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木下恵介アワー「兄弟」 [連ドラ]

10/11(水) 17:00 -
BS松竹東急|30分|12倍録
[新]木下恵介アワ―「兄弟」 #1[字]
11/15(水) 17:00 -
BS松竹東急|30分|12倍録
木下恵介アワ―「兄弟」 #26[終][字]
全26話
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兄弟』(きょうだい)は、TBS系列の「木下恵介アワー」(当時:日産自動車一社提供)の第6弾で、1969年 - 1970年に放送されたテレビドラマ
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2話まで視聴
兄弟、その恋の相手、そして家族のドラマ。兄弟が主役かと思いきやトップクレジットは兄弟の両親である北村和夫と津島恵子が並記、その次が兄弟の津坂匡章とあおい輝彦、その次が兄弟の恋の相手である秋山ゆりと沢田雅美
字幕オンでの色付きは黄色が津坂で、緑があおい、この二人のみ
津坂、あおい、沢田は常連。津坂は前回見たおやじ太鼓のときとは打って変わって苦悩する若者といった感じで明るいお調子者といった面はまったくない。いっぽうあおいは、ほぼ同じようなキャラ、末っ子で楽天的でお調子者。同じに見えてしまうのは演出の要請どうりなのか、芸の幅が狭いのか。
沢田はあの口調があるだけで、同じに見えてしまうが、ちょっと前とは違ったキャラなのかもしれない
この木下恵介アワーを見るたびに思うが、価値観の現代との相違。
亭主関白、女性蔑視。公衆電話など第1話でてんこ盛りだ。冒頭では雨で傘がなくて、順二が見知らぬ女性(順二の恋の相手となる京子)に笠に入れてもらうというところから始まる。」こんなのも現代じゃほとんど考えられん。
脚本は全部かどうかはわからないが今のロコと山田太一

*追記同日視聴第6話まで
特筆すべきことはないが。
4話で菅井きん登場、京子の女子寮の管理人の千代役
6話では両親が出ないので、主役二人がトップクレジット

*追記同日視聴第9話まで
9話はナレーターのクレジットがなく、案の定ナレーションが入らない回。でもこの番組はナレーションがかなり特徴的で、ナレーションがない回というのがあるのが意外。
ここまで見て。
男たちが異常。みな異常な行動をとる。まあ今の目から見て、であるが。
修太郎の亭主関白ぶりが異常で、9話では京子からの電話を勝手に切ったりして(6話)。
静男は比較的まともだったが、激情に駆られ、紀子に失礼すぎる電話をした件がある
順二は京子にすぐ調子の乗ると言われてるのに、それでも治らずすぐ調子に乗る。9話では、夜に京子の寮へ押しかけ千代を脅すようなことをするし。
一方女性陣。
主人公と恋仲になっていく二人はどちらも出自が興味深い。紀子は高根の花のお嬢様風に登場したが、大工の父と二人暮らしで、家では結構さばけた口調で庶民的。従業員の信吾に惚れられている。そうそう信吾のほうはちょっと異常な言動っぽく見えるなあ
京子のほうは、田舎から集団就職で出てきて、デパートの食堂のウエイトレス。
母親の厚子は内職を家族から止めろと言われても決して止めない。亭主の世話をして子供の成長を見守り、それはそれで充実感があるけど、それだけじゃ虚しくて、才能があるのなら何かやりたいけど、才能もないので、内職をやってるという設定。
森本辰造(紀子の父):菅原謙次がトメ(ナレーターの後)の位置でのクレジット。

*1125
第10-12話
年末年始の情景、このシリーズは1969年 - 1970年に放送されており、多分放映日が年末年始だったのだろう
11話では仕事納めの日、第12話は新年の様子
11話で京子が風邪をひき、千代の「過ぎる」おせっかい炸裂、順二がやっているアルバイト、配送の仕事だが、その回ってる地域を調べて、京子の風邪のことを知らせ、寮へ連れてくる
12話ではまず京子が実家へ帰省、京子の父親役は浜田寅彦
さらに、紀子の父親辰造が蒲田の得意先山村家へ顔を出すという場面で、旦那に対する大工の棟梁といった塩梅の職人口調、それまでの回では京子との場面が多かったため、そういったあからさまな口調はなかった。時代劇や落語でよく見るような雰囲気で、この時代にもそういう傾向があったことが偲ばれる
またこの場面で辰造の初恋の相手らしき人(山村澄子(辰造の得意先の娘、未亡人):南風洋子)と対面
この山村の旦那、見たことある顔なんだがなあ
*同日
第13、14話
13話
厚子が外でのアルバイト、ミシンの販売、を始める
智恵子が京子のデートを順二に断りに来る、これが次回のエピソードに繋がる
京子とのデートは実現するが、大学生が田舎から出てきたウェートレスに本気になるわけがないと自分を卑下し僻み根性爆発
紀子が静男と静男との秘密の場所である例のランチの食堂に同僚の雅子がつけてきて、同席することになる。そこへ静男もやってきて、とっさの判断で紀子が同僚がきていてまずい状態ということを静男にわからせるためのサインを出す。この場面はとても良い。まだ恋人ではないものの、秘密の二人ということが高まってくる場面だ。ただ、すでに静男と紀子というのは社内で噂になっており(8話)、雅子が離れた席に座った静男に気付いた際、雅子がその噂を知ってるなら察するはず。これは10話でも似たようなことがあり、会社を出たあたりで静男に声をかけた女性のことを静男の同僚で隣の席の滝口が、「誰だい?」などと言っており、が、しかし、静男と紀子の噂話を静男に聞かせたのも滝口であり、ここも察しそうな場面である
厚子の外での仕事に修太郎は激怒、が、厚子も心の内を話し、修太郎はその仕事はやったらいい、気持ちはわかる、だけど自分はこれからも怒るぞ、人間とは矛盾したものだ、などと言う。この場面はいい
夫婦はなんとなく和解、厚子の外での仕事も許可となる。
谷よしのがクレジットにある。多分厚子がミシン販売で声を掛ける女性、谷よしのらしくほんのチョイ役、これくらいの出演ならクレジットなしにでもされそうだけど、それでもクレジットされるということは、セリフがあれば全員クレジットされてるのか、それとももうこのころそれなりに有名だったか。
14話
順二は「わけは言えない」問答、智恵子が順二に惚れたという告白がその結末、これは意外で面白かった。
信吾は森本家で留守番、静男からの電話を受け、紀子の相手だと気付く。
*同日
第15話
見ごたえあり。前回を踏まえての順二、京子、そして智恵子での対決(三崎も同席)と、静男と信吾の対決。特に後者、信吾が静男を過大評価しすぎ、そして職人らしい単純な思考。
*同日
第16話
静男は紀子に告白、そしてそのままプロポーズ。家に帰った紀子が着物姿。この頃普段着としての着物があったのだと偲ばれる。
智恵子が順二を訪ねてくる。自分は引くから京子と仲良くして、などと言いながら、私に冷たくしたことを後悔すると思うわなどと支離滅裂なことを言い出し、ちょっと喜劇調ですらある珍妙なやり取り、さらにそこへ京子がやってきて、厚子や静男の前で口論。
修太郎は営業の方針で揉めて徹夜
*同日
第17話
修太郎の様子が変だということで厚子は会社の人に事情を聞きに行き、修太郎が左遷、総務部へ異動、部長待遇だが部長は他におり閑職ということがわかり、それを子供たちにも話す。修太郎にはこのこと(これを知ってるということ)は内緒にしてとにかく元気づけてあげよう、ということになる

*1126
第18話
京子と智恵子はいつの間にか順二を取り合う単なるライバルのようなバチバチの関係に
修太郎は友人の安藤と飲んでいるときに家族に優しされて左遷の件が知れてると悟っていることを話す。
この安藤、見たことある顔なんだがなあ
*同日
第19,20話
19
厚子の発案で修太郎と厚子が横浜でデート、厚子から切り出す形で左遷の件
20
静男が下丸子の紀子の家を訪問
*同日
第21-23話
21
京子が千代の策略で志沢家訪問
22
紀子が志沢家訪問、結婚承諾
沢田雅美が出ない、今シリーズ初
23
順二、三崎、京子、智恵子の四人でデート。遠まわしに順二が智恵子に断りを入れ、京子とのカップル成立を認めてもらうという作戦のようだが、地獄絵図。しかし、智恵子も吹っ切れたのか、順二に諦めもつき、最終的になごやかに。
辰造が信吾に紀子の結婚を伝える
北村和夫が出ないで、津島恵子が出る、通常はこの二人並記でトップクレジットだが、今回は津島と津坂の並記でその後もそれに準じて繰り上がっていくという風に順番が狂う
*同日
第24,25話
24
紀子、信吾と箱根へドライブ
修太郎、会社を辞め、安藤の会社を手伝うことを家族に話す
25
4月、静男は新入社員教育担当
修太郎は安藤の会社で大きな仕事を担当することになる。通常のドラマだと失敗フラグという感じなのだが、もう最終回も近く、バッドエンドにはならないだろうから、失敗ということもないだろう
京子の母親が志沢家を突如訪問、 京子を嫁にしてくれるという勘違いから、そうでないと知り、それは無責任だという極論で口論となる
*同日
第26話(最終回)
静男と紀子、両家の親が対面。
志沢家の面々が森本の家を訪ねるのだが、その前の一コマ
静男と修太郎の会話、静男、「結婚したらいよいよよくある人生から抜けられなくなるような気がする」修太郎「家庭だけがいわば社会に対して作った砦だと思うんだよ。信じあえる家庭を作っていた人間は、社会の押し付けてくる評価を跳ね返すもう一つの社会を持ってるということだ、家庭というものは作る人間にとっては世間と真っ向から立ち向かえるほど強いもんだと思うな」
静男のこの平凡な人生についての疑問はこれまで再三控えめながら出ていたもの
順二と京子については前回で終わりとうことだろう、ほとんど出演なし。順二は森本の家には同行しておらず、暇ということで、寮を訪れ千代とトランプ(京子は日曜日ということで仕事が忙しい)、という程度の出番、京子のほうはその時間帯の働いてる様子が少し映り、最後に再度レギュラー出演者の映像が主題歌バックで流れるというところでの登場。最終回にしてはバランスが悪い感じはする
京子の父親が志沢家両親と対面すると、やっぱり達者な職人口調、髪型がサラリーマン風な横分け。角刈りとか大工風にしてもよさそうだが、それじゃわざとらしすぎるのかな。

主題歌
ジャン・グラーズというグループが担当している。第1話では「ジャン・グラーズ」の表記だったが、最終回では「ジャン グラーズ」となっていた(中黒が取れ半角空白)
典型的なフォークコーラスの楽曲-----
3日で見終えた。詰めこめば二日でいけそう
脚本は全部の回で山田太一

栗山京子:沢田雅美
このころの沢田はおませでちゃっかりした「現代的」というのがあいそうな女の子に本領を発揮するので、恋愛もののその当人という使い方はあわないというわけではないが、なんか使いどころが違うという感じ
志沢静男:津坂匡章
沢田と比較。津坂は喜劇が似合い、しかしここではそれなりにシリアス、登場時は苦悩を抱える青年だったが、回が進むにつれ、それ以外の面も見せるが、さほど喜劇的要素はない。そしてこちらもあっていて申し分ない
志沢順二:あおい輝彦
志沢修太郎(静男・順二の父):北村和夫
なんか不思議なのだが、あおい輝彦にしても、津坂匡章にしても若々しいが、その後そのまま年齢を重ねていった。
北村和夫はあまりたくさんは見ていないが、この作品以降のものもいくつか見ているし知ってる。菅井きんなんかもそうだが、この作品で中年くらいの世代の人は、その老人姿も知ってるだけに、えらく老けて見える。一方あおいや津坂のように若い世代のほうは、その老人姿も知ってるけど、ちゃんと年相応に若く見える。
森本紀子:秋山ゆり
かわしい。今の江口のりこみたいな感じで、江口のりこだったらかわいいという表かは変かもしれんが。
また大昔の和田アキ子なんかにも通じる顔や髪型。声もそんな感じ。おれはこの声がちょっと苦手、当時の流行りだったのかなあ、おれの幼少期、親戚のおばさん連中の声や喋り方を思い出すのだ。声に流行りとかないかもしれないが、口調と相まってそんな風に思った
志沢厚子(静男・順二の母):津島恵子

12話と18話の「見たことある顔」、クレジットを見てるときピンとくる名前ではなかったのだが、やっぱり気になったのでクレジットにある男の俳優で検索してみた。
12話は長浜藤夫
18話は山内明
山内明のほうは今一度クレジットを見てみて、なんとなくこの人だなとすぐわかった。
このメモブログでも「遠山の金さん(杉良太郎主演版)」で1度見ているようだ
長浜藤夫のほうは、このメモブログには水戸黄門で2度登場している
山内明の「見たことある顔」感はそういえばこの「木下恵介アワー」作品で前に見た顔だと少し思い出していたので、作品履歴を見て確認。「二人の世界」での栗原小巻の父親役だとわかったが、驚いたことに、長浜藤夫が竹脇無我の父親役だ。