日 丁半花むしろ
長吉:長門勇
お静:大山のぶ代
横目の伝次:富田仲次郎
池田光政:夏目俊二
橋本伝右衛門:永田光男
野次馬の男:北見唯一(役名なしクレジット)
異色作というか、時折見るタイプの作品というか。
落語ベースの展開があり、それゆえ全体的に喜劇的のためゆるい中身で、ストーリーを楽しみたい向きには面白くない作品ともいえそうだが、その雰囲気を楽しむという意味では楽しい作品
1幕は夫婦喧嘩から始まる。夫婦は長門勇と大山のぶ代、両者とも個性抜群、とくに長門はその俳優イメージそのものという役
2幕は多分厩火事。落語ベースの作品の時は、あざといくらい大袈裟にそれとわかるような演出になっていることが多いが、ここではそこまで確信できるほどではない。が、光圀の「お別れなさい」から始まり、お静があの人以外一緒になりたい人なんかいないなどと言い、さらには見込みがあるのかしら、ないのかしらと迷ったりする部分など随所のその影響が。
3幕は光圀対いかさま博打でそちらの親分は富田仲次郎
光圀が札最後の一枚まで追い込まれ、それでも余裕で「一枚が二枚、二枚が四枚・・・」と流暢に言い立てをするところも見どころ
夏目俊二は前々回も出ていた。チョイ役が多い歌舞伎顔の人

*0207
第16話 7月14日 讃岐うどんは恋の味
再放送欠番
第17話 7月21日 若君替玉作戦
松平菊千代、雪松:佐藤宏之(子役、一人二役)
うめ:岩本多代
信夫:風見章子
お銀の方:稲野和子
相馬市之進:大和田伸也
中村孫太夫:細川俊夫
牟田口典膳:外山高士
駒井新八郎:穂高稔
村上一角:内田勝正
三鈴:富士谷ひろみ
藩の後継争いというありがちな内容
イマイチ説明不足のように思える。
菊千代が一方の後継。そして今城にいる菊千代はなぜか雪松という替え玉。ここら辺もなぜかはよくわからない。菊千代の弟らしく、そして雪松のほうは後継ではない。多分殿様の血を引くのが菊千代で、その母親が別の男と作ったのが雪松なのだろう
後継争いのもう一方が月丸。こちらもあまり説明がない。番組解説を見ると、側室の子で菊千代の弟。
水戸黄門でこういうストーリーだと善玉悪役がはっきりしすぎていてそこが白ける。
ここではその悪のほう、月丸側はひたすら菊千代を殺そうとしていてそれは悪なのだけど、その程度。それ以外では藁人形で菊千代を呪い殺そうとしているくらい。悪の表現としては弱い。
終盤もいただけない。公儀大目付が突如やってきて後継について評定が開かれることになり、だが城には菊千代がいない、雪松の母がいるところに菊千代がおり、母親に会いに替え玉の雪松がやってきたのである。そこには光圀一行もいた
光圀はそれを聞き、いい作戦があると言い出し・・・、がしかし大した作戦ではなかった。
不在の菊千代という状況で評定が決まりそうになったところで、雪松が菊千代を名乗り、登場、しかし替え玉だろうと見破られ、そこへ光圀が本物菊千代を伴って登場。最初から菊千代出せばいいだけ。
さらに、そこで印籠を出すと、悪役側次席家老牟田口がもはやこれまでと刃向かってくる。これはいいのだけど、そこで牟田口派の配下も出てきて派手な殺陣。でももう勝負あったところで牟田口配下がたとえ牟田口派だとしても天下の光圀に立ち向かうかねえと思う。殺陣をやらせたいだけである
大和田伸也は菊千代を守るため走り回り終盤間近で村上の銃撃に倒れる。

*0208
第18話 7月28日 紙を喰う虫
吉田頼母:北沢彪
庄屋三左衛門:稲葉義男
市兵衛(吉田市之進):倉岡伸太郎
孕石蔵人:高森玄
佐倉屋利兵衛:小林重四郎
孕石兵庫:幸田宗丸
清吉:長浜藤夫
山内豊昌:武内亨
松田嘉兵衛:中村錦司
佐倉屋利太郎:阿久津元
佐倉屋の番頭:神戸瓢介(役名なしクレジット)
お加代:和泉雅子(トメ)
殿様が江戸にいる間に城代家老孕石が行った紙の流通に関する不正。
商家の方では佐倉屋が城代の部下である目付孕石蔵人(城代の甥)と結んでやりたい放題
善玉は辰巳屋のお加代
次席家老吉田頼母はそれを止めようとする善玉
終盤はちょっと珍しい展開がある。
殿様が藩へ戻り、お加代から直訴状を受け取り、それを元に調査、城代を厳しく叱責とほぼ事件は解決というところへ光圀登場、その殿様の決定を後押しするという形で、そのため光圀登場のインパクトが弱め。
またこれは前回も書いたと思うが、光圀登場で問い詰められた城代がもはやこれまでと刃向かうのはいいけど、ここまで勝負が決まってるところで、配下がたくさん出てきて派手な殺陣。殺陣がやりたいからとしか思えない

*0209
第19話 8月4日 仇討ち! 阿波踊り
五陶田将監:金田龍之介
きよ:磯野洋子
卯吉:美川陽一郎
紺屋又四郎:香川良介
逆井源八郎:山本清
八郎太:林与一(トメ)
サブタイトルにある阿波踊り、全編通じて踊りまくりという印象の回。普段、最後は光圀一行の旅立ちだが、ここでは事件が落着し、さあ皆の衆もうひと踊りじゃ、との光圀の掛け声(やけに気合が入っている)で、再度皆が踊って終幕
悪役は家老五陶田将監と藍問屋の紺屋又四郎
阿波踊りの際歌を歌ってはならぬというお達し。その歌には八郎太という男の再来が歌われている。
八郎太は藍問屋鳴海屋の一人息子。藍問屋と藍農家が楽しくやっていた10年前、悪役どもに嵌められ鳴海屋は闕所、獄中で主は亡くなり、妻と息子の八郎太は所払いになっていた
光圀一行はどこも宿が一杯で取れず、藍農家のきよの家へ。そのきよは八郎太の許嫁だった
林与一は終盤になっての登場、中盤に回想で出てはいるが。
光圀が正体を明かす場面で派手な殺陣はなし。前の回前々の回に書いたような光圀名乗りの後の殺陣という展開があるのかなと思ったが。その場面は将監が八郎太を罠にかけるため催された阿波踊りの大会の場面であり、殺陣のような派手な場面はいらないと判断されたのかもしれない
さらには八郎太は光圀に問われ仇討がしたいといい、許される。が瓶に入った藍液を二人にぶっかけて、皆で大笑いという結末(この後に上記の光圀のもうひと踊りという掛け声となる)

*0223
第20話 8月11日 若者の恋
雑賀小十郎:三ツ木清隆
根来要蔵:東野英心
雑賀惣左衛門:戸浦六宏
林弥平次:浅野進治郎
根来由紀:結城しのぶ
おたか:京春上
雑賀覚左衛門:原健策(役名なしクレジット)(ウィキに「根来覚左衛門」とあるが間違い。)
根来の侍:福本清三(役名なしクレジット)
野次馬:川谷拓三(役名なしクレジット)
根来十郎太:山形勲(トメ)
今作はウィキに解説があり、内容についても説明がある
「第20話に東野の息子である東野孝彦がゲスト出演している。この回には第4部最終話(第35話)で死去した中山備前が健在であると思わせるセリフがあるが、最終話(第32話)では中山が死去しているという旨のセリフがある等、設定の混乱が見られる。また、この回は作劇上の悪人が存在しない珍しい構成の話。内容は「戦国の世以来いがみ合っていた武家同士がある事件を切っ掛けに一触即発の状況となるが、光圀の介入により事なきを得たうえで和解する」というもので、双方とも光圀から叱責を受けるだけで断罪はされない」
敵対する家というのが根来家と雑賀家で小十郎と由紀が恋仲であるも認められることはあるまいと駆け落ちしようとするがそれで大騒動となる。
川谷拓三、序盤、この両家の諍いのことを光圀たちに教えている町人。「金明竹」を意識してるのかわからないが、上方言葉でまくし立てていて何を言ってるかさっぱりである
福本清三は根来の配下。綺麗な月代でよく見るの用心棒福本とは違う

第21話 8月18日 ど根性河内節
河内無宿の島三郎(車屋島三郎):和田浩治
高橋屋伝兵衛:加藤武
八田登十郎:竜崎勝
藤七:塚本信夫
お久:石井富子
目なしの熊:藤岡重慶
治兵衛:本郷淳
松平玄蕃頭:永野達雄(役名なしクレジット)
甚兵衛:北原将光(役名なしクレジット)
熊の子分:西田良(役名なしクレジット)
おまき:藤間紫(トメ)
藤間紫がよく映るようなワンマンショー的演出
島三郎は車屋を勘当されて無頼の身、父親が死んだと聞き、その財産を手に入れようと戻る道中で光圀一行と知り合う
その車屋は島三郎にとっては義母にあたるおまきが当主。無頼の島三郎に冷淡に当たるも、本心では島三郎が立派になったら当主を譲るつもりでそれまでの間車屋を守る覚悟、しかし車屋を乗っ取ろうという高橋屋が八田(役人)、やくざの熊、そして島三郎と組んでの行動
こういうストーリーで和田浩治の顔つきから見ても、彼は善玉で改心するのだろうなと思って見ていたが最終盤まで悪側で行動、それでも悔悛が見えたからと光圀に緩い罪で許そうと言われている
藤七とお久は光圀の情けで一緒になった夫婦とのことで、前シリーズにでも出てたのかなと思ったが、違った。

第22話 8月25日 父恋し伊勢参り
伊之吉(政次):川地民夫
赤猿の陣兵衛:吉田義夫
儀右衛門:村上冬樹
お照:二本柳俊衣
太吉:小塙謙士(子役)
山田奉行:西山辰夫(役名なしクレジット)
お玉:野川由美子(トメ)
目の不自由な三味線弾きの大道芸人お玉は大吉という息子と暮らしている。その夫婦になるつもりだった政次という男を待っているのだった
光圀一行が六人組でその中には女が一人という赤猿の陣兵衛という盗賊一味と間違われて牢に入れられてしまう。弥七が赤猿の陣兵衛を捕まえてくるからという条件で、弥七助さん格さんの三人だけが牢から出され捜索。その弥七の提案は根拠がないわけでなく、先に道中でひょんなことから一緒になった伊之吉、お照という二人が、伊勢参り四人組と話していることから、なにか怪しいと睨んでいたのだった
その伊之吉が役人に追われ逃げ込んだ先がお玉の家、声で家に押し入ってきた男が政次であることをわかり、再会となるも、伊之吉は今や盗賊。お玉を振り切って出て行ってしまう。しかし心を動かされた伊之吉は盗賊を抜けたいと陣兵衛に話す
この回は異例で、以上のように盗賊を捕まえようとする光圀一行、というか弥七ら三人。盗賊を捕まえるところがいわゆるクライマックスシーンなので、印籠や光圀の名乗りはなく、そもそも光圀はまだ牢の中なのでそこにはいない。その後奉行の平謝りで牢から出される光圀という場面がある

*0224
第23話 9月1日 あっぱれ武士道
片貝次郎太:森次晃嗣
山岸八重:上村香子
滝沢佐兵衛:早川保
外村伴之丞:中田博久
柴田大炊:水島道太郎(トメ)
外村主膳:安部徹(トメ)
山岸三左衛門:大友柳太朗(トメ)
テレビ的演出、つまり間を取ってたっぷり演技を見せるべき場面で、そうはやらないというようなこと、のため、名作とまではいえないが良品。名作映画のダイジェストみたいな感じ
大友の演技がよく、またストーリーもよい
藩の家老同士の権力争い。その双方の陣容を見比べればどっちが悪役かは見当はつくが、途中でどっちもどっちなおかなと思う場面が一瞬あった。その派閥争いでキーになる人物になっていくのが大友の三左衛門
城代家老の外村主膳の悪政、甥には悪役的ふるまいのキャラ中田博久の伴之丞がおり、まあこっちが悪役だろう。
で、それにストップをかけるための工作を始めるのが柴田大炊。配下に片貝次郎太、滝沢佐兵衛という布陣
三左衛門は実直、頑固一徹の下級武士、ただ柴田大炊は同志となってくれれば、他の藩士たちもこちらになびくだろうという思惑のいわば広告塔。
三左衛門は考えされてくれと引き上げて、歴代殿様の墓の前で何日間も熟考。三左衛門は殿への忠義一徹なのだ
三左衛門が主膳に説得される場面では、大炊は家老とは名ばかり、藩の政治に直接に関わっていない、実際に切り盛りする立場では理屈に割り切れないつらい立場に立たされることもあり、それは歴代の殿様もご存じである、と温厚に諭す。
ここら辺で主膳が悪役だと思っていたが一瞬ゆらぐ感じになる。
結果、三左衛門は柴田側に加わることはせず、ここで両派とも動きが慌ただしくなり、主膳側が柴田側に仕掛けたことによって、三左衛門が主膳を斬りに行くという展開。見事主膳を斬り、三左衛門は切腹するという段になり光圀登場。
まあとにかく三左衛門が格好良く描かれている

第24話 9月8日 うなぎ屋の助太刀
城所雪江:浅田美代子
与兵衛:松山英太郎
向井又五郎:堀雄二
遠州屋嘉兵衛:浜田寅彦
おかつ:野村昭子
お松:露原千草
平作:浮田佐武郎
田沢雄之助:横森久
向井昌之助:小林勝彦
うなぎ屋七兵衛:如月寛多
この回はストーリーは大したことないが何人かの俳優の活躍で見ていて面白い
松山英太郎は遠州屋を勘当になりうなぎ屋に居候している若旦那、落語を参考にしているのかなあ、役柄からすると船徳、キャラ的にはよかちょろの調子のよい若旦那。ナヨナヨした言葉を使うところなんかも落語にありそうだし、またすぐ人に取り入ろうとするところは太鼓持ちの一八なんかも思い出す。そんな役を楽しそうにイキイキと演じている
光圀一行を店に連れてきた与兵衛だが、うなぎ屋の親父がギックリ腰、じゃあ自分で調理する、という場面では、うなぎを掴むもうなぎが逃げようとして店の外に連れ出されるあたりはもろ落語、決め台詞の「行く先はうなぎに聞いてくれ」こと言ってないが
小林勝彦と横森久、このころの時代劇でメインゲストではなく三番手四番手くらいの位置で大抵悪役の人、両者とも色々な役がやれる人だと思うが、ここでは二人とも自分のキャラにピッタリあったはまり役とも言えるキャラ。小林のほうは侍の身分をいいことに町人いじめをする若侍。横森のほうは、身分高目の悪役、ここではお目付け役。横森という人はいかにも悪役という顔ではないタイプのしかし悪役ばっかりなので、この顔を見ると悪役だろうなと思ってしまう。
そしてこの二人が組んでのこの回のメインの悪役というあたりも面白く見れた原因
浅田美代子、最初のクレジットがあったのだから、わかっていたはずだが、まあたくさん見どころの俳優が出ていてすっかり忘却。いまこの記事を書く段になって、ああ、浅田美代子だったのか、と。見直してみたがあまり今の面影もなく若く初々しい。まだ19歳、デビュー3年目
城所雪江が父親の仇討探し。例のうなぎ屋に入ったが、財布が落としたかでなくしており、ちょっと騒動があり、与兵衛やそこにいた光圀一行と知己を得る
目指す敵は昌之助。彼は郡奉行向井又五郎の息子、父が病がちでもうすぐ職が譲られるという立場、しかし息子の悪い行状を耳にした又五郎、その素行を調べてくれるよう頼んだ相手がお目付けの田沢雄之助で、彼は昌之助の悪行を報告せず、いい息子を持ったと昌之助を褒めそやす
とまあこんな展開
ラストは、田沢が受け取ったその仇討願い。田沢は雪江を罠にかける。仇討の場所として指定したのは家康の狩り場で立ち入り禁止。許可なく立ち入ったものは無礼討ち。
ここに多分光圀は罠とわかってであろうが、あっさり行くという展開はなんだかあっさりしてるなと思った。
ただその後の殺陣の後の展開はちょっと驚く。誰に呼ばれたか又五郎がやってきて双方を分ける。この時点で爺が光圀とはわかっていない。そしてそこで光圀が正体を明かし、皆が平伏。
又五郎は光圀に息子の行状を知るのが遅すぎたのうと言われ、昌之助を叱り、潔く討たれろと命ずるも、昌之助は返り討ちだと叫んで雪江に立ち向かおうとする、と、なんと又五郎が昌之助を斬り、へたりこんだ昌之助を抱き抱え、雪江に討つよう促す。雪江が見事本懐を遂げると、見事と賞賛し、そして切腹、という展開
もちろんその後は田沢の処罰、切腹を光圀が促すと、田沢は立ち向かってきて格さん助さんに斬られている

*0225
第25話 9月15日 海道一の大盗人
おぎん:岡田可愛
熊吉:谷村昌彦
銀次:南道郎
楯岡玄八郎:川辺久造
又七:高品格
旅籠の主人:北村英三
めし屋の親爺:宮田洋々
もちろん主役なのでいつも光圀は活躍するが、今回はいつも以上、しかも単独で大活躍というそういう意味では珍しい回
川止めを巡る代官(川辺久造)と川越人足を取り仕切るヤクザ(高品格)の不正
助さんが財布を掏られてしまい、金がない。仕方なく光圀一人だけ宿に泊まることにしての別行動となる。その宿で光圀は助さんの財布を盗んだ女掏摸おぎんと遭遇、手配書の回ったおぎんを探しに役人たちが宿改め、とここで光圀はおぎんを役人に突き出すべきなんだけど、それじゃあストーリーが続かない。で、おぎんを捕縛しようとする役人に、おぎんは自分の娘ですと庇う光圀、という風に始まる
川止めという言葉
多分「眠狂四郎円月殺法」の11話 姫君みだれ舞い妖艶剣-藤枝の巻-」にて「船止め」という言葉が使われていた。その際に書くべきだったが、こちらに書いておく
川止めというと、「雨あがる」だとか、「木枯し紋次郎 第1話 「川留めの水は濁った」」でその言葉に親しんでいた。あるときなにがきっかけか、その言葉を思い出そうとして思い出せなくて、「船止め」だったかなと勘違い、検索すると、「船を止めておくところ」というような意味が出てきて、船止めにはそういう意味はないのかとずっと思っていた。で、眠狂四郎で「川止め」の意味で「船止め」という言葉が出てきて驚いたのだ。再び検索してみると、一番上からちょっと下のところに、「船の出入りや往来を禁止すること」と出てきた。なんだそういうことか
このメモブログで「雨あがる」のところを見てみたら、この川止め船止めについて書いてあった笑
宮田洋々は宮田洋容・布地由起江という漫才コンビの宮田洋容で、宮田陽・昇が孫弟子とのこと

第26話 9月22日 暴れん坊の恋
厚木あき:藤浩子
新見十兵衛:蜷川幸雄
芦川久三郎:田中明夫
ほていやの亭主:中村是好
厚木七郎兵衛:犬塚弘
平塚岡右衛門:深江章喜
ムチャクチャの熊:ハナ肇(トメ)
あきと厚木七郎兵衛は父娘で違う夢を持っている。父は金山を探し当てる仕事師だが、もう掘り尽くされているのか、なかなかうまくいかないが、もう一山当てるのが夢。そしてあき、こちらは三歳のときに、七歳の新見十兵衛との夫婦約束を親同士がしており、十兵衛と夫婦になるのが夢
この後者のほうがなかなか理解できない。その後十兵衛は家が没落、その両親は亡くなり、十兵衛は行方不明。三歳の時の親同士が決めた夫婦約束を夢見て待つというのがそもそも理解できないし、しかも十兵衛は行方不明だなんて、そんな男を待ってもしょうがないと思うんだが。
熊は力持ちで乱暴もの。彼が金がつき瀕死の道中の十兵衛会い、あきとの約束の書を預かる。その後十兵衛は死んでしまい、熊のほうは、あきの家へ行くと、自分が十兵衛と勘違いされるという展開。一方熊もあきの美しさに声が出せなくなり・・・。そしてあき親娘の危機に熊は立ち向かう
助さんのほうもあきにはメロメロで一日デートをしたりしている。
あきの藤浩子、その役どおり、美しい
この回では助さんと八兵衛が路銀を受け取るための別行動、そして二人で酒盛りをして、八兵衛は翌日ぐったり。で助さんがひとりで行動し、事件に関わり合っていくという風な展開で助さん活躍、光圀の出番は少ない
クレージーキャッツの二人が共演、一緒の場面もある(熊が厚木の家を訪れたとき、いたのは七郎兵衛で熊を十兵衛と勘違いしたのも最初は七郎兵衛)

第27話 9月29日 箱根の山は天下の嶮
大沼主膳:遠藤太津朗
おくま:滝奈保栄
捨八:桜井センリ
笹井陣之進:玉川伊佐男
お吉:遠藤真理子
栗原主税:永井秀和
藤造:金井大
佐倉安兵衛:久富惟晴
権六:三角八郎
世羅又之丞:浜田東一郎
お静:杉本マチ子
茂十:出水憲司
袖の下で関所を通してしまう不正が横行
番頭笹井、家老の大沼、そして雲助の頭藤造によるものだ
光圀一行が通るという噂を聞き、慌てて関所のやり方を厳しくし、光圀はそこを通る際に、些細なことで牢にまで入れられてしまい、しかし光圀はそのことでここの関所はしっかりやっているという始末。ここらは光圀はわかってて罠に嵌ってやってるようにも見える(この手の時代劇で主人公は何でもお見通しという設定)が、後の場面で本当に騙されていたということがわかる
福本清三が殺陣のとろこにいたような気がする。あまり目立ってないが
三角八郎は雲助の新入り二人組のひとりで、悪いことをやるのに臆病、結局光圀を助けるというような形。以前にもこういうキャラをやっていたはず。第3シリーズ3話「雲助珍道中」かもしれない
クレージーキャッツ桜井は三角八郎の相棒

*0227
第28話 10月6日 めぐり逢い
勝三郎(与ノ吉):地井武男
お松:本阿弥周子
甚太郎:三上真一郎
お照:二本柳俊衣
梵天の五郎造:小林重四郎
辰造:江幡高志
甚助:山村弘三(役名なしクレジット)
五郎造の子分:野口貴史(役名なしクレジット)
十手持ち:井上茂(役名なしクレジット)
役人:唐沢民賢(役名なしクレジット)
佳作
地井武男うまい。本阿弥周子、試練に耐える女という役柄で随所にいい表情。本阿弥に関しては、いま今作と見進めている松方版遠山の金さんにて予約をミスして見ることができなかった作品に彼女が出ていることをウィキで知って残念がったところだ。こちらは1990年代の作品でもあり、年齢を重ねた彼女も見たかった。
勝三郎は大工で女房がお松という設定だが、勝三郎は二年前に殺人の嫌疑をかけられ江戸から逃げてしまった。一か月後に真犯人が見つかったが、勝三郎は戻らない。鎌倉で見かけたという話を聞いてお松がやってきたというのが発端。
さて、再会できるのか、と思ったら、そこはあっさり。しかし勝三郎は江戸へ戻らないと言い出す。この二年間、自分も生活してきて周りの人との交流もあり、やるべきことがある、と言う。
勝三郎をの江戸の知り合い辰造、賭場を開くやくざ梵天の五郎造の配下。彼は与ノ吉の江戸での過去を知っていた。そしてそれをばらすと金を二年間に渡り強請り続けていた。もう手配はされていないのを知っていながら。
勝三郎のやるべきこととは辰造への復讐か、とこの展開で、辰造が殺される。さては勝三郎がやったのか。役人も押しかけてくるが、これもお照の機転で捕縛されはせず。
勝三郎は与ノ吉と名を変えて宮大工甚助のもとで働いていた。その息子、若棟梁が甚太郎、その妹がお照。甚太郎の博打狂いを止めさせ、後継ぎとして更生させることが勝三郎のやろうとしていることだった。
お照は与ノ吉と夫婦になって与ノ吉に後継になってもらいたいという願いがあり、与ノ吉から真相を聞かされ、お松に会いに来て、与ノ吉は自分と夫婦になって後継ぎになるのだから江戸へ帰れと言い放つ、という一コマが挿入。
辰造殺しは甚太郎であった。正当防衛というかもみ合っているうちに自分で自分を刺した、とも。甚太郎は梵天一家に捕まり、それを取り戻しに勝三郎は梵天のもとを訪れようとするも、そこへ光圀がやってきて、自分に任せろ、と。
甚太郎を助け梵天一家を成敗し、役人に引き渡し、一件落着。
甚太郎は反省改心し、自首。いくらかの罪で牢へ入れられるかもしれないが、その後はもう大丈夫だろうと勝三郎も安心
が、宿へ戻るとお松は鎌倉の縁切り寺(冒頭にそこを訪れる光圀一行という一コマがある)へ行くという光圀宛ての手紙を残しいなくなっていた。勝三郎が寺の門の前で追いつき、愛の言葉。
この最後のお松の縁切り寺というのは、ちょっと不自然な感じもした。お照から言われてお松はもう諦めたなどと言っており、いやそこは勝三郎の意思確認してからにしたら、と思う。まあそこで光圀が勝三郎の意思を聞きに訪れて、甚太郎と梵天一家の件を知り、そっち優先になってしまったという経緯もあり、まあギリギリ不自然でないか。ただ、お照に言われてすぐ諦めるというのはちょっとなあ
今回の最後の殺陣では、珍しいパターン。光圀がひとりで梵天一家に乗り込み、五郎造をおちょくり煽り、逃げ出して、皆が追ってきたところを「助さん格さん存分にやりなさい」。
光圀の「助さん格さん懲らしめてやりなさい」は有名なお約束で、ここではちょっと違うセリフだが、こういうセリフを言うのは初めてではないだろうけど、まだこのシリーズあたりでは、全然定番ではない
今回はやくざを懲らしめるだけだから、そこでは光圀の名乗りはなく、成敗が終わったところで役人が駆け付け、役人に何者だと問われ、光圀じゃよ、水戸の隠居、光圀じゃ、に役人、一瞬気付かず、そして大いに驚き、というコントのようなことをやっている。ここは東野の表情もよく、最初の光圀じゃよはニヤニヤ、最後の光圀じゃよで、眼光鋭く言葉も力強く。役人のほうも、それを聞いてへー、と向こうへ行こうとして、ハッとして振り返っての二度見。まあ、この役人は何も悪いことはしておらず、名乗って平伏させる必要はまったくない。視聴者の期待に応えるための演出であり、そこで上記のような遊びを入れたのかもしれない
この役人が唐沢で、配下に十手持ちが井上
福本清三ノンクレジット、やくざ配下でチョコチョコと映っている

第29話 10月13日 黄門さまの頑固くらべ
お延:香野百合子
お時:西岡慶子
般若の辰五郎:神田隆
綱屋与兵衛:伊沢一郎
与一:西条貴之
巳之吉:中田博久
鍋山三五郎:早川雄三
辰五郎の子分:堀勝之祐
辰五郎の子分:東田真之(役名なしクレジット)
辰五郎の子分:有田剛(役名なしクレジット)
漁師:有島淳平(役名なしクレジット)
白川浩二郎(役名なしクレジット)
辰五郎の子分:木谷邦臣(役名なしクレジット)
辰五郎の子分:矢部義章(役名なしクレジット)
碇屋嘉六:佐野浅夫(トメ)
喜劇色が濃い楽しい作品
内容は出演者に佐野がおり、サブタイトルがこれ、というところから想像できる通りのもの
その二人の頑固くらべの部分も喜劇的で楽しいが、それに合わせてということだと思うが、他のところも随所で喜劇調になっている
浜でやくざにいじめられているお延と与一を助けた光圀一行、お延の家へ招待される。そこは元網元の碇屋嘉六。ここでお延と与一が会うのを認めない嘉六の言い分と光圀との頑固くらべラウンド1。
やくざものが出てくる。神田隆と中田博久が親子なのだが、その配下が妙にやくざにしては弱弱しく、やる気なさげ。最初に出てきて乱暴を働いて、助さん格さんと格闘になるあたりでは気付かなかったのだが、その後顔が映り、弱弱しい発言と顔つきが出てきたあたりで普段出てくるやくざとは違う俳優なのかな、ああいう特有の悪役顔ではない人たち。
碇屋嘉六の家に手伝いに来ている近所のものというお時、碇屋の家にやってきた光圀一行の部屋での話を立ち聞きして、なにやら身分のある人だと気付いて、その後なにやらわくわくしてるのも喜劇調、こちらはあまり出番はないが。
ストーリー的には、中盤に光圀一行にやられた仕返しに行こう喧嘩支度している般若組のところを弥七が通りかかる。弥七が辰五郎と顔見知り、しかも弥七のほうが格上のようで、話を聞いてみると、どうやら光圀のところへ仕返しに行くようだとわかり、あっさり光圀の正体をばらし、行くのを止めるよう言い、早々に光圀が辰五郎と組んでいる代官鍋山のところへ赴きこちらもすぐ身分を明かし、懲らしめを行う、が、それは穏便なもので、自分の正体は明かさずに、碇屋に対して行った悪事を謝罪させ取り上げた網元の株を碇屋に返却させる、と言う風に悪を懲らしめるというあたりのことはさっさと済ませている。これは碇屋と光圀ふたりの終盤の頑固くらべラウンド2に時間を割くためであろう。

*0228
第30話 10月20日 希望の灯
与平:長谷川哲夫
理右衛門:嵯峨善兵
黒馬の金八:富田仲次郎
桜庭良庵:名和宏
銀次:市村昌治
六蔵:佐藤和男
西瓜売り:北見唯一(役名なしクレジット)
お沢:十朱幸代(トメ)
茶店で一休みの光圀一行、八兵衛がだんごの食べ過ぎで腹を壊し、光圀が印籠から薬を出してやる。その印籠を見た茶店の女お沢が光圀を奥医師桜庭良庵と勘違いすることから始まる話
夫与平の不自由な目を良庵に診せたいと願うお沢が頼み込み、光圀は良庵の振りをする。が、後日本物の良庵がやってきた。このタイミングでなぜやってきたかはわからないが、良庵とこの地の名主理右衛門とやくざの金八が今回の悪役。
与平が首を吊ろうとする場面がある。光圀の良庵が偽者とわかっての絶望みたいなセリフがあったが、それが偽者であっても、本物の良庵に診てもらえることになったのだから絶望はなかろう。特に語られていないが、その前から女房に迷惑をかけているということで絶望していたのかもしれない
夫婦と弥七でやくざから逃げる場面。与平は足手まといになるから二人で逃げてくれと頼み、二人が逃げると、やくざの前に姿を現し、防波堤になろうとするという展開。水戸黄門を見てる側からすると、弥七はどうせ強いんだから、そんなことしないでも大丈夫大丈夫、と思ってしまう。与平がやくざの前に立ちはだかる場面を作りたかっただけかと
という風にあまり楽しめず。そういう作品だからそう思ってしまったのかもしれないが十朱幸代のオーバーな、言い換えれば熱演だが、演技が暑苦しい

第31話 10月27日 人情潮来節
牛堀の助蔵:小松方正
アヤメ:いけだももこ
大川権右衛門:北原義郎
紋次:牧冬吉
吾六:岡部正純
松吉:松山照夫
塩山市兵衛:酒井哲
真菰の伊三郎:竹脇無我(トメ)
カッパの伊平:島田正吾(トメ)
真菰の伊三郎は渡世人、お尋ね者だが、故郷に帰ってきた。父親は船頭のカッパの伊平。親を亡くし小さいころに伊平が引き取ったアヤメが血のつながっていない妹。
悪役のほうはやくざの親分が牛堀の助蔵で、紋次、松吉、吾六という順列でその配下
助蔵の悪辣さに伊三郎はかれの片腕を落として追われていた。
光圀が出てけばすぐ納まるのに、伊三郎を悪のもとへ行かせている。これは格好良い渡世人伊三郎という場面を演出したいからかと思う。前回も同じように光圀が出て行けばすぐ終わるだろうに、お沢を悪役のもとにやって、とまどろこしいことをやっている。まあこちらは理由はあるのだけど。
でもこういう感想は水戸黄門の見過ぎかな
30、31話と印籠を出す場面が完全ではないがほぼ型どおり。

*0229
第32話 11月3日 素晴らしきかな人生 水戸
幡谷勘十郎:夏八木勲
寺門裕之介:青木義朗
幡谷しづ:上村香子
安田仁右衛門:久米明
水野:原田清人
定吉:石見栄
多吉:浅若芳太郎
喜作:日高久(役名なしクレジット)
光圀が帰ってくるまでに仕上げてしまいたい掘割工事。
それを無理強いする作治奉行寺門と配下水野。工事に駆りだされている百姓の側に立つ郷氏の幡谷勘十郎
日高久は百姓で運河工事をサボり幡谷に叱責されているという冒頭のところで登場(その後もたびたび出ているが)。ここでは月代を剃っていない頭、この人にしてはちょっと珍しいように思う
第20話のところにコピペしたが、この回では中山の名前が出てくる。亡くなった中山と光圀とで運河の計画した旨
上村香子、たびたび時代劇のゲストで見る。天真爛漫な明るさが魅力の女優
深雪:岩井友見、この回のみの出演であるが、今シリーズで降板とのこと。
お新(一部代役):富永佳代子(ノンクレジット)とウィキにある。どういうことだろう。そしてウィキにはキャストとしてとても詳しく掲載されている。役名なしクレジットに役名がついており、さらにノンクレジットの人物も多数書かれている。このお新代役のことも含め、こういったことはどうやってわかったのだろう