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牛泥棒 [映画]

03/31(金) 13:00 -
NHKBSプレミアム|76分|15倍録
シネマ「牛泥棒」<字幕スーパー><スタンダードサイズ>
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ヘンリー・フォンダ主演。名匠ウィリアム・A・ウェルマン監督が、えん罪事件を真正面から描き、アカデミー作品賞にもノミネートされた傑作西部劇。流れ者のカーターは、相棒アートと共にネバダ州のある町にやって来た。そこへ地元の牧場主が殺害され、牛が連れ去られたという知らせが入る。町民とカーターたちは犯人を捜すため、捜索隊を組織し、牛を連れて野宿していた3人の男たちが発見される。3人は無実を主張するが…
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これを選んだのも短いから。
ううむ。よくわからん、これが傑作だと。
豚に真珠、価値の分からないやつに名作を与えても、ということか。
まず序盤で躓く。長いのだ。ウィキにあらすじがあるが、牛泥棒を捕まえろと民警団を組織して町を出ていくまでが、文章にすれば短いのに。そしてストーリーの中で色々役割を果たす人物、いわくありげな人物がたくさん登場するが、その素性もわからないし顔の区別もなかなかつかない。すぐ眠くなる。
さらにいえば主演がヘンリー・フォンダだが、結局最後までさして活躍もせず、突出した役割もなく、出番もほかのたくさんの人物と同等かそれより少ないくらいだ。つまり誰を主軸に見ればいいのかもわからず手がかりがつかめない。
ストーリーとしては、キンケイドという男が殺され、それは丑泥棒の仕業だろうと、キンケイドの友人を筆頭に民警団が組織される。保安官の許可のもと、裁判で判事が裁くべきと主張する町の長老なんかもいるが、町民の憤慨は止まらず、犯人を追う。怪しげな三人組を見つけ、それが犯人だと決めつけ、そして私刑は実行されてしまうが、そこへ保安官がやってきて、キンケイドは死んでおらず、治療しに行っていただけだ、と言う。民警団の面々が茫然とする。私刑された男の妻への手紙が読み上げられる。そこには非難はなく、両親の大切さが綴られていた。という感じ。
犯人を追うとき、その三人組に会う前に別の三人組、新婚夫婦と新郎の姉、そのうちの一人の女性、新婦は、カーター(ヘンリー・フォンダ)とは以前深い仲であったようで・・・。というようなエピソードがある。こういう場合、それがストーリーに絡んできそうなものだが、それ以上なにもなし。こんなことが多い。上に書いたが民警団の中のいわくありげな人物たちが、いわくありげなまま、さして説明もなく終わっていく。リーダー格の元軍にいた男なんかは裏がありそうに描かれていたが、それも説明なし。最後は息子になじられ、銃の音がしてるから自殺したのかな。
さらにいえば真犯人もわからず。
こういうストーリーなら、ミステリー仕立てにするなら、私刑になった三人組の、実は無実である証拠とかが段々明かされるとかだが、そういうのもなし。
そこで私刑を行うことに反対するのはいるかと問われ、7人が出ているが、その7人もなぜ、なにを考えそういう考えに至ったのかととかもなし。
ストーリーをシンプルにして、市民の暴走と良心の大切さを描いたということなのか、なら、カーターと知り合いの女性なんか出す必要もないし。