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ザ・商社 [テレビドラマ]

オリジナルは1980年
今回の放映データ
第1回2022年6月4日(土) 午前0時25分から (金曜深夜)
第2回2022年6月4日(土) 午前1時46分から (金曜深夜)
第3回2022年6月12日(日) 午前0時25分から (土曜深夜)
最終回2022年6月12日(日) 午前1時36分から (土曜深夜)
第1回80分、第2・3回70分、最終回80分
今回「松本清張 没後30年」ということで3作品が再放送。
他に「けものみち」 「天城越え」。

時代劇ばかり見てなかなか手が出ない現代もの。
録画した中でも気になってたのがこれ、他にも松本清張シリーズとして二本録画済だが、まずはこれから。
この作品はなぜかタイトルだけ鮮烈に覚えていて、それはこれがオリジナル放映されたころの記憶のはず。大層評判になった作品だと思しき。でなければ俺の記憶に残ってるわけはない。内容は覚えていないが、当時見たのかもしれない。まあ大人のドラマだから子供だったおれに理解できるわけもなく。
タイトルに加え山﨑努が出ていることもセットで覚えていて、今回見てみて色付き眼鏡をかけたギラギラしたその佇まいも記憶がよみがえった。内容は理解できないながらもやっぱり見ていたのだろう。
そして、この作品で「商社」という業種を初めて知り、そして記憶に刻み込まれた。就職活動でチラッと商社が浮かんだり、株式投資を始めたころも、商社にかなり興味を持ち、何度も株を買ったりもした。まあ始めた当初は値上がりしたかどうかをすぐ気にするような短期投資的なスタンスだったので、商社なんかはまったくそれにそぐわない業種なのだけど。
で、その自分のこの作品で知った商社という言葉から受けるイメージは、何をやってるかは判然としないくせに日本社会を裏で牛耳る業種というイメージで、その後おれにはそれがずっとあった。今回見てみたら、商社がそういう業種であるというメージを想起させるような作品ではなかったけど。

全4話。
とりあえず2話まで視聴。
和田勉が演出
佐藤慶が出ている。この後どうなるのか、山﨑を追い落とすような役割での登場。そういえば、この二人は必殺史上最高の場面で対峙しているあの二人である。
永井智雄。時代劇ばかり見ており、この人は時代劇でよく見る俳優というイメージ。おれにとっては現代劇では珍しい。まあウィキを見てみると、『事件記者』という作品が代表作のようで、時代劇ばっかりの人ではなさそうだが。
森本レオと水沢アキが出演しており、キャストクレジットで連続して出てきていた。この二人は何かあったような。共演場面があるのかどうかはわからない。今のところない
矢代譲次(演 - 袖山雅弘)。第1話のOP、彼の顔のアップで始まるという、結構重要な役。水沢アキの父親役である。袖山雅弘は全然有名でないのかなあ、検索してもあまり出てこない。顔は桑名正博のような感じ。
夏目雅子がピアニストの役、すぐ叫びだすみたいなずいぶんエキセントリックで情緒不安定なキャラ、なんだか下手に見える。
作品の出来は。うーん。超傑作という感じでないな。制作されてからずいぶん経過しているから、演出のリズム、タイミングに古臭さを感じるところが多々ある。自分の記憶の中で長くまだ見ぬ名作みたいな位置づけだったので、なおさらこんなもんかという感じではある。

※追記
結局この日は第3話まで。
先日視聴した「今度生まれたら」のことを考えると、これも1日で見終えられそうだと思っていたが、上に書いたように現代の目から見ると演出のリズムがちょっと合わないこともあり、次をすぐ見たくなるような感じでもなく、そうそう見進められなかった。つまらないわけでは決してないが。
この回の終盤で、外人が酒場でなにやらわけのわからない話を延々と。演出意図がよくわからなかったが、この回のサブタイトルが「セント・ジョーンズの神話」で、そうか、地元民が神話を語っているということか、で、それが上杉の現況と重なってくるということだな。
この回のラストでは夏目雅子のヌード、乳首が映る。NHKでこんな演出をするのか。

※追記 8/16視聴
第4話
全体的に。
結局上に書いたように演出のリズムが現代の目からするとちょっとズレてるというか。
メインのストーリーとして石油ビジネスに絡もうとする商社勤務、一匹狼の男と、そのプロジェクトが危機に瀕していくというものは相当に面白くなるはずだが、そこがさほどでもなく淡々と。
これ以降は悪い点として指摘するものの、ほんとはそんなに悪い点ではないだろうとも思う
メインストーリーから外れた登場人物とメインストーリーとの関わりが希薄な感じがする。例えば、森本レオが演じる木村、その妹、そしてそのボーイフレンドの島村。島村は上杉を信奉する部下ということで、ここでようやく絡みが出てくる。木村は江坂要造の骨董道楽に付き合わされてる落ちこぼれ社員ということで、その道楽を強調するような役割か
また、最終回で出てくる上杉への愛情合戦を演じる真紀(夏目雅子)とかおる(水沢アキ)なんてのもどうでもいいというか、唐突というか。いや唐突ではないのだろうが、なんだか白ける。
裏テーマ、いや実際は表のテーマかもしれないが、上杉の二世という出生のこと、そして要造の出生と江坂産業設立の関係に関する秘密(※)。ここら辺はもっと濃いめに描かれてても良いかと思った。(※これは噂とされている。江坂解体が確定的になったとき、要造が不気味な薄ら笑いを浮かべる。それを大橋会長をなじる。江坂産業は先代、要造の父親が一代で築いたものであり、その時代の番頭である大橋会長は先代が汗と脂で築いたと表現している。が、要造の母親は明治時代の元勲、桂木侯爵に奉公していて、可愛がられた。江坂商会設立に関し、桂木侯爵から有形無形の援助があった。さらに要造の実の父親は桂木侯爵だとも考えられ、このため要造は父親の汗と脂なんかではなく、己の出生が江坂産業を築いたと考えており、それをゆっくり時間をかけて壊すことを生涯の目標としていたというようなことが終盤語られる。)
最終回は塩見三省が出ている。さほど大きな役ではないものの、思ったより出番多し。ウィキには「石油ジャーナル記者たち」と書かれているがこれはまちがい。実際には毎朝新聞記者・松村で、その新聞の記者は複数出てくるが、その中では一番出番が多い(クレジットで役名として「記者」だけでなく具体的に名前が与えられてるのは「毎朝新聞デスク」と「松村記者」だけ)。石油ジャーナル記者の関根修司(演 - 勝野洋)と大学の同窓。関根がこの江坂産業の石油ビジネスの不調のことを調べて書いたものの、上杉にそれを見せゆすり、口止め料をせしめていたた。しかしそのことを毎朝新聞が調べ始めたことを知り、世間に出るのが時間の問題となると、松村に記事を託し、結局は毎朝新聞が江坂産業の危機をすっぱぬく
今回放映のためのNHKのサイトには出演者として塩見三省が掲載されているが、これはその後有名になったから掲載されているような気がする。
ウィキに「白井頭取(演 - 川部修詩)共立銀行頭取」というのがある。番組でも最終回のところにクレジットがある。が、どこに出ているのやら。役柄としては佐分利信の八田頭取とセットになって出てくるはずだが、それらしい人はいない。あえて言えば、八田が日銀と大蔵省を歩き回る場面で後ろにいる人だが。と川部修詩を検索して画像と見比べてみたら、やっぱりそうか、八田の後ろを歩いている人だ。不思議だ、これだけの登場(後ろで歩いているだけの数秒、セリフはなし)だけど役名ありのクレジットだし、ウィキには、「共立銀行頭取」とまである(ドラマを見るだけではわからない)
事件の決着がついた後、各登場人物のその後が描かれるが、そこが長すぎるように思った。
中村玉緒、当時41歳、自分が子供だったその当時、もうおばさんというようなイメージで、まあその通りの年齢だが、多少色っぽい役というか、要造をひそかに思ってる私設秘書の役で、要造が女を囲うような場面で激しい嫉妬を見せたり、その一方で木村を誘ったり(最終回では逆に木村から愛の告白をされている)している。おばさんが無理な色っぽい役という風にも見えるが41歳なら現代なら余裕の設定だ
作品の舞台、1968-77年
字幕オンでの色付きは山崎努と夏目雅子、そして片岡仁左衛門