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昼下りの決斗 [映画]

1962 アメリカ D
12/08(火) 13:00 NHKBSプレミアム|95分

監督はサム・ペキンパー。巨匠である。今作品は2つの点に不可解を感じ楽しめなかったが、見るべきポイントが間違ってるような気がしている。まあいいや。
2つの点というのは両方ともストーリー展開についてであり、その2つが今作品の重要な柱であろう。
ひとつは、ヒロインのエルザの行動である。厳格な父親に反発し家を出てスティーヴとギル、ヘックの一行に連れて行ってくれと頼み旅に同行することになる。その際、まずヘックに恋心を抱いているのであるが、行き先の鉱山には結婚を何度も迫ってきているビリー・ハモンドがいると言う。そして、旅の最中ささいな喧嘩をして、鉱山についたらビリー・ハモンドと結婚をするということになる。ここらへん特に深く描かれず単に気分で動く女にしか思えない。その結婚相手は屑な性格でヘックを含め主人公一行は彼女を取り返すことになるのだが、この経緯もあまり良くはない。ビリー・ハモンドの横暴な行動にエルザは逃げ出そうとし、スティーブが助けに入り取り戻す。横暴な行動ではあろうが許せないほどでもなくここも気分で動くだけの軽率な女に見える。そしてその軽率な女をたぶん制作者側は軽率な女として描いてはおらず、通常の行動としているように思える。そのギャップがイマイチだと感じる。そして裁判、それが正式な結婚だったかどうかの、になるのであるが、そこで立会人を脅してほんとは正式な結婚を無理やり捻じ曲げ彼女を救い出す。なにか正しい行動のためにはこれくらい良いだろうという描かれ方で、この部分もイマイチ。
もう一つはギルがスティーブを裏切る場面。なんで突如裏切るんだろうと思えてしまったのだ。たしか前半ではヘックがそのようなことをそそのかしたがギルは断っていたはずなのに、前々から計画してたかのような言動で金塊を持ち出そうとすることに違和感を持った。だが、この部分については、あとで見直して、最初からギルはその銀行に届けるべき金塊をスティーブを「説得」して3人で持ち逃げしようと画策していたことを理解した。何度もギルとヘックでスティーブを「説得」しよう、「説得」できるかというようなセリフがあり、それが金塊を奪うことが最初から目的だったことがわかるようになっている。

細かい部分でちょっとがっかりしたこともある。ラスト付近であるが、エルザの牧場へ戻る際、スティーブが一応偵察をして、牧場が平穏だと確認してから、牧場へ入るのだが、そこではすでに父親は殺されておりビリーが待ち伏せをしている。じゃあさっきの偵察はなにを見てたんだよということになる。
またその偵察の場面でスティーブがひとり隊から外れると、(すでに裏切りをしており、ヘックとは敵対関係)ヘックはスティーブを「お人よしめ」と撃ち殺そうとするが、エルザのたった一言「あなたをスティーブは信用してるのよ」で改心して止めてしまうのもあっけなさすぎ。

サム・ペキンパーという人は暴力描写に優れてる人という評価であるから、ラストの銃撃戦のところなんかが見所なのかもしれんが、まあ特に目は惹かなかった
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