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アニー [映画]

1982年 アメリカ ミュージカル映画 C 吹き替え版
08/16(日) 13:00  BSフジ・181|145分

監督 ジョン・ヒューストン

オープニングに有名な「Tomorrow、Tomorrow」という歌が流れる。ああ、この有名な歌はこの作品の曲なのかとわかる。
吹き替え版で英語の副音声はなし。子供向け映画の場合、吹き替えが前提で英語音声の放送なしというのはよくある。ただこれはミュージカル映画なので、歌は原語で聞きたい。というか日本語吹き替えの歌というのはどうも違和感。そこは英語にして字幕というのがベストな気もする。
そういえば、これまで見たこの手の作品はどうだったろうか。「オリバー!」はどうだったかなあ。「オズの魔法使」は歌は英語だったような記憶がある。
タイトルの主役の女の子の赤毛、そばかす、赤い服はなんとなく記憶がある。結構ヒットした映画なのだろうか。
子役が成功する一例としては、何も知らない子供の純真さみたいなものが評価されるということがあるが、このアニーの主役の子は、そういうのとは正反対でショービジネスの申し子みたいな女の子。ダンスも歌もしっかりこなす。
序盤でアニーがいるひどい待遇の孤児院が描かれる。管理人が絵に書いたような悪人。そんなに嫌ならなぜ孤児院を経営してるんだろと思う。よくは知らないがかつて子供の人権が軽んじられていて大層ひどい扱いをされていた時代に、こういった孤児院も多くあったのだろうか。以前見た映画(これもミュージカル仕立てだった)「オリバー!」も同じような孤児院が舞台でそこを抜け出すというような話だった。
次はウォーバックス家にアニーが訪れる場面。ウォーバックス役はつるっ禿でユル・ブリンナーみたいな感じ。悪人っぽく登場するが実は人情派という設定で、うまい演技。名のある人かと思ったが、アルバート・フィニーという人で、自分は知らなかった。
そこでアニーは大歓迎されるのだが、どこか可哀想な孤児が大金持ちの家を訪問して素晴らしい体験でしょう、という成金趣味的であまり気分の良いものでもない。

中盤でウォーバックスがアニーを引き取ると言い出したとき、アニーが実の親を待っていることを告白する。そこまでの場面でその件には触れられていなかったので唐突ではあるが、場面転換としてはうまくいっている。この場面以降はようやっと盛り上がってくる。

ラストはなぜか鉄橋を舞台にしたアクション映画のようになる。

一息に見れたという意味では楽しい映画であった。

ルーズベルト大統領が出てくる。そこでは、常に車椅子に乗っている。いま調べて、常時使っていたが、公には伏せていたということを初めて知った。

子供向けということもあるからだろうが、話が単純化されており、それはいいのであるが、もうちょっと深みのある話にも出来たのでは。
なぜアニーをウォーバックスの秘書は孤児院から連れ出そうとしたのか、ウォーバックスはなぜ引き取ると言い出したのか。前者は一目会って気があったとかいうことなのかな。後者はまあみんなで映画を見るシーンがあるから充分ではあるが、もうちょっとアニーの魅力を描いてそれにウォーバックスが夢中になるというような感じにしたほうがいいかも。
アニーの両親と偽って名乗り出てきたとき、最初からアニーもウォーバックスも不審げなのはどうなんだろう。やっと両親に会えて、鍵となるペンダントの片割れも両親が持っているのだからもうちょっと喜んでもいいのでは。
ラストでアニーがハンニガン姉弟から逃げ出す場面。あれってウォーバックスが与えた小切手さえアニーに奪われなければ、つまりちゃんとバッグに入れておくとか内ポケットに入れるとかしておけば、アニーが逃げ出したって追いかける必要さえないんだよな、などと見ながら思ってしまった
一貫して悪役であったミス・ハンニガンが最後の最後で、アニーを殺そうとする弟を諌めるのがちょっと面白い

去年年末に新たなリメイク作品「ANNIE/アニー」が公開されていたことを知った(日本では今年1月)。
ネットで関係のサイトを見ていたが色々とひどい。ウィル・スミスとジェイ・Z製作。時代は現代で主人公が黒人の少女と黒人のNY市長候補。黒人パワーの強さを見せ付けられる感じだ。
日本版のサイトを見ると平井堅が主題歌「Tomorrow」を歌うことが大袈裟に書かれていて、「えっ」と思ったが、これは日本版の主題歌という意味らしい。最近公開のものは外国で作られたものに日本編集が平気でなされるのはどうなんだろうと思う
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