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ラ・ブーム [映画]

1980 フランス
04/23(金) 23:45 -
NHKBSプレミアム|111分

これは公開当時大層流行ったことを覚えている。日本公開は82年3月となっている。多少映画に興味を持ちだして、でもジャッキー・チェンとかが好きで、とかいう感じかな。内容については全く知らなかったが、なるほど、こういう映画か。
典型的なアイドル映画という感じで、見るべきはソフィー・マルソーの芸術的なかわいらしさだけという感じで、まあこれなら受けるわけだわと思う。
13歳の少女の恋に対する積極性や怖れや、両親の不和やら、陽気なクラスメートやら、ありきたりな題材で、周りは主役を引き立たすためにドタバタと展開するという感じ。
ソフィー・マルソー、大袈裟に言えば、この時以来名前を聞いていない(いや、時折耳に入ってたかもしれないけど)。で、ウィキを見てみると、順調にキャリアを重ねて、今も活躍しているようである。日本で言えば宮沢りえのような感じだろうか

そういや「ラ・ブーム」というタイトルについて、ラブとブームを重ね合わせたように捉えていた。おれはこのタイトルが流行した原因のひとつじゃないかと思っていた。
そのブームというのはパーティーという意味で、ホーム・パーティーの場面が何度か出てくる。まあそもそもそのブームを自分の誕生日に開きたいという主人公がそれを開くまでというストーリーだ。
アメリカ映画なんかにも出てくるから、別に間違ってはいないんだろうけど、参加してるのが20人超、本格的な照明とサウンドシステム。そして、他の家族は普通の日常生活を送っており、隣の部屋へ行って電話を借りたりしてる。こんな情景は日本人のおれからすると、想像つかない。
テーマ曲のメロディ、なんとなく記憶にある。流行っていたのだろう

ラスト、ちょっとよくわからなくて、検索してみて壮大に勘違いしてたことに気付いた。
ヴィックが自分の誕生日のブームでマチューを待ち焦がれてるという構図。やってきた男の子と踊り出す。続いてやってきたもう一人とも踊り出す。
後のほうがやっとやってきたマチューかと思い、で、じゃあ最初の男の子は誰なんだよと思い、検索したのだった。
どうにも顔が覚えられないんだよ、おれ
実際はこう--
ヴィックは14歳の誕生日に自宅でブームを開催し、マチューが来てくれるのを待っていた。少し遅れたがマチューは来てくれ、ヴィックは夢見心地でマチューとダンスをする。そこに新たなイケメンが登場し、ヴィックは彼に釘づけ。マチューが離れた隙に新たなイケメンとダンスをし、ヴィックはうっとりするのだった。
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最後にきた男の子を続編「ラ・ブーム2」のフィリップだと書いてるサイトもある。本当だろうか。
まあとにかく、こういう終わり方だと、この年代の少女のわからなさ加減を表現していて深みがあるように急に思えてくる。
最後の場面はその男の子に抱かれながらダンスする彼女のアップがストップモーションになり、エンドロール。そのある種呆けた顔が印象的で、それもそういう内容ならわかる。女になった顔というかね。
「呆けた」は「ほうけた」。「ほうけた」は色々な漢字があるそうで、「惚ける」というのもあるそうだ。こっちのが意味が通るかな。「惚れる」にもつながるし。

サマンタが子ども扱いされたくなくて「あたしは「愛のコリーダ」だって見たんだから」と喋る場面がある。「愛のコリーダ」はそれなりに知られてるってことだ
ほかにも映画が言及されていて、「裏街」、「モダン・タイムス」「リオ・ブラボー」。
裏街は不倫の映画、「バカな男を愛し続けた女の話」とプペットが自分になぞられて語っている。「リオ・ブラボー」は西部劇だ。フランス人(父親のフランソワ)が好んでいるというのがなんかおかしい。
見ているテレビ画面で「ヴァンセンヌではポーカーフェースがジュピター賞を獲得し・・・」というナレーション(もちろん字幕)。 ジュピター賞はなんだろう。調べると「文学賞」と「映画賞」で出てくる。どちらも70年代後半あたりから始まってる。ヴァンセンヌ、ジュピター賞と検索すると競馬関連が出てくるがこれはどちらも日本の競走馬やレースのことなので関係ないだろう。ヴァンセンヌというのはフランスの地名。
プペットが過去の男遍歴を語る中で「フジタ」という日本人画家の話をする。

ウィキにある評価のところがなかなか合点がいく(抜粋)--
おもちゃ箱的青春ムービー。(中略)ごく普通の少女達が、普通の恋をして、またひとつ大人になるのでありました、とりまく大人は大人でイロイロあり、ひとつ年をとりましたとさ。といった、よくあるパターンではありますが、しかし、その味つけがなかなかのもの

後年の評に以下のようなものがある。
とりたててどうということもないリセエンヌの淡い初恋物語だったり、友情物語だったり。社会現象をともなったあのヒットぶりは、一体何だったのか」
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大ヒットした有名な作品の割になんてことのない内容、ただソフィーの可愛らしさだけは別格
面白くなかったわけでもないんだけど・・・。中盤あたりまでは10分おきくらいに休憩。やっぱつまんなかったのかな。
早い展開の演出で時折意味が取れなかった。
主人公の少女が13歳で曾祖母までが出てくる。ただそれぞれ20歳すぎくらいで産んでる計算のようで、祖父の誕生日という場面があり、そこで58歳とされていた