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王様のレストラン [テレビドラマ]

脚本は三谷幸喜「王様のレストラン」は日本のテレビドラマ史上における最高傑作!
昨晩おすすめ記事としてあがっていたのを目にしてびっくりした。ちょうどTVKで放映しており録画中だったのだ。
おれが録画をしていて楽しみにしているのを知っているかのようである。こういうことは時折ある。オフライン上でのこと、自分が頭に思い浮かべていたことが、自分のネット上の行動履歴に記録されたかのように反映され、その結果としてオススメに出てくるということが、である。
まあじっくり考えてみると、レコーダーもネットに繋がっており、そこで俺が録画してることがわかるということは考えられるか
が、一方で、おれが例えばテレビドラマの記事をよく読んでるだとか検索してるだとか、三谷幸喜について検索してるだとか、そういうことがあって、それゆえこういう記事が書かれたから、オススメに上げてきたのかもしれない。例えばここで「三谷幸喜の原点は「やっぱり猫が好き」」なんていう記事がオススメに上がってきていたとしても、特に驚きはしないだろうし。

05/01(月) 00:00 - tvk1|55分|12倍録
[新]王様のレストラン #1
07/10(月) 00:00 - tvk1|55分|12倍録
王様のレストラン #11[終]
4/30から7/9までの放送(深夜帯だから上記のように5/1~となっている)
そして上記記事によると、オリジナル放映では95年の7月5日が最終回だそうで、それに合わせて書かれた記事ということのようだ。
そう考えると今回の放映も最終回の時期を合わせたようでもあり、まあこれは別にそれほど狙ってやったわけでもないかな。

録画したものはどんどん見ないと溜まってしまうから、これもすぐ見ようと思ってはいたが、こういう記事があると見るのが楽しみになる

※追記7/10 18時
3話まで視聴終了
作品に入り込むまでのちょっとの時間では、なんだかセットがチャチくてお遊戯みたいだとか思ってしまう。これは現代を舞台にしている古いドラマを見る時によく思う。技術力や金のかけ方、出ている俳優の古臭さからくるものだろう。
また、セリフの聞き取れなさも最近顕著だなあ。字幕オンにすっかり頼りになっており、これには字幕オンがついてないのだ。耳が悪くなったなあ
で、主役二人の関係性がわかってくるあたり、面と向かっての食事をしながらの会話の場面、ここらあたりで、すぐ入りこめた。
三谷幸喜のコメディということでリアリティは無視、無視というか、そこを壊すことによる笑いなかもあるのかな、変だなと思う箇所はいくつかあれど、そこは目をつむるべきだろうか。
そうそう、目も悪くなったのか、それとも時代が古くてわからないのだろうか、小道具がよく見えない。兄弟が同じおもちゃみたいのを出す場面、あれなにを出してたんだろ。
各キャラの描き方もイマイチな感じもする。演出の流行がその頃と今では違うのかな。
第1話を見終えてすぐならもう少し書き込むこともあったような気がするが、あまり細かいことは気にせずガンガン見ていこうということで第3話まで視聴したおかげで、もう気になっていた色々を忘れてしまった。
1話ごとに事件が起きては解決するというスタイルで、その中で全話と貫通するストーリー、この連レストランを見事に再生していくというもの、もあるのだろう。
俳優陣では当時どのくらいの位置にいたのだろう、鈴木京香と山口智子という主演級ふたりが脇を固める。
三谷作品の常連組も何人か見受けられる。西村雅彦、梶原善など。
第1話ゲストにまだ若い金田明夫
第2話では、シェフのしずかが出来ないオーダーを勝手に取ってきてやらせるという内容。出来ないといってるのに、やることになり、でも出来てるのが変ではある。まあ、千石がしずかを見抜いているということなのだろう。またその調理中数回タイムロスが発生していて、よくこんなに待たせられるなと思ったのと、その時間稼ぎとして梶原がマジックをやることになり仕度をするも、その間に料理ができてしまうというのも、もうちょっと演出をなんとかしないと、違和感がある。
3話は面接の回。しずかの2話の最後とキャラがぶれてる感じ。一話完結的なのか

※同日視聴 第4,5話
4は千石が従業員の反乱に会い、自分たちだけで店を開けると言い出す顛末。
5は三層構造とでもいうか、深夜のレストラン、新メニュー作りをやる千石やしずか、揉める愛人関係の二人、そして居酒屋が休みで店で飲み会をする他の連中。
4は設定自体が無理やり、5はスタッフの飲み会がなぜか終電過ぎまでやってるのがおかしい。
上にも書いたがリアリティとのバランス。4はリアリティを壊す面白さということでもなく、そうなるとなんだか気になる。4はその後スタッフがやっぱ手伝おうとなり落着する。千石はこれを読んでたのか(2もそうだが)。
5ではスタッフの飲み会が深夜に及ぶのもその後の仕掛けに少しは繋がってるので良いとするか。今作品は上記記事で群像劇とあり、今のところ登場人物が多いだけであまりそうは見えていないが、この回は三つの出来事が同時進行していてその切り替えもよく面白くできている。
上にも書いたが、しずかのキャラ設定が第4話までなんかぶれてるように見えてた。考えてみるとほかのキャラにはそれを全く感じない。しずかは作品上では主人公、千石やら禄郎あたりの次に来るポジションで、その他スタッフよりは一段上のポジションとなりいいように使われてる感じ。まあこんなもんかと割り切って見るべきなんだろう。第5話あたりでは安定。あとは穏やかに見れそう

※追記7/11
第6話
これぞ三谷幸喜のコメディという回。彼は必ずしもこういうパターンのものばかり書いてるわけでもないだろうが、おれが思い浮かべる彼の作風の中で一番上に来るもの
で、あるからこういう時には多少の不自然さもその喜劇に繋がることが想像できまったく気にならない。
ゲストに松本留美と六平直政。松本留美は必殺に出ていた人でそこからずいぶん年齢を重ねている。一方で六平は凶悪顔を生かした悪役ぶりはいつも通りだが、まだ若々しい
第7話
第6話と同じタイプの喜劇。であるので、なぜかEUの代表と日本との会議後のディナーの場所に選定されるといういかにもありえなさそうな、つまりはリアリティのない、話の導入部がかえってこれでよいと思える。コントの導入部のように、こういう設定ですよ、文句は言わせません、とでもいうような強引さ。
リアリティとコメディの関係をずっとおれは気にしているが、結局どういう場合なら許容範囲となるのやらイマイチ整理がつかない。その時々の気分という感じがしてくる
物語の結末であるオチが弱い。なんでそんな程度で、客が態度を改めるのやら、という感じ。
禄郎の話すオチを忘れてしまった小噺、赤い洗面器を頭に乗せたおじいさん。なんか覚えがあると思ったが、これは三谷作品で有名なものだそうだ

第8,9話まで視聴
8はしずか引き抜きのエピソード回
藤村俊二がゲスト、ラヂオの時間のときと同じように強い印象の役
9は範朝が金を持ち逃げしようとする回
どちらも主演松本の出番が少な目に見える。こういうところは主演ばかりがワンマンショー的に目立つわけでもない群像劇っぽいところか。

※追記7/12
第10話、最終話視聴
最終話では橋幸夫、坂井宏行、服部幸應、三谷幸喜がゲスト。三谷には気付かなかった。坂井は名前はわからなかったけど、見たことある顔だなあ、と
10は稲毛が才能に自信を失くし、それに伴い千石が失踪、無断退職へと至り、最終話では、その数年後となる。

全体を見て、コメディとという観点からすると、西村雅彦と小野武彦が演じる小狡い男の範朝、無責任、無神経な男の梶原がその笑いの部分の多くを引き受けている作りになっていて、二人ともそれをやれるだけの役者でもあり見事。
平井堅の楽曲がED。調べてびっくり、デビュー曲だそうで、デビュー曲でドラマの主題歌という抜擢と、しかしながらさほど評判にもならず、平井が有名になるのはこの後のこと。
西村雅彦、梶原善、三谷作品の常連。西村はすでに今作品の前に『古畑任三郎』でそれなりの知名度であったろう
作品を盛り上げる女優二人、鈴木京香と山口智子、どちらもすでに朝ドラ主演を経験済で大きな知名度のあったころだろう。山口のほうは、この作品の年に結婚し、それからちょっと後から女優業をセーブしているという時期。
山口のほうは、元気さが変な方向に突き抜けた感じのキャラ、全部を見通すとなんだか飽きるキャラでもある。
おれはこの人をたくさん見ているわけではないが、というより、最近のものを見ただけでもあるが、「監察医 朝顔」での役や朝ドラ「なつぞら」でのゲスト出演(この作品を全部視聴したわけでなく偶然彼女の出てる回を見た)でも同じような奇妙に突き抜けたキャラだった

レギュラーの中で知らない人が4人、
そのうちの二人は、作中でもさほどフィーチャーされていない。
佐々木 教綱 / プロンジュール(皿洗い)
演 - 杉本隆吾(松髙タケシ)
ジュラール・デュヴィヴィエ / ガルド・マンジェ(食材管理、オードブル担当)
演 - ジャッケー・ローロン
その後も少なくとも日本芸能界では大きな活躍はしておらず、ウィキにはこの作品以降の経歴についてもこの「王様のレストラン」ページに書かれている。
最終盤で千石にまたレストランへ戻ってきてほしいということを従業員たちが一言ずつ言う場面があるが、ここで皿洗いの佐々木には二言セリフがある
他の二人は伊藤俊人と白井晃で、前者はモグライダー芝、後者は中山秀征、似てるというほどではないが醸し出す雰囲気がそんな風で、彼らが演じてもこんな感じになりそう
そういう意味でいうと、鈴木京香が尾野真千子。これは顔も似ていると思う
また、主役の幸四郎は鹿賀丈史でもいけそうである
言葉が聞き取れないということは上にも書いた。この作品の舞台の店の名前、「ベル・エキップ」というのだそうだが、最後までセリフとしては聞き取れていなかった。店の名前が聞き取れていなくても内容把握に支障はないため覚えようとも思わなかったというのもある。
登場人物の名前がセリフで出てくるときも時折聞き取れない、が内容把握に支障が出るので、戻して聞きお直したりする。こう考えると日常で使われていない言葉ってのは聞き取りにくい。というか、他のセリフも同じ程度に聞こえているのを、前後関係、その場面の状況などからある程度推測しながら聞いているのだろう。
たとえばリンゴを食べながら「○○うまいね」と言ってたら、多分○○はリンゴだろうとか、「甘くて」かもしれないとか、その辺は音で聞き取れてるはずだ。
知らない言葉だとそうはいかない。その中で顕著だったのが「ベル・エキップ」だったのだ