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演芸図鑑(2021.10~12) [毎回視聴]

-- 立川志らくの演芸図鑑 「坂本冬美 堺すすむ 柳家権太楼」
初回放送日: 2021年10月3日
立川志らくがナビゲート。対談ゲストは坂本冬美が登場。歌手人生を語ります▽桑田佳祐さんとの楽曲制作秘話など▽演芸は堺すすむのギター漫談。柳家権太楼の落語「無精床」--
-- 立川志らくの演芸図鑑 「坂本冬美 ロケット団 桂文治」
初回放送日: 2021年10月10日
立川志らくがナビゲート。」▽対談ゲストは坂本冬美が登場。「夜桜お七」など歌への思いをお話しいただきます▽演芸はロケット団の漫才。桂文治の落語「浮世床」--
いつもどおり2回分まとめて視聴。対談も視聴
権太楼の「無精床」は浅草お茶の間寄席でも最近放送されていた(調べてみたら同じ日の放映だ)。さらに言えば、権太楼は落語研究会にも最近(9月分)出演されていて、それらを続けざまに見ることになった。
「無精床」に続いて「浮世床」ってのはなんだろう、なにかしら意識してるのかな。おれが続けて見たからというのもあるが、また床屋の噺かよと思ったのは事実。日本の話芸でも三遊亭遊三「猫の災難」、柳家さん喬「鴻池の犬」と続いているのが気になる
対談では清志郎とのエピソードも出ていた。

-- 立川志らくの演芸図鑑 「フワちゃん ナイツ 柳亭小痴楽」
初回放送日: 2021年10月17日
立川志らくがナビゲート。▽対談ゲストは今大活躍のフワちゃんが立川志らくと本音トーク。意外な素顔が明らかになります▽演芸はナイツの漫才。柳亭小痴楽の落語「湯屋番」--
ナイツの漫才
客席はスタッフなのに結構受けている
サンドウィッチマンの最高傑作はアンケートでのA、A型、B、O型・・・というやつだと思っているのだが、それをパクッてきてさらにアレンジして広げるような箇所があった。ナイツがよくやる野球ネタの中に、1番坂本というやつがあるが、それをアレンジした形である。
オリンピックの話題から「侍ジャパンクイズ」
塙が出題。侍ジャパンで活躍したジャイアンツの坂本、固定の打順だったが、何番だったでしょう。選択問題です
1番4番、2番3番、3番2番、4番5番、5番7番・・・
土屋が割って入ると、塙「9 択だったのに」
土屋「2番」
塙「2番だと3番ですね」
次は選択肢をABCにしましょう。
広島東洋カープの帽子のマーク
A B、B A、C C、D F
土屋「このボケやるならCはCにしちゃだめ」(正解がCのため)
次の問題
ドミニカの先発投手はジャイアンツに所属していた外国人ピッチャー。その名前は「ほにゃららメルセデス」
A、YK
B、XZ
C、BDEEY
土屋「自分で混乱してるじゃねーかよ」
塙「正解はZの「CCメルセデス」でした」

フワちゃんはこの番組でどんなもんかと思い冒頭だけとりあえず見た。来週もあるとのことなので、次回まとめて見ることにする

-- 立川志らくの演芸図鑑 「フワちゃん あさひのぼる 柳家花緑」
初回放送日: 2021年10月24日
立川志らくがナビゲート。対談ゲストは今大活躍のフワちゃんが登場。立川志らくと本音トーク・後編。▽演芸はあさひのぼるの漫談。柳家花緑の落語「二階ぞめき」--

あさひのぼるはギター漫談、つまらん
花緑、志らくは紹介で「同志のようなもの」と、そして珍しいことだが花緑も冒頭に「いま志らくさんに紹介されました花緑です」と
さて、フワちゃん。番組のカラーなのか、それなりの時間の対談ということだからだろうか、スタジオ内での大暴れみたいのは最初と最後(立ち上がってカメラに突進とか)のみ。あとはちゃんとおしゃべり。日めくりカレンダーが出てるとかで、そこに載っているのフワちゃんの言葉というのがいくつか紹介され、その中で「 少しのおっきい幸せと、多くのちっちゃい幸せ どっちが多い人生がいい?」という、哲学的問答とでもいうか。なかなか深い感じのトーク。「芸人としていきなり大きく売れる」というような大きな幸せを手に入れる人生と、「今日は天気が良い」とかで感じる小さな幸せに満ちた毎日との比較みたいな話。
フワちゃんは大学で「中国哲学」を学んだそうで、まあだから哲学的トークだったわけでもなかろうが

-- 立川志らくの演芸図鑑 「古舘伊知郎 令和ロマン 鈴々舎馬るこ」
初回放送日: 2021年10月31日
立川志らくがナビゲート。▽対談ゲストは古舘伊知郎。あのマシンガントークが志らくに向かって放たれる▽令和ロマンの漫才。鈴々舎馬るこの改作落語「魔法世界のたらちね」--
対談ゲストが古舘伊知郎ということでこれは楽しみ。落ち着いた噛み合う話が聞けそうだ。二回分まとめて視聴予定。
で、その前に演芸部分だけ先に視聴。
10/31に「浅草お茶の間寄席」の10/24分を見ようとしたら、その最初が鈴々舎馬るこで、あれっ演芸図鑑にも出ていたような・・・と思って確認したらやっぱりそうで、ならまとめて二席見ようかと思い、この演芸図鑑の演芸部分を先に視聴。
令和ロマンは「NHK新人お笑い大賞」を獲っており、それゆえNHKでの出演をよく見る。
偶然にもおれはこれを午後4時ごろ見ていたのだが、録画を見ようとテレビをつけたら、NHK総合で本年度のNHK新人お笑い大賞が生放送中。といっても途中からだし、見ないけど。
そしてこちらの録画を見始めてたら、令和ロマンの紹介のところで、今日の4時より本年度のNHK新人お笑い大賞が放送される旨テロップが出ていた。この放送に合わせての演芸図鑑への出演だったのだろう。
「魔法世界のたらちね」は古典落語「たらちね」を現代設定(といってもやっぱり長屋暮らしの八五郎が主役という、まあ新作ではよくある舞台設定)にした改作で相手の女が魔法世界の住人で自分が魔法使いであると信じている女という内容。

-- 立川志らくの演芸図鑑 「古舘伊知郎 宮田陽・昇 神田伯山」
初回放送日: 2021年11月7日
立川志らくがナビゲート。神田伯山、渾身の講談一席「寛永宮本武蔵伝狼退治」。宮田陽・昇の漫才。▽対談ゲストは古舘伊知郎・ニュースキャスター裏話など--
因縁の伯山だが、紹介は普通に名前を読み上げるだけ。
伯山のほうは、登場人物のセリフの中に「久しぶりに(このネタを)やったのに、うまい」と自画自賛、「志らくの落語は切れ味がある」と志らくへ向けてのヨイショの言葉を入れ込んでいた
古舘とのトーク、予想通りガシャガシャせず落ち着いたいい対談であった。
中でも志らくが古舘が報道ステーションが終わったあたりからまた面白くなった、帰ってきたんだというようなことを言うと、古舘のほうは報道ボケ、笑いの世界にも疎くなった、浦島太郎状態で調子に乗って、自由に喋れるみたく始まったから空回りの連続、時代遅れ感もあるし面白いこと言ってるつもりでも古い、そしてそれを自分は「ナウい」と思ってるくらいで、ちぐはぐな感じできている、というようなことを率直に言っていた。おれもあのころ鳴り物入りという感じでのバラエティへの復帰だったので割と追いかけて見ていたが、ちょっと空回りしてる感も感じ取っていたのでこういう発言は腑に落ちる。
そういや、高田先生がラジオでそれについて長くしゃべったわけでなくちょっとだけ入れ込んでいたのだが、「伯山が古舘ってセコですねって言ってたぞ」とか言ってたのを覚えてる。割と最近、というか古舘が報道ステーションを辞めてバラエティに復帰したころのことでなく、それよりはずっと後のことである。確か伯山は古舘に講談を教えたということがあったはずで、その後くらいのタイミングだったと思う。
ここら辺は時代の変化の目まぐるしさということだと思う

-- 立川志らくの演芸図鑑 「玉川太福 立川志らく 林家あずみ」
初回放送日: 2021年11月14日
立川志らくがえりすぐりの芸をナビゲート。必見!立川志らくが涙の夫婦愛、落語「芝浜」を披露。林家あずみの三味線漫談▽対談ゲストは浪曲界の異才・玉川太福が登場--
志らくナビゲート最後の回ということで志らくの落語がありネタは芝浜。うーん、志らくの悪い癖というか、どうだ、演芸図鑑という場で芝浜をやってやったぞ的な姿勢が見え隠れ。15分弱。最初の5分にも満たない時間で最後の大晦日の場面前までを処理。そのカットの仕方が見事でもあり、ああ、そこもほぼ全カットかとがっかりする場面もあり。まあ、最後の場面をそれなりにみっちり演じることが主眼なのだろう。その大晦日の場面については談志を踏襲、ひとつだけ談志になかった志らく流演出。女房の告白を聞いて「ひとつ聞くよ、何で今話をしたんだい、生涯黙っててもいいだろうよ」。こういうセリフは談志にはなかった、すくなくともおれが聞いたものでは。このセリフで女房の心情が語られていくわけだが、談志はそういうきっかけなしに女房は心情を語っていたと思う。この「ひとつ聞くよ」の声色が驚くほど談志。
再度見直してみると、この前後にも談志のものにはなかったなあという部分があった。
まず女房に「魚屋の勝さんが好きだ」と魚屋をやっている夫が好きで、拾った金で遊び暮らすと魚屋を辞めることになってしまうという不安を語らせている。その後上記の「ひとつ聞くよ」になり、その返答のところでは「お前さんお茶の方が美味しいって痩せ我慢を言って、あーこの人に何とかお酒を飲んでもらいたい。このはなししたらきっと怒ってやけ酒飲むんじゃないかと思って・・・」となる。
この「魚屋をやっている夫が好き」という部分と、やけ酒という部分は談志にはなかったと思う。特に後者の場面では、女房が勝を見てああもう酒を飲ませても大丈夫だと思って酒を勧めるという展開だったはず。
さて、もうすぐ談志の命日。10年経ったとのことで、特番がある。これについては後に書くが、MXでは「芝浜」を放送するとのこと、そういやMXのスタジオでやったということを聞いた覚えがある。動画で見たかもしれない。
そうか、志らくも談志の命日が近いということでこれをやったのかもしれないな。
対談、玉川太福のコーナーが面白かった。玉川太福は演芸界の新進気鋭ということで名前はよく聞いていたが、来歴をあまり知らなかったこともあり興味深かった。
まず柳家小三治が亡くなったことから話が振られる。両者ともさして小三治と縁がなさそうと思ったら、太福は小三治の熱狂的ファンとのこと。
そして、太福は男はつらいよを浪曲化するということをやっており、その由来が話され、また志らくも落語で同じようなことをやっていて、男はつらいよのイベントで両者がネタをやり、トークコーナーでは司会が志らくで山田洋次監督、倍賞千恵子、そしてなぜか小三治がいたというエピソードが紹介される
そしてさらに興味深いことだが、彼は20代半ばでそれまでやっていた演劇の縁で親交があった村松利史に落語を教えてもらい、そこで小三治の高座に通い詰めたことがあるとのことで、だが、その後すぐ芸界に入っている。ウィキで来歴を見ると、その20代半ばで古典芸能、落語にも浪曲にも出会ったとのことで、出会って1、2年で入門しているのだそうだ。割と遅くの古典芸能への目覚めでそれはそれで興味深い。古典でなくいわゆる笑いが好き(ダウンタウン直撃世代と自分のことを言っていた)で、コント作家をやろうとしたり、コンビを組んでコントや演劇をやり、そして古典に出会ったのは上記のように遅く、そしてすぐその世界へ入り、しかも「泣かす」芸である浪曲で笑いをやろうと思ったという経歴
伯山の場合、あれだけ談志が好きでなぜ講談なのかというちょっと不可思議なことがあるのと同じで、この人の場合、笑いが好きでなぜ浪曲なのかという面がある。
冒頭太福を紹介する際、「講談の世界だと神田伯山、浪曲の世界だとこの方になるんでしょうね」と。そして対談の最後に志らくは伯山に小言を言ったと言い出す。多分これは「はなつまみ」のことだと思うのだが、自分が講釈界を引っ張るというようなことを言ってるが、そうじゃなくていまは一生懸命自分のことをやる、それをやり続けていくうちに年を取って50、60と説得力がついたころ、引っ張っていくということが大事だ言っていた。

次週は再放送のようだ
※追記(2022/1/8)、その後ずっと再放送で2021年は終了、2022年になってから新規制作分になった