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浅草お茶の間寄席(2022.10~12) [毎回視聴]

10/2--
三遊亭 遊馬 「転宅」
神田 陽子  「応挙の幽霊」
三遊亭 圓輔 「夢の酒」
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11/8視聴
こういうどこか冴えないラインナップというのもこの番組の見どころのひとつか。
神田陽子の「応挙の幽霊」はこのメモブログを検索してみると、すでに二回も見ている
圓輔は膝が悪いとかで、座るのにかなり苦労していた。釈台を置いての高座

10/9--
瀧川鯉八「最後の夏」
ザ・ニュースペーパー
瀧川鯉昇「蛇含草」
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10/16--
昔昔亭 A太郎 「堀の内」
桂 小南   「七度狐」
柳家 蝠丸  「一眼国」
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11/22に2週分続けて視聴
ニュースペーパーはインタビュー有。インタビューも高座も小泉進次郎と岸田総理のものまね。選挙前の収録。高座の最初の方を見てつまらんと判断し途中で切る。
鯉八は彼らしいわが道を行く新作
鯉昇、このネタは落語研究会で見たのを覚えていて、餅を食べる際の仕草のバリエーションに感心したが、ここでもその場面を含めよく受けている。
餅を食いきれず退散していく場面で上を向いている男に向かい「履いてきた下駄はここにあるぞ、履くものはここにある」と下を指差すと、「吐くものはここに一杯あります」と胸のあたりを指す仕草で終わり
この噺ってこの後どんなんだっけと調べてみると、餅を食う前に、その家で蛇含草の話を聞き、少し貰って行き、餅を食いすぎて家へ帰って、その蛇含草を飲むという展開。今回は最初から途中で切るつもりだったのだろう、その家で蛇含草を見つけるというくだりが省かれている。その代わりということでもないだろうがとぼけたマクラがたっぷり。
鯉八と鯉昇は真打昇進披露興行のもの。ニュースペーパーは別の日(インタビューで選挙の話をしているときに収録は6/10とテロップ)で後ろ幕なし。
A太郎と蝠丸は桂伸衛門の主任興行とマクラで言っている。小南はその日と同じかはわからない。全部後ろ幕なし
A太郎、さして面白くはなくたくさん書くこともないのだけど・・・、触れたくなることが多々。とにかく独自の所作が多い。
出てくるときゆったり、帰りはさらにゆったり。これは前にこの番組で見たときもそうだった。面白さの演出か、それにしては受けていなくて、なんとも反応に困る感じになってるのだけど。
マクラではCMに出たことを言い、写真撮影の時間と称し、色々なポーズで静止。
「堀の内」の中の演出としては、賽銭を出す場面で手拭を客席に放っている、これは失敗したのではなく、意図しているのだろう、そしてそれを客が返しにきたので、それを待つ。そしてさらにプレゼントと客に渡している。賽銭で紙入れごと放ってしまうという場面では、全部放っちゃったから、神様よろしくお願いしますよみたいなセリフが入るのだと思うが、その手拭のやり取りのためか「手拭がなくて落語はどうなるか」などと言い、紙入れごと放ってしまったことについてはとくに言及なく「あたしのそそっかしいのをお直しください」とだけ言って、次の弁当の場面へ。
家へ戻って、隣のうちで怒鳴り、自分のうちで謝ってというくだりで、隣のうちのところで拍手があり、「お客さんの中に終わったと思い拍手した人がいたよ」と指摘し、「このあたりで終わっててもいいかもしれないねえ、ということで続きはまたいつか、ということで」、とそのまま終わる。お辞儀をする、ほんとうに終わるのやら、と出囃子隊も困ったのか控えめに次の出囃子、A太郎は時間調整のためか、しばらく居座る、ようやく、もう一度お辞儀をして、高座を降りる(が、上記のようにゆったりペース、カーテンコール的に上手下手にお辞儀)
小南。とくに語尾だが、妙な調子がついていて、謡調子、円菊のようにも聞こえる。があまり受けておらず。これが受けていれば陽気な口調となるのかもしれない。
結構客への受けによって印象が変わるということがこの小南や次の蝠丸、先の鯉昇と続けて聞くと感じる。
蝠丸は出番はこの後膝代わりと主任の桂伸衛門を残すだけというところ。人気もあるのだろう、とくにその日の興行の客からは、で、よく受けている。小南は同日ではないのだろうか。

10/23--
神田 蘭   「お富与三郎」
三笑亭 夢太朗「代り目」
   ▲インタビューコーナーのゲスト 三笑亭 夢太朗▲
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12/5視聴
出演するのが二人だけということでどちらかは長講かなと思ったがそれほどでもなく。
神田蘭は金曜日の昼席とのことでそれも浅めの時間。出てくるとき一切拍手がなくもしかして無観客とも思えるほど。
師匠が神田紅で、つまり女流講談師の二番目の世代となる。
古典を現代的口調っぽくやる面もあれば、所謂講談口調のところもあり、どっちつかずという感じか。こういうのを見るとやっぱ女性の講談師というのはなかなか見る方としては厳しい。女流講談は歴史も浅く、自身もなかなか目指すべきところが定まらなそう。
夢太朗、この日の主任であり、インタビューではその日の高座の後に余興として行われる「大喜利~ぱっちりバトル~」(6月上席夜の部)の話に終始。この寄席芸人たちの写真愛好家同好会ぱっちりクラブについては、ナイツがラジオで話しているのを何度か聞いた。ナイツが司会を務めているのだそうだ。
夢太朗については、以前にもこの番組で視聴しているようだ。どうも三笑亭で「夢」がついてる人は数人いるはずだがどれも印象があまりなく、夢太朗についても同様。
前回も同じようなことを書いてるが今回聞いてみて、口調は典型的噺家という感じで悪くない。ここでも主任であるから、それなりにホームの雰囲気で受けている。

10/30--
ぴろき
桧山 うめ吉 「縁かいな」
三遊亭 遊吉 「城木屋」
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12/5視聴
ぴろきはパス
檜山うめ吉。見たのは初めてだと思う。「唄と三味線と踊り」と最初に自己紹介。これまで見た寄席のこういう系統の出し物の誰とも似ていない不思議な感じ。芸者がそのまま寄席にゲスト出演したのかなと思ったが、ウィキを見てみると、肩書としては俗曲師。
経歴も割合平凡な、というかさほど奇を衒ったようなものでなく、「国立劇場研修生として寄席囃子を学ぶ」、「落語芸術協会へ入会し、お囃子として活動」、「檜山さくらに師事して端唄を習得」とある。そういやおれは檜山さくらは何度か見たはずで、その人と似ているといえばそうかもしれない。
結構寄席で重宝されそうな存在だと思う
遊吉、これも初めてだと思う。主任高座。
立て板に水というような喋り方で、ちょっと疲れる。そしてなぜか春風亭柳昇を思い出す。まず禿げ上がったフォルムが似ているというのがあるのだけど、それが似ているといいたいわけでない。柳昇は立て板に水という喋りではなかったのだが、なぜかどこか話しぶりが似ている瞬間があるのだ。話の切れ目のあたりかな。特に序盤にそれを感じた。
ネタの「城木屋」、これも初めて聞いた。初代三笑亭可樂が作った三題噺なのだそうだ

11/13--
三遊亭 とん馬「鮑のし」
春風亭 百栄 「疝気の虫」
春風亭 一朝 「野ざらし」
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12/6視聴
とん馬「鮑のし」は、大家の倅に嫁が来たことを祝いに行く甚兵衛さんの場面で終わり。「これはその他でございます」「お祝いしてくれるってのかい」「そうなんです、1円下さい」「冗談言っちゃいけない」
百栄「疝気の虫」、終わり方は「別荘がないんだよ」「そっちはどうなってんだよ」「こっちはずっと 更地になっている」
おなじみ「野ざらし」。おれは落語のピンの談志と野ざらしと言えばの春風亭柳好のを繰り返し聞いた。落語は談志のピンから見始めたが、本編の落語はなかなか入って来なくて、漫談部分でつられて聞いていたような面があったが、そのおれが落語のピンのビデオを繰り返し見て、落語をなるほど面白いとようやく入ってきたのが、野ざらしなのであり、原点である。
その先人のものを一言一句変えずにそのままやってる部分が多々あり、それはこの落語の完成度ということなのだろう。談志だって柳好のものそのままという部分がずいぶんあった。談志の場合はオマージュという面がありかなり意識的に、それこそ談志の本にもあったと思うが「ここから柳好になるよ」と言ってから柳好のやり方をまねてやっていた。確かその談志の解説によれば、談志のものは柳好と柳枝のものから取っていると言っていたはずだ
一朝、釣りのマクラは無しに、自分の名前のおなじみの挨拶をしてすぐ本編に入っていた
終わり方は「針を取っちゃったよ」「おなじみの野ざらしでございます」

11/20--
柳家 わさび 「宮戸川」
古今亭 文菊 「浮世床~本~」
玉川 太福  「石松三十石船」
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12/20視聴
わさびというのは飄々としていてとらえどころがない感じが案外面白い落語家になる可能性があるように思えた。
マクラではチバテレの収録が入っていることを言い、チバテレを弄る。白黒アンジャッシュなんてのをやってること自体をいじり、また、この番組ではまったく編集がされないことを話す。前回自分が出たときはロシアのウクライナ侵攻の日で、「プーチンの事を言ったら全部放送された千葉テレビはロシアのプロパガンダに勝った、ロシアが知らないだけかもしれない」
この番組をずいぶん長いこと見ているので、その回も見てるはずだがあまり覚えていない。
そういう話をした後に、カットされているような箇所があった(不適切なことばとかでなく、時間の関係のカットだと思われるが)。落語の場合話の進行ぶりとカメラの切り替えあたりを見比べているとカットされたかどうかがわかるときがある。
六尺棒そっくりに始まっていた(父親と息子の「お友達の方ですか、ならば会ったら勘当したと言ってやってください」というようなやり取り、)
太福は浪曲の一番有名なものという紹介でやっていた。
客からは「寅さん」と声がかかったようで、これは著作権料などがかかるので、と言っていた。確か「男はつらいよ」全作を浪曲にアレンジしてやっていると聞いた

11/27--
ロケット団
新山 真理
桂 歌春   「青菜」
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11月の放送なのに、夏の収録のようだ。いや、収録して数か月後の放送というのはおかしくはないか。
歌春はインタビュー有で、インタビュアーは娘の田代沙織。夏の家族旅行の話をたっぷり。微笑ましいけど、その一方でこんなあまり面白くもない内輪話でいいのだろうかと思う
新山真理というのは初めて見た。座布団に座っての漫談。楽屋にいる高齢の師匠弄りがメイン。寄席では面白いんじゃないかな。

12/4--
ナオユキ
宮田陽・昇
桂 伸衛門  「竹の水仙」
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2/19視聴
ナオユキ、いつも通りのスタイルで最初は気付かなかったが、よくよく見てみると、いつもの酒場の酔っ払い漫談ネタではないものをやっている。「子供のころの思い出」とでもいうようなネタで、例えば祭りの屋台の店をネタにして、かき氷屋が「おいしいよ」と。そりゃ砂糖水だ、おいしい商売、だとか、綿菓子屋、お父さんが娘に「甘いよ」と言っている。おまえが(娘に)あまい、というような。
「竹の水仙」は12/25にも出ているので、続けてそちらの回も視聴

12/11--
桂 小すみ
柳家 花緑  「中村仲蔵」
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23/8/8視聴
小すみ、都都逸の合間にジャズで「テイクファイブ」に乗せて同じ都都逸を。
この人、ビバリーに数回出ていた時に話を聞いたが、音曲師としてはかなり変わり種
喋りが高座とは違って結構なハイテンション。それを踏まえて見ると、高座でも微妙にテンション高め。段々地を出すというか、そういう特徴を出そうとしてるのかもしれない。ただちょっと押し付けがましくも感じる。
花緑の「中村仲蔵」、前日に落語研究会の花緑の「粗忽の使者」を聞いており、その流れで今日はこれ。主任で40分近く。
どうもこの人はなあ。こぶ平の正蔵と並んで落語家一家の御曹司であるがゆえの不幸とでもいうか、伸び悩みが顕著。おれがあまり好みでないことを根拠に言うのもなんだが、寄席での人気もそこまでなさそう。まあ食える食えないで言ったら、寄席での人気なんかとは別のところで食い扶持もいくらでも探せるだろうし、例えば血筋を使えばお旦の後援、さらにいえば最初から財産もあるんだろうし。
センスが悪いとはいわないが、自分とは合わないとは感じる。例えば今回のものでも噺の本筋のところでなかなか良い口調のところもあるにはあるのだけど、本筋から外れる場面での口調やそこで扱われる話題がどうにも嫌である。本筋から外れるのは構わない、長いネタで客がダレそうな要所要所でそういうのを入れるのはテクニックだろうし。

12/18--
桂 枝太郎  「電話の向こう」
風藤松原
古今亭 菊之丞「お菊の皿」
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23/4/23視聴
枝太郎、インタビュー有
途中で寝てしまった。あとでもう一回。
風藤松原、知らない名前で、変な名前、これ気になってた。この番組の出演基準はどうなってるのか、いま溜まっているこの番組の録画で、この人たちがこれを含めて3回もあってそれも含めて気になっていた。勝手に一人芸、奇術とか曲芸とかかなと、想像してた。なんと漫才、風藤と松原という二人組。
やけに毒のあるボケで大いに受けている。いまの漫才の主流はツッコミ重視なので、こういうのを見てなにか違和感さえ覚えるが。
枝太郎見ながら寝てしまいしばし茫然としながら、これを見たので、あまり集中できず。途中童謡の替え歌を連発する場面が出てくる。おれは「もしもし亀よ~」を思い浮かべるも、「むかしむかし浦島が~」である。が、「もしもし亀よ~」が頭の中でグルグル、が続きが思い出せず、そのうち続きとして「つのだせ、やりだせ、頭だせ」が浮かんできてしまい、あれっ、「もしもし亀よ」と「でんでんむしむしかたつむり」って同じメロディーじゃねとか思い始めて、ユーチューブへ。
しばらくしてから続きを見始めるもさらには桃太郎がネタに登場し、桃太郎だって同じメロディじゃねとか考え始める始末。
さて、どうにかこうにか最後まで見て。全然集中できないなと思い、考えあぐねた挙句、この番組のほかの回での風藤松原も続けざまに見てしまおうと考えた。ものすごく面白く、気に入ったということでは全然ないことも書き添えておく。残りは1/29回と4/16回
4/24視聴 古今亭 菊之丞「お菊の皿」
風藤松原が短い間に3回も出るのも不思議だが、番組構成として、今回はこの風藤松原の次に菊之丞「お菊の皿」だが、次回の1/29回では「昔昔亭A太郎「皿屋敷」」。はて、違う演題ではあるが、同じネタだよな、これ、と続けて視聴した。やっぱり同じ噺。変な番組構成だな。
23/6/9再度の視聴
枝太郎  「電話の向こう」
振り込め詐欺を題材にしたもの。枝太郎は先日「浅草の灯」を視聴したばかりでそれがそれなりに面白かったのでちょっと馴染みがあり、すんなり聞けた。「浅草の灯」のほうが面白いな

12/25--
林家ひろ木「世界一周の旅」
桂米福「竹の水仙」
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2/19視聴
ひろ木は三味線漫談とでもいうようなジャンル。
今回は言ってないが、そういや太田家元九郎ともかかわりがあった人のはず。太田家元九郎は先日笑点で見たばかり。そこでもやってたベンチャーズのパイプラインをひろ木も披露
インタビューゲスト、桂米福
「竹の水仙」。どこか違う演出はあるかなと思いながらの視聴。大きなストーリは変わりはないものの、細かいところはことごとく違ってた。
例えば。材料の竹を切るとき、竹藪へ甚五郎も行く(米福)、行かない。
竹の水仙が開く場面。米福は家来が買いに来ているときに咲き、それで驚きながらも、百両では買わないという場面で、別のところで咲かせる演出の方がよかろうと思う。
買いに来た侍が名乗る(米福)、名前を聞いて値を決めるとしており、あるじが名前を聞き質す。
竹の水仙を求めにくる家来の名前。これは伸衛門は「あべしんざぶろう」としていた。安倍総理を思い起こさせる名前だ。
落げも異なっていた。