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BS笑点ドラマスペシャル 笑点をつくった男 立川談志 [テレビドラマ]

01/02(日) 19:00 -
BS日テレ|114分

さてさて問題作である・・・、というほどではないが。
自分にとっては見なきゃなるまいなと思う一方で、どうせつまらんのだろうなとなかなか見る気にならず。見る気にならない理由として、自分の心を探ってみると、多分、稚拙な制作で不快になるのが嫌というのがあったのだろうと思う。これまでこのシリーズは3作あり、ちょっと見ればわかるが、バラエティ番組での再現ドラマの域。まあこれがお茶の間サイズであり、笑点スタッフの考える大衆の求めるものなのかもしれんがね。
ようやっとお正月あたりに録り溜めたもの、これまで残ってたものも見尽くし、これを見なけりゃ次に進めないみたいになってしまい、ようやくの視聴です

篠田麻里子が談志の妻、ノンくんの役で、ナレーションも務めている。
序盤で、なんか見たことあるような場面があり、ああ、これまで制作したシリーズのこれまでの作品から引っ張ってきているんだろうなと気付く。その後、中盤までにそういう場面がかなり大量に出てきて、あまり新規撮影してないなと思う。円楽と歌丸、特に歌丸の場面が多く、そしてこれは談志が主人公なのに、歌丸のことにストーリーも傾く場面さえある。木久蔵は中盤まではまったくなく、これは笑点の歴史を見ると、談志が司会のときに木久蔵は笑点に出演していないことから、当然といえば当然。談志が司会を降りるという場面で、木久蔵にこの後の笑点に推薦しておいたと談志が話す場面があった、これは本当にあったことかどうかは知らないが。
さてこの過去の作品からの引っ張ってきた映像についてだが、最後のキャストクレジットで「アーカイブ出演」という項目があり、その3作品の中から使われた俳優名がクレジットされていた。
このアーカイブ出演は、新規に撮影していないという意味で、例えば歌丸の第二の師匠である米丸を演じた渡辺いっけいは、新規撮影部分があったためだろう、アーカイブ出演ではないところにクレジット、歌丸の最初の師匠、今輔役の笹野高史は過去作品からの映像だけなのでアーカイブ出演である。
木久蔵編についてはクレジットがなかった。上記の木久蔵を紹介しておいたと談志が話す場面はその作品からの引用だと思うが、木久蔵編に出ていて今回の作品に引用された俳優で、今回の作品での新規撮影部分がないという人がいなかったから「アーカイブ出演」クレジットがなかったのだと思われる
このシリーズは第1作が2017年である、さほどそれから日が経ってないから、新規に撮影するとしても演じた俳優の容姿なんかもほとんど変わっていないので容易である。
最初から評判によってということもあろうが数作品は作るつもりだったのだろうと思う。

笑点メンバーのカメオ出演がこれまでの作品にあり、この作品にもあった。あまり関心がなかったので誰がどこに出たとかはっきり覚えてないが、三平がなかなか出てこなかったので、三平は出ないのかなと思っていると終盤に出てきた。クレジット「Special Thanks」で現メンバー(三平がいる時代の)全員が名を連ねていたから全員出ていたのだろう

OPやCMクレジットのところでは談志の写真が数々。OPでは談志の数々の写真と落ち着いたナレーション(篠田麻里子ではない)で始まったので始まったのでちょっと居住まいを正そうとしたが、まあ終わってみると、過去作品からの流用が多く、それ以外を考えると各エピソードのつまみ食いという感じで、そして再現ドラマの域であり・・・という感じ。
そうそう、三平(初代)役が小手伸也、最初に出てくる場面は高座姿でちょっと遠目のショット。そっくりで一瞬この場面は実際の映像を使うのかなと思った。
この三平役は見どころのひとつのようで、この作品の記者会見に出演者5人が出席しているがその中に小手伸也が並んでいる、ほかは談志夫婦役の駿河太郎と篠田麻里子、小さん役の角野卓造、そして春風亭昇太と納得のメンツの中での三平役の小手である。
小手伸也、林家三平役の外見に手応え「師匠の顔がザキヤマさんに似てるので
春風亭昇太「次は僕であって欲しい(笑)」 駿河太郎、角野卓造、小手伸也が落語に挑戦 『笑点をつくった男 立川談志』
談志と三平の結びつきが一つのテーマにしてあり、でも談志と三平って・・・、いやつながりがないとは言わないけど、そこまでフィーチャーされるべきものか。でも笑点というバラエティ番組の創設とそのころの三平の落語家バラエティタレントとしての人気を絡めたものとすればいい着眼点でもある。
小手のコメント--
「師匠の元でしばらく学べるのかなと思ったら、『これ見てください』って動画を渡されたんですよ。だから僕“YouTube師匠”に教わったんです。目がどうにかなるくらい見ました。せりふ回し以上に扇子の扱いとかも難しくて、結果的に林家三平じゃなくて、緊張した小手伸也があそこにいた(笑)」
--
なるほど、そっくり、そしてつべに上がっている三平の高座というのもどの高座を元にしているかすぐわかる

番組の最後にテロップで談志をモデルにしているが、実際とは異なるという旨。
--このドラマは立川談志さんを
モデルに構成されておりますが、
一部事実と異なる部分があります。
--
まあ実在の人物の伝記ものというのは全てそうではあるが、これをわざわざ入れてるのは、時系列的に間違ってるとかの指摘を防ぐためだろう。おれも見ながらこれで合ってるのかなとスマホでウィキを開いて一々確認しながらになった。まあこういうテロップが出ると、いや出なくてもだが、そういうことに一々目くじらを立てることもああるまい。
そうそう志ん朝に抜かれる場面で談志が「今俺が金を払ってでも聞きてえのはあいつの落語だけだぃ」と語る場面があり、いやいや、これは晩年の談志の言葉だろうに、と画面に突っ込んだ。

他に目についたのは美保純が小さんの妻役。
ウィキを見てほほうと思ったのは、志ん朝役がマギーで「マギーは、2013年放送の談志を題材としたドラマ「プレミアムドラマ 人生、成り行き 天才落語家・立川談志 ここにあり」(NHK BSプレミアム)でも同じ志ん朝役を演じている」とのこと
「虎太郎(談志の弟弟子)[注 14]:河相我聞」とあり、注には「第1作にて歌丸家に押し掛けたチンピラと同一人物。実は談志の指示による『金曜夜席』勧誘に向けての小芝居だった」とある。第1作のこの場面は覚えている。「談志の指示による『金曜夜席』勧誘に向けての小芝居」が実際のことかどうかは知らん。この場面や談志の「金払って聞くのは志ん朝」の部分あたりは「事実と異なる」けど入れ込んだということだろう。
放映日は「1月2日は、談志の戸籍上の誕生日」とのこと。