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浅草お茶の間寄席(2023.7~9)☆ [毎回視聴]

7/2--
柳家 権太楼 「不精床」
風藤松原
雷門 助六  「長短」
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7/2視聴
権太楼と風藤松原では同じ後ろ幕があり同日だと思われる。後ろ幕は「落語協会」のもので、何の催しかはわからない
権太楼、この人はいつも変わらないというイメージの人だが、少し太ったように見える。そしてかなりの年齢なはずで、その年齢で太ると健康的というより、むくんでいる感じ
風藤松原、この番組で何度か見たはずで、衣装で印象つけようとしているのだろう、漫才師のオーソドックスなスタイルともいえるスーツ姿だが、そのスーツのデザインがかなり印象的(でも雰囲気を壊すほど異様ではない)、青っぽいもので大きな四角形の模様が濃淡でちりばめられている。ネクタイは風藤は蝶ネクタイだった
内容、こんなだったっけという感じ、双方が順番に「こないださあ」とちょっと面白いエピソードを話し、相手が「やだね~」と返し、そこから少し展開させ、でそのエピソードが終わるという形。例えば、喧嘩で負けて寝転んでる人を助けたらTシャツに「ウィナー」とあったとか、近所の「ッフォーエバー」という店が潰れてたとかだ(そういった小ネタをここに書いたよりはもう少し長く喋る)
おれの記憶では松原がボケ、風藤がツッコミという役割が固まったネタだったように思うが。
風藤のほうは意識してるのかしてないのか、おぎやはぎの矢作のほうに風貌も喋り方もかなり似ている感じ
助六「長短」
雷門助六というのは大きな名跡で、話しているのを聞いてるとかなりのベテラン、話しぶりも決して不味くはない、さほど個性はないが標準レベル、なのに見覚えがない。このメモブログを検索しても出てこなかった。ふうん、こんな人もいるのか。
主任高座で少し長め。
高校野球、夏の甲子園予選の季節である。次回は7/30とのこと

7/30--
柳亭 小痴楽 「強情灸」
桂 翔丸   「忍指南」
桂 幸丸   「憧れの噺家」
 ▲インタビューコーナーのゲスト 祝真打昇進 桂翔丸▲
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8/15視聴
三本とも同日の高座で、翔丸の真打披露興行浅草初日(春風亭吉好、柳亭明楽とともに三人の真打披露興行)。
桂翔丸というのは聞いたことがなく、どんな人かと興味津々だったのだが、その真打披露興行ということで新しめの落語家。
そして桂幸丸、なぜか悪い印象(このメモブログを検索してみたが、これまで数回しか見ていない、その数回での印象なのだろう)、おじさんのつまらない落語家という印象があり、見る前はパスしようと思っていたのだが、以下に書くようなことで、こちらも視聴することに。
小痴楽、現代的センスを古典に入れるということをとくに若手はやるが、この人はそういうアレンジをほとんどせず、それなのにそれなりに聞けるという稀有な例。真っ向勝負というほどに気負ってないところも良い。そして江戸っ子口調、これも若い人がやると憧れが強いということを感じてしまい臭くて聞いてられないことがあるのだが、この人はそこも自然な感じなので聞いていられる。
その江戸っ子口調については、やっぱ志ん生のころのような昭和の落語家とは異なる。志らくが江戸っ子を「不思議な生き物」と称していたように思うが、小痴楽の場合志ん生なんかと比べると、そんな感じでもある(志らくのようにデフォルメしてそれをテーマにしているというわけではないが)。
翔丸、焦ってるのか落ち着きがないのか、よくつっかえる。まずはそこから、という感じ。インタビューでも高座でも話していたが、昔の小噺から落語になってないものを取り出して、それを落語にする「新古典」と称するものをやっているといい、今回の演題もそれ。
10年前に作ったものとのことで、座布団の上で跳ね回るという落語の定石からははみ出したやり方をする箇所がいくつかあり、それは例えば、座布団の上で飛んで身体を半回転させ、客に背を向ける、再度同じことをやり、正面に向き直る。これはネタが忍者になるための指南所に通う噺で、その中で忍術「どんでん返し」を教えている場面だ。これを昔はもっときれいにやれてた、と。今回は、半回転がちょっと足りないくらいになっていた。
落げは落語らしいとってつけたようなものでなかなかよい。最終試験として、裏の武家屋敷の柿を取ってくることになったが、捕まってしまった。「二回り(七日間が修行一回りとなっていて、二回り修行した)修行したのに。あなたは高名な忍者ですか」「この屋敷の見回りだ」「道理で二回りじゃ敵わない」
インタビューで明かされていたが、翔丸と幸丸は祖母が姉妹というはとことのこと。
幸丸が翔丸の師匠とわかり、後ろ幕が小痴楽の時と同じで同日とわかり、そういう特別な高座なのでいい雰囲気でやれそうな気配、そして話し始めて、気づいたが、演題も「憧れの噺家」。漫談めいたもので済ますつもりだな、と。こういうのは聞きやすいし、さらに客席も温まってるし。
果たしてその通りで、漫談。その中で、あまり似てはいないし、それゆえかさほど大きくは受けていないが、圓生、小さん、馬生、そして師匠の桂米丸の物真似をたっぷりとやっていて十分楽しめる高座だった。馬生の真似では咳をするところを特徴にしていたのだが、そういうのが特徴だったのかと改めて知る。志らくが馬生の亡くなる数日前の高座を見たという話を芸談としてよくするが、そこで痰を切ってから「失礼をいたしました」と言っていたという仕草をやってみせていた。
最後に春風亭柳朝、マクラもなしに落語に入るというところをちょっとやって、マクラをベラベラ社ってる芸人に碌なやつはいない。名人はいきなりスッと落語に入るんだよ、とあれだけ思ってたのに、私は近頃マクラだけで終わることが多ございます。今日もそんな感じで、高座を降ろさせていただきますが、甚だ簡単ではございますがこれをもって落語に代えさせていただきます、この後の披露口上お楽しみにお待ちくださいませ、と終わった

※チバテレではこの三人のインタビュー有での出演があったようだが、TVKでは春風亭吉好のものが放送されなかったようだ。

8/6--
林家 たけ平 「死ぬなら今」
柳亭 明楽  「粗忽長屋」
春風亭 柳橋 「子ほめ」
 ▲インタビューコーナーのゲスト 祝真打昇進 柳亭明楽▲
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9/22視聴
明楽は前回の桂翔丸と同じ真打昇進披露興行のもの。前回の続いてすぐ見ればよかった。
インタビューで自分の明楽という名前について自分がそういう明るく楽しいというのとは真逆のタイプで重いだなどと言っており、他の二人が新作系で売りがあるが、自分は古典に深掘りする、と。で、高座で演じられたのは古典の名作。口調は悪くないが、まあまだまだ修行中という感じ。古典なのだからさほど受けなくてもいいと思うのだが、終盤では受けなくて焦ってるというようなことを言い出していた
柳橋も同日のもの。マクラで今終えた口上のことを言っていた。口上の後に、新真打三人が出そうなものだが、そうでもないのか。まあ新真打が連続で出ると平坦になっちゃうから、そこら辺もバランスで、ベテランを配置してるのかな。
あまり好きな落語家ではないが、寄席で客を離さない感じは熟練
たけ平もあまり好きではないのだが、この演題は演題だけ聞いたことがあるという程度で、一度聞いてみたいと思ったので視聴。たけ平も何度も聞いてるうち、これはこれで悪くない。口調自体は聞きやすいもので、ただ、通販番組のような口調とでもいったらいいのか、立て板に水の口調で感情の入ってない感じなのよね

8/13--
三遊亭 遊雀 「替り目」
神田 蘭   「ココ・シャネル」
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8/20--
林家 たこ蔵 「権助魚」
立花家 橘之助
三遊亭 歌橘 「宗論」
▲インタビューコーナーのゲスト 落語協会 謝楽祭2023 実行委員長 立花家橘之助▲
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9/22視聴
たこ蔵、歌橘ともに名前を聞いたことがなく初見となると思うので視聴。
たこ蔵はとくに印象に残らず、でも下手ではなかった。歌橘、客の雰囲気を掴むのがうまい。
立花家橘之助、インタビューでは謝楽祭の宣伝
かつて三遊亭小円歌で長年やってた人で、おれも寄席に行ってたころ何度も見てるし、非常に印象に残ってる芸人、色物としてわかりやすいし綺麗な人だったし
非常に印象に残ってると書いたが、それでも顔をあまり覚えていないのかなあ。今回見てみて、初めて見る顔のように覚えた。まあずいぶん時間も経過しているし、特に女性の場合は老ければ印象が変わるだろうし、若くあろうと繕うとそれはそれで印象が変わるものかもしれない。
その間全然見ていなかったわけでなく、このメモブログを書くようになってからも見たはずであり、その証拠に、今回の高座で中ほどに落語家の出囃子を弾いて見せた場面があり、それは確かに見た覚えがある。多分鈴本生配信のときだったと思うが(※追記 書き終えた後で調べたら一之輔生配信のときに出ており、その内容についても書き記しており、それが今回の高座と被ることが多い、鈴本のにも出ているがそれはプログラムのコピペをした部分でもあり、そちらについてはとくに感想は書いておらず見たかどうかもわからん)。
そこでは文楽志ん朝小さんの出囃子を披露。前座を呼び出した太鼓を叩かせていた。その前座はNHKアナウンサーを止めて落語家になったとのことで、そのことを言った後「ばっかみたい」とため息交じりでこぼし、爆笑を取っていた。このように、毒を交えた早口ちゃきちゃきというのが芸風で、これは林家あずみなんかも参考にしているのではなかろうか。

8/27--
林家 ひろ木 「師匠と私」
坂本 頼光  「日の丸太郎・武者修行の巻」
春風亭 柳好 「目薬」
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9/21視聴
ひろ木は津軽三味線の演奏を交えながらの漫談
頼光、インタビュー有
柳好は後ろ幕が吉好のもので真打披露興行の日のもの。
ネタは聞いたことないが、古典の軽いネタというような雰囲気。ネットで検索してみると、内容を書いたページがたくさん出てくるのでそれなりに有名なものなのだろう
目を患った大工の家の夫婦。目薬を手に入れ、使い方をみると「めしりにつけるへし」(かなだけで書かれており、濁点はついていない)。この「め」が読めない読めないと騒いだ挙句、「女」という字だと勘違い、そもそも「女」という字を崩して「め」という平仮名が出来たのだそうだ
で、女房の尻にその目薬(粉薬)をつけると、女房が屁を一発、粉が待って夫の目に入った、というような内容
女房の尻に薬をつける場面、まず真ん中の窪みにつけても効いてこない、その後「じゃあこっちの助さん側かな、格さん側かな」「なによそれ」「真ん中が肛門(黄門)さまだろ」というのが面白かった

9/3--
春風亭 一朝 「芝居の喧嘩」
柳亭 こみち 「台所の隅」
柳家 さん喬 「千両みかん」
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視聴9/20 さん喬パス
一朝とさん喬はそれぞれそのネタを見たこともあるし、まあ代わり映えしない人たちだしパスしようかと思っていたのだが、一朝のほうは、柳朝の後ろ幕があり、特別興行「五代目春風亭柳朝三十三回忌追善興行」のものとわかり、視聴。見てよかった。この人は惚れ惚れする正統派江戸っ子口調でテンポがよく格好良い。
特別な興行だからだろう、一朝だから一朝けんめいの定番挨拶はやらずに柳朝の思い出話から始まる。
「芝居の喧嘩」は、最初に、講談では連続ものというのが昔あって、いい場面で、続きは明日と終わるというのがマクラであるのが普通だと思うが、それはなし。抜けたのかどうかわからんけど。
とてもいいリズムでやって、途中でダジャレが入り、話が止まるというあたりも緩急自在という感じ。
芝居小屋から逃げ出す場面ではなぜか「たがや」が橋を前に進めないという場面が登場、落語マニア向けだがよく受けている
こみち。インタビュー有。とても久しぶりだと田代と挨拶。田代はコロナ禍で特に落語協会のほうはインタビューできなかった、と。
女を主人公に変えるという形に作り替えることをやっていて、それを「こみち噺」と称しているというような話。そして今回やるのは白鳥の作った新作であり、ゴキブリが主役、その主役をメスのゴキブリに変えているとのこと。浅草演芸ホールでは受け入れられた噺だと言っており、今日の客にハマるといいのだがと。
一方高座では、あまり客に受け入れられず苦戦で、数回そういう状況だとこぼしながらの高座
なかなか白鳥の新作を他の人がやるというのは難しいものがあるのでは、と見ていて思う。独特な世界であの人がやるからこそ。まあそれを全然違うタイプの人がやるという違和感の面白さというのはありそう。こみちの結構な江戸前口調を聞いていてそう思った。
マクラで前に橘之助が出ていて客の目がトローンとなっていたというようなことを言っている。「浅草お茶の間寄席(2021.8~9)」のこみちのところに同じようなことが書いてある


9/10--
春風亭 百栄 「桃太郎後日譚」
春風亭 一蔵 「たいこ腹」
三遊亭 白鳥 「牛丼晴れ舞台」
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視聴9/20
百栄「桃太郎後日譚」。桃太郎が村に帰って後。家来だった犬猿雉が褒美をくれるはずだろと桃太郎の家に居候して酒を飲みまくり、という新作
一蔵。名前は聞いたことがあり、確か一之輔の弟子だか兄弟弟子だかそんな関係性の人、ということで、まあ初見なら見ることにしているし、一之輔関係の人なら尚更見ておこう。
なんか少し異様な声と姿勝ち。ちょっと暗めというか、とにかく明るい芸風ではない。幇間と若旦那の会話から始まってるが、この落語は普通その前に若旦那が針に凝るという描写や、幇間が呼ばれてお茶屋にやってくる場面がある。
白鳥インタビュー有。前回これに出演の際の反響が話題で、白鳥がその落語について滔々と話していた。
昔作ったやつらしく、昔作った新作が古典になっていく過程を見ていただくというようなことをマクラで。
高座を見ていて気付いたことがある。ありがちで今更かもしれないが、白鳥は客との対話が多く、対話で進めていくみたいなスタイルなのだな、と。「モスバーガー食ったことある?」とか、山村紅葉が受けて「お父さん喜んでるね、こんなに山村紅葉受けたのは今日が初めてだい」とか。
最後は大事なところで大失敗して、「これチバテレビで流すのかよ、やめてくれ。台無しだ」で大受けしている


9/17--
「昔昔亭桃太郎「春雨宿」、ぴろき、春風亭柳橋「小言念仏」
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9/18視聴
録画が溜まってしまったので慌てて視聴を開始。まずは一番新しいところから、ということでこれ
柳橋はインタビュー有。にゅうおいらんずの公演の様子の映像も少し流れた
特に感想はなし。まあ正直言って三人ともパス候補なのだけど、なんとなくの視聴

9/24--
三遊亭 志う歌「金明竹」 立川 談幸「高砂や」三遊亭 小遊三「蜘蛛駕籠」
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240320視聴
志う歌、談幸
志う歌「金明竹」 。与太郎が色々な客の相手をする前半はなしで、いきなり上方からの伝言を伝えにきた男の訪問から
20240321視聴
小遊三
インタビュー有
人気公演である8月上席にゅうおいらんずの日のものであり、インタビュー内容もそれ(映像もあった)。高座でもこの後に、というようなことを言っていた
テレビでも人気の落語家であり、落語の名手でもあり、そして人気の公演で客もたくさんなのであろう、特に特徴のあることはやっていないが大いに受けている。口調もゆったり、そして堂々と。いい落語家になった
さて。この日の分は昨日今日と見終えたのだが、一日に全部は見ていない。
溜まりに溜まっている録画リストを見ていたら、ふと、これはもう見たやつなのに削除してない、というようなものをいくつか見つけ、その日の分のこのメモブログを見てみて気付いた。今回のように一日で全部を見終えず、未視聴が残っていながら、そのままになっていたのだった。それは偶然にもこの日の翌週と翌々週分である10/1分、10/8分で、この小遊三を見た後、続けて視聴した
今回のように見たは見たのだけど感想を一言も書かない(談幸)こともあるので、時間が経過するとそれを見たのかどうかも判然としなくなることもありそうで、これからは気をつけよう

-----三重予定--
[7月 1日放送]
春風亭柳橋「黄金の大黒」・玉川太福「祐子のセーター」・三遊亭笑遊「祇園祭」
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-----チバテレ予定--
■6月18日(日)
神田 京子  「金子みすゞ伝」
春風亭 吉好 「ツンデレ指南」
 ▲インタビューコーナーのゲスト 祝真打昇進 春風亭吉好▲