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はなちゃんのみそ汁 [映画]

2015 日本
04/20(金) 13:00 -
NHKBSプレミアム|120分

広末涼子と滝藤賢一が夫婦役でダブル主演という感じ。ナレーションも二人が交互に務めている。
最後のクレジットで一青窈があって、そういえばこれを見る前に映画の紹介文を読んでいて、彼女が出ているというのを目にしていたのだったと思い出す。主人公、千恵の歌仲間で最後のコンサートで歌を歌ってる人かと思ったが、いまウィキのキャスト一覧で、千恵の姉役だったとわかった。
直江喜一が出ているらしいがどこに出ていたのだろう。検索してもヒットしない。端役なのだろう。
さてこの映画について検索してみると、「ペコロスの母に会いに行く」という映画と「糸」というこちらは2018年春公開の映画と関係が深いようだ。同じスタッフなのかよくわからんが、出演者がかなりダブっている。ちなみに今作の監督、阿久根知昭は「ペコロスの母に会いに行く」の脚本。直江喜一は3本とも出演している。今作のはなちゃん役の娘が「糸」でも重要キャスト。原田貴和子、春風ひとみ、一青窈はこの3本のうち複数の作品に関わっているなど。
※見直して直江喜一を見つけた。序盤、信吾が千恵の病室を訪れるとき、病室を間違えて開けてしまうと出てくるのが彼。一瞬だけだが大写りになる。

見やすい内容だが、ところどころ納得しづらい点も。千恵が癌になり手術して摘出。さらに妊娠してという場面。千恵は喜んでいるように見えるのだが、旦那の信吾に向かって、自分の体では出産すると死んでしまうかもしれないから中絶すると宣言。さっき喜んでいたように見えたし、その後、かつての恩師のもとを訪ね、産むことを決意してるかのような状況も描かれている。
さらにこのあと、千恵は父親から「死ぬ気で産め」と、医者から「同じような状況にある人たちのためにも生んでみることを考えたらどうか」といわれる。死ぬ気で産めもすごいが、そんなこと勧める医者もいるのかねえ。
ちなみに父親のこの言葉は作品の後半になって、伏線の回収とでもいうか、千恵が「自分の苦しい境遇もはながいることによって忘れてしまう。がはなを産んでよかった、お父さんは子供を産むということがなんなのか知っていたんだ」とその言葉を思い返す場面がある。

中盤で古谷一行が演じる民間療法に頼る場面があり、そこで玄米を中心とした生活に出会い、癌が消えるという風に話が展開。なのにその後千絵は定期健診を無視し、結果癌が再発、全身に癌が転移してしまう。という風に話が進む。作品通じてみると古谷一行の医者の場面が不要に思えるくらい薄い。ただそれがきっかけで娘のはなにその食事生活を教えるというのがこの作品の肝なのではあるが。
また、千恵が定期健診を無視するくだりがよくわからん。自分の身体を過信したのだろうか。状況考えると、定期健診いかないとかありえないと思うが。ちなみに、この場面も終盤で医者が「定期健診をもっと強く勧めるべきだった」と伏線回収っぽいことをやってる。
この場面についてはウィキのテレビドラマ版の項目のところに「食事療法で2度目のがん治療を成功させた後の千恵が自身の免疫力を過信して治療を拒否した結果、全身転移の発見が遅れ、二人(特に信吾)が後悔する場面の削除を「代替医療を美化している」として批判した」とあり、原作には二人がその行動を後悔しているのであろう。
ただこれらの不満は、話が破綻するほどおかしいものでなく、現実的にもありうる話ではあるが。

最後のコンサート場面、客室にいる千恵の関係人物がカメラに抜かれていくのだが、そこで誰だかわからない人が出てくる。こういうのが気になる。あれっ、作品の中に出てきたけどもう忘れちゃってるのかとか。基本的にそういう場面でカメラに抜かれる人は作品に出てきた重要人物のはずではあるが、その一方で、単にコンサートに来て音楽を楽しんでいる人という可能性もあるのでそこらへんの把握が難しい。
そのことを考えていたのであるが、たぶんその人は、作品内で千恵がネットで交流していて、亡くなってしまいその母親から手紙をもらうというエピソードがあり、その母親なんだろうと思う。といってもその母親という人はそのエピソードのところで顔が出てくるわけでなく、コンサート場面が初出なのだろうから、言い切ることはできないが。そういえば「カルテット」の最後のコンサート場面で、同じように客席で抜かれてる人が誰だかわからず検索してみたら、そのことが話題になっていたということがあった。あれは主題歌を担当していた椎名林檎じゃないかという書き込みが多く見つかったが、自分が納得できた説は、カルテットドーナツホールに批判の手紙を書いた人という説





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