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日本の話芸(2023.4~6)☆ [毎回視聴]

--入船亭扇遊 落語「干物箱」
初回放送日: 2023年4月2日
入船亭扇遊さんの落語「干物箱」をお送りします(令和5年2月11日(土)収録)【あらすじ】吉原での遊びが過ぎた若旦那、父親に厳しく監視されて外に出るのもままならない。湯に行くといってようやく表に出ると、若旦那の声色をまねるのがうまい、貸本屋の善公の家を訪ねて、身代わりに二階で寝ていてくれと…--
9/27視聴
小柳枝に習ったとのこと。小柳枝というとどの小柳枝かなと一応確認。先代が77年に廃業しているので、やっぱり当代(九代目)か。この当代小柳枝、好きだったねえ。寄席に行っていた当時、芸術協会で文治とこの人が好きで、それ目当てに寄席の香盤を見比べたものだ
そして思い余って、ということもないが、独演会にも行ったことを思い出した。場所はどこだったかな、ホールとか会館ではなくて、畳敷きの席だったはずでどっかの料理屋の宴会場を借りたとかそんな感じの会場だったと覚えている。「茶の湯」をやっていた。
そうそう先に上げた芸術協会のおれの好みの二人はどちらも古典落語をそのままやってる感じがしたなあ。落語協会ではさん喬と権太楼が好きでこちらは独自の工夫というのを感じられたのだが。
文治の火焔太鼓をを志ん朝が云々したということは前に書いたと思うが、そういう感じを文治のほかに小柳枝にも感じたのは事実だ。でも好きだったねえ。本格的古典落語という感じで。
談志が亡くなったときの東京かわら版にものすごくたくさんの落語家のコメントが載っていて、そこに「弟子から金をを取るというのだけは自分にはわからない」とか書いていたっけ。そのころ検索して知ったのだが、談志と同年生まれ。繋がりはあったのかなあ。談志からの言及は自分が知る限り一回もなかった。でも同年代ということでそれなりの付き合いだったのかな。その東京かわら版のコメントでは意外なことも載っていたように思う。つまり協会側との意外なつきあいとかね。
春団治が、この人のことよう知りませんみたいな冷淡な感じだったのも覚えてるな。談志側から春団治について絶賛というような評価だったはずなのに、と思ったものだ

--桂竹丸 落語「明智光秀伝」
初回放送日: 2023年4月9日
桂竹丸さんの落語「明智光秀伝」をお送りします(令和5年2月11日(土)収録)【あらすじ】令和2年度文化庁芸術祭優秀賞を受賞した自作の落語。「地ばなし」と呼ばれる形式で、織田信長やその臣下、羽柴秀吉や明智光秀の事績を語りながら、縦横無尽にギャグを挟んでいく。▽師匠桂米丸のエピソードをはじめ様々な落語家の逸話もたっぷり。
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240107視聴
漫談、地噺形式。
なかなか見る気にならなかったが、楽しい高座。こっちの気分にもよるとは思うが
冒頭は談志のエピソード。今日来なかった客が後悔するような落語をやってやるといって、見事な名人芸を見せた、自分もそれをやってみたら、その日来た客が後悔して帰って行った、というやつ。
その後に自分の師匠の話から、その後の芸術協会会長それぞれの思い出話。ここら辺も竹丸は全員濃い付き合いがあったはずで、ならではの話といえよう

笑福亭松喬 落語「泥棒と若殿」
初回放送日: 2023年4月16日
笑福亭松喬さんの落語「泥棒と若殿」をお送りします(令和5年3月9日(木)NHK大阪ホール収録)【あらすじ】家来の謀反により命を狙われている若殿。ひとりで家に隠れていると、泥棒がやってきた。しかし気のいい泥棒は、若殿の身の回りの世話をする。ある日、泥棒が身の上話を始めた。「自分の生き方が間違っていた」と思った若殿は、泥棒と生きていこうとするが、迎えの者がやってくる。若殿は帰らぬと伝えるが…。

三遊亭歌司 落語「蜘蛛駕籠」
初回放送日: 2023年4月23日
三遊亭歌司さんの落語「蜘蛛駕籠(くもかご)」をお送りします(令和5年2月11日(土)収録)【あらすじ】江戸時代の交通手段であった駕籠。街道筋に網を張って通る旅人をつかまえては乗せることから「蜘蛛駕籠」とも呼ばれたという。新米の駕籠かきが、兄貴分に「お客様をつかまえろ」と言われて試すのだが、なかなかうまくいかない。武士や酔っ払いなどに悩まされた挙句、ようやく客が乗ってくれたのだが…

神田紫 講談「秋色桜」
初回放送日: 2023年4月30日
神田紫さんの講談「秋色桜」をお送りします(令和5年2月11日(土)収録)【あらすじ】元禄年間、貧しい菓子職人の娘・お秋は、俳人宝井其角の教えを受け、俳句の道に励むようになる。十三歳の時、上野の山で詠んだ「井の端の 桜あぶなし 酒の酔い」という句が宮様の目に留まり、たびたびお屋敷に呼ばれるようになる。ある日、お屋敷の見事な庭を自分の父親にも見せたいと…

--古今亭志ん橋 落語「風呂敷」
初回放送日: 2023年5月7日
古今亭志ん橋さんの落語「風呂敷」をお送りします(令和5年2月11日(土)収録)【あらすじ】長屋で頼りにされている兄貴の家に、女が駆け込んできた。亭主が留守の間に若い衆の新さんが訪ねて来たので、家に上げて世間話をしていると、遅くなると言っていた亭主が急に帰ってきた。たいへんな焼き餅焼きなので、間違いがあってはいけないと新さんを押し入れに隠したのだが、その前に亭主が座り込んでしまって動かないと言う…
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6/30視聴(志ん輔「らくだ」の後に)
5/7放映か。その放映直後というほどではないが、数日前というほどでもない、いつだかはよく覚えてないちょっと前(数週間前くらいだ)にこれを見たのだが途中で寝てしまった。
おれはこれが放映になり、結構楽しみにしていた。志ん橋というのはおれが落語を見ていたころ、古今亭一門であり、志ん生に風貌がそっくりということで目を惹いた。寄席で何度か見たはずだ。見てみて、人が違えば喋り方も違うんだなと軽い失望というか、なんとも複雑な感じになったのを覚えている。まあそっくりにやられたらそれはそれで嫌悪感。
で、それ以降一切名前を聞かない感じだったので、まだ現役だったのかということで楽しみにしており、放映直後ということでもないが、溜まった中からこれをセレクトして聞いたというわけなのだが、あまり面白くもなく寝てしまい、その後なかなか手につかなかったのだ
そのとき見た印象、なにか病気でもやったかなというくらいに口跡がたどたどしい。今回見てその印象は少し変わった。それこそ、志ん生の病気をやる前くらいの調子である、といっても似ているというわけではない。が、一門であり直系の大師匠であるから、それを思わせるところはそこここにあるが。
が、時代から取り残された感じはある。まったく受けておらず、客はもう気が逸れてしまい聞いてないのではないかなと思うくらい。が、ラスト付近で多少客の反応もあり、聞いてくれてるんだなと思いちょっとホッとする始末。
受けていないから、滔々とストーリーを喋るという感じで却って噺に集中できた。この噺は「紙入れ」と同じというようなこと(同じネタでタイトルが違うだけ、みたいなこと)を何かで聞いたことがあり、全然違うのにと思ったことがあった。が、多分こちらの風呂敷はソフトに変えてるだけで、本当はおかみさんと若い衆はヤっちゃってたんだろうな、そう考えたほうがしっくりくる、と思う
その浮気をしたほうの夫婦、一緒になって何年くらい夫婦なのだろう、夫が嫉妬深いとなっていておかみさんのほうはまだ色っぽいのだろうか、で若い衆に色目を使ったという風に考えるとこれもしっくりくる。

--春風亭一朝 落語「井戸の茶碗」
初回放送日: 2023年5月14日
春風亭一朝さんの落語「井戸の茶碗」をお送りします(令和5年4月16日(日)収録)【あらすじ】正直者で知られるくず屋の清兵衛は、貧しい浪人・千代田卜斎(ぼくさい)から古い仏像を200文で買い取り、細川家に仕える高木作久左右衛門に300文で売る。ところが高木がこの仏像を磨くと、台座の紙がはがれ中から50両もの小判が出てきた。「仏像は買ったが中の小判まで買った覚えはない」と高木はこの金を返そうとするが…
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5/31視聴
同時期に落語研究会でも放映
東京のほうの会場はもうほとんど全部があの例のスタジオっぽいところでの収録。東京落語会はなくなったのかしらん。
演題解説では、講釈「細川の茶碗屋敷の由来」というのが元になってるということと、正直者はバカを見ると言われるが、この噺は正直者はバカを見ないよというもので私も大好きということを。
笑いはとても少ないが、充実の高座。
テレビでであるが、一朝を見始めた最初のころはあの「いっちょうけんめい」なんかが典型的だが、面白くない中堅からベテランの落語家の代表だなと思っていたが、語り口の良さに気付くと、素晴らしい落語家であることがわかる。まあ面白さはあまりないというのには変わりないけど

桂小春團治 落語「花筏」
初回放送日: 2023年5月22日
桂小春團治さんの落語「花筏」をお送りします(令和5年4月6日(木)NHK大阪ホール収録)【あらすじ】堺の提灯屋の親父のところへ相撲の親方が頼み事にやって来る。大関・花筏の調子が悪く、医者からは外へ出ることも許されない状況。間近に迫った高砂での巡業のため、勧進元は顔さえ見せてくれるだけでいいと言っている。そこで、花筏と容姿がそっくりな提灯屋を、花筏の代わりとして高砂へ連れて行きたいと頼むのだが…。

昔昔亭桃太郎 落語「春雨宿」
初回放送日: 2023年6月4日
昔昔亭桃太郎さんの落語「春雨宿」をお送りします(令和5年4月16日(日)収録)【あらすじ】君塚温泉を目指して旅をしている二人の男。ようやくたどりついたのは小さくて汚い宿で、聞くと君塚温泉まではまだ山を越えて八里もあるらしい。仕方がないのでここに泊まることにするが、女中さんのことばはなまりが強くて、よくわからない…桃太郎さんの高座ではおなじみの、石原裕次郎の歌もたっぷりとまじえてお届けする。

--橘家圓太郎 落語「化物使い」
初回放送日: 2023年6月11日
橘家圓太郎さんの落語「化物使い」をお送りします(令和5年4月16日(日)収録)【あらすじ】江戸・本所に住む吉田のご隠居は、元は御家人。口うるさくて人使いが荒いので奉公人がまったく居つかない。そこへ新しく来た杢助は、次々と言いつけられる用事をこなしながら、三年も我慢して奉公して、すっかり頼りにされるようになる。ところがある日、ご隠居が、バケモノが出ると噂の家に引っ越すと言い出したので…
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7/24視聴
確かこの噺は本来化け物が三人出てくるんだと思うが、時間が短いためかどうか、最初に出てくる一つ目小僧だけ。で、その後狸が正体をあらわし、落げ。その言葉も本来演題になっている「旦那様ほど化け物使いの荒い人はいません」というものだと思うが、ここでは狸が「暇を頂きたい」で終わりにしている。
先代の入船亭扇橋から教わったので多分三代目三木助の系統であろうとのこと
この人はうまいねえ。古典落語の王道という語り口で心地よくそしてところどころで笑いも起こさせてる。そして志ん朝に時折似ている。これはなんなのだろう、世代的には憧れまくったものと思われるが。
出囃子が特異で好きだ。これはなんと師匠の小朝が作曲してプレゼントしたとのこと。小朝は弟子の桃花にも出囃子を作曲してやってるそうだ。
ふと思い出した。圓太郎のらくだを見たはずだ、と。で、まず確か池袋演芸場で、真打になったばかりのころという興行だったはず、と。そして頭の中でその日の高座がかなり明確に残っていて、それは池袋演芸場よりもさらに狭いどこかの店を借りての一席みたいなもの。だが、そんなところで落語を見たことがないのでそれは間違いだろう。で、さらにふと色々思い出した。爆笑問題が出ていた? 花形演芸大賞? で検索してみると・・・。平成8年度の大賞が圓太郎でその授賞式も兼ねた興行が平成9年の6月に開かれており、そこには爆笑問題も出ており、圓太郎はらくだを演じている。これだ、多分。
でもほんとはちょっとうろ覚え。爆笑問題を見たような気もするし、見に行こうとしてただけかもしれないし。でも見たんだろうな。で、あまりに拍子抜け、まあ当たり前だ、演芸というのは見たことあるものを何度もやるなんてことは寄席行ってれば知ってること、なのに爆笑問題にはなぜか期待してたのだろう、そして、知ってるネタをやって落胆したのだろう。なんとなくそんなことを思い出した。多分これを見に行ったのだな。それにしても狭い高座という記憶はなんなのだろう。ちなみにその高座には昇太も出ていたようだ。
第217回 花形演芸会 平成八年度花形演芸大賞表彰者披露
池袋演芸場かなと思ったのは、この興行を一緒に見に行った友達がいたはずで、当時池袋で働いて伊織その同僚、落語ファンであり、一緒に池袋演芸場などに行ったような覚えがあった。いや、この興行に一緒に行ったのではなくて、この興行についておれがそいつに話したというだけのことかな。なにやら地下道で話をしたような覚えがあり、それがやっぱり池袋のような気がして。うーん、そいつと国立演芸場に行った記憶はないなあ。

--上岡龍太郎さんをしのんで 上岡流講談「浜辺にて」
初回放送日: 2023年6月13日
2023年5月に亡くなられた上岡龍太郎さんをしのんで、2000年3月に放送した「上岡流講談“浜辺にて”」をお送りします。上岡龍太郎さんならではの至芸、驚きの内容です。必ず、必ず番組の最後までご覧ください!放送後にはNHKプラスで見逃し配信を行います。--
番組HPで放映リストを見ていたら、こんなのがあった。イレギュラーな放映日のため録画はできていない。なのでここにコピペする必要もないのだけど、あれっひょっとしてと思い記録に残しておく。おれは一度だけ上岡の舞台を見た。談志の会、立川で行われたものだったと思う。
上岡はなにをやるのかなと思っていたら、映画を一人喋りで再現するというものでそのころマルセ太郎がもてはやされており、その系統にあるものだったと記憶している。おれはマルセ太郎の芸を知らないが。
で、その内容なのだが。ソ連だかの監督の映画と紹介していたと思う、で内容的にはこれなのかもしれない。海岸の描写が秀逸だったので、このサブタイトルを見てふとそんなことを思った。
そしておれはそれ以降そのネタにされた映画のことを調べてもいないから本当のとこはよくわからないのだが、もしかしたら、そんな映画はなくて、そんな映画があるという前提で映画祭減の一人しゃべりをやっていたのではないかなと考えたりもした
で、この作品のことを検索してみたら、つべに上がっていた。そうそう日本の話芸は誰だかがアップロードを毎回しているようだ。少し見てみた。やっぱりおれが見たのもこのネタだった。演じ終えた後に上岡が演題解説しており、やっぱり創作のようだ(その動画についてるコメントにもそういうようなことが書いてあった)。ということはおれもなんらかの理由でそれを知っていたのかもしれない、もしかしたら演じている舞台の最後の方でネタばれしていて、そこを覚えているのかな。あとで通して見てみよう
その演題解説で引退前のこれが最後の云々と言っている。

林家染二 落語「御神酒徳利」
初回放送日: 2023年6月18日
林家染二さんの落語「御神酒徳利」をお送りします(令和5年5月11日(木)NHK大阪ホール収録)【あらすじ】宿屋の番頭の善六が、家宝の御神酒徳利を水つぼに沈め、それを忘れて大騒動に。嫁が教えたそろばん占いで見つけ、事なきを得たが、泊まっていた豪商鴻池家の大番頭に、お嬢さんの病の元を占いで当ててほしいと懇願され、嫁に秘策を教えてもらい大阪へ。その道中の宿屋でも騒動に巻き込まれて占うことに…。

桂文治 落語「もう半分」
初回放送日: 2023年6月25日
桂文治さんの落語「もう半分」をお送りします(令和5年4月16日(日)収録)【あらすじ】永代橋のたもとにある小さな居酒屋で、六十をとうに超えた年寄りが茶碗に半分だけの酒を頼み、飲み干しては「もう半分」「もう半分」と飲み続けていた。したたか酔って帰っていった後、居酒屋のあるじがふと見ると、風呂敷包みを忘れている。中を見るとなんと五十両もの大金が。あるじは返しに行こうとするが、女房はそれをとめて…