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荒野の素浪人 [時代劇]

05/25(火) 12:30 -
テレ玉1|60分
荒野の素浪人[新]

「大忠臣蔵」が終わり、続いてこの番組が始まった。これはオリジナル放映でも「大忠臣蔵」の次に放映された番組であり、同じく三船敏郎主演による三船プロ制作である。
ウィキからコピペ--
本作は外国の西部劇ドラマを時代劇として仕立てたような雰囲気を持つ作品である。
主人公の峠九十郎の必殺剣「八方達磨返し」は、前にいる相手を斬り倒し、瞬時に左手に刀を持ち替えて後ろの敵を斬り、同時に右手で抜いた小刀で前の敵を刺すという豪快な技。
レギュラーは大出俊演じる白い短筒の使い手「五連発の旦那」こと鮎香之介、坂上二郎演じる死んだふりが得意な「すっぽんの次郎吉」ら。
なお、九十郎の髪型は第1シリーズと第2シリーズで異なっており、第1シリーズでは俗に言う「ムシリ」と呼ばれる髪型であるのに対し、第2シリーズでは総髪であった(ちなみに第2シリーズでは髪型の他、衣装も九十郎のモデルである『椿三十郎』に最も近い形になっている)
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「用心棒」→「マカロニ・ウェスタン」という流れがあるが、その両方のエッセンスを取った作品だろうと想像。レギュラーは一人ではないが、「木枯し紋次郎」みたいな作品、つまり旅する浪人が主人公、行く先々で事件に巻き込まれ、凄腕を使い解決し、去っていくみたいな一話完結、かなと想像。一話完結なら見たそばから削除していけるので、逐次視聴していこう。HDの空きも少ないし。
上記以外に、序盤は梶芽衣子が準レギュラーのような形で出てくるようだ。

1 1972年1月4日 乱闘 辰の上刻
江原真二郎、久米明、五味龍太郎
意外に面白くない。つまらなくはないけど、まあこんなもんかという感じ。大出俊は渡哲也みたいだ。拳銃を使うのがなんともなあ。これが西部劇ドラマ風なところか。

2 1972年1月11日 奪回 佐渡無宿人
宮口精二、藤木悠、島田順司
大泉滉、浜田晃
島田順司は大忠臣蔵に出てた。
下の二人は役名なし、大泉滉は島送りの囚人で奪還される5人のうちのひとり。浜田もその中のひとりだろうか。
やはり面白くない
西部劇的要素はここでも顕著。とくに銃を使う場面。崖の上から下の人物を狙う構図とかだ。あと、ギター1本のBGM。
レギュラー4人。あまり説明もないままに一緒に旅をしてる。いや、一緒ではなく、なぜか同じ場所にいたという感じではあるが、連絡は取りあってるようで、行き先をお互いがなんとなくは知っていたりもする。梶芽衣子のお文、前回ではほんのちょっとの出番で、峠を仇と狙っているということを宣言だけしていた。今回は道を歩く峠を狙うもあっという間に投げられ、負傷。難なく峠に担がれ、あとは一緒に行動。
ラストではみんな別れて旅立つという風になってはいるが、この4人の行動は次回以降も同じ感じ、すなわち、峠の旅先で事件が起こり、そこには他の3人もいるという感じ、だろうな(梶芽衣子は次回以降当分出ないようだ)
その梶芽衣子、えらい若くかわいい。といっても作品のストーリーの中で大した役割を果たしているわけではないけど。
かわいいという感想が出る梶芽衣子というのはあまり記憶にない。
この作品の1972年、彼女の代表作「女囚さそりシリーズ」が始まっており、その前に『野良猫ロックシリーズ』や『銀蝶シリーズ』という不良ややくざ映画で人気が出ていたようだ。

3 1972年1月18日 必殺 帰らざる街道
宍戸錠、白木マリ
うーん、あまり面白くないなあ。ここまで3話、全部途中で寝てしまった。
今話では「用心棒」のような構図の場面があった。といっても「用心棒」をあまり覚えてはいないので、こんな場面あったような気がするなという程度だが。人通りの少ない通りを三船が歩き、居酒屋の前を通るというような場面だ。
宍戸錠は無頼の武芸者の役。序盤に剣術の達人同志といった感じの演出で三船と顔合わせ、中盤はまったく出てこないで、終盤に再度登場、三船と対決するのが終盤のハイライト。

4 1972年1月25日 狙撃 関八州取締り
江夏夕子
多少面白くなった。まあ傑作というほどではないが。
八州さまが狙撃される。狙撃手は女性、銃を置いて逃げていき、その銃を拾って眺めていた侍が誤認捕縛される、という発端。
そんなにこだわることもないのだが、3人がなぜ旅先で一緒になるかという件。次郎吉は峠に金を貸しており、また腕を見込んでいて一緒にいれば金になるのではないかと狙ってる。鮎は追いかけてるわけではなく、足の向くまま気の向くまま旅をしてるとその足の向いた先に峠がいるなどと嘯いている

5 1972年2月1日 獄門 関所破り
土屋嘉男、工藤明子、睦五郎、高品格
工藤明子は後に大出俊と結婚している
キャストクレジットでは睦五郎>高品格という関係。農民を救う幕府からの金を奪おうとする盗賊の首領が高品格で部下が睦五郎ではあるが、最後に峠と対峙するのは睦五郎
これも多少は面白い。序盤が意外性に富んでいる。農民を苛め抜いてる代官に腹を立て峠が乗り込んでいきそして斬る、とハイライトシーンのようなことが最初に怒る。起承転結の「結」のような場面が「起」なのだ。で、峠は捕まり、江戸へ送られるがその籠を鮎や次郎吉が追って峠を救おうとするという展開。土屋嘉男の三輪十内は代官の部下だが代官のやり方に疑問を抱いているというような役柄で、峠を代官を斬ったかどで捕らえるが、その一方で気持ちはわかるみたいなことを言い、自分も農民を救うため救済金を出すよう幕府に進言したりもしていて、峠が代官を斬ったおかげでそれらのことが動き出したみたいなことも言ってる。作品上最後まで悪役なのか善役なのかはっきりしない時代劇では珍しい役柄。作品上の悪役はその救い金を狙う盗賊一派となる。
鮎は峠が捕らえられたことを次郎吉から聞き、助けなきゃならないと仲間意識が出ている。
ただこの作品ではこの3人がだんだん仲間意識を高め合うとかそういうことがテーマでもなく、そこらへんは行き当たりばったり、3人が同志でもなく旅の道連れをしているわけでもなく、勝手に旅をしながらもなぜかいつも一緒にいるという設定だと思っていたほうがいい。
すっぽんの次郎吉の坂上二郎について。
次郎吉がしにまるの秘法という名の死んだようになる技を見せる場面がある。死んだふりをして混乱した場をやり過ごすのだ、それを鮎に見せる場面、顔が無表情で白くなり動かない。鮎が「こつを教えてくれ」と起こすと、目を覚ますのだが、そこで白かった顔に生気が戻る。これどうやってるのだろう、光の加減だろうか。
さて坂上二郎。なんというか時代劇に合わない演技。舞台コントのまんまという感じ。ただ当時大人気だったのだろう、筋に関係ないような坂上の芸を見せるようなくだりがたくさんある。
下卑な笑い方がちょっと嫌だが、そういう役柄なのだろう。というかそんな器用なことはできず素のように思えなくもないけど。

6 1972年2月8日 掠奪 眠れる埋蔵金
ゲストに知ってる名前が多い。ゲストが豪華なのか、普段と同じくらいの格で、単に俺が知ってる名前が多いだけか。多分後者だろう
竜崎勝、ジュディ・オング、牧紀子、江戸家猫八、織本順吉、河野秋武、外山高士、人見きよし、細川俊夫、梅津栄、三角八郎、渡真二、桂小かん、渡辺貞男、山口博義、高橋義治、桂南治
↑これはウィキを丸ごとコピペ。
渡辺貞男ってのは大忠臣蔵で見かけた名前。桂小かんは桂小金治の弟子で大忠臣蔵に出ていた。桂南治というのは落語家らしい
なかなか面白い。段々面白くなってきたという感じか。
過去に城から盗んだ金を隠していたところから掘り出そうと集まってきた賊に行き当たった峠がそこに介入して、一緒になって金の掘り出しに参加するというような話。結局その金は峠が手に入れ、それを民衆のために使えとこの回の最初に知り合った寺と医者にくれてやるという結末。
金を手に入れた後に、鮎がそれを独り占めしようとするという場面があり、そこで「その金さえあれば家臣を助けてやれる」という言葉。家臣? そういう出身なのか。

7 1972年2月15日 爆破 隠し金輸送
村井国夫、大和田伸也、梶三和子
サブタイトルを見ると、前回の続きかのようではあるが、全然関係はない。4話と5話もそんな風に見えなくもない。なぜかテーマ的に似た感じになってしまったのだろうか。
次郎吉が死んだふりをする場面がある、第5話で見せて以降、第6話にもあった。この回では2回も。
梶三和子、今回のヒロイン、田舎娘の役、やけにうまく見える。これから売り出すなら、あか抜けない田舎娘ってこともないだろうから、そういうわけでもないのだろうが、ラストシーンなんか大層な見せ場にもなってる。ウィキを見てみると、説明がほとんどなくて、つまりはそういう女優。必殺には何度か出ているようだ
話はまあまあ面白い。ひとつの村の住民を「キリシタン」の容疑で皆殺しにし、それを目撃していた村の若いカップルが復讐しようとし、峠はそれを止めるというのが発端。
隠し金山の金を江戸へ運ぶため、その藩の上層部が二組で争ってるというところが話の妙味のように思う。
カップルのうち男は殺され、ラストでは、隠し金山のことが明らかになりキリシタンの疑いが貼れ、江戸からそれらを検査しにきていた侍(大和田伸也)は一件落着みたいな顔をする中、女が「みんな殺されればいいんだ」と恨みのこもった声。

8 1972年2月22日 復讐 黒羽の女
水原麻記、牧冬吉、堺左千夫

9 1972年2月29日 脱出 死を呼ぶ谷
北川美佳、正司歌江、藤竜也、浜田寅彦
藤竜也、浜田寅彦と親子の役。まだ髭はなく、後で気付いて見直しても後年の面影がない。

10 1972年3月7日 反逆 隠し砦の血闘
中野良子、渡辺篤史、草薙幸二郎、野村昭子、石橋蓮司
この番組、最初にOPテーマとともにキャストクレジット(本編終了後にスタッフクレジット)。キャストクレジットの順番はまずレギュラー陣、その後役名ありのゲストが数人、その後役名なしの俳優陣がずらずらと。そして「殺陣」がクレジットされた後に、「語り」で寺田農がクレジットされるが、その寺田の前後に出演者がクレジットされることがある。ここら辺に配置されるのは、いわゆる「トメ」にあたる人だと思われる、今回では渡辺篤史が寺田の前。印象的な役ではあるが、わりと早い段階で野村昭子とともに殺されてしまう役

11 1972年3月14日 決闘 傷だらけの必殺剣
岩井友見、平泉征
岩井友見、最近見た「斬り捨て御免!」では年増のいい女だがおしゃべりというようなキャラであり、そういうのが似合う感じの人だが、ここでは若いいい女。
平泉征は必殺にもメインゲストではないもののそこそこ重要な役で何回か出ているが、それはもうちょっと後のはずで、これはキャリア初期だと思われるが、ウィキによると、デビューはもうちょっと前で、大映京都第4期ニューフェイスとあるから、これまでにもそれなりの作品に出ていたのかもしれない。

12 1972年3月21日 慕情 赤い谷の女
川合伸旺
村松英子、上野山功一
小栗一也、富田仲次郎。どちらも時代劇でよく見る顔だ

13 1972年3月28日 無残 愛と死の峠
中尾彬
お文登場回。実は九十郎に刀を向けるのは「こっちを向かすため」なんてことを言っている。
ストーリーがイマイチである。まず、お文がなんで登場したのやら、そして九十郎を守るためお文と対峙する野狐一家のお優(糸見愛)というのが出てくる。今回の話に関係してくるのかと思いきや、その後はお文と一緒に旅をするという風に話は進むがメインストーリーには全然絡んでこない。今後、野狐一家のお優というのは出てくるのだろうか
さらにメインストーリー、結局九十郎はなにをしたかったのやら、という感じ。中尾彬は妻が医者と出奔してしまい、妻敵討免許状を持ち旅している侍、山崎平太の役。しかし実は妻とは年に1回会っているという間柄。そして平太もなぜか殿から上位討ちとして狙われ始めているという、ここらへんもよくわからないが、結局その妻と出奔相手は自害、平太も殺されてしまうという結末

14 1972年4月4日 奇襲 女地獄牢
夏八木勲
夏八木が少ない出番ながらも存在感あり。一応メインゲストの扱いなのだろうな、ゲスト枠でトップのクレジットだし、最後に三船にに斬られてるし。
役柄は、最後のほうで悪の親玉の密偵だと身分を明かしながらもそこでは九十郎と対峙せず消え失せ、実は御上の密偵で、御上からの九十郎を斬れという命令で再度対決の場に戻ってくるという流れ。ここら辺はちょっと凝り過ぎという感じで、悪の親玉の密偵の身分ながらその親玉を早々に裏切る(まあ実はその上の密偵であったのだが)という流れは辻褄があってるのやら、という気がした。
山中貞則というキャストクレジットがあったが、これは政治家の山中とは別人らしく、検索すると俳優でこの時代にいくつか出てくる
OPではいつもは○○藩は誰が治めていて云々というような舞台の地の説明のナレーションがあるのだが、今回はない。なのでそれがどこだかわからないが、そこで知り合った女が江戸へ姉を探しに行くというのを助けるため、3人も江戸へ移動するという風に、このシリーズ初めてだったと思うが江戸が舞台となる。
今回は九十郎と鮎が出会ったあとに、次郎吉を待ち合わせの場所で待つという描写があり、3人が連れ立っての旅という形になってきている。
そういうところを見ると、「必殺うらごろし」みたいな感じか。必殺の旅もので「からくり人」は一座という形式で皆が仲間であるが、うらごろしだと、そこまで仲間という感じでもないまま連れ立っているという形だった。

15 1972年4月11日 乱闘 銀山白鳳峡
大友柳太朗、島田順司
全体的にストーリーがちゃち。最後にどんでん返し的な趣向もあるがそこも含めてである。
白鵬峡は銀鉱石が採れる。そこを仕切っているのは1000年の歴史を持つ豪族の大鳥家。その大鳥家のドラ息子がわがまま放題やっていて女に言い寄りという具合に男女の痴話喧嘩的な話で進む。ラストではその女、そしてドラ息子をなんとかして取り締まろうとしていた十手持ちが、実は大鳥家を潰そうとたくらむ幕府の密偵という具合

16 1972年4月18日 暗殺 情無用の死人沢
川地民夫、藤岡重慶、中井啓輔

17 1972年4月25日 強奪 けもの谷の御用金
だいぶマカロニ・ウエスタンに寄せた感じ。
さすらいのガンマンが鮎以外にも出てきて、さらにはその撃ち合いで手に入れるのは、写真でも入ってそうなペンダント
次郎吉の登場が極端に少なく、最初と最後だけ

18 1972年5月2日 みな殺し 棚倉城襲撃
天本英世、梅津栄、塩沢とき

19 1972年5月9日 陰謀 地獄川の大喧嘩
近藤洋介、田口計
三船の出番が少ない。
ある藩の城下における二組のやくざの抗争。なぜか牢に入れられ大前田英五郎を名乗っていた次郎吉に城の重役から仲裁の依頼。そこへ顔を出した鮎を用心棒ということにして、探りを入れ始める。
その抗争、片側には公儀御庭番が入り込み、騒ぎを起こさせそれを理由に改易をさせるという企みだった。
九十郎のほうは、その藩とは川を挟んだ向こう側で旅の道中。本物の大前田英五郎(近藤洋介)を道連れにしているという情景が少し挟まれる程度。ラストはその藩の様子を見周りに来た幕府の巡察使(公儀御庭番は巡察使にやくざの抗争を見せることを画策していた)とともに川を渡ってきた九十郎が大立ち回りを見せる

20 1972年5月16日 怪奇 棺桶山の鬼面
桜町弘子、垂水悟郎、村井国夫

21 1972年5月23日 激闘 竜神峡の反乱
竜崎勝、菱見百合子、森山周一郎、神田隆
梶芽衣子のからっ風のお文、登場回。ここまで見て、梶芽衣子についての感想。梶芽衣子の無駄遣い。ビジュアルは凄く良いのに、役柄はなんというかほとんどストーリーに深く絡まない感じで。準レギュラーといういわば特別出演みたいな、出るたびにメインになってもよさそうなのに。
森山周一郎はよくわからなかったな。ネットで検索してもあまり若いころの写真が出てこない。役名は十角とあるが・・・。
この回で次郎吉はなぜか遊女のいる大黒屋の主人になっており、それはその店の主人と博打をやって店をもらったとのこと。「愛の賛歌」なんかをハミングしてる。
その店の前の主人は杢兵衛で、役者は藤山竜一とある。これが有名な人なのかどうかよくわからないが、この回では次郎吉とコンビになって動き回り、コメディを演じている。例えば死に方を次郎吉に教わり二人でぶっ倒れるとか。

22 1972年5月30日 待ち伏せ 国境い夜叉神峠
中村伸郎、原田大二郎、佐野厚子、たんくだん吉、いわたがん太
なんか漫才コンビっぽい名前だなと思って見ていたら、なんと車だん吉。ウィキを見てみると「同じ事務所の坂上二郎が三船敏郎主演のテレビ時代劇『荒野の素浪人』に出演する際に、抱き合わせ出演を依頼した。しかし番組制作側に芸名に難色を示された事から、「たんく」→「戦車」→「車」と改名した」とある。まだこの回では「たんくだん吉」となっている。この後にも出演するのだろうか。

23 1972年6月6日 砂塵! 狙われた辺境の宿
川崎公明が子役として活躍

24 1972年6月13日 襲撃 地の果て白骨ヶ原
岸田森

25 1972年6月20日 惨殺 地獄の歌がまた聞える
工藤明子、菅貫太郎、滝田裕介

なぜか26話は放送されなかった。

27 1972年7月4日 死闘 賞金稼ぎの墓場
土屋嘉男、亀石征一郎
賞金のかかった首を狙う賞金稼ぎの男の話。いかにもマカロニ・ウエスタンからの影響

28 1972年7月11日 怒濤 若狭峠の黒い罠
山本亘、児島美ゆき

29話 録画失敗☆

30 1972年7月25日 緋剣 三匹の女渡世人
田崎潤、小林幸子、荒砂ゆき
荒砂ゆきというのは確か必殺で見ただけだが、なんともインパクトのある顔で、名前を聞くと顔を思い出せる人。
三人の女渡世人が出てくる。メイン格がいて、二人が付き従っているという形で小林幸子はその付き従っているほうのひとり。
前に水戸黄門のところで書いた記憶があるが、女が男装して渡世人姿で旅をするという形はよく時代劇である。どう見ても女性タレントが渡世人風に男装しているだけにしか見えないのだが、劇中ではそれをみな男とみなし、女とわかると一様にびっくりする。曰く「なんと、女だったか!」だとか、「女のくせに」「え? 見破っていたのね」とか

31 1972年8月1日 爆破 十一人の決死隊
石山律
石山律という人は必殺にも何回か出ていて印象深い。考えてみると、いつも同じような役、すなわちストーリー上、善側として登場しながらも、実は悪側と通じていて、終盤にその正体を明かすというようなものだ。まあいつも同じような役というのは別に不思議なことではないかもしれない。菅貫太郎のバカ殿や川合伸旺の悪代官などがそうであろう。が、この石山律に関してはなんか不思議だ。どのくらいそういう役をやってるのだろうか、よくわからないが印象には残ってる。そういう顔、つまり、善人っぽく、しかし裏切ったときの顔、正体を明かすときの顔が邪悪で、ああこいつなら裏切るなと思わせるような、そういう役を納得させる顔ではある。
なので、今回もそうだろうと思って見ていたのだが、今回はそうではなく、徹頭徹尾善側だった。

32 1972年8月8日 非情 人斬り賭場
川合伸旺、真屋順子
ほかに、大塚吾郎、桂小かんの名もある

33 1972年8月15日 争奪 山峡の銃撃戦
伊藤栄子、高品格、古谷一行

34 1972年8月22日 脱走 火攻めの死刑台
前田吟

35 1972年8月29日 復讐 咆えろ廃墟の宿
大和田伸也

36 1972年9月5日 策謀 魔の凶悪犯護送
織本順吉、松山照夫
この回からOPの映像などいくつかが変更。

37 1972年9月12日 爆砕 火薬樽の丘
北川美佳

38 1972年9月19日 来襲 死の虚無僧集団
平田昭彦、御木本伸介
なかなか面白い回。
峠はぼろ寺に泊ると、そこに侍が襲撃、住職が殺され、その侍は次に襲ってきた虚無僧軍団に殺される。
場所は大きな藩である伊達藩の領内であり、この侍は伊達藩の隣にある小藩の一関藩の侍であり、この一関藩と虚無僧軍団の対決となっていく。両者から味方になってくれと峠は誘われるが断り一人旅。別行動していた鮎と次郎吉は一関藩の誘いを受け、行列に雇われることになる。一関藩の行列を司るのが平田昭彦演じる貝塚。その行列が運ぶ長持がストーリーの鍵となり、虚無僧はその長持の中身が知りたい様子。この長持のため最後まで興味が削がれない。
ハイライトは伊達藩から抜ける関所。関所番の侍が御木本演じる増田。通してくれ、通すがその長持の中身を改めたい、見逃してくれ、そうはいってもあれから言われてもおる、と目をやるとその先に虚無僧軍団。中身を見るのはあなた一人だけにしてくれと頼まれ、増田が中身を見て、驚きながらも、「平凡な台所道具、さあ通られい」と。そして、切腹、切れ切れに語るは「公儀隠密から中身はなんだったか喋ろと言われたら断れない」。中身気になる~。
この関所で虚無僧軍団が襲ってくる。そして結局道中を一緒にしており状況を見ていた峠は一関藩に肩入れすることになる。
貝塚は切りつけられ、峠たち3人は荷車に長持と貝塚を乗せ、一関藩に届けることに。その道中で、洞穴に隠れ、変わりばんこで見張りをするという場面では、峠の目を盗み次郎吉が中身を見る場面があり、次郎吉も驚いてはいるのだが、その中身はちゃんと見ていなかったらしく、ラストで中身が露わになる場面でまた驚いている。
ラストは、虚無僧軍団を峠と鮎で撃退。長持の中身は死んだ幼い藩主で顔に腐食防止のため金を塗りたくっている。これを公儀に知られると取り潰しになるので、知られないように藩に戻り、別の後釜を据えるための手続きをしようとしていたのだった。
この回では鮎が小藩の御曹司ということが明かされている

39 1972年9月26日 鷲の巣城 御金蔵破り
松村達雄、小林勝彦、森山周一郎、山谷初男
森山周一郎はわからず。若いころの顔をよく知らないのだ

40 1972年10月3日 百人斬り 悪党の砦
若林豪、北林早苗

41 1972年10月10日 兇刃 襲われた山峡の宿
山形勲、加茂さくら、八木孝子、岡部征純

26 1972年6月27日 妖雲 笛吹川の人柱
なぜかこのタイミング(8/10、41話と42話の間)でこれが放映された。
上村香子、長谷川明男、城所英夫、浜田晃
鮎の出番がとても少ない

42 1972年10月17日 流れ者 モズと呼ばれた男
伊吹吾郎、佐藤オリヱ

43 1972年10月24日 銃撃 落日の決闘
加藤武、土田早苗

44 1972年10月31日 潜入 魔の樹海
島田順司

45 1972年11月7日 死闘 傷だらけの駒木峠
地井武男、田口計

46 1972年11月14日 妖花 峡谷の黒水晶
弓恵子、古谷一行

47 1972年11月21日 待ち伏せ 赤岩谷の竹槍隊
高橋長英、高橋昌也
高橋昌也という人はウィキを見てみたら結構興味深い人。加藤治子と夫婦だった(離婚しているが)。黒柳徹子の舞台の演出を手掛けたなど。
このドラマはしばしば黒澤・三船の名作映画から借りてきたような設定や絵柄が見れる。ただ、おれはそれらの作品群のほとんどをおぼろげにしか覚えておらず、ゆえにどの作品のどの場面とか指摘はできないのだけど。今回も農民たちが武装し訓練するなんてのは七人の侍だし、彼らが戦略を考えてるとき峠が寝そべりながらそれを聞いていて、ダメだしするのなんてのは、作品名は覚えていないが(調べた、『椿三十郎』だ)、田中邦衛がこっち側にいたあの場面っぽいな、とか。
そもそも峠九十郎って名前自体が、『用心棒』や『椿三十郎』を思い出させる

48 1972年11月28日 挽歌 白蘭の牙
工藤明子、睦五郎
工藤明子はこのシリーズ4回目の出演

49 1972年12月5日 追跡 地獄への身代金
今井健二、森山周一郎
この回で次郎吉がもし自分が鮎だったら、峠だったら、と妄想して、コスプレする場面が挿入される。
既に前にも書いたが演者坂上二郎の人気を見越したお楽しみ場面が今回のコスプレのようにこのシリーズではたくさんある。多分別の役者がこの役をやっていたら、こんな場面は付け加えられないだろうという感じの演技(顔の表情だとか)が色々な場面の最後にちょっと付け加えられているのだ。
これも前に書いたが、見始めたころは坂上二郎の卑し気な口調がちょっと気持ち悪くて不満で、それゆえか、坂上二郎のお楽しみ場面も過剰で邪魔な感じがしていたのだが、見進めてくるとその口調には慣れてきた。そしてこの坂上二郎お楽しみ場面も、それなりに楽しみになってきた。
この坂上二郎の出演はシリーズの特徴となっているといえる。

50 1972年12月12日 女郎花 暁の脱走
赤座美代子、草薙幸二郎、富田仲次郎

51 1972年12月19日 叛乱 100挺のライフル銃
長谷川明男、天本英世、上野山功一

52 1972年12月26日 流浪 殺しの子守唄
都家歌六の名がクレジットにあり。役名なし。顔もよく知らないし(とくにこれが製作されたころの顔)見つけられないかなと思ったが、始まってすぐのところでなんとなくそれじゃないかな、と思う顔あり。あとでネット検索して顔を確認、やっぱりそうだ。家族心中しようとして峠に助けられ、年貢の取り立ての厳しいことを訴えている役。それを聞いて峠が代官のところへ押し入り代官を斬る、峠が賞金首になり、ここからストーリーが始まるというプロローグ部分。
都家歌六はウィキにこの作品のところを見てみると、このシリーズですでに2回出ているようだ。おれは気付いていればちょっとは調べたと思うが、気付かなかったようだ

53 1973年1月2日 群狼 黄金の砦
大友柳太朗
濡れつばめのお柳:小川真由美が登場
大友柳太朗は著名な俳優で初めて見るわけでもないのだと思うが、あまり見覚えのない顔。長いこと活躍した人だからその時代時代で顔つきが違っているのかもしれん
いま検索して知ったが、1985年に自殺で亡くなっている

54 1973年1月9日 銃撃 地獄の用心棒
山本紀彦、北川美佳、小栗一也、中田喜子
中田喜子は役名なしのクレジットだが、多分主人公の妹(おつると呼ばれている)役で出番も多い。この回のゲストで女性の主要キャストは彼女のほかに北川美佳(役名はおふく)ともうひとり、野盗に両親が殺され幼い弟を連れ芝刈りの仕事をしているおはる(これも役名なしのクレジット )が出てくる。出番はみな同じくらい。なのに役名ありなしの差がよくわからない。中田喜子はデビューしたばかりのころだろう。
北川美佳のおふくは峠と最後の場面で目配せする場面があり、三船がやけに目尻が下がってニヤけている。
作品はなかなかよい。野盗に襲われる宿場町、侍に頼もうということになり、五人組の侍を雇う。と、七人の侍的な話でもあり、さらにその五人組が見るからに粗暴で、この後彼らが頭痛の種になりそうで、とこうなると、こういうストーリーもありがちではある(結局その通りにストーリーは運び、それを峠が退治するという具合)。
その五人組が町に入ってくるときの描写が面白い。町民たちは「見るからに強そうね」などと期待と歓迎の言葉を口にする。その後から峠がやってくるのだが、それを見た町民たちは、「噂を聞いてやってきたかな」、「銭目当ての浪人に決まってる」などとののしる。見るからに五人組のほうが怪しいのに。
野盗を返り討ちにした五人組、徐々に本性を現わす、と言いたいが、その場面転換が見事で、野盗を返り討ちにした場面の最後にリーダーがニヤリと笑い、次の場面では町で横暴に振る舞う五人組の様子となる。
濡れつばめのお柳が再度登場、前回の最後で峠についていく素振りを見せており、ゲスト枠で2回連続の出演か、と思う。出番はあまり多くなくもっとフィーチャーすればいいのにと思ったが、所々で強烈な印象を残す。これを見終えてウィキを見て、この後頻繁に出てくる準レギュラーであることを知り、同時に梶芽衣子のからっ風のお文は41話が最後だったことを知る。いやあ、まったく梶芽衣子は活躍せず、なんのための配役かよくわからないままだった。梶芽衣子自身は侠客に憧れる背伸びした若い女子という感じでよかったのに、ストーリーにうまく入り込む役でなかった。

55 1973年1月16日 襲撃 国境いの狼火
森次浩司、中田浩二
中田浩二ってよく名前では見るがこの人だったか、よく見る顔である。
鮎が「内紛で取り潰された別所藩の世継ぎ」と自分のことを言っている。
筆頭家老が金を運び出す日を知らせるためその屋敷にいる女が峠たちに向ってのろしを上げて合図するという場面があるのだけど、その日がいつかを次郎吉が掴んで、その女にのろしを上げるようにと頼む。その上で次郎吉は峠のものへ向かう。のだから、もうのろしを上げる必要はなくなっていると思う。まあ次郎吉が峠のところへ辿り着けるかどうかわからないということはあるのかな
この回に限ったことではなく、またこの作品に限ったことでもないが、映画とテレビドラマの違い。
この回は椿三十郎のような場面が序盤にある。藩で謀反を起こそうとしている若侍たちが山小屋で密談をしていると、奥からヌッと三船が登場。
テレビドラマは「時間がないから」無駄な場面がなく、出来事A、B、C、Dと間断なく進んでいく。テレビドラマだとお約束のやり取りなんかも多く(必殺の主水とせん、りつのやり取りなど)、そういったものも間断なく挿入される。せわしない。これは「時間がないから」だと思っていたが、実際には茶の間視聴者に対しチャンネルを替えさせないためにひたすら興味をそそる場面を繋げており、無駄な場面を入れることができないからでもあろう。
これが映画だと、一見無駄な場面が色々あり、その上でストーリーが進む。
また、この作品のような一話完結連ドラだと、毎度旅先で都合よく事件が起こる。
映画の場合は一回こっきりだ。
椿三十郎との比較で言えば、なんでそんなに都合よく峠が出てくるんだ、まあ連ドラだからしょうがないけどね、と上記二つの理由から、そういう感想。
時代劇にリアリティなんてないのかもしれないが、テレビドラマとの差という観点でいえば、やはり映画の場合はテレビドラマに比べればリアリティがあり、またテレビドラマの場合はしょうがないけどね、となる。
椿三十郎を覚えているわけではないが。
※追記。この回に声優として著名な古川登志夫が出ている。ほかに第38話にも。

56 1973年1月23日 必殺 黒馬谷の対決
村井国夫

57 1973年1月30日 鳴動 竜神沼の奔流
加東大介

58 1973年2月6日 荒涼 殺生谷の黄金
浦辺粂子がやっぱりおばあさん役。
なんだか冴えない感じだなあ。話がよくわからなかった。

59 1973年2月13日 謀略 皆殺しの砦
長谷川明男、堺左千夫
役名なしで奥村公延の名もある
マンネリを感じる。ただそのきっかけは直接的にはこの作品についてではない。あまり溜めないように逐次視聴をしていっているが、この日、これを見る前に同じく逐次視聴をしている「旅がらす事件帖」が第15話で、似たような出だし。すなわち、山での材木の違法伐採と役人の不正というのがテーマで、山の木の伐採による鉄砲水の心配などが最初の方で語られ、さっき見たような・・・、と一瞬頭が混乱したのだった。
で、まあ思い返すとこの作品は全体的に似たような話が多い、これの前の回も山の話、といっても鉱山だったが、とにかくそういう風に似たようなものをテーマにしており、情景もタイトルどおりというか、マカロニウエスタン風とでもいうか、荒野といえるようなものが多い
今回は、そこの開拓に従事する寄せ場者(入れ墨者)と山の中の村民とが、とが争ってばかりいる(彼らが代官の指示で木を切ろうとするが、それを切ると村が鉄砲水に襲われる)が、その背後には代官のたくらみがある、という話
濡れつばめのお柳は、からっ風のお文に比べるとすんなり話に絡んでおり、良い役だ。

60 1973年2月20日 挟撃 錬金の秘法
城所英夫

61 1973年2月27日 出獄 裏切りの報酬
今井健二、西沢利明、塩沢とき、山本一郎
この回は今井健二が見どころか。この人は基本悪役というイメージで、それゆえ顔も悪人顔だとこちらも思い込んでいる。なので、今回も悪役だろうと思って見ていると、出だしで悪の雰囲気を漂わせながらも行動としては善玉っぽい。なので中盤までは彼がどういう風な役どころなのかという興味で惹きつけられる。ただこれはそういう風に惑わすような演習というわけでなく、ストレートに物語を描いているのだろう、結論としては、彼は作品内で善玉扱い。役どころはいってみれば高倉健がよく出演していた任侠もの、やくざの世界を描いたものだが、そういう中でのやくざとしての義理人情を重んじた善玉というパターンがあるが、そういう感じで、一匹狼の旅がらすが島帰りで旧知の友達を訪ねてくるがその友達というのは実はそいつを島送りにするためはめたという過去があったというような内容。
西沢利明というのは役者としてのジャンルでは堀内正美と重なる。すなわち優男で裏で悪をやってるというような役が多い。ここではその旧知の友達の役
塩沢ときは一場面だけ。

62 1973年3月6日 強奪 けものたちの群れ
井上昭文、五味龍太郎
悪役が二組出てくるのが特徴で、その二組が相討ちになるとかあれば面白いと思うのだが、それらは絡むことなく成敗されていき、なんというか平凡な作品となっている
取り潰しになった藩から武士階級を捨て辺境の地で細々と作物を作ってる一団。が、藩を出る時にお金をもらっており、その金をある場所に埋めてある。それを狙うは、同じく藩から出て、彼らとは別行動をしている浪人4人の一団、そしてそれとは別に山賊の一団。浪人側に五味龍太郎が、山賊側のリーダーが井上昭文

63 1973年3月13日 烈風 屍なす山河
北川美佳、浜田寅彦、古谷一行、稲葉義男、横森久

64 1973年3月20日 魔ノ山 死の片道手形
入川保則、沢井桂子、田口計
時代劇で時折あるタイプだが、山小屋に互いが見知らぬ、そして誰もが一癖ある人たちが複数名集うという内容。ここで田口計は彼にしては珍しい役柄。山小屋に集ううちの一人で、元医者らしい酒浸りの人物。悪役でもなく、この回の事件に絡まない。こういう作品の場合なにかありそうだが、実は事件に絡まない人というのはよく出てくる。
時代劇なのにメスだとか手術だとか言ってる

65 1973年3月27日 必殺 荒野の決闘
滝田裕介、工藤堅太郎、川合伸旺
最終回
放映日9/21
内容としてはそれほど最終回っぽくない。終盤の殺陣、特に川合がこの回のメイン悪役だが、その川合と三船との一騎討ちの場面や、その後のエピローグ部分、登場人物のセリフや、一番最後のナレーションにちょっとはそれを感じるが。筋立てとしては、三人が組んでるんだか、組んでないのか、風来の旅をしている三人が、旅先で事件に遭遇し、悪人を成敗して、また風来の旅に出るという通常回と一緒。
さて、この作品、第2シリーズ(タイトルは同じく「荒野の素浪人」だが、混同を避けるため再放送時などは「新・荒野の素浪人」)があり、また、主人公の峠九十郎が数回ゲスト出演する「荒野の用心棒」(「荒野の素浪人」と「新・荒野の素浪人」の間に放送された)という作品があり、これらを続いて放送するのではないかと期待をしていたのだが、次の放送は「御家人斬九郎」。残念。
 ※追記10/4 テレ玉のHP見たら、なぜかこの時間帯の番組が「御家人斬九郎」でなくなり「客主」という作品。調べてみると韓国ドラマらしい。で、「御家人斬九郎」は9/22-30(9/22と9/27-30の5回)しかやらなかったよう。なんとも中途半端だ。10月から新しいのを始めたかったのかな
 ※さらに追記10/30 「御家人斬九郎」は時間を変更して放送を継続していた。

1回だけ録画失敗(29話)して未視聴。残念☆