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鬼平外伝 最終章 四度目の女房 [時代劇]

02/11(土) 18:00 -
BSフジ・181|115分|DR
<BSフジサタデ―スペシャル>鬼平外伝 最終章 四度目の女房

01/27(金) 19:00 -
tvk1|120分|15倍録
時代劇「鬼平外伝最終章 四度目の女房」

上にコピペしてあるように、最初TVKで放映された。まだ見てないやつだ、やったーと歓喜しながらも、すぐには見れずにいた。そうしたら、間を空けずに、今度はBSフジにて放映。2016年の作品で、ようやく、こちらの放送局でも放映できるようになったということだろうか

主人公の伊之松は盗賊「赤池の綱右衛門」一味。そのお勤めは数年おきに大きな仕事。その間、配下は散り散りに市井の暮らしを方々で行っており、伊之松は大工として町人として暮らすのだが、人に好かれる性質で、女房を持ちそれに馴染むような生活を繰り返している。序盤は伊之松の四度目の女房(だったということは後で明かされるのだが)、おりつ。が、ある時、「おりつをきらって去るのじゃない いの」という言葉を行灯の障子紙に残し、伊之松は消える。お勤めの指令が来たのだった。
この後は、伊之松とおりつの離れ離れの生活が描かれる。伊之松はこの四度目の女房、おりつに本当に惚れており、それが五人目の女房をもらったときの様子で、その女にどうも馴染めない状況が描かれ、その際にそういうことを留三に告白している
そして終盤、仁吉、これはおりつの向かいの家に住んでおり、おりつにちょっかいを出した人物なのだが、彼が赤池の綱右衛門配下となり、伊之松が面倒を見ることになる。とここらあたりで、その後の展開は読めるのだが、それでも一ひねりある感じで、予想通りとはいかない。
伊之松と仁吉が二人きりで話をしていると、仁吉が女自慢をしだし、そして予想通り、おりつの話をしだす。が、その話は中盤で映像で見せられてるものと異なり、言うこと聞かないから殺したと言い出す。中盤にあったのは、言い寄ったら断られ、おりつは強引に逃げ出していたのに。
おやおや、どうなるんだろと見進める。もう最後の一幕だ。
伊之松は仁吉が女を埋めたという場所を掘り返し、女の遺品を見つけ、仁吉に詰め寄るが、あの話は嘘だった、殺したのはその女を言い寄って逃げられ、その時、そこにいた別の女だ、と。
伊之松は長屋の大家にその頃の様子を聞き、仁吉よりも先におりつがその長屋を出て行ったこと、その数か月後に、そのことを謝りにきたことなどを知り、おりつが生きていることを知る。
そしておりつを探しまわる伊之松は川の向こうにおりつを見つけ、駆け寄ろうとしたとき、組織の人間に囲まれ(掟を破っていなくなってしまっていたので)、そして殺される。
死骸が見つかったという知らせをおりつは聞き、運ばれるのを合掌して見送る、が、それが伊之松だということは知らない。というエンディング。

火付盗賊改はほとんど出てこない。ほんの少しだけの登場。鬼平の名前もほんの少しだけ出てくる程度。
伊之松や赤池の綱右衛門一味の捕縛というようなストーリーではない

終盤は素晴らしい出来だ。序盤中盤も全然悪くない。全体的に、特に中盤までは静かでゆったりとしたテンポで、その加減が尋常でない感じ。

出演者では主演が片岡愛之助。他に高橋長英、本田博太郎は気付いたのだけど。ほかはよくわからず。山本陽子が出ていたとはなあ。芝本正はそれらしき人を見たが、そうかどうかはよくわからなかった。2018年に亡くなっており、もう晩年だ。

ところで。この市政に紛れて暮らす盗賊の配下が女房を仕事ごとに変えるという設定は確か鬼平にもあったはず、と思いながら見ていたが、調べてみたら、そのものが第2シリーズの11話でやっていた。なあんだ、そうか。
確かに、上に尋常でないゆったりさということを書いたが、縮めれば余裕で1時間になるなと思った

いやあ、待ってましたという見るのが最高潮に楽しみな作品だった。こんな作品はもう今ではほとんどない。好きなシリーズである吉右衛門版鬼平の未見の作品といってもよさそうな、といっても吉右衛門は出ていないけど、同じような匂いの作風だ。
必殺は新作が作られてるけどあまり期待してないし。

期待といったら、新作映画で仕掛人梅安がいま公開中で、さらに鬼平も作られるとのこと。これは楽しみではある